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「獣」にむさぼられる気高き王

蹂躙、秘密を知られ知らぬ間開発が始まる

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 マティアスはブレイドの雄を見て、少しばかり意識がはっきりした。
 同時に青ざめた。

 かなりの大きさと長さのあるこの男の雄を咥える?

 こんなものを咥えたら呼吸すらままならなくなる、下手をすれば死ぬんじゃないかと恐ろしくなった。
「二択だ、無理やり咥えさせられるか、自分から咥えるか、どっちにする?」
 明らかに選択できるのは一つだけだった。
 マティアスは、体を起こし、自分を犯そうとしているおぞましい象徴であるブレイドの雄に顔を、口を近づけ、咥えた。

 生臭い、気持ち悪い、吐き気がする。

 マティアスは耐えきれず吐き出そうとしたが、ブレイドが頭をおさえ、より深く咥えさせようとしていた。
 力の差で、マティアスはブレイドの雄を深く咥えこまされる。
「ほれ、舌を動かせ、吸え、俺が一回出さないとこのまんまだぞ?」
 マティアスは息苦しさと吐き気から逃れたかった。
 噛みちぎろうとしてみたが、「契約」によって阻止されている以上、ブレイドの言う通りにしなければならないため、酷く屈辱的だった。

 苦しい、気持ち悪い、生臭い、不味い、吐き気がする。

 早くこの苦痛から逃れるために、マティアスはブレイドが指示するままに、彼の雄を口で、舌で、奉仕した。
 舌で舐め、這わせ、口で含み、頭を動かし、吸う。
 徐々に硬く、そして太くなるそれに内心恐怖しながらも、口淫を行う。
 先走りの不味い液体と一緒に唾液が口からこぼれるのが分かる。
 飲み込めないのだ、吐き気がして。
 口を占領する雄に苦しさが増していく。
「そろそろ出すから、全部飲み込めよ、飲み込めなかったらそうだなぁ、何をしてもらおうか?」
 愉快そうに言っている忌々しい声に、マティアスは怒りを感じながらも、「飲み込む」という選択肢を選ばねば、苦痛の時間が長引く。
 我慢するしかなかった。

 口の中に、生臭く、不味い液体が大量に吐き出される。
 マティアスは酷い吐き気に襲われたが、ぐっとこらえて、少しずつ口内を汚す液体を飲み干していった。




 ブレイドはじっとマティアスの顔を見つめた、飲み込む動作が無くなり、ブレイドの雄を咥えたまま荒い呼吸を繰り返し始めたのをみて、ずるりと口から雄を抜き取った。




 マティアスはようやく口を開放されて、まともな呼吸を取り戻せた。
 口の中に残る、精液の味に自分が堕とされている、汚されているという感覚が増す。
「ちゃんと飲めたみたいだな、じゃあ抜いてやるよ。力を抜いてろよ」
 ブレイドはそう言って、後孔に栓をしている異物に手をかけた。
 マティアスは内臓がひっぱられるような感触を感じた。
 ぐぽん、と大きな音を立てて、異物は抜けた。
「これなら、挿れられるな」
 ブレイドはぽっかりと開いた状態のマティアスの後孔に指を入れて、にたりと笑った。
 ブレイドの指で開いているソコをなぞられるとぞくりと背筋に悪寒と得体のしれない感覚が走る。

 ブレイドは、マティアスを仰向けになるように押し倒した。
 うつ伏せにして、獣のように犯すのもかまわないが、それでは顔が見れない。
 これから時間があれば、体を抱くのだ、自分という存在を強く認識させたかった。




 マティアスは、必死に嫌悪以外の感情を押し殺した。
 恐怖も、懇願も、そして認めたくない――快楽を求める感情、それらを押し殺した。
 後孔は物欲しげに疼き、腸内も物質を求めていた。
 熱を持った異物――ブレイドの雄が後孔に押し付けられる。
 雄の先端が開いてしまった後孔に入る。
 ゆっくりと、自分の体内を押し広げる様に侵入してくるのを感じ、うまく呼吸ができない。

――熱い、腹がおかしい、頭がまともに働かない――

 マティアスは己の尻と、何かがぶつかるような感触と、腹の中をみっちりと広げ埋める物体の存在に息を飲んだ。
 腹の奥にぶつかった、腹が疼きぞわぞわする。

 腹と――が疼く。

「裂けるかと思ったが、薬と玩具で慣らした効果はあったな、初めてなのに俺のを全部咥えこんでるな」
「っ……」
 息をするのが若干苦しく、腹の中の圧迫感を感じ、そして腸内がぎゅうぎゅうと異物を締め付けて快感を得ているのがマティアスをじわじわと苦しめていた。
 熱を持たぬ異物と違い、熱を持ち、質量もある物体。
 腹が熱でじわじわと浸食されるようだった。
「一回で俺の形を覚えろとは言わねぇよ、これから何度も抱いてやる、それで俺の形を覚えな」
 笑うようなブレイドの声が聞こえる、忌々しかった。
「じゃあ動くぜ?」
 ずりゅっと一気に引き抜かれた。
「お゛あ゛っ?!」
 抜かれる際の刺激で生まれた今までと比べ物にならない快感が頭を痺れさせる、想像できていなかったマティアスは濁った声を上げた。
「んぐぅ?!」
 再度奥まで貫かれる。

 粘質な音と、肉体のぶつかる音が響く。

 マティアスは口を塞ぐか、喉を裂きたかった。
 酷い声ばかり口から上がるのだ。
 塞ぎたいと思っても、手は快感に耐える様にシーツを掴んでいて塞げない。
「あ゛う゛ぅ゛!! ひぃうあ゛!!」
 ばちゅんばちゅんと突き上げられ、濁った声を上げるのを止められない。
「ひぃ――?!」
 ぎゅうとブレイドの雄を締め付け、頭が真っ白になるような快感にマティアスは悲鳴じみた声を上げる。




 ブレイドはぎゅうと強い締め付けを感じた。
 マティアスの雄は勃起して射精していた。
 射精が終わっても、勃起したまま、震えている。
 キレイなマティアスの雄を扱いてやる。
 女の嬌声のような声を上げ、否定の言葉を紡ごうとしているのが何ともいじらしい。
 腰を動かして腹の奥を突きながら扱いてやれば、あっけなく再び射精した。
 ぎゅうとまた締め付けられた。




 この行為が始まってどれくらい時間がたったのかわからなくなった。
 突き上げられ、何度も絶頂にのぼらされ、射精をさせられ、マティアスは見えてなかったがブレイドの言葉では「潮を吹いた」らしい。
 意識を保っているのが、辛かった。
 意識が飛びそうになると、ブレイドが体を痛めつけるように苦痛混じりの絶頂を与えてくるので意識が嫌でも飛ばせなかった。
 快感で、おかしくなっている頭で分かるのは、ブレイドはこの行為を始めてから未だに達してないということだった。
 そろそろ達してほしい、だがナカには出されたくない。

 こちらは孕むことはなくても、ナカに出されるという行為は孕むことを連想して恐ろしいからだ。

 ぐりぐりと奥を刺激される。
「お゛あ゛、あ゛」
「出すからしっかり受け止めろよ」
「!? や゛め゛……」
 マティアスは拒絶の言葉を紡ごうとしたが、紡ぎ終わる前に、より強く奥を突かれ、のけ反った。
 そして勢いのある液体が腹の奥へ吐き出され、その感触に絶頂し、甲高い声を上げてからマティアスは意識を暗転させた。




「……おい」
 ブレイドはぐったりと動かないマティアスの頬を叩く、完全に意識を失っているようだ。
「……まぁ、及第点……ん?」
 何か、ぬるりとした感触と、先ほどまでない物体の感触に、ブレイドはずるりと雄を引き抜いて、マティアスの足を掴んで股の部分を見る。
「……コレは……」
 ぐっしょりと液体に濡れた器官が、マティアスの男性器と、後孔の間にあった。
 それは見間違うことはない、女性器だ。
「ハァーン……なるほど何かしてると思ったらコレを隠してたのか」
 マティアスがこそこそと何かしているのは分かっていたが、コレを隠すために術か何かを自身にかけていたのだろう。
 そんなマティアスの努力を踏みにじったら非難する連中がいるかもしれないが、そんな連中は何処にもいない。
 ブレイドはにたりと笑って、マティアスの女性器に手を伸ばす。

 陰核の皮を丁寧に向いて、むき出しになったそこをいじくりまわす。
 マティアスは意識を失ったまま、声を上げている。
 いじってやれば、秘部が愛液で濡れていく。
 強くつまんでやると、声にならない声を上げてプシャと潮を吹いた。
 しかし、意識はまだ戻らない。
 これだけ濡れているなら指が入ると思って指をいれようとする。
 しかし、非常にソコはきつく狭かった。
「せめぇ……指一本がやっとってどんだけ狭いんだ?」
 ブレイドは不満を口にする、そして考えた、柔らかい物なら入るのではと。
 ブレイドは口と舌を使って女性器全体を愛撫し始めた。
 じゅるじゅると音を立てて舌で、陰核も秘孔も回りも愛撫する。
「う……っあ……」
 マティアスは声を上げているが、目覚める気配はない。
 ふやけるのではないかと思う位愛撫をしてやり、秘孔に舌をねじ込んだ。
「ん……」
 指の本数を増やしても入る位になったのが舌の感触で分かった。
 マティアスは舌で瑞々しい膣内を舐ってやる。
 狭いのは分かるが、先ほどの行為で快楽が伝わっていたのか膣肉は媚びており、子宮口が下りてきているのが分かった。
 子宮口の部分を刺激しやると、意識のないマティアスは体を震わせ、喘ぎ声を溢していた。
 執拗に膣肉を舌でかき分け、子宮口を刺激し続ければ、再び潮を吹いた。
 顔が潮でわずかに濡れる。
 ブレイドは舌を抜き、指を入れた。
 入る本数が少しだけ増えた。
 マティアスは目を覚まさない。
 ブレイドは指を抜き、マティアスを押し倒すような体勢を取り、彼の頬を触る。
「……これはいい、アンタが気を失ったら此処を開発してやるよ。それで最後にアンタの意識があるときに、暴露して術を解かせた上で貫いてやるよ、隠してたことがバレてた上開発されてて最後に意識がある時に処女喪失するなんて最高じゃないか、なぁマティアス?」
 ブレイドは歪な笑顔を浮かべて意識のないマティアスに楽しそうに告げた。





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