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初めての……

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背中を辿る唇が、ゆっくりと腰の方に下りてきて、創さんの唇が俺の双丘に移動した。
両手で撫でながら、ゆっくりと唇が俺の双丘を這う。
そして唇が、人目に触れる筈の無い場所に触れたのだ。
「ぎゃあ!」
色気の無い悲鳴を上げると、そこにぬるりとした感触が触れた。
「そ……創さん、待って!ストップ!」
慌てて叫び、手のひらで必死に隠した。
「はじめ、手、邪魔!」
そう言われて、隠している手のひらを叩かれた。
「創さん、ダメです!汚いです!」
慌てる俺に
「さっき風呂に入って来たんだから、汚くなんか無いだろう?」
そう言いながら
「邪魔する悪い子は、お仕置だな」
と呟き、俺のパジャマの上着に手を伸ばすと、ボタンを手際良く外して肩から脱がされて、腕の所で縛って動けなくされてしまった。
「創さん!なんで?」
慌てて振り返る俺に
「なんで?……はじめが邪魔するからでしょう?僕は、はじめに怪我をして欲しくないんだ」
そう言うと小さく微笑んだ。
「安心して。今は心療内科医だけど、地方医療に興味があったから、オールマイティには知識を得ているから」
よく分からない言葉を言われて、俺は恐怖で動けなくなってしまう。
「はじめの身体は、誰にも触れられていない綺麗な身体だね。穢れた僕の身体とは、大違いだ」
ポツリと創さんが呟く。
そして俺の背中から腰のラインまでを指先で撫でながら
「身体全てが美しい筋肉で覆われて、無駄な肉が何一つ無い。性格だって、優しくて純朴で……。良く、今まで無事だったよね?」
と、まるで独り言のように呟いた。
そしてゆっくり俺の背中に身体を重ねると、耳元に唇を寄せて
「分かる?僕のこれが、はじめの中に入るんだよ。ちゃんと解さないと怪我しちゃうだろ?」
双丘の間に当たる硬いモノを意識させるように、そう囁く。
ゴクリと生唾を飲み、心臓がバクバクと早くなっていく。
(本当に、創さんと……?)
戸惑いながら、あの日に見た先輩達の行為を創さんとするんだと考えたら、鮮明に情景が蘇って来た。
神社の裏側で、シャツの前をはだけて胸を弄られながら、制服のズボンを膝まで下ろされてお尻に突っ込まれて喘いでいた。
自分も、あんな風になってしまうのだろうか?
何度も妄想で、あの2人を自分と創さんに当てはめてはいても、いざとなると戸惑いが先に来てしまう。
そんな俺の気持ちを知ってか知らずか、ゆっくりと創さんの手が俺の立ち上がった場所に手を這わせ
「はじめ、期待してるの?ココ、こんなにさせて……」
揶揄うように囁かれ、全身が羞恥で赤くなる。
すると創さんは優しく頬にキスをして
「はじめ、羞恥に全身を染めるきみは本当に綺麗だね」
そう言うと、ゆっくり身体を離した。
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