光は憤怒の闇に抱かれて堕ちる~狂気に堕ちた父は我が子を孕ませる~

琴葉悠

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調教されゆく貴公子

諦めで心を守る

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 再び硬いベッドの上に、仰向けの状態で寝かされているルミエールだが、今は逃げる考えも気力もほとんどなくなっていた。
 ラースの今までの行動から、拒否等の行動をすると更に悪い状態に追いやられるのは分かっていた、だから逃げるような真似や拒否するような態度を取るのは悪手だと教え込まれてしまっていた。
 その上、先ほどの行為で、酷い羞恥と惨めさを味あわされ気力が根こそぎ奪われた。
 人間なら失神しているだろうが、闇の血を引く性か、失神も出来ず、体力も回復しているという状態だ。
 ルミエールは闇の血を疎んだことは今まで一度もなかったが、この時ばかりは闇の血を引く己の身が少し憎く感じた。

 母と同じようであったら、意識を失えただろ、父ももう少し手加減をしているだろう、と。

 これから続けて行われるであろう自分の羞恥心や尊厳をへし折るような行為を、ルミエールは想像するのを拒否した。
 その為、ラースがしているであろう作業を見ようという気にはなれなかった。
 何かしている音が聞こえるのが、酷く怖かった。
「ルミエール」
 ラースが作業を終えたのか、近づいてきた。
「さて、先ほども言ったが」
「っひ……」
 後孔に指が入ってきて、腸壁を嬲る感触にルミエールは引きつった声を上げて体をこわばらせた。
「あ、やめ……っうう!!」
 ルミエールは変えられてしまった自分の体が忌々しかった、排泄器官でしかなかった其処は、指や異物、雄で快感を感じ絶頂し悦ぶような惨めな状態に堕ちてしまっていた。
 四肢を封じられた状態で蠢きながら、ルミエールは指の動きから生まれる快感から逃れようとした。
 指が抜かれ、同時に体を黒い触手のようなもので体を拘束され、少しだけ尻を浮かすような体勢にさせられる、若干きつい体勢だ。
 尻を撫でられ、ラースが手に取ったものを見ると、先ほどのとは明らかに大きさも入っている液体らしきものの容量も異なる、かなりの大きさの注入器だ。
「お前なら――四本位は入るだろう」
 ラースの言葉にルミエールは青ざめる。
 一本ではなく、同じ物を四本、自分の腸内に注入すると言うのだ。
「む……無理、です……」
 ルミエールは弱々しく首を振りながら懇願する。
「よくなるだけだから、大丈夫」
 全然答えになってない言葉をラースは言ってルミエールの頭を撫でてから、移動し、注入器を手に取った。
 ルミエールは唇を震えさせる。
 つぷっと先端が入ってききた、そして腸内に重く、排泄欲を刺激する液体が入ってきたのに、ルミエールは動かない体を動かそうともがく。
「ルミエール大人しくしなさい」
 軽く尻を叩かれ、ゆっくりと注入されていた液体が一気に腸内に注入された。
「あ゛ぐ……」
 全て入ったのか注入器の先端が抜かれ、きゅるるる、と腹が鳴る。
 一本でも既に苦しいのに、これが後三本も注入されるというのに、ルミエールは恐怖しかなかった。
「我慢しなさい、そうだな。もし漏らしたら、これよりも強いものに変えよう、媚毒も混ざっている物にしよう、それなら苦しくてもヨクなれる」
 ラースの言葉に、ルミエールは排泄欲を堪え、後孔をきゅっと閉める。
 だが、苦しさは増していく、早く、早く終わって欲しい、という願いが強まる。
「では二本目だ」
 閉じている後孔に無理やり入ってくるのにわずかに苦しさを感じたが、それ以上に、液体が更に増えていく苦しみの方が強かった。


「あ゛……ぐ……」
 四本全て注がれ、腹は膨らんでいた、排泄欲求は限界をとうに超えているが、許可は出ていない。
 ルミエールは苦鳴を上げて口から唾液をこぼしながら必死に耐えた。
「さて、しばらく待つのだが……それは厳しいようだな」
「あぅ゛ぐぅ!!」
 必死に漏れない様にしている後孔に指が強引に入ってきて酷く敏感になっている腸壁を刺激する。
「はは、良い締め付けだ、この状態で挿れるのもいいかもしれぬな」
「あ゛、あ゛、あ゛……」
 楽しそうなラースの声に、ルミエールの体はガタガタ震えた。
「冗談だ、変わりにこれで栓をしてあげよう」
「あ゛ぐ……ぃぎぃ?!」
 指が抜かれ、その後すぐに太い何かを後孔に挿れられる。
 太くやや長いそれはどうやっても排出できない。
「栓だよ、私が抜かぬ限り出せぬからこれで我慢できるな」
 ラースはそう言うと、汗をじわりとかき始めているルミエールの額に口づけをして離れた。
「少し用事を済ませてくる」
「父、上まっ……!!」
 扉から出ていくのを感じ取り、ルミエールの顔はより青ざめる。
 ぎゅるるるると腹がなった。
「ふ……ぅぐう……」
 ルミエールは口から苦鳴をこぼして、体を震わせながら、ラースが早く戻ってくるのを待った。

「あ゛……あ゛……」
 ルミエールは目を困惑の色に染め、怯えていた。
 排泄欲求が苛み、苦しいだけのはずだったのに、ゆっくりと体を蝕むかのような快感が生まれている事に怯えていた。

 己の体が、日に日に惨めに、快感によがり、孕むためだけの器に変えられていっている事に怯えた。
 その上、それを行っているのが、実の父であることが、ルミエールの心を軋ませていく。
「――たす、けて、はは、うえ……」
 ルミエールは怯える子どもの様な口調でそう、弱々しく呟いた。




「――よい、その件はお前に任せる、下がれ」
 魔物が頭を下げ、謁見の間から出ていくとラースは懐中時計を取り出し、時刻を見て眉をひそめた。
 予想していた時間を大幅に超過していた。
「ラース様、あの――」
 配下の一人がやってきてひれ伏してから顔を上げ何かを言おうとしてきた。
「悪いが今日はここまでだ、何だ急ぎの用か?」
 ラースはなるべく静かに配下に問いかける。
「いえ、急ぎではありませぬ」
「ならすまぬが、今は違う予定が入っている、故に明日聞こう」
「はい、では明日」
 ラースはそう言って玉座から姿を消した。




 ラースは部屋に姿を現した。
 そして足早にルミエールを寝かせ、拘束している医療ベッドに近づき、顔を覗き込む。
 苦痛と、快楽に染まった表情を浮かべた状態で意識が半ば飛びかけているのかこちらに気づいていない。
「ルミエール」
 名前を呼んでも、反応が鈍い。
 少々酷い行為かもしれないが、ラースはルミエールの膨らんでいる腹をぐりっと押した。
「あぐぅううう!!」
 びくりとルミエールの体が反応し、飛びかけていた意識を取り戻したようだった。
 少しして、ルミエールは懇願するような眼をラースに向けてきた。
「父、上、ださ、せ、て、くだ、さ、い」
「勿論だとも、栓を取ってあげるから、ここで出してしまいなさい」
「あ……う……」
 ラースの言葉に、ルミエールが戸惑いと羞恥の表情を浮かべる。
「ルミエール?」
「……は、い……」
 顔をうつ向いて言うルミエールの頬を撫でてから、金属でできた器をルミエールの下半身――尻の方、排泄物が入るような場所に置いて、ルミエールの後孔の栓に手をかける。
「――っああ!!」
 ぐぽんと抜け、ぴゅるぴゅると液体が零れ始める。
 ルミエールは体を震わせ、顔を真っ赤にしている。
「我慢させすぎたから、もう我慢はしなくともよい、さぁ、出しなさい」
 ぐりっと腹を押してやる。
「~~~~!!」
 びしゃびしゃと液体が排泄される音が聞こえてきた。
 顔からは苦痛の色は消え、快楽の色のみで染まっていた。
 ぼちゃんと、固形物らしいものが落ちる音も聞こえた。

 全て排泄しきったのか、ルミエールは荒い呼吸――何処か熱と艶っぽい吐息を繰り返していた。
 ラースは液体と排泄物が入った器を片付けさせるため傀儡を出現させ、処理するよう命じた。
 傀儡はそれを運び部屋を後にした。




 ルミエールは、荒い呼吸を繰り返しながら、再び酷い羞恥と惨めさで苦しくなっていた。
 此方の排泄行為でも、絶頂してしまったのだ、何度も。
 液体で腹を満たされた状態で快楽を感じる様になり、それを排出する際、快感と絶頂を繰り返し、排泄物が出ていくときは頭が痺れるような甘い快感が体を犯した。
「っ……⁈ うぅ――!!」
 後孔に雄によく似た物体が入ってくる感触に今まで以上の快感を感じた。
「いつもより気持ちが良いだろう?」
 ラースの優しい声色が聞こえる、少しの間、後孔をそれで犯され、何度か絶頂してしまう。
 ぐぽんとぬかれると、ルミエールは荒い呼吸をして、これで終わってくれるのではないかと淡い期待をした。
「では、あと三回ほど腸内に液体を入れよう、媚毒入りのにしてあげよう、もっと良くなるだろう」
 だが、ラースの言葉にその期待は一瞬で砕かれた。
 まだ、この拷問じみた行為が続くことを、もうルミエールは諦めて受け入れるしかなかった。




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