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人型でのまぐわい~可愛い伴侶の為に~
しおりを挟む「ちょっと今日は人型的にまぐわおうか」
ニエンテはサフィールの寝衣を脱がしながらそう言ってきた。
サフィールは、その言葉が嬉しくもあり、少しだけ寂しくもあった。
自分と同じような姿で愛でてもらえいつも以上に触れ合うことができそしてその状態まぐわってもらえる。
だけども、両方の箇所を同時にニエンテの生殖器で愛でられナカに注いでもらえないという寂しさがあった。
――何て、我儘な、贅沢な、不満だ――
サフィールが酷く自分が身勝手な存在に感じて、あまり好きではない自分が嫌になった。
「サフィール」
ニエンテの褐色色の手がサフィールの頬を撫でた。
「君自身の事をそう嫌いにならないてほしい、君のそういうのは有っていいものなんだ。それに私の都合だからね、君が人型がじゃない方がいいというなら変えるとも」
「い、いえ……今日はこのまま、で……いい、です」
「ありがとう、サフィール」
裸のままベッドの上で抱き合いながら口づけをされる感触に、サフィールはうっとりとした。
いつもの黒い手達に触れられる感触とは違う触れ合い方に、サフィールの胸の鼓動が早くなる。
黒い手とは異なる手の感触、、人の手に近い感触、自分の手に近くて、自分の手より暖かい手の感触。
「可愛い私のサフィール……」
優しく甘い声、甘い言葉。
優しくうなじに口づけをされる。
体に優しく触ってもらえる。
愛してもらえる。
──なんて幸福な事だろう──
サフィールは多幸感から夢見心地になっていた。
「痛くないかい?」
「はい……気持ち、いいです……」
ニエンテは指でサフィールの女性器を愛撫しながら問いかける。
爪などで傷つかないようにした手で、柔らかな女性器を指で擦りあげ、くちゅくちゅと揉み込むように刺激しする。
「あ、あ、あ──っ……!!」
サフィールは喉をそらして、絶頂した。
プシャと透明な液体を吐き出していた。
荒い呼吸をするサフィールの頬を、使って無い手で撫でる。
「大丈夫かい? サフィール」
「…・…は、い……気持ち、良すぎて……♡」
「なら、良かった。これから、ここに入れるよ」
「はい……♡」
サフィールは頷いた。
ニエンテは、雄をサフィールの女性器にずりずりと擦り付けてから、ゆっくりと挿入した。
「あっあ♡」
「痛くないかい?」
「気持ち、いい、です……♡」
「いい子だね、可愛い子だ」
ニエンテは、ゆっくりと腰を動かしながら口づけを落とし始めた。
サフィールは幸せだった、口づけをして貰って。
たくさん「愛して貰って」幸せだった。
このまま死んでもいい、そう思うくらいに。
でも、死んだら愛して貰えないかもしれないから、死ぬ気にはなれなかった。
「もっとくちづけを……」
「勿論だとも」
甘い、優しい口づけ。
もっと欲しい、たくさん欲しいと願ってしまう。
──嗚呼──
──幸せすぎる──
「あっ、あっ、あー……♡」
サフィールは体をビクビクと痙攣させて絶頂した。
「可愛いサフィール、何度でもイっていいよ」
ニエンテはサフィールのまぶたにキスをした。
それから奥を何度も刺激し、絶頂に上らせた。
潮を吹く程絶頂させて、疲弊させたが、ニエンテは微笑んだまま言う。
「続けていいかい?」
「はひ……♡」
サフィールは快楽と愛情の虜になっていた。
ニエンテはそれをわずかに哀れに思いながらも、今度は後ろの方に指を入れ、くちゅくちゅとほぐしていった。
「あっ、しょこ、しょこ、だめ……♡」
「前立腺だね、気持ちよくなれる場所、もっと気持ちよくなってみないかい?」
「もっと……?」
首をかしげるサフィールに、ニエンテはオレンジ色の柔らかい素材で出来たバイブを見せた。
「今の私の男性器を模したものだよ、入れてみていいかい」
「は、はい……」
少しおびえた風に言うサフィールの頬にキスをして、ローションでぬらしたバイブを濡れそぼった女性器──秘所に挿入する。
「あっあっあっ♡」
「気持ちいい?」
「はいぃ……♡」
「じゃあ、もっと気持ちよくなろうか」
ニエンテはバイブのスイッチを入れ、後孔に自身の雄を挿入した。
「っ~~♡」
「どうだい、きもちいいかい?」
「ひもちよしゅぎましゅ……♡‼」
「それなら良かった」
サフィールは度の過ぎる快感に頭がパンク状態だった。
体も悲鳴を上げている、でももっと快楽が欲しい、それ以上に愛情が欲しい。
そういう思いから、喘ぎ声を上げてよがるしか無かった。
「サフィール」
ニエンテの動きが止まる。
秘所に入れられた物の動きも。
「もう、限界だろう? そんな時はやめてくださいって言っていいんだよ?」
「れも……」
「限界、だろう?」
ニエンテの問いに、しばらく無言になってからサフィールは頷いた。
「良い子だ」
ニエンテはサフィールを撫でて、褒めた。
サフィールはそれが嬉しくてたまらなかった。
「じゃあ、抜くよ」
「あ、抜くのは……」
「寂しい?」
「……さびしい」
「分かった、前のバイブだけ抜こう、後ろはこのままで」
「んっ……♡」
ずりゅうとバイブを抜かれ、サフィールは甘い声を漏らした。
そして後ろはつながったまま、向きを変えて抱き合うようにベッドに横になった。
「サフィールは可愛いね」
「可愛く、ないです……」
「いいや、可愛くて美しいよ、サフィール、私の妻……」
「……」
「そういえば」
「?」
「名前、呼んでくれないね。呼んでみてくれるかい?」
「に、ニエンテ様……」
「ニエンテでいいよ」
サフィールはふるふると首を振った。
「そうか、では好きに呼んでくれると嬉しいよ」
「はい、ニエンテ様……」
ニエンテは微笑みサフィールに口づけをした。
サフィールはうっとりとした表情でそれを受け入れ、舌を絡ませあい、唾液を交換し合った。
その後、再び後ろでのまぐわいを始め、どろどろとした精液を注がれる度に、悦の表情を浮かべて絶頂するサフィールをニエンテは慈しんだ。
そしてそれはサフィールが気絶するまで続いた。
サフィールが気絶すると、ニエンテはサフィールの後孔から精液をかき出し、体を清め、毛布を掛けて寝かせ、その場を後にした。
そしていつもの姿に戻り。
「誰か来なかったか?」
「イグニス様がいらっしゃいましたがお帰りいただきました」
メイドが答える。
「どうやって?」
「以前ニエンテ様がおっしゃってた事をそのままお伝えしたところ、大人しくお帰りになりました」
「あーなるほど、よくやった」
「感謝の極みです。それで奥方様は?」
「ぐっすり寝ている、起こさないでやってくれ」
「畏まりました、そうです」
「さて、どうするかね」
ニエンテはしばし考えてからあることを思いつき、行動に出ることにした。
サフィールが以前監禁同然の暮らしをしていた屋敷に来ると、墓を見つけて慎重に掘り起こした。
其処には防腐処理されているしたいがケージの中に横たわっていた。
ニエンテは墓石と、そのケージを慎重に持った。
「ニエンテ、何をしている」
イグニスが姿を現し、ニエンテを睨み付ける。
「俺の嫁さんが寂しくないように、母親の眠る場所を変えてやるんだよ。父親の仕事をしてこなかったアンタの代わりに親として必死だった嫁さんの母親をな」
「……」
「じゃあな」
ニエンテ墓石とケージを持って姿を消した。
ニエンテは、サフィールの為に作った庭園の一角に墓石を置き、その下にケージを埋めた。
「これで良いだろう」
「ニエンテ?」
サフィールの声にどきりとし、サフィールの前での姿に変わるとニエンテは微笑んだ。
「どうしたんだい、私の可愛いサフィール」
「あの……それは……」
「君のお母さんの墓石と……まぁ、見れば分かるよ」
「‼」
サフィールは目を見開き、急いで墓石に近づき、そして地面を掘った。
「お母様だ……お母様、お母様‼‼」
美しい手を土まみれにしながらサフィールは泣いた。
「サフィール……」
「ニエンテ様……有り難うございます……二度と母の墓参りができないと思っていましたので……」
「良いんだよ、それよりちゃんと埋め直してからお風呂に入ろう、汚れてしまったしね」
「はい……」
ニエンテは汚れてない手でサフィールの頬を撫でると、サフィールはうっとりとした表情で頷いた。
その表情はとても幸せそうだった。
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