王族ですが何か?

衣更月

文字の大きさ
上 下
1 / 19

王族ですよ?

しおりを挟む
 活火山であるヴァルヴァーサ山の恩恵を授かるヘルズワース王国は、小国ながらに観光立国として名を馳せている。
 ヘルズワース王国は外貨獲得に観光業を推奨しており、その為には貴族平民一丸となって"おもてなし"を学ばなきゃならない。てことで、他国では珍しい平民の学校が数多くあることでも有名だ。
 商学、語学を学ぶ学院の他、接客や調理、リラクゼーションなどの専門性の高い授業を受けられる学校もある。
 観光地にあるホテルを運用するのは王侯貴族だ。
 故に、ホテルに勤めることが平民のステータスになっている。
 とはいえ、ヘルズワース王国とヴァルヴァーサ山は表裏一体。噴火の脅威は忘れちゃいけない。
 標高3500メートル。
 周囲の山が3分の1ほどの標高しかないので、楕円形のヴァルヴァーサ山はひと際目立つ。もくもくと白煙を噴く様は神聖視されていて、麓には立派なカスロ大神殿もある。
 祭神はヴァルヴァーサ神。
 ヴァルヴァーサ神はヴァルヴァーサ山の化身だ。五穀豊穣、安寧の女神である一方、好戦的な男神ともされる。
 カスロ大神殿の役割は、信仰とは別にヴァルヴァーサ山の監視がある。
 ヴァルヴァーサ山は多くの恩恵を与えてくれるが、国とは一蓮托生の縁でもある。噴火でもされた日には、王国民が路頭に迷う。死者も数多出るだろう。
 火山灰が農作物をダメにし、有毒なガスが民を殺す。
 ヘムズワース王国はヴァルヴァーサ山と共にあるのだ。
 それは聖職者だけでなく、王侯貴族から平民まで。隅々と周知されている。
 だからだろうか。
 この国の貴族は平民を虐げることはない。むしろ、国全体が一致団結しているのだから誇るべき美点だ。
 王国民を一丸とさせたヴァルヴァーサ山の直近噴火記録は556年前。
 甚大な被害が出たと記録されている。
 記録したのはサム・ストラーザン神官長だ。
 その際、神託が下されたことも記されていた。

 曰く、ヴァルヴァーサ神はヘムズワース王国を気に入っている。
 曰く、噴火による被害を見てヴァルヴァーサ神は心を痛めている。
 曰く、これより山を健やかにするため信仰心を絶やしてはならない。
 曰く、安寧の代価として人柱を選別する。

 そうして選別された人柱が王族だった…。
 神様って無償で助けてくれないんだ…、というのが王族の総意である。
 理のバランスを保つ等価交換として、以降、王族はヘムズワース王国安寧の人柱となった。
 あ、別に噴火口に投げ入れるとか、祭壇に心臓を捧げるとかではない。
 人柱に選ばれるのが国王陛下の最初の子なのだ。故に、第一子が男児だった場合、玉座に座る未来はないが、臣籍降下することもない。王族籍のまま、人柱としての生を全うする。
 王族にとって、何よりの損失であり最大の代価ではあるものの、神にとっては”ちょっと代金足りないね”なのだ。
 そのちょっとを補うのが、人柱を襲う地味な不運である。
 現在の人柱の名前はクレイグ・リロイ・ヘムズワース第一王子。
 セカンドネームを与えられるのは第一子だけで、ファーストネームの真名を災いから隠す役割があるとされる。それがどれほどの効果かは知らないが、第一王子のファーストネームを知る者は多くはない。
 んで、第一王子は今日も安定の鳥の糞という爆撃いやがらせを受けている。
 その王子が俺である…。
「リロイ殿下!今すぐにあの鳥を打ち落とします!」
 そう言って、どこから取り出したのか弓を構えるのは、護衛兼侍従。忠義のジョゼフ・スコットだ。
「いや…構うな。いちいち射っていては、国から鳥がいなくなるぞ…」
 ため息ひとつ。
 すっと頭を傾げれば、もう1人の護衛兼侍従。不敬のマット・シュリークがハンカチで糞を取り除く。
 俺につけられた侍従も護衛も、この2人しかいない。
 忠義と不敬って組み合わせ何なの?と思うけど、2人しかいないのだ。
 王族とは思えない手薄感だが、俺の不運の流れ弾に当たる者が後を絶たなかったのだ。身の回りの世話が出来、腕も立ち、さらにはハプニングに動じず、頭の切り替えの早い者が、ジョゼフとマットの2人だったのである。
 俺の伯父上も侍従と護衛には頭を悩ませたらしい。
 伯父上の前の人柱は大伯父。その前は女性で、曾祖伯母そうそはくぼだ。彼女はなかなかの癇癪もちの反面、突拍子もないアイディアを捻りだすことに長けた才女でもあった。
 彼女のアイディアで生まれたのが傘である。
 フリルがふんだんに使われているのは、女性が作ったからだろう。
 男が使うには恥ずかしいが、誰も男用を作ってくれない。恥ずかしくて使い辛いフリフリの傘を、マットは躊躇なく差した。
「やはり傘は必須です。殿下、恥ずかしがっていては、頭から木が生えてしまいますよ?」
「木が!?」
 どういうこと!?
「鳥は木の実を啄みます。種は消化されず、離れた森で芽吹くのです」
「俺が頭を洗わず芽吹きを待つと思うのか…?」
 じっとりとマットを見据えれば、マットは緩くかぶりを振る。
「しかしながら、神がかった不幸はリロイ殿下の十八番です。油断はできません」
「十八番じゃねぇよ!」
 おっと…。
 王族にあるまじき口調で叱責してしまった。それでも2人は苦言を呈さない。むしろマットに至ってはニヤついている。
「一昨日は馬車の車軸が故障。気づくのが遅ければ大事故です。下車なさった瞬間、どぶ板が外れて殿下のおみ足が犠牲になりましたよね?」
 ああ…分かってるよ…。
 一部始終を目撃していた住民が湯を貸してくれようとしたのだが、一帯の民家で火がつかえないという謎現象。
 平民である彼らはひたすら謝ってくれたが、感謝こそすれ謝られる理由はない。用意してくれた井戸水は氷水かと思うほど冷たかったが、ドブの汚れも悪臭も取れた。
 しばらくは右足は生乾きで気持ち悪かったけど…。
 そうこうしているうちに鳥の糞だ。今のじゃない。その前にも鳥の糞が落ちてきているのだ。
 あ、人柱に鳥の糞はデフォルトなんだよ。
 王宮で大人しくしていれば被害は最小限なんだろうけど、人柱は年に4回、大神殿にて禊を行わなきゃいけない。
 大神殿は王都より馬車で5日!
 だというのに、3日目で馬車が故障。観光地に近かったことから宿が満員御礼!野宿決定!
 寝袋を持っててよかった。
 て、俺は王族なのよ?
 誰の目からも王子様然りとした恰好で、犇めく乗合馬車に乗り、ばあさんにミカンを貰った。
 美味かった。
 4日目も野宿だった。
 荷物になるからと着替えを置き去りにしたので、王子様然りとした服も良い具合に草臥れてきた。王族っぽいぞ!と分かるのは、無駄にぎらついた装身具だろう。正直、野宿連泊者としては邪魔でしかない。
 伯父上もそうだったのだろう。移動を忌避した伯父上は、大神殿へ日帰りできる場所に離宮を建てた。
 羨ましい!
 で、5日目だ。
 さっきの鳥の糞も、心穏やかにスルーでき………ない!
 やっぱりムカつく!
 ていうか、馬車はなぜ来ない!
 普通、もう追いついても良い頃だろ?
 どうせ不運の連鎖でなかなか立て直しができないんだろうけどさ!
 フリフリの傘を差して、とぼとぼ歩いて、住民たちが「ありがたや~」と手を合わせてくるのも辛い。
 まぁ、あれだ。
 人柱がいるからヴァルヴァーサ山が平穏なのだと、信心深い国民が感謝しているのだ。
 弟たちを見てるとさ、これぞ王族!って歓声を浴びてるわけだ。んで俺が顔を出すと、ぴたりと歓声が止んでみんな手を合わせる。
 泣いちゃうよ?
「リロイ殿下。大神殿が見えてきましたよ」
 マットが遠くに見えてきた石造りの荘厳な大神殿を指さす。
 カスロ大神殿だ。
 歴史ある建造物って感じの、風雨プラス火山灰で良い具合に薄暗い装いをしている。
 大神殿の後ろには、雄々しくヴァルヴァーサ山が聳える。遠くからは楕円形に見えるヴァルヴァーサ山も、近くで見ると綺麗な楕円形でないことが分かる。なだらかながらに歪な凸凹とした岩肌が目立つ。山頂付近は木が一本も生えておらず、奥にある噴火口から白い煙が青い空に立ち昇っている。
 微かな硫黄臭は不快ではあるが、天然温泉の証でもある。
 町の名前はノルーク。
 王国内最古の温泉街なんだって。
 カジノを主軸としたエヴァンズ領のド派手なホテル街と違い、シンプル イズ ベストの旅館が点在している。癒しと巡礼者をターゲットにしているので、比較的年齢層が高めの観光客が多い。
「あ~俺も温泉入りたい」
「昨日、入ったじゃないですか」
「大衆浴場な…」
 王族なのにな!
「もういい加減に慣れましょうよ。この工程」
 マットが肩を竦める。
「リロイ殿下はお生まれになった頃から、この道のりを歩いておられたと思うと…」
 ほろり、とジョゼフが目元を拭う。
 さすがに生まれた頃からは無理だろ?むしろ、四つん這いの赤子が王都から大神殿を目指していたら、それは幼児虐待を通り越してホラーすぎる。なんでもかんでも「神様の御業!」とありがたがる国民もドン引きだ。
「12までは伯父上が同行してくれてたんだよ。13からは普通に護衛や侍従が列をなして大神殿に同行してくれた」
 大神殿に着くまでには、3分の2もの者たちがリタイアしていたが…。
 15の頃には、ジョゼフとマットの2人になった。
「伯父上も離宮に引っ越したし、まさかの結婚だったからな。迷惑はかけられない」
 俺は結婚できるのだろうか…。
 奥さんほしい…というか、童貞のまま死にたくはない。
 実際、童貞未婚で生涯を閉じた先人は多い。5代前の人柱なんか、最期の言葉が「女の子とちゅーがしたかった」だぞ?それが伝聞として残っているとか、悲しくて涙が止まらんだろ!
 幾ら王族の言葉でも、残しちゃダメな言葉ってあるからな!
 伯父上にアドバイスを貰いたいけど、あの人めちゃくちゃだからなぁ。嫌だなぁ。
 うんうん、うんうん、唸っていたのだろうか。マットが「ウンコですか?」とデリカシーゼロなことを訊いてくる。こいつはいつか不敬罪で一晩牢屋で過ごさせる刑を与えても罰は当たらないはずだ。
「ジョゼフ、俺のカウントを覚えとけ。マットは不敬1ね。これ10貯まると罰ゲームだから」
「げっ!俺、不敬なこと言ってませんよ?」
「いやいや。お前の口からは不敬しか出てないから。とりあえず、ウンコは不敬1ね」
「ウンコは自然現象じゃないですかぁ」
 マットの悲愴な叫びに呼応するように、ぽちゃ、と傘に鳥の糞が落ちた。
「マット、不敬2ね」
「俺のウンコじゃないですよ!?」
「お前のウンコだったら即強制労働行きにしてるわ!お前がウンコウンコ言うからウンコを召喚したんだろうが!」
「リロイ殿下。下品です。王族の品位に関わりますので、声量を抑えていただけますと幸いです」
 こほん、とジョゼフの咳払いに、俺ははっと口を噤んだ。
 そわそわと周囲を見れば、何事かと白い眼を向ける住民&観光客たち。そして、誰かの「リロイ第一王子様だわ」の声に、手を合わせての祈りがさざ波のように通り沿いに広がっていく。
 いや、ウンコ連呼してた奴を祈らないで!
 俺は居たたまれなくなって、遠くに見える大神殿に向けてダッシュした。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

【完結】伴侶がいるので、溺愛ご遠慮いたします

  *  
BL
3歳のノィユが、カビの生えてないご飯を求めて結ばれることになったのは、北の最果ての領主のおじいちゃん……え、おじいちゃん……!? しあわせの絶頂にいるのを知らない王子たちが吃驚して憐れんで溺愛してくれそうなのですが、結構です! めちゃくちゃかっこよくて可愛い伴侶がいますので! 本編完結しました! 時々おまけを更新しています。

ただあなたを守りたかった

冬馬亮
恋愛
ビウンデルム王国の第三王子ベネディクトは、十二歳の時の初めてのお茶会で出会った令嬢のことがずっと忘れられずにいる。 ひと目見て惹かれた。だがその令嬢は、それから間もなく、体調を崩したとかで領地に戻ってしまった。以来、王都には来ていない。 ベネディクトは、出来ることならその令嬢を婚約者にしたいと思う。 両親や兄たちは、ベネディクトは第三王子だから好きな相手を選んでいいと言ってくれた。 その令嬢にとって王族の責務が重圧になるなら、臣籍降下をすればいい。 与える爵位も公爵位から伯爵位までなら選んでいいと。 令嬢は、ライツェンバーグ侯爵家の長女、ティターリエ。 ベネディクトは心を決め、父である国王を通してライツェンバーグ侯爵家に婚約の打診をする。 だが、程なくして衝撃の知らせが王城に届く。 領地にいたティターリエが拐われたというのだ。 どうしてだ。なぜティターリエ嬢が。 婚約はまだ成立しておらず、打診をしただけの状態。 表立って動ける立場にない状況で、ベネディクトは周囲の協力者らの手を借り、密かに調査を進める。 ただティターリエの身を案じて。 そうして明らかになっていく真実とはーーー ※作者的にはハッピーエンドにするつもりですが、受け取り方はそれぞれなので、タグにはビターエンドとさせていただきました。 分かりやすいハッピーエンドとは違うかもしれません。

家ごと異世界ライフ

ねむたん
ファンタジー
突然、自宅ごと異世界の森へと転移してしまった高校生・紬。電気や水道が使える不思議な家を拠点に、自給自足の生活を始める彼女は、個性豊かな住人たちや妖精たちと出会い、少しずつ村を発展させていく。温泉の発見や宿屋の建築、そして寡黙なドワーフとのほのかな絆――未知の世界で織りなす、笑いと癒しのスローライフファンタジー!

元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~

おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。 どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。 そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。 その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。 その結果、様々な女性に迫られることになる。 元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。 「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」 今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。

フリーター転生。公爵家に転生したけど継承権が低い件。精霊の加護(チート)を得たので、努力と知識と根性で公爵家当主へと成り上がる 

SOU 5月17日10作同時連載開始❗❗
ファンタジー
400倍の魔力ってマジ!?魔力が多すぎて範囲攻撃魔法だけとか縛りでしょ 25歳子供部屋在住。彼女なし=年齢のフリーター・バンドマンはある日理不尽にも、バンドリーダでボーカルからクビを宣告され、反論を述べる間もなくガッチャ切りされそんな失意のか、理不尽に言い渡された残業中に急死してしまう。  目が覚めると俺は広大な領地を有するノーフォーク公爵家の長男の息子ユーサー・フォン・ハワードに転生していた。 ユーサーは一度目の人生の漠然とした目標であった『有名になりたい』他人から好かれ、知られる何者かになりたかった。と言う目標を再認識し、二度目の生を悔いの無いように、全力で生きる事を誓うのであった。 しかし、俺が公爵になるためには父の兄弟である次男、三男の息子。つまり従妹達と争う事になってしまい。 ユーサーは富国強兵を掲げ、先ずは小さな事から始めるのであった。 そんな主人公のゆったり成長期!!

テンプレな異世界を楽しんでね♪~元おっさんの異世界生活~【加筆修正版】

永倉伊織
ファンタジー
神の力によって異世界に転生した長倉真八(39歳)、転生した世界は彼のよく知る「異世界小説」のような世界だった。 転生した彼の身体は20歳の若者になったが、精神は何故か39歳のおっさんのままだった。 こうして元おっさんとして第2の人生を歩む事になった彼は異世界小説でよくある展開、いわゆるテンプレな出来事に巻き込まれながらも、出逢いや別れ、時には仲間とゆる~い冒険の旅に出たり 授かった能力を使いつつも普通に生きていこうとする、おっさんの物語である。 ◇ ◇ ◇ 本作は主人公が異世界で「生活」していく事がメインのお話しなので、派手な出来事は起こりません。 序盤は1話あたりの文字数が少なめですが 全体的には1話2000文字前後でサクッと読める内容を目指してます。

貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。

黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。 この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。

小さな大魔法使いの自分探しの旅 親に見捨てられたけど、無自覚チートで街の人を笑顔にします

藤なごみ
ファンタジー
※2024年10月下旬に、第2巻刊行予定です  2024年6月中旬に第一巻が発売されます  2024年6月16日出荷、19日販売となります  発売に伴い、題名を「小さな大魔法使いの自分探しの旅~親に見捨てられたけど、元気いっぱいに無自覚チートで街の人を笑顔にします~」→「小さな大魔法使いの自分探しの旅~親に見捨てられたけど、無自覚チートで街の人を笑顔にします~」 中世ヨーロッパに似ているようで少し違う世界。 数少ないですが魔法使いがが存在し、様々な魔導具も生産され、人々の生活を支えています。 また、未開発の土地も多く、数多くの冒険者が活動しています この世界のとある地域では、シェルフィード王国とタターランド帝国という二つの国が争いを続けています 戦争を行る理由は様ながら長年戦争をしては停戦を繰り返していて、今は辛うじて平和な時が訪れています そんな世界の田舎で、男の子は産まれました 男の子の両親は浪費家で、親の資産を一気に食いつぶしてしまい、あろうことかお金を得るために両親は行商人に幼い男の子を売ってしまいました 男の子は行商人に連れていかれながら街道を進んでいくが、ここで行商人一行が盗賊に襲われます そして盗賊により行商人一行が殺害される中、男の子にも命の危険が迫ります 絶体絶命の中、男の子の中に眠っていた力が目覚めて…… この物語は、男の子が各地を旅しながら自分というものを探すものです 各地で出会う人との繋がりを通じて、男の子は少しずつ成長していきます そして、自分の中にある魔法の力と向かいながら、色々な事を覚えていきます カクヨム様と小説家になろう様にも投稿しております

処理中です...