光は憤怒の闇に抱かれて堕ちる~狂気に堕ちた父は我が子を孕ませる~

琴葉悠

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狂気に堕ちた王

変えられゆく体、苦渋の選択

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 夕方、やるべき事を終えたラースは、再び魔の光が灯る今は自分しか立ち入ることがない領域にやってきた。
 一番奥の空間の鉄格子の扉を開けて、中に入る。
 生き物の触手に、四肢を封印された体を拘束され、意識がないのか頭をがくりと垂れているルミエールを見る。
 後孔と秘所には触手が入っていたが、ラースの姿を見た生き物は二つの箇所の触手を抜いた。
 後孔からは乳白色の液体、秘所からは紅色の透明な液体がどろどろと零れた。
「――張り切りすぎではないか?」
 ラースが問いかけると、生き物は細い触手を伸ばしぶんぶんと振った。
「何? 寧ろ昔より丁寧にやって疲れた、だと? 女だったら成熟させたりするのは楽だが男に別の触手達が作った生殖器官を成熟させるのは結構面倒、だと? 言われた事はこなすが、注文多すぎるのはなるべく勘弁して欲しい、だと? 随分不満が多いな」
 ラースは顎に手を当て、少し考える。
「だが、出来たのだろう?」
 ラースがそう問いかけると、触手た頷くかのように縦に振られた。
「私は、出来ないことは命じぬ。分かっているだろう」
 ラースが笑って言うと、触手はぐねぐねと蠢いた。
「成熟にはやはり時間がかかるか、己の卵子を作れるようにするのにも」
 触手は頷く様な仕草をした。
「構わぬ、時間は幾らでもある。ああ、そうだ。女の生殖器官で絶頂はさせなかっただろうな?」
 ラースがやや脅すような口調で問えば、触手は何度も頷くように蠢いた。
「ならよい」
 ラースはそう言って生き物に近づく、するとルミエールを拘束していた触手は全て引っ込んだ。
 ラースはルミエールに手を伸ばし、抱きかかえると、黒いローブで彼の体を包み、顔を隠させる。
「では、また明日来る」
 ラースはそう言ってその場を後にした。

 ラースは浴室に足を運んだ、其処には傀儡たちが待機していた。
 ラースはルミエールのローブを脱がせる。
「我が子の身を清めよ」
 そう命じると、傀儡たちはうやうやしく頭を下げてから、ラースに近づき、ルミエールを抱えると、頭からお湯をかけ、全身を濡らすと、石鹸や、髪を洗う液体で、美しい体と、銀色の髪を洗う、それらで清めてから再びお湯を何度かかけ、そして体に支えながら香草の浮く浴槽の中に支えながら浸からせる。
 しばらく浸からせてから、上がらせ、柔らかく上質な布で体や髪を拭き、温かな風を出す温風石で髪を丁寧に乾かした。
 命令されたことが終わると、傀儡たちはルミエールを抱きかかえながらラースに近づいてきた。
 ラースは傀儡が支えているルミエールを抱きかかえると、白いローブを取り出して着せてその場から立ち去った。
 誰もいない通路を歩き、自室に戻り、扉を閉め念のため鍵をかけると、ラースはルミエールのローブを脱がせて、裸の彼をベッドに寝かせた。
 意識のない彼に覆いかぶさるようにベッドに乗ると、色白の肌を指でそっと撫でてから唇と舌を這わせ始めた。




 熱をもった、人とは異なる肉質的な感触はなくなっていた、どこかひんやりと冷たい、やわらかな感触と肌触りのよい布の感触を背中に感じた。
 あの分からぬ触手から解放されたのかと思ったが、温もりのない手が、舌が、唇が自分の体を触っている、這っている感触に意識がぼんやりと覚醒する。
 まどろみの中で、視界に入ったのはベッドの天井。
 全てが全部悪い夢で、自分は今まで眠っていただけなのかと、少し期待してしまうが、ぼんやりと腕を見て事実を突きつけられる。
 黒光りする、腕輪のような物体その下にあるであろう肘から下はなく、断面は黒光りする鉄のようなもので蓋をされているような状態になっていた。
「……っあ!?」
 何かを摘ままれ擦られて快感を感じ、声をこぼしてしまう。
「ああ、漸く起きたかルミエール」
 愛おしむような声に、ルミエールは恐怖と嘆きを抱いた。

――嫌だ、ああ、何故、何故神は誰もお救いにならぬのですか、母のことも、罪なき人のことも、そして狂気に堕ちた父に慈悲をお与えにならないのですか――

「ルミエール、情事の時に考え事などしてはならぬ」
 ぐりっと強く押しつぶすような刺激が、先ほどと同じ箇所から与えられる。
「~~~~?!」
 敏感な箇所なのか、その刺激で絶頂してしまい、声にならない声を上げてのけ反った。
 荒い呼吸を繰り返し、困惑した。
「ああ、そうか。此処を触ると体液で絶頂を押さえつけてる状態では壊れかねぬからアレは触らなかったのか、それでも感度を上げる仕事はこなしたのか。事が終わったら労わねばな」
 ラースの言っている事がほとんど理解できなかったが、困惑した頭で、女性の生殖器についている何かを触られて絶頂させられたのだけは分かった。
 其処を優しく擦るように撫でられ、じれったい快感にルミエールは呼吸を乱す。
「ここは陰核だ。女の生殖器にある物で、隠れていることがあるのだが……お前のは出ているようだ、ふふ綺麗な肉の色をしている」
 触っていたと思われる、指が離れる、もの足りない感覚が残った。
「随分と淫らになったものだ、もうお前の女の箇所は濡れて物欲しそうにしている」
 つぷっと指が入ってくる。
「っ……あ、や、め……!! あ、あ、あ――!!」
 指を入れられただけなのに、昨日とは比較にならない快感にルミエールは怯えて拒否の声を上げようとする。

 だが、触手に絶頂を与えられず、寸止めの快楽だけを与え続けられて、敏感になっている状態の膣内は、絶頂禁止を解かれ、敏感な膣肉をかき分ける刺激に悦んで絶頂し、潮を吹き、ぐっしょりと愛液を滴らせた。

「指で愛撫しただけで、ここまで感じるか。ふふ、これで私のを挿れたらどうなるだろうなぁ?」
 指の抜かれる感触を感じた、ナカがまだびくびくと疼いている感触がルミエールを苛んでいる、そんな状態の彼に、ラースの言葉は上手く聞き取ることができなかった。
 体温のない――ラースの雄が濡れているソコに押し当てられるのを感じ、ルミエールは恐怖した、半狂乱になって身動きが取れない体で逃れようとする。
「ああああ――!! 嫌だ!! 止めてください!! 嫌だ!! それは嫌だぁ!!」
「ルミエール、怖がることはない。何故お前はそこまで怯えるのだ、別にお前を拷問するつもりもなければ殺すつもりもないと言うのに」
 ルミエールはラースに抑えつけるように、体を掴まれ、そしてそのまま、貫かれた。
「~~~~!!」
 奥まで剛直がかき分けるように侵入し、押しつぶすように突く感触に指の時とは比較できない程の快感――絶頂に陥り、ルミエールは体を痙攣させ、口から舌をだして声にならない声を上げた。



 触手によって敏感にされた上で、絶頂を禁止させられ続けたルミエールの肉壺は、膣内はラースの雄にしゃぶりつくように吸い付いてきた。
 あの生き物の開発の効果で子宮がおりてきているのか、子宮口と簡単に接触できた。
 突くたびに、じゅぷじゅぷと粘質的な音が響く。
 ルミエールは嬌声を上げて、体をびくびくと震えさせ、絶頂を繰り返していた。
 ラースはつんと立ったルミエールの胸の先端に吸い付き、舌で舐りながら、奥まで深く繋がりそのまま精液を吐き出した。
 ぎゅうと膣肉がより締まる。
「あ……あ……」
 ルミエールは体を震えさせていた。
 彼の酷く怯えた声色がラースの耳に届く。

――嗚呼、快楽が怖いのか、ナカに出される悦びが恐ろしいのか、可哀そうな子だ、大丈夫、それらを悦べるようにしてあげよう、孕む悦びを知れるようにしてあげよう、私の可愛いルミエール――

 ラースは雄を抜かぬまま、ルミエールの両胸の先端を舌と、口、そして指で強く刺激し続けた。
「やめ……あっ……あ、あ、あぁ!!」
 両胸の先端の刺激でも絶頂したのか、再度膣肉が締め付けてきた、勃ち上がっているルミエールの雄はとぷとぷと精液をこぼしている。

 あの生き物はこの手に関しては非常に優秀なのをラースは思い出した。
 不感で悩んでいた者を数時間であっという間に快楽を享受し、悦べる体へと変貌させれる、拷問用途で使えば衣服や空気、痛みですら快感を得る程にも堕とすこともできる。

 胸の先端から口を離して、ラースは白い首筋に舌を這わせる。
「……あ、あ……ち、父、上。お願い、です、もう、止めて、くだ、さい」
 怯えた声で、行為を止めることを望むような言葉をルミエールは口にしていた、ラースは行為に怯えているのかと思ったので、腰を動かしぐりっと奥を更に刺激した。
「っあ――!!」
 ルミエールはのけ反って声を上げる、膣内が震え、締め付け、しゃぶりつくような感触が強くなった。
「怯える事はない、お前は物分かりのいい子であろう? それに体の方は素直になっているだろう」
 ラースは白い首を甘く噛んでから、ルミエールの震える頬に口づけをして、再度腰を動かし始める。
「やめっ……あ゛ぅううう!! あ、あ、あ――!!」
 再び絶頂の繰り返しに浸り始めたのか、口から甲高い声を上げて、ルミエールはのけ反ったまま、体を震えさせた。




「……い、や……だ……もう、いき、たく、な、い……ナカ、に、ださ、れる、の……も、いや、だ……はら、み……たく、な……い…」
 どれだけ絶頂させられたか分からない程の絶頂と、何度も行われた膣内での射精に、ルミエールは恐怖と拒否の色が混じった声で言葉を口にする。
「――そうか」
 ずるりと雄が引き抜かれるのを感じた。

 作られた女の箇所を犯され、それで快楽を感じ、絶頂し、膣内に精液を出され、孕むことを要求されるのは酷くルミエールには堪えた。
 その相手が実の父であるラースであることが何よりルミエールの精神に苦痛を与えた。

 雄が抜かれた事で、もしかして言葉がようやく届いたのかとルミエールは思ってしまった、願ってしまった。
「では、道具で絶頂に慣れさせるとしよう。ナカに出すのを慣れさせるのは私の手でやりたいからな」
 ラースの言葉で、それが全く届いていないことを理解し、ルミエールは絶望した。
 目の前に触手のような形状で、表面にイボの様な突起物だらけで、先端が細い触手の形状だがまで花弁の多い花如く広がっている物体を見せられる。
「これは先端で子宮口をしゃぶって刺激して、突起と動きで膣内に刺激を与えてくれる道具だ、良い快感と絶頂を得られるそうだ」
 ルミエールはラースが楽し気に見せてきたその凶器に、声が出なかった。
 先端が秘所に当てられる。
「い、嫌だ、やめ……!!」
 ずりゅっと挿入はいってくる、膣肉を突起が刺激して快感が生まれる。
 奥まで届いたのを感じた。
「ああ、挿入はいったようだ、では」
 ラースが指を鳴らす音が聞こえた、同時に自分の膣内にある女を嬲る凶器がナカを子宮口を蹂躙する。
 先端の部分がしゃぶるかのように、吸うかのように子宮口を嬲ってくる事で生まれる強すぎる快感と絶頂に、ルミエールは声を上げた。
「あ゛あ゛あ゛――!! い゛や゛だぁ゛!! そごはや゛め゛ぇ、あ゛あ゛あ゛!!」
 雄に貫かれ、押しつぶされるのとは明らかに異なる嬲りに、ルミエールは半狂乱になった。
「我儘はいけないよルミエール、ではどちらにする。私か道具か」
 幼子をたしなめるような優しい声色で、ルミエールにとって残酷な選択をラースは口にした。
「道具を選ぶならお前を色んな道具で絶頂させてあげよう、ずっと、寝ている間も、傀儡に命じてお前に快楽を与え続けよう。私を選ぶなら、準備が済み次第お前に休む時間もあげよう、良い子にしていたらその四肢の封印も解いてあげよう。どちらにする?」

 性拷問か、従順か、ラースの言葉はその二択を意味していた。
 性拷問を選べば孕む恐れはない、だが、変わりに逃げることも、母の言葉を伝えることもできなくなるという事を意味していた、だから、選べるのはもう片方だった。

「あ゛あ゛……!! ち、ち、うえ、の、を、く、だ、さぃいい!!」
 絶頂に苛まれながら、ルミエールは破滅しかねない方の言葉を口にした。
「――良い子だ、ルミエール」

 ラースが浮かべた笑みは、慈悲深く、おぞましい狂気を孕んでいた。




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