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恐るべし腐女子マリアンヌ
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「アルト~!」
魔法学園生活も1週間が経過した頃、アルトは出来る限り腐女子を避けて過ごして来た。
そんな中、悪夢は起こった。
授業が終わり、アリアナと待ち合わせしている時だった。
可愛らしいアリアナの声に視線を向けると、悪魔……もとい腐女子がアリアナと並んで歩いてこちらに向かっているではないか!!
「ギャーっ!悪魔!!」
腐女子を見て叫ぶと、アリアナは頬を膨らませて
「なんなんですの!アルト」
と怒り出した。
「アリアナ、お前の隣に居るブス……じゃない。個性的な女性とはどういう関係だ?」
アルトはアリアナの隣に居る腐女子を指差して叫びながら
(相変わらず、わざとしているブス……ゴホッゴホッ、個性的な変装をしている腐女子と友達になったとか言い出さないよな)
と内心ビクビクしていた。
するとアリアナはアルトの聞きたくなかった方の答えを言ったのだ。
「マリアンヌは、私の女性で初めて出来たお友達ですわ」
そう答えたのだ。
『マリアンヌは、私の女性で初めて出来たお友達ですわ』『お友達ですわ』『お友達ですわ』
アルトの頭の中で、アリアナの言葉がこだまする。
「だ……ダメだ!アリアナ、お友達なら他に良い人が居るだろう?」
思わず叫んだアルトに、腐女子が泣き真似をして
「アリアナ様、だから申し上げたでは無いですか……。アルト様が私達の交友を許しては下さらないって……」
なんて言い出した。
(こっの……悪魔腐女子め!!)
アルトがギリギリと奥歯を噛み締めていると、アリアナがキッとアルトを睨み
「ガッカリですわ!アルトなら、私にお友達が出来たら、絶対に喜んで下さると思っておりましたのに!」
と叫ばれた。
アルトは心の中で
(違うんだよ、アリアナ!腐女子以外なら喜んで歓迎したさ!)
そう叫びながら、心の中で滝の涙を流した。
その様子を見ていたロベルタが
「まぁまぁ、アリアナ。そんな風に言わないで。アルトも、一方的に反対しないでさ」
と、仲裁に入った。
「それで、何がきっかけで二人は仲良くなったの?」
何気無く聞いたロベルタの言葉に
「マリアンヌが漫画?という物をかいていて、その主人公がアルトで、そっくりだと聞いたの」
アリアナの言葉にアルトが腐女子を睨むと、同じタイミングで腐女子がアルトとは逆側に顔を逸らし口笛を吹いている。
(ぐぬぬ!腐女子め!)
アルトが腐女子を睨んでいると
「へぇ~。どんな漫画?なんだい」
興味深そうにロベルタが聞くと、アリアナは首を横に振り
「それがね、その漫画は選ばれし者?しか読めないんですって。私には、まだその漫画?というモノを読むだけの魔力が足りないのだそうですわ」
残念そうに話すアリアナに、アルトは胸を撫で下ろす。
魔法学園生活も1週間が経過した頃、アルトは出来る限り腐女子を避けて過ごして来た。
そんな中、悪夢は起こった。
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「ギャーっ!悪魔!!」
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と怒り出した。
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(相変わらず、わざとしているブス……ゴホッゴホッ、個性的な変装をしている腐女子と友達になったとか言い出さないよな)
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するとアリアナはアルトの聞きたくなかった方の答えを言ったのだ。
「マリアンヌは、私の女性で初めて出来たお友達ですわ」
そう答えたのだ。
『マリアンヌは、私の女性で初めて出来たお友達ですわ』『お友達ですわ』『お友達ですわ』
アルトの頭の中で、アリアナの言葉がこだまする。
「だ……ダメだ!アリアナ、お友達なら他に良い人が居るだろう?」
思わず叫んだアルトに、腐女子が泣き真似をして
「アリアナ様、だから申し上げたでは無いですか……。アルト様が私達の交友を許しては下さらないって……」
なんて言い出した。
(こっの……悪魔腐女子め!!)
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「ガッカリですわ!アルトなら、私にお友達が出来たら、絶対に喜んで下さると思っておりましたのに!」
と叫ばれた。
アルトは心の中で
(違うんだよ、アリアナ!腐女子以外なら喜んで歓迎したさ!)
そう叫びながら、心の中で滝の涙を流した。
その様子を見ていたロベルタが
「まぁまぁ、アリアナ。そんな風に言わないで。アルトも、一方的に反対しないでさ」
と、仲裁に入った。
「それで、何がきっかけで二人は仲良くなったの?」
何気無く聞いたロベルタの言葉に
「マリアンヌが漫画?という物をかいていて、その主人公がアルトで、そっくりだと聞いたの」
アリアナの言葉にアルトが腐女子を睨むと、同じタイミングで腐女子がアルトとは逆側に顔を逸らし口笛を吹いている。
(ぐぬぬ!腐女子め!)
アルトが腐女子を睨んでいると
「へぇ~。どんな漫画?なんだい」
興味深そうにロベルタが聞くと、アリアナは首を横に振り
「それがね、その漫画は選ばれし者?しか読めないんですって。私には、まだその漫画?というモノを読むだけの魔力が足りないのだそうですわ」
残念そうに話すアリアナに、アルトは胸を撫で下ろす。
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