「愛」知らぬ調教師は「愛」を知る

琴葉悠

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調教と愛玩の一日

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 セドリックはアルディの治療と面倒を見終えた後、ダリルの部屋へと行った。
 部屋を開けると、ヴヴヴ……と低い音がする。

「ン゛ヴヴ……」

 ベッドに拘束され、後孔にはアナルバイブを挿入されていた。
 そして口枷をつけられていた。
 セドリックはダリルの口枷を外す。

「たり、ない……たりないぃ」

 懇願するように物足りない状況をダリルは訴え始めた。
 かつての反抗的な態度を知っている者が見たら驚くであろう堕ちた様だ。

「何がだ?」
「玩具なんかじゃたりないぃ……本物がほしいぃい……」
「まぁ及第点といこうか」

 セドリックはそう言うと、ぬぼっとダリルのアナルバイブを外し、拘束を解く。

「使えるようにしろ」
「んぶ……」

 ズボンから出した自身の雄をセドリックはダリルに見せる。
 ダリルは口を使って奉仕を始めた。
 ダリル必死になって口で、手でセドリックの雄を奉仕し、扱き始めた。
 ぬちゅぬちゅと粘質な音が鳴る。

 ダリルが急ぐのも理由がある、制限時間内にセドリック主人の雄を勃起させなければまた生殺しが続くのだ。

 じゅぼっと口から一回離すとセドリックの雄は勃ち起がっていた。

「制限時間内だ、良かろう」

 そう言うと、セドリックは指を鳴らす。
 するとダリルは尻をセドリックに向け、尻の穴を広げるような仕草をした。

「俺の、淫乱な、穴に、ご主人様の、ちんぽ、ください」
「良いだろう」

 セドリックはダリルの後孔に雄を押しつけ、そしてそのまま一気に貫いた。

「──‼」

 ダリルは舌を出して、白目をむきかけてのけぞっていた。

「お゛っあ゛……‼」

 ばちゅんばちゅんと音が鳴り、セドリックの奴隷作品へのご褒美の時間が始まる。

 ダリルは何度も絶頂し、雄からぼたぼたと精液を垂らし、やがて潮を噴き出し始めた。

「いぐ……‼ いぐぅ……‼」
「私はまだ満足していない、意識を失うな」
「は、いぃ……」

 ダリルは従順に言葉を発し、ベッドにすがりつき、必死に意識を保とうとしていた。




「も゛、むり、です……‼」
「三十回イっただけで駄目か、まぁもった方だろう。くれてやる」
「ア゛──……‼」

 ダリルのナカの最奥に射精すると、ダリルは白目をむいて気絶した。
 奥で放ったからか、セドリックの雄を抜いてもこぼれることは無かった。

 セドリックはダリルに再度口枷をつけ、アナルバイブを後孔に入れた。

「う、うう……」

 そしてベッドに拘束し、そのまま部屋を後にした。




 セドリックは入浴し、体を綺麗にしてから、体を拭き、身なりを整えてから、クライヴ達が所属していた軍のデータの一部を改ざんしてからクライヴの所へ向かった。
 クライヴが死んだというのがより事実になるように。




「……」
 クライヴは一人部屋で首をなぞっていた。
 黒い薔薇の紋様。
 セドリックの物になっったという証。
 もう戻れないという証を。




 ガチャリと扉を開けて、セドリックは薄く微笑んだ。
「クライヴ」
「せ、セドリック……」
「貴方の体を堪能させてほしい」
「わ、分かった」
 クライヴは戸惑いながらも、服を脱いだ。
 そして裸になると、ベッドに座った。

 そんなクライヴをうっとりとセドリックは見つめ、青い髪に口づけをして、そのまま首筋の黒薔薇の証の部分にキスをした。
「っ……」
「恥じらう貴方も良い」
「……私には、貴方が未だ分からない」
「それでも良いのです、私の物になってくれたから」

 セドリックはクライヴをベッドに押し倒し、緑の液体が詰まったボトルから球体状の物体を出し、クライヴの後孔に押し込んでいく。
「っな、何を」
「洗浄と、ほぐす為のスライム、のようなものです」
 セドリックは二三個追加し、横になっているクライヴの腹を撫でる。

「腹が……」
「少し我慢してください、じき慣れるでしょう」




「う、ア……あ」
「もう良さそうですね」
 くちゅりと潤滑液で満たされた後孔を広げると、セドリックは昂ぶった雄を、ゆっくりと挿入した。
「あ、あ、あ」
 クライヴは断続的なあえぎ声を上げる。

 ずん、と奥まで入ると、セドリックは荒い呼吸を繰り返すクライヴの首筋にキスをした。
「大丈夫ですよ、痛いことはないですから」
 セドリックは微笑んで言った。




 クライヴは快感の波に翻弄されながらぼんやりと考えた。
 何故、ここまで自分に優しくできる男が性奴隷を作り、売るような仕事をしているのか、と。
 問いかけたいのだが、問いかける前に、言葉は霧散した。
「あっ、お……ア」
 ずりずりと腸壁を擦られ、心地よさと快感で自身の雄からだらだらとだらしなく精液を零しながら悦に浸っている。
 その悦が強くなるほど、考えは快楽の海に消えてしまう。

 どろり、どろりと、体が蕩けるような快楽。

「お゛っああ」
 最奥をどちゅんと貫かれ、プシュと潮を噴き出す。
「馴染んできてますね、もっとしましょう」
 どこか楽しそうなセドリックの声を遠くに聞きながら、腸内にどろどろと熱い液体を注ぎ込まれて、クライヴは意識を失った。




「もっとしましょうといったのに」
 セドリックは気を失ったクライヴの頬を撫でて、少し不満げに言う。
「でも、馴染んできている、もっとたくさんできるようになる」
 セドリックの声は弾むようだった。
「玩具を使いつつするのも良いかもしれない、尿道責めとかも慣れると癖になるし」
 セドリックは楽しげに呟いた。
 そしてクライヴをシャワー室へ連れて行き汚れを落とすと、再び後孔にスライムのようなものを入れる。
「ん……あ……」
「これで次からすぐできますね」
 そう言って部屋を後にし、鍵をかけた。

「一休みしますか」

 セドリックは少し伸びをして寝室に向かい、ベッドに横になり目を閉じた──





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