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帰郷
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月毛の馬、ヴェンティが鬱蒼とした”魔女の森”を駆け抜ける。
ヴェンティはジャレッド団長の愛馬だ。
神獣スレイプニルの血を引くと言われる野生馬シェクバラと、中間種クォーターブレッドの混血種だという。
軍馬のような筋肉質な巨躯だというのに、軽快なスピードとジャンプ力。途方もないスタミナは、どの馬よりも秀でている。
倒木だろうが、小川だろうが物ともしない。小さな魔物くらいなら踏み潰す勢いで駆け抜ける胆力もある。
なんと心強い!と思えるほど、私に余裕はない。
酒樽より大きな背に跨り、力強く鬣を握り締めているというのに、横座りの時より恐怖が突き抜けている。
あの時は整備された街道を走っていたのに対し、今日は鬱蒼とした森の中だ。自然の障害物が多く、真っすぐに進めるわけじゃない。
体は左右に振られるし、お尻は何度も鞍に叩きつけられて激痛が走る。
ジャレッド団長ががっちりと腕を回してくれてたから落馬せずに済んでいるけど、私1人なら少なくとも6回は落ちてた。
鐙を踏んで、馬の呼吸に合わせて腰を浮かせろなんて無理な話だ。
悲鳴を上げたくても、舌を噛みそうで声を上げられない。我慢した悲鳴は、涙となって溢れ出た。
こんな事態に陥る切っ掛けとなったのは、3日前に遡る。
―・―・―・―
「帰る?」
少しだけ驚いた後、困惑気味に眉根を寄せたのはアーロンだ。
最近、雑務に追われて疲労が取れないというので、ゴゼット家特製ブレンドハーブティーを振舞っている中での雑談である。
ハーブティーはジンジャーをベースに3種類のハーブと蜂蜜をたっぷり垂らしたものになる。
アーロンと同席しているキース副団長は、1号棟から足を延ばして、マロカという果実を発酵させたアルコール度数の強いお酒を飲んでいる。
マロカは硬い外皮に覆われ、腐ったような甘い臭いがする果実だ。
外皮の上部を鋸を使って切り落とすと、中には黄色の多汁性の種衣がゴロゴロと入っているそうだ。臭いは強烈なのに、食べれば薄味。美味くも不味くもないので、果実をそのまま好んで食べる人は殆どいない。
ただ、マロカを発酵させると、途端にコアなファンが増える。
独特の風味が癖になるのだという。
アルコール度数の高さも相俟って好き嫌いが分かれるお酒だが、マロカの味が分かって一人前と言われるほどヴォレアナズ帝国では主流だ。
そんなマロカを、キース副団長はロックグラスで楽しんでいる。
仄かに頬を赤らめ、蒼穹の瞳を潤ませた顔は、なんだか目のやり場に困る。
「どうして急に帰るなんて言うのかな?やっぱ獣人は合わない?」
こてんと首を傾げる仕草に、あちこちから女性陣の悲鳴があがる。
計算だろうか?
「いえ、そんなことないです」
「じゃあ…あれだ。町まで遠くて遊び場もないからかな?遊びたい盛りのイヴちゃんには過酷だよね。分かる。俺もまだまだ遊びたい盛りだから」
「だから、違います。帰ると言っても、荷物を取りに行くだけです」
私が言えば、アーロンは首を傾げ、キース副団長はトランクを思い出したのか「ああ」と苦笑した。
「荷物がアレ1つだったもんね」
「元々、必要なものはこっちで揃えるつもりだったんです。でも、やっぱりおばあちゃん直伝のレシピも欲しくて…」
「おばあちゃん直伝レシピ?」
キース副団長は眉宇を顰め、「料理でも作るの?」と厨房へ視線を馳せる。
マリアたちが「きゃ」と楽しげに手を振り、キース副団長が嬉しそうに手を振り返した。
「いえ。料理じゃなくて薬の調合レシピです」
「なるほど。でも、それは持って来たんじゃないの?ノート、いっぱい持って来たんだよね?」
「あれは私が自分の目で見て、情報を収集し、研究した私オリジナルのものです」
「つまり、ゴゼット家に荷物を取に行くだけということか」
アーロンは安堵の息を吐き、ハーブティーを啜る。
「イヴのお茶は、薬ではないのに良く効くんだ。我々のように混血には有難い代物だ」
「そうそう。手放せないよな」
手放せないと言いつつ、キース副団長が煽るのはお酒だ。
キース副団長はハーブティーが苦手なのだ。
キース副団長に限らず、ハーブティーが苦手な団員は少なくない。そんな団員には特製の丸薬を渡している。薬ではなく補助剤だ。人気は睡眠補助剤だけど、キース副団長は二日酔いに効く補助剤だから呆れてしまう。
「イヴちゃんがいなくなったら、俺の休日は頭痛と胸焼けで終わっちゃうよ」
あははは、と笑うキース副団長に、アーロンは呆れたように目玉を回して天井を仰いだ。
私の口からも盛大なため息が零れてしまった。
「そんな顔しないでよ。つまり、帰省したいから休みが欲しいっていうことだよね?」
「はい。遠回りになるんですけど、他領の街道を使ってキャトラル王国に入ろうと思うので、20日くらい休みを取っても大丈夫ですか?」
「そこは大丈夫だと思うけど、なんで遠回り?」
「さすがに、私の腕前であの街道は無理です。あそこは単独のAランク冒険者も一筋縄じゃいかないって言われてるんですよ。なので、安全を確保されたルートで帰省を考えてます」
遠回りになる分、お金と時間はかかる。
でも、命には替えられない。
「えっと、俺が言いたいのは、”俺たちがいるのに”ってこと。前みたいに突っ切った方が早い」
「さすがに個人的な用事で頼めませんよ」
「何言ってんの。イヴちゃんは大事なうちの治癒師だよ?」
キース副団長は軽やかに笑って、アーロンの肩を叩いた。
「俺は火属性だからアレだけど、アーロンは風属性だからな。アーロンについて行ってもらえばいい」
「え?いや…え?」
2人を交互に見て、首を傾げる。
「言いたいことは色々あるんですけど…。あの、火とか風とか関係あるんですか?」
「イヴちゃんを迎えに行った時、ホグジラを討伐しただろ?あん時、中立地帯の手前だったんだよね。そこで火力のある魔法を使ったから、キャトラル王国側への手続きが大変でさ。中立地帯でさえ非武装地帯だから面倒なのに、お隣さんの領内だったからストレス大爆発の手続きだったんだ。例え中立地帯でもさ、何かしらの攻撃を行った場合は、相手国に経緯を説明する義務が発生するんだ。それがなければ、攻撃の意思有りと判じられちゃうんだよ」
「だが、風なら隠密作戦にうってつけだ」
「いちいちキャトラル王国側に説明するの面倒じゃん?しかも、相手はあの伯爵だよ?」
キース副団長は差別主義者の顔を思い出したのか、苦々しい顔つきでお酒を煽る。
「入国する手続きは煩雑だからな」
「街道を使わず、”魔女の森”を突き抜けた方が手っ取り早いだろう。早朝に出立すれば、日暮れまでには戻って来れるはずだ」
それは有り難い話ではあるけど、さすがに躊躇われる。
「馬車は使えないから相乗りになるのは申し訳ないが」
「帰るにしても、関所を無視するから人目に付かない方がいいだろうな。前回同様に2、3人引き連れて行くのがベストだろ」
キース副団長は言って、不意に視線を上げて「お」と声を上げた。
その視線は、食堂のあちこちで酒を飲み交わす団員達を素通りした先に向けられる。
階段から下りて来たジャレッド団長に気が付いたのだ。
ジャレッド団長は相変わらずの不機嫌顔で、こちらを見ている。
キース副団長とは種類の違う美形ながら、どうにも近寄り難い。威圧感と共に、お貴族様オーラに中てられる感じだ。
ジャレッド団長はむすっとした顔でやって来ると、じろりと私を見下ろした。
「帰るとはなんだ?」
ドスの効いた声に、思わず首を竦める。
地獄耳すぎる…。
畏縮した私に代わって、キース副団長が笑いながら説明してくた。
「一時帰宅ですよ。荷物を取りに行きたいというんで、”魔女の森”を抜ける最短ルートを考えてるところです。面倒な手続きを省きたいので、関所は通らず。アーロンが相乗りして、あと2人ほど護衛と荷物持ちで森を抜ければ1日で帰って来れるかと」
「相乗り?」
ぴくり、とジャレッド団長の眉が上がった。
「イヴちゃんは馬に乗れませんし、秘密裏に行くわけですから。馬車は使えないでしょう?」
「ならば俺が乗せて行こう」
「…え?…いや、大丈夫です!ジャレッド団長の手を煩わせるなんて…!」
私が慌てて頭を振れば、ジャレッド団の黄金色の双眸が剣呑に細くなった。
「俺が同行すると不都合でもあるのか?」
「…………………いえ」
たっぷり間を空けた返答に、ジャレッド団長は頷きながら私の隣の席に座った。
キース副団長は「へぇ~」とにやつき、アーロンは驚きを込めてジャレッド団長を見ている。
「同行させるのはアーロンとイアンだ」
「イアンなら安心ですね」
キース副団長は言って、空のグラスをジャレッド団長の前に置いた。
そこに注ぐのはマロカだ。
ただ、ジャレッド団長はマロカの独特の風味が好きではないらしい。眉間の皺が普段より多く刻まれている。
そうして当事者の私を置き去りに、3人の作戦会議が幕を開けたのだった…。
ヴェンティはジャレッド団長の愛馬だ。
神獣スレイプニルの血を引くと言われる野生馬シェクバラと、中間種クォーターブレッドの混血種だという。
軍馬のような筋肉質な巨躯だというのに、軽快なスピードとジャンプ力。途方もないスタミナは、どの馬よりも秀でている。
倒木だろうが、小川だろうが物ともしない。小さな魔物くらいなら踏み潰す勢いで駆け抜ける胆力もある。
なんと心強い!と思えるほど、私に余裕はない。
酒樽より大きな背に跨り、力強く鬣を握り締めているというのに、横座りの時より恐怖が突き抜けている。
あの時は整備された街道を走っていたのに対し、今日は鬱蒼とした森の中だ。自然の障害物が多く、真っすぐに進めるわけじゃない。
体は左右に振られるし、お尻は何度も鞍に叩きつけられて激痛が走る。
ジャレッド団長ががっちりと腕を回してくれてたから落馬せずに済んでいるけど、私1人なら少なくとも6回は落ちてた。
鐙を踏んで、馬の呼吸に合わせて腰を浮かせろなんて無理な話だ。
悲鳴を上げたくても、舌を噛みそうで声を上げられない。我慢した悲鳴は、涙となって溢れ出た。
こんな事態に陥る切っ掛けとなったのは、3日前に遡る。
―・―・―・―
「帰る?」
少しだけ驚いた後、困惑気味に眉根を寄せたのはアーロンだ。
最近、雑務に追われて疲労が取れないというので、ゴゼット家特製ブレンドハーブティーを振舞っている中での雑談である。
ハーブティーはジンジャーをベースに3種類のハーブと蜂蜜をたっぷり垂らしたものになる。
アーロンと同席しているキース副団長は、1号棟から足を延ばして、マロカという果実を発酵させたアルコール度数の強いお酒を飲んでいる。
マロカは硬い外皮に覆われ、腐ったような甘い臭いがする果実だ。
外皮の上部を鋸を使って切り落とすと、中には黄色の多汁性の種衣がゴロゴロと入っているそうだ。臭いは強烈なのに、食べれば薄味。美味くも不味くもないので、果実をそのまま好んで食べる人は殆どいない。
ただ、マロカを発酵させると、途端にコアなファンが増える。
独特の風味が癖になるのだという。
アルコール度数の高さも相俟って好き嫌いが分かれるお酒だが、マロカの味が分かって一人前と言われるほどヴォレアナズ帝国では主流だ。
そんなマロカを、キース副団長はロックグラスで楽しんでいる。
仄かに頬を赤らめ、蒼穹の瞳を潤ませた顔は、なんだか目のやり場に困る。
「どうして急に帰るなんて言うのかな?やっぱ獣人は合わない?」
こてんと首を傾げる仕草に、あちこちから女性陣の悲鳴があがる。
計算だろうか?
「いえ、そんなことないです」
「じゃあ…あれだ。町まで遠くて遊び場もないからかな?遊びたい盛りのイヴちゃんには過酷だよね。分かる。俺もまだまだ遊びたい盛りだから」
「だから、違います。帰ると言っても、荷物を取りに行くだけです」
私が言えば、アーロンは首を傾げ、キース副団長はトランクを思い出したのか「ああ」と苦笑した。
「荷物がアレ1つだったもんね」
「元々、必要なものはこっちで揃えるつもりだったんです。でも、やっぱりおばあちゃん直伝のレシピも欲しくて…」
「おばあちゃん直伝レシピ?」
キース副団長は眉宇を顰め、「料理でも作るの?」と厨房へ視線を馳せる。
マリアたちが「きゃ」と楽しげに手を振り、キース副団長が嬉しそうに手を振り返した。
「いえ。料理じゃなくて薬の調合レシピです」
「なるほど。でも、それは持って来たんじゃないの?ノート、いっぱい持って来たんだよね?」
「あれは私が自分の目で見て、情報を収集し、研究した私オリジナルのものです」
「つまり、ゴゼット家に荷物を取に行くだけということか」
アーロンは安堵の息を吐き、ハーブティーを啜る。
「イヴのお茶は、薬ではないのに良く効くんだ。我々のように混血には有難い代物だ」
「そうそう。手放せないよな」
手放せないと言いつつ、キース副団長が煽るのはお酒だ。
キース副団長はハーブティーが苦手なのだ。
キース副団長に限らず、ハーブティーが苦手な団員は少なくない。そんな団員には特製の丸薬を渡している。薬ではなく補助剤だ。人気は睡眠補助剤だけど、キース副団長は二日酔いに効く補助剤だから呆れてしまう。
「イヴちゃんがいなくなったら、俺の休日は頭痛と胸焼けで終わっちゃうよ」
あははは、と笑うキース副団長に、アーロンは呆れたように目玉を回して天井を仰いだ。
私の口からも盛大なため息が零れてしまった。
「そんな顔しないでよ。つまり、帰省したいから休みが欲しいっていうことだよね?」
「はい。遠回りになるんですけど、他領の街道を使ってキャトラル王国に入ろうと思うので、20日くらい休みを取っても大丈夫ですか?」
「そこは大丈夫だと思うけど、なんで遠回り?」
「さすがに、私の腕前であの街道は無理です。あそこは単独のAランク冒険者も一筋縄じゃいかないって言われてるんですよ。なので、安全を確保されたルートで帰省を考えてます」
遠回りになる分、お金と時間はかかる。
でも、命には替えられない。
「えっと、俺が言いたいのは、”俺たちがいるのに”ってこと。前みたいに突っ切った方が早い」
「さすがに個人的な用事で頼めませんよ」
「何言ってんの。イヴちゃんは大事なうちの治癒師だよ?」
キース副団長は軽やかに笑って、アーロンの肩を叩いた。
「俺は火属性だからアレだけど、アーロンは風属性だからな。アーロンについて行ってもらえばいい」
「え?いや…え?」
2人を交互に見て、首を傾げる。
「言いたいことは色々あるんですけど…。あの、火とか風とか関係あるんですか?」
「イヴちゃんを迎えに行った時、ホグジラを討伐しただろ?あん時、中立地帯の手前だったんだよね。そこで火力のある魔法を使ったから、キャトラル王国側への手続きが大変でさ。中立地帯でさえ非武装地帯だから面倒なのに、お隣さんの領内だったからストレス大爆発の手続きだったんだ。例え中立地帯でもさ、何かしらの攻撃を行った場合は、相手国に経緯を説明する義務が発生するんだ。それがなければ、攻撃の意思有りと判じられちゃうんだよ」
「だが、風なら隠密作戦にうってつけだ」
「いちいちキャトラル王国側に説明するの面倒じゃん?しかも、相手はあの伯爵だよ?」
キース副団長は差別主義者の顔を思い出したのか、苦々しい顔つきでお酒を煽る。
「入国する手続きは煩雑だからな」
「街道を使わず、”魔女の森”を突き抜けた方が手っ取り早いだろう。早朝に出立すれば、日暮れまでには戻って来れるはずだ」
それは有り難い話ではあるけど、さすがに躊躇われる。
「馬車は使えないから相乗りになるのは申し訳ないが」
「帰るにしても、関所を無視するから人目に付かない方がいいだろうな。前回同様に2、3人引き連れて行くのがベストだろ」
キース副団長は言って、不意に視線を上げて「お」と声を上げた。
その視線は、食堂のあちこちで酒を飲み交わす団員達を素通りした先に向けられる。
階段から下りて来たジャレッド団長に気が付いたのだ。
ジャレッド団長は相変わらずの不機嫌顔で、こちらを見ている。
キース副団長とは種類の違う美形ながら、どうにも近寄り難い。威圧感と共に、お貴族様オーラに中てられる感じだ。
ジャレッド団長はむすっとした顔でやって来ると、じろりと私を見下ろした。
「帰るとはなんだ?」
ドスの効いた声に、思わず首を竦める。
地獄耳すぎる…。
畏縮した私に代わって、キース副団長が笑いながら説明してくた。
「一時帰宅ですよ。荷物を取りに行きたいというんで、”魔女の森”を抜ける最短ルートを考えてるところです。面倒な手続きを省きたいので、関所は通らず。アーロンが相乗りして、あと2人ほど護衛と荷物持ちで森を抜ければ1日で帰って来れるかと」
「相乗り?」
ぴくり、とジャレッド団長の眉が上がった。
「イヴちゃんは馬に乗れませんし、秘密裏に行くわけですから。馬車は使えないでしょう?」
「ならば俺が乗せて行こう」
「…え?…いや、大丈夫です!ジャレッド団長の手を煩わせるなんて…!」
私が慌てて頭を振れば、ジャレッド団の黄金色の双眸が剣呑に細くなった。
「俺が同行すると不都合でもあるのか?」
「…………………いえ」
たっぷり間を空けた返答に、ジャレッド団長は頷きながら私の隣の席に座った。
キース副団長は「へぇ~」とにやつき、アーロンは驚きを込めてジャレッド団長を見ている。
「同行させるのはアーロンとイアンだ」
「イアンなら安心ですね」
キース副団長は言って、空のグラスをジャレッド団長の前に置いた。
そこに注ぐのはマロカだ。
ただ、ジャレッド団長はマロカの独特の風味が好きではないらしい。眉間の皺が普段より多く刻まれている。
そうして当事者の私を置き去りに、3人の作戦会議が幕を開けたのだった…。
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