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可愛い子~守る為に~
しおりを挟む入浴し、体の汚れを落としてから、二人は食事を取る。
サフィールの量はニエンテとは比べものにならない程少量だが、一般的にも少量だった。
それでも最初ここに来た時より食べるようになっていた。
穏やかに談笑しながら食事を終えると、ニエンテとサフィールは寝室へ向かう。
「これから二人の時間を楽しむ故、よほどの者が来ない限り呼ぶな。そして通すな」
「畏まりました」
ニエンテはサフィールに聞かれないように人形に言うと人形は頭を下げて部屋を後にした。
「サフィール」
「は、はい」
「ベッドへ行こうか?」
「はい……」
ニエンテの言葉にサフィールはうっとりとした表情で頷いた。
ニエンテは抱き慣れたスタイルに体を変えると、サフィールを複数の手で抱きしめた。
「可愛いサフィール」
そう言って額にキスをした。
サフィールは嬉しそうに微笑んだ。
くちゅぷちゅ
ぬちゅ、ぬち
「あ……♡ はぁ……♡」
サフィールは秘所と後孔を愛撫され、秘所からは愛液をしたたらせ、後孔からは注ぎ込んだ潤滑剤がぽたぽたと垂れていた。
「両方でいいんですよね?」
「はぃい……♡ 両方、両方にくださいぃ……♡」
「分かりました」
ニエンテは微笑んで、サフィールの口に口づけをしてからどちゅんと、秘所と後孔に自分の二つの雄を挿入した。
「んんん~~~~‼♡」
口づけされながら嬌声を上げるサフィール。
じゅぷじゅぷと音を立てて秘所と後孔に、二つの雄が出入りを繰り返す。
じゅぷじゅぷ♡
くにくに♡
クリトリスを愛撫されて、サフィールはのけぞった。
「はげしっ♡ らめ♡ そこも一緒にいじっちゃ♡」
「わかったとも」
ニエンテは優しく微笑んだままクリトリスから手を離し他の場所を触り始めた。
サフィールの胸の先端を優しく触り、揉みながら頬にキスをする。
「あっ♡ あぁ♡」
「気持ちいいかい、サフィール?」
「気持ちいぃ……♡」
心地よい快楽に、サフィールは身を委ねていた。
「そろそろ出すよ?」
「あ♡ たくさんください♡ たくさん……♡」
その言葉にニエンテは薄く笑う。
どこか寂しそうに。
そして、奥を突き上げて、最奥にどぷどぷと精液を注ぎ始めた。
「あっ♡ あっ♡」
サフィールは断続的な声を上げて射精による快楽に喘いだ。
両方の接合部からぽたぽたと白い液体がこぼれていた。
ニエンテはゆっくりと二つの雄を引き抜いた。
どろどろと秘所と後孔から白濁液がこぼれた。
「……ああ」
注がれた液体が無くなる感触にサフィールは寂しそうな、悲しそうな声を上げた。
ニエンテはそんなサフィールを抱きしめ、毛布で体を共に覆い、囁いた。
「大丈夫、何度でも注いであげるから」
「はい……♡」
サフィールはうっとりとした表情で言った。
そんなサフィールを愛おしげにニエンテは撫でた。
長い情事に疲れ果てたサフィールはすぅすぅと眠っていた。
優しく、時に激しい情事は彼に心地よい眠りを与えた。
「もう、あんな糞親父のことは忘れな」
ニエンテはそう言ってサフィールの頬を撫でる。
サフィールは心地良さそうに、手にすり寄り眠り続けた。
「さて、仕事に行くか」
部屋を出るとすぐ自動人形の召使いが立っていた。
「おっと何だ?」
「旦那様への依頼でございます」
「誰から」
「イグニス様より」
ニエンテは顔をしかめてから、興味がない相手用の黒い顔に姿を変える。
そして手紙を読む。
「あの野郎、俺に未だサフィールの命を狙ってる連中の始末依頼しやがった」
「さようでございますか」
「糞が、身内の不始末くらい自分でしろっての」
「確かに、そうでございますね」
ニエンテは手紙をぐしゃぐしゃにしてポケットに入れた。
「だが、依頼だ。受ける」
「分かりました、行ってらっしゃいませ」
ニエンテは翼を生やし、外に出て、飛び立っていった。
召使いはそれを見送ると扉を閉めた。
「な、何故お前が私達を殺そうとするの⁈」
「未だに俺の嫁さん──サフィールを殺そうと目論んでいる連中は見逃せねぇってさ」
金切り声を上げる女吸血鬼にニエンテはどうでも良さそうに、だが確かな怒りを込めていった。
「あの方も、お前もサフィールか! あんな半端物何処が良い!」
「私の子ども達の方が──」
「それさ、イグニスも気づいてるぜ」
「な、何に」
「お前との子が自分の子じゃないことに」
「な⁈」
「だからさくっと殺したんだけどな」
「よくも、よくも私の可愛い子どもを!」
「血も引かない不義の子に、可愛い子ども殺されそうになってるのにイグニスも頭にきたみたいだ、妻であるお前も処分していいとな」
「そんな⁈」
女吸血鬼は顔色を更に青ざめた。
「お、お願いだから命だけは……」
「断る」
ニエンテは女吸血鬼の首を切り落とし、心臓をえぐり取り潰した。
灰になる女吸血鬼。
「全く、自分でやれっての。仮にも自分の子どもと扱われてたから殺しづらいじゃねぇよ」
ニエンテはそう言って屋敷を後にした。
ニエンテは他の仕事も済ませ、屋敷に戻る。
湯浴みをして血の匂いを洗い流してから寝室に向かうと、すやすやと眠るサフィールが居た。
「まだまだ眠り姫か、可愛い子だよ」
そう言って、ニエンテは姿を変えてベッドに潜り込み、サフィールを抱きしめて眠った──
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