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ブラウニンガー公爵
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ブラウニンガー公爵にお会いしたい旨を手紙を認めて10日。
回廊の先にある貴人専用の応接室を見て、心臓が破裂するほどバクバクと走り出す。
既にブラウニンガー公爵が到着していると知らせを受けたのは、2時間も前だ。
成人前の聖女は、週3日、神官長からの講義を受けることになっている。礼拝に始まり、聖典の朗読と聖典から読み解く歴史的背景の講義だ。
謎かけのような神官長の言葉を、2時間も聞かされ続ける苦行。
熱心に耳を傾ける聖女は半分ほどいるけど、もう半分はひたすら我慢を強いる。
舟を漕いで怒られる子も珍しくない。でも、私の居眠りは堂に入ったもので、一切頭がぶれない。伏し目がちに拝聴している風を装っているのだ。
そんな苦行から解放されると同時に、駆け付けたロージーにより地獄に叩き落されてしまった。
うぅ…行きたくない。
そもそも手紙は、会って話がしたいとは書いてはいても、遠回しに縁談お断りのものだったのだ。しかも相手を煽るように、そっちから会いに来るのなら会ってやらないこともない的な文言を認めてやった。
これで怒って婚約話を流してくれたら万々歳だ。
いや、きっと腹を立てて手紙を破り捨てただろう。と思ったのが甘かった。
貴族らしい遠回しな文言がダメだったのか、松脂のような執拗な性質には届かなかったようだ。
本当に会いに来るなんて恐怖でしかない。
さらに2時間も待たせている。普通、30分も待たされたら大激怒して帰るところだけど、それでも帰っていない。
「イザベラ様とアナスタシア様は既に?」
ちょん、と応接室を指させば、ロージーは深々と頷いた。
逃げることはできないわね。
ぱちん、と両手で頬を叩いて気合を入れると、止まっていた足をきびきびと動かす。
怯むなシルヴィア!
あなたはランビエール辺境伯家で武人として育てられたのよ!
淑女の面は死んでるけど、騎士と並んでも遜色ないほどの腕があると自負しているでしょ!
軟弱な皇弟の顔なんて、ワンツーで殴り飛ばす気概で挑みなさい!
ふんす、と鼻息荒くドアの前に立つ。
ロージーがノックすると、「どうぞ」とイザベラ様の声がした。
私が頷いたのを合図に、ロージーがドアを開く。
心臓が震えるような緊張が体を覆ったけど、根性で緊張を殺し、聖女らしく淑やかに頭を下げた。
「お待たせして申し訳ございません。聖女見習いを務めさせていただいておりますシルヴィア・ランビエールと申します」
噛まずに言えた。
そのことに安堵しつつも、顔を強張らせてゆるゆると頭を上げる。
最初に目が合ったのは、銀髪の男性だ。ソファに座らず、壁近くに立っているので従者なのだと思うけど、どこかニヤついた顔つきに不快感を覚える。
見下している?
いえ…違う気がするわ。
ニヤついているけれど、それを私に向けているようには思えない。なんだかニヤついた仮面を被っているような、底の見えない人だ。
次いで視線を向けたのは、長ソファに座るイザベラ様とアナスタシア様だ。
うぅ…安心する。
なんと心強いことだろう。
で、2人の正面。ニヤついた従者の傍らに座した男性に視線を転じて、「ん…?」と目を眇めてしまった。
座っていても分かる長身に鍛えられた体躯。何よりも熟れた桃を思わせる髪と精悍な面立ちには見覚えがある。
「クリーピィの人」
思わず指をさした私に、ロージーが「お嬢様」と小声で叱責する。
「まぁまぁ。やっぱりシルヴィアさんは面識があったのね」
おほほほ、とイザベラ様が扇を口元に添えて笑んでいる。
アナスタシア様も納得の表情だ。
まさか半死半生の彼が皇弟だったとは…。
あの時助けなければ…という選択肢はないけれど、うまく立ち回っていればという後悔はある。
「こちらに」とアナスタシア様が立ち、私を長ソファの真ん中に据える。
怖ず怖ずとのブラウニンガー公爵の対面に座ると、彼はにこにこと上機嫌に微笑んだ。
見た目は騎士のような精悍な風貌。
でも、中身が松脂と思うと底知れぬ恐怖がある。
「まずはシルヴィア1等級聖女に、命を救って頂いたことに感謝申し上げる」
「いえ……仕事なので」
救った地は他国だけど、聖女である以上、息も絶え絶えの人を見て見ぬふりすることはできない。
女神ミスラヴァ様の教えにも反する行為だ。
「聖女として見過ごすことが出来なかったとはいえ、あの場で命を救われたのだ。感謝の念は絶えない。が、あの呪文は些か恥ずかしいものがあるがな」
”あの呪文”に心当たりのあるイザベラ様とアナスタシア様が、うんうんと頷いている。
私の顔は発火したように熱い。
「治癒の手際も能力値も素晴らしかったが、それ以上に、クリーピィの死骸が転がる中、躊躇せずに駆けつける勇気には惚れ惚れした。結婚してくれ」
なんという男気!
恥じらうことも、ちょびっと談笑して場を和ますこともなく、ストレートに本題に切り込んできたわ!
駆け引きのできない脳筋タイプなのかしら?
「お断りします」
躊躇はない。
こういうのはスパッと刈り取った方がお互いのためなのだと、実家の美人侍女たちが哀れな新人騎士を一刀両断しながら言っていた。
ごめんなさい、と頭を下げた私の前で、ブラウニンガー公爵は驚愕の表情で石化した。
たぶん、今まで女性に断られた経験がないのだと思う。
残念。
私は地位も名誉も興味がないのである。
イケメンだし、鍛えた体躯も高ポイント。瀕死ながらにクリーピィを撃退した剣技と度胸も大したものだ。
いかんせん皇弟だの公爵だののマイナスポイントが大きすぎる。皇族の親戚だとか、準皇族だとか、そんな魔窟に喜んで突撃する被虐趣味はないのである。
過酷になるだろう教育も受けたくないし、常に気を張った生活で寿命を縮めたくもない。
私が私で無くなる場所はお断りだ。
「失礼ですが、ランビエール様はエスクード侯爵令息との婚約を白紙に戻したと聞きました」
後ろの従者が軽く手を挙げて口を挟んだ。
何を考えているのか分からない顔つきに緊張してしまう。
「はい。残念ながら婚約白紙となってしまいました」
「であれば、我が主が求婚しても可笑しくはないと思います」
「それをお断りさせて頂きました」
「私の贔屓目に見ても、お買い得ですよ?」
何を考えているのかさっぱり分からないけど、この従者、かなりの強者だわ!
だって、仕える主人を商品のように紹介し始めたもの!
曰く、顔が良い。頭も良い。身長は188cmもあり、ブラウニンガー領を守る騎士団の総指揮官として腕もたつ。浮気はしない一途タイプで間違いなく幸せになれる。何より、血統が抜群に良い!と力説しているけど、一番のウリの血統がいらないのよ。
あまりにも私の食いつきが悪いからか、初めて従者は困惑の表情を作った。
「あの…ランビエール様は、結婚相手に何を望まれるのですか?」
正直に好みタイプの男性を告白すれば、クラレンス様は掠りもしない。
お互いにアレは偽装だったと承知の上で”白紙”と口にしたのだけど、本音を言って良いのかしら?
ちらり、とイザベラ様に目を向ければ、イザベラ様は深々と頷いた。
回廊の先にある貴人専用の応接室を見て、心臓が破裂するほどバクバクと走り出す。
既にブラウニンガー公爵が到着していると知らせを受けたのは、2時間も前だ。
成人前の聖女は、週3日、神官長からの講義を受けることになっている。礼拝に始まり、聖典の朗読と聖典から読み解く歴史的背景の講義だ。
謎かけのような神官長の言葉を、2時間も聞かされ続ける苦行。
熱心に耳を傾ける聖女は半分ほどいるけど、もう半分はひたすら我慢を強いる。
舟を漕いで怒られる子も珍しくない。でも、私の居眠りは堂に入ったもので、一切頭がぶれない。伏し目がちに拝聴している風を装っているのだ。
そんな苦行から解放されると同時に、駆け付けたロージーにより地獄に叩き落されてしまった。
うぅ…行きたくない。
そもそも手紙は、会って話がしたいとは書いてはいても、遠回しに縁談お断りのものだったのだ。しかも相手を煽るように、そっちから会いに来るのなら会ってやらないこともない的な文言を認めてやった。
これで怒って婚約話を流してくれたら万々歳だ。
いや、きっと腹を立てて手紙を破り捨てただろう。と思ったのが甘かった。
貴族らしい遠回しな文言がダメだったのか、松脂のような執拗な性質には届かなかったようだ。
本当に会いに来るなんて恐怖でしかない。
さらに2時間も待たせている。普通、30分も待たされたら大激怒して帰るところだけど、それでも帰っていない。
「イザベラ様とアナスタシア様は既に?」
ちょん、と応接室を指させば、ロージーは深々と頷いた。
逃げることはできないわね。
ぱちん、と両手で頬を叩いて気合を入れると、止まっていた足をきびきびと動かす。
怯むなシルヴィア!
あなたはランビエール辺境伯家で武人として育てられたのよ!
淑女の面は死んでるけど、騎士と並んでも遜色ないほどの腕があると自負しているでしょ!
軟弱な皇弟の顔なんて、ワンツーで殴り飛ばす気概で挑みなさい!
ふんす、と鼻息荒くドアの前に立つ。
ロージーがノックすると、「どうぞ」とイザベラ様の声がした。
私が頷いたのを合図に、ロージーがドアを開く。
心臓が震えるような緊張が体を覆ったけど、根性で緊張を殺し、聖女らしく淑やかに頭を下げた。
「お待たせして申し訳ございません。聖女見習いを務めさせていただいておりますシルヴィア・ランビエールと申します」
噛まずに言えた。
そのことに安堵しつつも、顔を強張らせてゆるゆると頭を上げる。
最初に目が合ったのは、銀髪の男性だ。ソファに座らず、壁近くに立っているので従者なのだと思うけど、どこかニヤついた顔つきに不快感を覚える。
見下している?
いえ…違う気がするわ。
ニヤついているけれど、それを私に向けているようには思えない。なんだかニヤついた仮面を被っているような、底の見えない人だ。
次いで視線を向けたのは、長ソファに座るイザベラ様とアナスタシア様だ。
うぅ…安心する。
なんと心強いことだろう。
で、2人の正面。ニヤついた従者の傍らに座した男性に視線を転じて、「ん…?」と目を眇めてしまった。
座っていても分かる長身に鍛えられた体躯。何よりも熟れた桃を思わせる髪と精悍な面立ちには見覚えがある。
「クリーピィの人」
思わず指をさした私に、ロージーが「お嬢様」と小声で叱責する。
「まぁまぁ。やっぱりシルヴィアさんは面識があったのね」
おほほほ、とイザベラ様が扇を口元に添えて笑んでいる。
アナスタシア様も納得の表情だ。
まさか半死半生の彼が皇弟だったとは…。
あの時助けなければ…という選択肢はないけれど、うまく立ち回っていればという後悔はある。
「こちらに」とアナスタシア様が立ち、私を長ソファの真ん中に据える。
怖ず怖ずとのブラウニンガー公爵の対面に座ると、彼はにこにこと上機嫌に微笑んだ。
見た目は騎士のような精悍な風貌。
でも、中身が松脂と思うと底知れぬ恐怖がある。
「まずはシルヴィア1等級聖女に、命を救って頂いたことに感謝申し上げる」
「いえ……仕事なので」
救った地は他国だけど、聖女である以上、息も絶え絶えの人を見て見ぬふりすることはできない。
女神ミスラヴァ様の教えにも反する行為だ。
「聖女として見過ごすことが出来なかったとはいえ、あの場で命を救われたのだ。感謝の念は絶えない。が、あの呪文は些か恥ずかしいものがあるがな」
”あの呪文”に心当たりのあるイザベラ様とアナスタシア様が、うんうんと頷いている。
私の顔は発火したように熱い。
「治癒の手際も能力値も素晴らしかったが、それ以上に、クリーピィの死骸が転がる中、躊躇せずに駆けつける勇気には惚れ惚れした。結婚してくれ」
なんという男気!
恥じらうことも、ちょびっと談笑して場を和ますこともなく、ストレートに本題に切り込んできたわ!
駆け引きのできない脳筋タイプなのかしら?
「お断りします」
躊躇はない。
こういうのはスパッと刈り取った方がお互いのためなのだと、実家の美人侍女たちが哀れな新人騎士を一刀両断しながら言っていた。
ごめんなさい、と頭を下げた私の前で、ブラウニンガー公爵は驚愕の表情で石化した。
たぶん、今まで女性に断られた経験がないのだと思う。
残念。
私は地位も名誉も興味がないのである。
イケメンだし、鍛えた体躯も高ポイント。瀕死ながらにクリーピィを撃退した剣技と度胸も大したものだ。
いかんせん皇弟だの公爵だののマイナスポイントが大きすぎる。皇族の親戚だとか、準皇族だとか、そんな魔窟に喜んで突撃する被虐趣味はないのである。
過酷になるだろう教育も受けたくないし、常に気を張った生活で寿命を縮めたくもない。
私が私で無くなる場所はお断りだ。
「失礼ですが、ランビエール様はエスクード侯爵令息との婚約を白紙に戻したと聞きました」
後ろの従者が軽く手を挙げて口を挟んだ。
何を考えているのか分からない顔つきに緊張してしまう。
「はい。残念ながら婚約白紙となってしまいました」
「であれば、我が主が求婚しても可笑しくはないと思います」
「それをお断りさせて頂きました」
「私の贔屓目に見ても、お買い得ですよ?」
何を考えているのかさっぱり分からないけど、この従者、かなりの強者だわ!
だって、仕える主人を商品のように紹介し始めたもの!
曰く、顔が良い。頭も良い。身長は188cmもあり、ブラウニンガー領を守る騎士団の総指揮官として腕もたつ。浮気はしない一途タイプで間違いなく幸せになれる。何より、血統が抜群に良い!と力説しているけど、一番のウリの血統がいらないのよ。
あまりにも私の食いつきが悪いからか、初めて従者は困惑の表情を作った。
「あの…ランビエール様は、結婚相手に何を望まれるのですか?」
正直に好みタイプの男性を告白すれば、クラレンス様は掠りもしない。
お互いにアレは偽装だったと承知の上で”白紙”と口にしたのだけど、本音を言って良いのかしら?
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