モブでヘタレな俺だけど、異世界に召喚されたらキラキラ王子に溺愛されて困ってます。

閑話休題④

「さて、無駄話はこの辺にしましょうか」
そう言うと、ゆっくりと腰を動かし始めた。
「あっ……ダメ、まだ……」
「まだ、イクのが止まってないですか？」
ギシギシと、シルヴァの腰の動きに合わせてベッドのスプリングが軋む音を立てる。
「多朗……きみの中が蠢いて、しかも僕を締め付けて離さない」
うっとりと囁くと、両足を抱えて深く突き刺して来た。
「うあっ！」
仰け反る俺に
「さっきより、深く繋がっているの分かります？」
両足を抱えられ、緩やかな抽挿が続く。
「あっ……あっ……あっ……」
口から溢れるのは、喘ぎ声だけ。
「多朗……キモチイイですか？」
抱えていた足を左右に開き、俺の耳の位置に膝が来るように身体を2つ折りにして腰を進める。
「ひぃあ！　あっ……もう……やだぁ……」
押し寄せる快楽に視界が滲み、シルヴァに手を伸ばす。
俺の両足を肩に乗せ、膝の裏に通した手が俺の手を握り締める。
ギシギシと軋むスプリングの音と、パンパンっと肉同士がぶつかり合う音に水音が混じり合い鳴り響く。
唇が重なり、キスを交わしながら激しい抽挿に意識がぶっ飛びそうになる。
狂いそうな快楽に
「シルヴァ……怖い……」
揺すられる中、必死に言葉を紡ぐと
「多朗……大丈夫だよ」
頬を伝う涙にキスを落とし、シルヴァが囁く。
(何が大丈夫なんだよ！)と叫びたいのに、唇からは喘ぎ声しか出ない。
「シルヴァ……ダメダメダメっ！」
ガクガクと震えて、又イクっと思った瞬間に引き抜かれてしまう。
「あっ…………」
喪失感に声が漏れると、身体を反転されて腰を引き寄せられた。
そしてシルヴァ自身の先端を最奥の蕾に擦り付けると、先端を少し挿入しては反動で抜けるを繰り返している。
焦れったくて、腰を振りながらシルヴァを見上げると
「多朗、嫌なんだろう？」
そう言って、臀の割れ目に怒張したシルヴァを擦り付けているだけ。
その際、最奥の蕾にシルヴァの先端が引っかかると身体に快楽が脳天を突き抜ける。
「あぁっ！」
シーツを握り締めて喘ぐと
「だから、僕は此処で我慢するよ」
そう言って、俺の双丘にシルヴァ自身を挟んで腰を揺らし始めた。
焦れったい快楽がジワジワと長引き、辛くて首を振っていると
「多朗……どうしたの？」
そう言って、低く笑っている。
「シルヴァ……もう、欲しい」
「何がだ？　多朗、何が何処に欲しい？」
明らかに楽しんでいるシルヴァを睨み上げ
「俺の中を、シルヴァで掻き回して！」
羞恥に真っ赤になりながら叫ぶと、シルヴァは長い髪の毛をかきあげ、満足そうに笑って
「仰せのままに……」
そう言うと、一気に挿入した。
「あぁっ！」
仰け反った胸元に手を回され、項から背中にキスをされながら胸を弄られて、ピッタリとくっ付いた腰をグッ……グッ……と奥へと押し込まれる。
「は……ぁ……ぁっ……ぁっ……」
深い場所を緩やかに刺激されて、あまりの深さに身体が打ち上げられた魚のようにピクピクしていると、そのままグイっと上体を起こされた。
そして臍の下に手を当ててグッと押して来た。
「ひぃあっ！」
目の前が白く光り、俺の欲望が飛び散った。
「分かりますか？　僕のが、多朗のここまで貫いていますよ」
そのまま激しく腰を動かし出し
「あぁっ！　あっ……あっ……」
俺は必死に首を振って意識を保つ。
少しでも油断したら、意識がぶっ飛びそうだった。
フニャリと頭を垂れた多朗ちゃんからは、シルヴァが腰を打ち付ける度に、透明な液体が滲み出る。
ガンガンと揺さぶられ、腹を押していた手が多朗ちゃんを軽く握って扱き始めた。
「シルヴァ！　そんなにしたら、おかしくなる！」
見上げた俺の唇を、シルヴァの唇が塞いだ。
全身がキモチ良くて、もう何も考えられなくなっている。
「死ぬ！　シルヴァ、死んじゃう！」
全身が沸騰して、飛散してしまうんじゃないだろうか？と思う程の快楽に、俺は意識を手放した。
しかし、身体が揺すられて目を覚ますと、いつの間にか正常位に戻っていた。
「多朗、気が付いた？」
意識が戻ると、シルヴァが再び激しく腰を振り始めた。
「あぁぁぁぁぁぁぁ！！！！」
悲鳴に近い喘ぎ声が響き、シルヴァが眉を寄せると
「多朗……僕も、もう……出るっ！」
シルヴァの腰の動きが早くなり
「くぅ……っ！」
と息が唇から漏れて、俺の中のシルヴァが膨れて熱いシルヴァの欲望の塊が腹の中で爆発した。
「あっ……あっ……あっ……」
全身を震わせ、何度目かの絶頂に再び意識を手放した。