両性具有な祝福者と魔王の息子~壊れた二人~

琴葉悠

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壊れた王子様

初めての性行為と――

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 頭の中でバチンと何かがはじけるような感覚に、俺は目を覚ました。
「⁇」
 目を開けると、俺を覗き込んでアルゴスの奴が笑っている。
 非常にむかついた。
「ニュクス様、初めてですから気を失うのも仕方ありませんが、折角初のまぐわいなのですから起きていてください」
 悪魔が此処に居る、と俺は思った。
「リアン様、お目覚めになりましたから、どうぞ」

 いや、どうぞじゃねぇよ。

「……⁈」
 何だろう、何か当てられている、少し熱を持っている……非常に、非常に考えたくなかったが先ほどのアルゴスの言った「まぐわい」から、少し先端が入っている物は確実に。
 王子様の、生殖器――男性器の、女性器に突っ込むの。

 いや、無理無理!!
 怖いってマジで⁈
 大きさわかんないし、そもそも俺の女性器アレだからマジやめてくれ本当ー!!

「色んな名称や隠語がありますよね、雄、男根、陰茎、竿……まぁ、どれでもいいでしょう、リアン様のモノが入るのですから、未成熟なので孕まないことだけは残念ですが」
 アルゴスは最初は愉快そうにいって、途中から本気で残念そうな声で俺に囁いてきた。

 残念じゃねーわ!!
 そんな心構えもできてねぇんだぞ!!
 というかこういう事する心構えもできてない!!

 頭の中が混乱している中、ゆっくりと入ってくる感触と、自分以外の――王子様の荒い呼吸と体を舐められる感触に頭がよりぐっちゃぐちゃになる。
「!!」
 何か、破られた、そんな感覚がした。
 指を入れられた時はそんな感覚無かったのに。
 ナカに入っているソレは狭いナカをみっちりと埋めつつ少しずつ大きくなっているように感じた。
「……?」
 俺はそれに違和感を覚えた。
 本とかだと、俺みたいな状態になってる場合突っ込んでいる奴が腰を動かすなりして射精して終わる。
 はずなのだが、王子様一向に動かない。
 荒い呼吸しながら俺の体噛んだり、乳首吸ったり舐ったりするだけ。
「――ああ、やはり、リアン様それ以上は自分ではまだできないのですね」
 アルゴスが何か悲しそうに言って俺から手を離した。
 よっしゃ抵抗できると思ったがアルゴスの手が離れたと同時に奴が押さえていた箇所を黒い手みたいなのがベッドから生えてきて押さえつけた。
 俺は動けないままだった。
 何か音が聞こえるが、よく分からない、頭を少しだけ上げると王子様の後ろにアルゴスが移動してたのしか分からなかった。
「リアン様、申し訳ございません、失礼いたします」
 アルゴスのそんな声が聞こえたと同時に、王子様の手がぎゅうと俺の体を掴む、地味に痛い。
 若干震えている感じがした、まるで怯えているかのように。
「っんひぃ⁈」
「あ゛ぅ゛う゛!!」
 急により奥まで突っ込まれ、抜かれるという動作が始まった。

 何か分からないけど、頭馬鹿になりそうなくらい気持ちいい!!
 いや、やばい、これヤバイ!!
 まて、王子様なんで声上げてんだ?
 普通ツッコんでもこんな声あげないよな?
 あ、無理、今これ以上考えるの無理。

 部屋に俺と王子様の声と、まぐわいの音が響く。
 初めてなのに気持ち良くなって、喘いでるし、ナカは液体を出される感触でも気持ち良くなってるしで、自分の体じゃないみたいだった。
 ずるりと王子様のモノが抜かれるのを感じる。
「――こちらにはもう入りませんか……でもまだリアン様は発散しきれてないようですね……ニュクス様、こちらの方少しだけ使わせていただきます」
「……は……なに、い……?!」
 絶頂と快感の余韻でぐったりしている俺はぼんやりとアルゴスの声を聴いていたので、何の事かさっぱり分からないままだった。
 触られていない腸内に指を突っ込まれるまでは。
 普通使う場所じゃない所に突っ込まれるのは勘弁願いたい、つーか抜け!!
「っあ……ふざ、け、てんの、か?!」
「いいえ」
 ぐちぐちと腸内を指が入ってきて蠢く。
 先ほどの愛撫などではない、何かを探す感触に何かぞわぞわして怖い。
 その指が何かを押しつぶした。
「んぅ?!」
 何か変な感覚がそこから走る。
「ああ、やはりありましたか、ここですね」
 アルゴスが指を増やして執拗にソコを刺激し始める。
「あ゛⁈ い、いや、やめろ、何かヤバイ感じするから止めろ本当!!」
 俺が焦って声を上げるが、聞き入れてはもらえず、刺激を与えられる。
 よく分からない感覚に、また頭が混乱しだす。
 状況把握しようと顔をあげると、俺は目を丸くした。
 生まれて一度も性的興奮などしたことのない、俺の男のソレが勃起していた。
 何か透明な液体までこぼしている。
「リアン様、どうぞ」
 さっきまでは王子様の顔を見る余裕なんて無かったが、今顔を上げた王子様の顔を見ることができた。
 虚ろな表情ではなく、無気力な表情でもなく、どこか歪で多幸的な表情を浮かべていた。
 王子様は何を思ったのか俺のその、男というのとしては立派とは言い難いそれを何処かに押し当てた。
 何かぬるぬるしているというか濡れた箇所。
 よく分からない、男にそんな箇所無かったはずだ。
「ニュクス様良かったですね、リアン様の後孔で童貞を卒業できるのですから」
 アルゴスの言葉に、俺の頭に大量の疑問符が浮かぶ。

 後孔?
 どこだそれ?

「ああ、そうですねあまりそちらの国では一般的ではないですから分からないですよね、この国では同性――男同士でまぐわう場合使われる箇所なのですが」
「は? この国の男達そういう箇所あるのか?」
「いえ、貴方方も持ってますよ、そうですねそちらでは同性での番はあまり好まれてませんから一般的ではないですが、性奴隷とか男娼とか娼婦なら使うことがありますよ」
「??」
「そうでなければ使いませんね、一般的には其処は」

「排泄器官ですから」

 アルゴスの言葉に、俺の顔から血の気が引いた。
 つまり、ぬるぬるして少しだけ俺のソレが入っている其処は王子様の、尻の穴、ということだからだ。

「待て待て待て!! 俺はそんな趣味はねー!!」
「――そうですね、リアン様もそのような趣味はお持ちではありませんでした、がリアン様を凌辱した連中の所為で、後孔も使わねば落ち着かないのです、ですが私ではリアン様を苦しめるだけ、ですので――」

「ニュクス様、どうかリアン様を満たして差し上げてください」

 アルゴスの言葉が言い終わると同時に、リアンが俺の上に馬乗りになるような状態になった。
 俺のびくびくしてるソレは、暖かい、それでいて絡みついてくるリアンの腸内に全部入ったということになる。
 気持ち的には萎えててもおかしくないソコは、アルゴスが指で俺の膣内の何か分からない箇所を刺激し続けてるせいか勃起したままなのがわかった。

 それと、認めたくないが気持ちよかった。

 んがああああああ!!
 処女奪われたのは納得したくないが、納得しようと思えばできる。
 だけどこんな形で童貞喪失はねーわ!!
 指突っ込まれて勃起させられて、男の尻の穴で童貞喪失するとか思わなかったわ!!
 というか何で腸内のよく分かんない箇所押されたら勃起したの俺のアレ!?
 今まで一度も勃起しなかったよなぁ二十過ぎてんのに⁈

「ニュクス様のそうですね男性でいう前立腺を私が指で刺激しているので勃起しているのですよ、ここを刺激されると男性は勃起してしまうので」
 俺の考え読んでいるみたいな感じでアルゴスが解説してきた。
「ニュクス様はリアン様のものですから、私が挿れるのは指だけです。女性器も、後孔も。ああ、よろしければ後孔の初めてもリアン様にお捧げしてくださいませんか?」
「ぜってー嫌だ!!」
 俺は心の底から叫んだ。


 少し未来の話をしよう、うん、多分これで分かると思う。
 俺の尻の穴、見事王子様のブツを突っ込まれることになる。
 なんでこう拒否したいこととか予測しないことばっか待ち受けるんだろうなぁ俺の人生。


 王子様は何と言うか例えるなら快楽に溺れてると言う感じの声を上げながら、俺の上で腰を揺すったり、動いたりしてる。
 俺のあんまり立派とは言えないソレでも悦んでるのか、繰り返し射精してる。
 その所為で俺の腹は王子様の精液まみれ。
 普通の男だったら多分玉が空になってるんじゃねぇって位時間がたっている、だが俺は未だ一度も射精したことがない。
 いつ終わるんだろうなぁとか、考えてたら、急に何か変な感じに襲われる、何かが出るみたいな、そんな感じ、尿ではない、よく分からなかった。
「ま、待った!! な、何か出る、ちょっとマジ止めろ――!!」
「ああ、これは良いことですね、リアン様のナカで童貞でなくなり、そして精通もできるとは。リアン様良かったですねニュクス様の初めての精液を注いでいただけて」
 アルゴスの言っていることが俺にはさっぱり理解できない、頭がぐちゃぐちゃになる。
「やめ……んぅ――!!」
 何かが俺のソレから出るのを感じた。

 漸く、王子様何と言うか、尻の穴使った性行為(とは認めたくない)を止めて、ずるりと俺のソレが腸内から抜かれた、後俺の膣内に突っ込まれてた指も抜かれたのが分かった。
 うっすらと白い液体が王子様の股の間から垂れるのが見えた。
 少し起こした頭を戻し、枕に頭をのせて、ぐったりと天井見ていたら、王子様が俺の顔を覗き込んできた。
「あ、なん……ん――⁈」
 唇を塞がれる、どかしたくても相変わらず俺の体は押さえつけられている。
 そもそも王子様相手に何かしたら俺の命がやばい予感がするので無抵抗にならざる得ない俺の口の中に舌が入って来た。
 俺の頭は何と言うか頭でどうにかできる量ととっくに超えた状態で更に、上乗せされた状態になる。
 結果、俺の意識は暗転した。




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