不死人になった私~壊れゆく不老不死の花嫁~

琴葉悠

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壊れゆく花嫁

アンタもか!? でも何故か抵抗できない、どうして?!

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 朝、ルリは目を覚ました。
 パジャマじゃなくネグリジェ姿なのには嫌だけど慣れてきた。
 下腹部に違和感がある、そう言えば昨日は二回もセックスされて、二回目は膣内に液体をだされた感覚があったなと思い出す。
 二回目が色々と快感が強くて、たぶんアレがイクということなのだろうと調べた知識と合わせて振り返る。
 認めたくないが連続でイきっぱなしだったから疲れたのだと、それと認めたくないけど、射精されるのでも体がイってる気がした。
「なんなんだ私の体!? 嫌だぞ私はセックス中毒にはなりたくない!!」
 ルリは起き上がって頭を抱えた。
 つい数日前までは処女だったのに、今ではこんな状態になってるのが非常にルリを悩ませた。
 その内、セックスしてないと体が落ち着かなくなるんじゃないかという不安まででてきた。

 しかし、逃げ道はない。

「どうすりゃいいんだ!!」          
 ルリは頭を抱えたまま叫んだ。
 しばらくすると、ヴィオレとアルジェントが入ってくる。
「げ」
 正直アルジェントの顔を見るのは気まずかった、昨日性行為を無理やりされたからである。
「おはようございます、奥方様」
「おはようございます」
 アルジェントの方は昨日のような態度ではなくいつもの態度をとっているので、少しばかりむかついた。
「今日はお食事を取っていただきます」
「いや、別に」
「食事を取らないでいる不死人は精神的に参って発狂しやすくなるそうです、ですのでお食事をお取りください」
「げ」
 セックス中毒になるのも嫌だが、食事をとらないままでいて発狂するのはもっと嫌だった。
「……わかった」
 ルリは用意された食事をとることにする。
 アルジェントが椅子を引く。
 ルリは無言で座る。
 目の前には見慣れた食事があった。
 恐る恐る口をつける、よく食べていた母と兄の手料理の味そっくりだった。
「え、これ……」
「奥方様のご実家に伺い、料理を見せてもらいましたので」
「いつの間に?!」
「本来でしたら料亭で出す食事にしたいのですが、奥方様は好まれないと思いご実家を伺いました」
「ああ、そうなの……」
 料亭の料理を出されたら、色々食べづらいから正直ありがたかった。
 朝食を平らげ、一息つく。
「では、着替えましょう」
「できれば普通の……」
「それはいけません」
 服だけは、ヴィオレは今まで来ていた物を許してはくれなかった。
 着替えさせられ、スカートのひらひらに違和感を感じつつも諦めのため息をついた。
「独りになりたいからでていって」
 いつものように言うと、ヴィオレとアルジェントは部屋を出て行った。
 鍵をかけようかなと思ったが、どうせ意味がないと思ってかけようとしなかった。
 暇つぶしのゲームやアプリ等をやって時間をつぶす。
 そしてそれでも時間があまり。
「暇ー……」
 ベッドに寝っ転がり呟く。
「昨日は邪魔が入っちゃったねー」
 グリースの声にルリは起き上がり声がした窓の方を向く。
「やほー」
「……どーも」
 色々あった所為か、グリースもちょっと不信感、怖いという気持ちがわいてきたのでルリはややげんなりした調子で言葉を返す。
「調子悪そうだねぇ」
 グリースがルリに近づいてくる。
「……あんたの未遂の所為で私、アルジェントにされたんだけど」
「へーあの従者君がねぇ、ヴァイスの許可は」
「……真祖の許可もらってるっていってたし、真祖にも伝わってた」
 ルリはげんなりした表情で答える。
「あいつ変なところあるねぇ、俺だったらそんな許可ださないよ?」
「本当真祖何考えてるかわかんない……」
「そう言えば、避妊はしてる?」
「……なんかいつも薬飲まされてる」
「あー避妊薬か、即効性あるもんなあれ、あれの所為でコンドームの売れ行きめっちゃ落ちたって知ってる?」
「まぁ……」
「みんな生でやりたいんだろうねぇ」
 グリースはベッドに座りながら、気さくに話しかけてくる。
「で、どうする?」
「どうするって……」
「昨日の続き、する?」
「……絶対また途中でくるだろうしそれに……」
「ふーん」
 グリースはルリが最後まで言う前に指を鳴らした、ドアにカギがかかる音と、何かバリアーがはられたような音がした。
 グリースはルリを押し倒した。
「これであいつは入ってこれない、じゃあ最後までしよっか?」
「え゛」
 グリースの言葉にルリは混乱した。

 服を脱がされ、下着姿になり、下着の隙間から肌に触られる。
 ひどく優しい触り方だ。
 表情もさっきの小悪魔的な、いたずらっ子のような、そんな感じのモノから慈愛に満ちた優しい表情に変わっている。
 優しいキスを額や頬や口にされる。
 キスをされながら、体を愛撫され、へその下を押される。
「ルリちゃん、ここ押されるの好きなんだね」
 押されつづけると子宮がきゅんきゅんんとうずき出す。
「あ、う」
「濡れちゃうからパンツ脱いじゃおうね」
 グリースはルリのパンツを脱がして、へその下を押し続ける。
「んんぅ!」
 強い快感が走り、ルリはびくりと体を震わせる。
「びしょびしょになってるね、かわいい」
 グリースは優しい笑みを浮かべたまま言う。
「これなら触れるかな」
 グリースは指をナカに入れてきた、体内の何かと指が接触した感触を感じる。
「うん、子宮口触れるね、ここいじられるのも好きかな?」
「あ、んぅ!!」
 押しつぶされる感触にルリは声を上げる、快感が強い、気持ちが良すぎる。
「好きみたいだね」
 そこを執拗に刺激され、声を上げる。


 グリースは、ルリの子宮口をねちっこく愛撫しながら彼女の様子を見る。
 抵抗というものが驚くほどしてこない、よくこれで異性も同性も付き合わず、貞操を保てていたものだと感心したし、呆れもした。
 周囲のガードがよっぽど硬かったのか、それか周りの見る目がなかったかのどっちかだろうなぁと思いながら愛撫する。
 恥部からはどろどろと愛液を滴らせ、最終的にはプシャと潮を吹いた。
 顔を見れば、表情が快楽浸りになっているのが分かる。

 これは彼女を性的対象として見る連中が出てくるかもしれない、興味本位で近づく連中がいるかもしれない外部には出したくないという意味では真祖の気持ちも分からなくない。
 その時は本気で嫌がるかもしれないが、相手の強引さがあると負けてしまいそうな弱い印象が強い、現に自分のこの行為もやや強引だったのに、抵抗があんまりなかった。

 締め付けの良い、柔らかな膣内から指を抜き、ゴムをかぶせた雄を当てる。
 柔らかいのに締め付けが心地よい膣内の感触に、これはいいなとグリースは舌なめずりする。
 腰を動かし、雄を動かしてナカに刺激を与えてやれば薄紅の口からは喘ぎ声が上がる。
 ぎゅうぎゅうと締め付けのきつさが心地よい。
 両方の欲のうちの雄の欲が、ゴムを取ってナカで出して孕ませてしまいたいと声を上げるがその声を押さえつける。
 不死人と不死人が子どもをなしたらその子どももそうなのかという興味は湧く、それ以上にこんなかわいい娘に自分の子を孕んでもらえたらと思うと嬉しくてたまらない。
 だが、それをやると吸血鬼と人間の関係がこじれるのが分かった。

 流石に今はまだ、両陣営を敵に回すのは御免こうむる。

 人間も吸血鬼も殺すことにみじんも抵抗は感じないが、かわいいこの子が両者から狙われるのは避けたい。
 自分と違って今のところ、そこまで力がないこの子が両者から狙われるのは避けたい。
 また生まれた子も下手すれば実験体というかそういう扱いになりかねない、待つのは不幸だ。
 そうすればきっとこの子は傷つく。
 それは本意ではない。
 色んな物事に縛られ、自分の意思を無視されてこういう状況になっているこの子にはできればあまり傷つかずにいてもらいたい。
 そう思う一方で、自分のものにしたいという欲もあり、そっちは中々押さえ付けられない。

 体をびくびくと震わせ、声にならない声を上げるルリを見てイったのが分かった。
 でも、まだ全然足りない、締め付けがきつくなってる膣内を腰を動かしてさらに刺激を与えてやれば、のけ反り、嬌声を出しっぱなしになっている。
 最奥をぐりぐりと押し、ゴム越しに射精する。
 抜いてやると、その刺激でもイったのか、体をびくりと震えさせていた。
 コンドームを取ると中には自分が吐き出した精液がたまっていた。
 グリースは慈悲深い笑みから一瞬歪んだ笑みを浮かべて、ルリを抱き起す。
 イきっぱなしで、意識がもうろうとしているのかルリはされるがままなのが分かった。
「ルリちゃん、お口開けて舌だして」
 慈悲深い笑みを浮かべてグリースが言えば、ルリは言う通り口を開け赤い舌を出した。
 グリースはコンドームの中の精液をルリの舌に垂らした。
「はい、飲み込んで」
 ルリはその精液を飲み込んだ。
「よし、偉い偉い」
 グリースはコンドームを消すと、ルリを抱きしめ頭を撫でた。
 その時、グリースの耳にパリンと高い何かが壊れた音が届いた。
「へー、俺の術破るなんて相当じゃないか」
 グリースはイきすぎてぼんやりとしているルリをベッドに寝かせた。
 部屋の中に真祖に仕える人間――アルジェントが姿を現した。
「貴様……!!」
 ルリの前での無表情はどこにいったのか、アルジェントは憎悪を隠しもせずグリースを睨みつけている。
「俺はルリちゃんを可愛がってただけだぜ? じゃあな、ムッツリな従者さん!!」
 グリースはそう言って姿を消した。


 グリースのいた場所に氷の刃が飛んだが、既にグリースの姿は消えていので壁に当たって刃は粉々になった。
 アルジェントは意識が朦朧としているルリを抱き上げた。
 精液の香りが僅かにした、どろどろになった恥部を見るが精液の痕跡はない。
 アルジェントはルリの口を開けさせた、口内に白く濁った液体らしいものがへばりついていた。
 アルジェントはぎりっと歯を食いしばり、くったりとしているルリを抱きしめた。




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