Joker

海子

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11.恋一夜

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 ハリーたちが待つタヴァンには、戻らなかった。 
リックは、湖畔にある小さなタヴァンの二階に、部屋を取った。 
部屋に入ると、リックは窓を開けた。 
少し肌寒い夜風と、岸に打ち寄せる水音が、部屋まで届く。
ビヴァリー湖の川面が、ひっそりと月明かりを映した。 
リックに手を引かれて、部屋に入って来たレティシアは、転んだせいで服が土で汚れ、髪は乱れ、疲れた表情をしていた。 
促されて、椅子に座ったものの、押し黙ったままだった。
リックは、もうひとつの椅子をレティシアの傍に寄せると、そこへ座って、レティシアを見つめながら、かける言葉を探していた。 
「いつから・・・」 
ぽつりと呟いたのは、レティシアだった。
「いつから・・・、知っていたのですか?ブロンディーヌのことを」 
リックは、ポケットからケヴィンの手紙を出して、レティシアの前に置いた。 
レティシアは、手にとって、眼を通し始めた。
読んでいる途中で、レティシアの瞳から、涙があふれ出した。
嗚咽が、込み上げて来て、読み続けることができなくなった。
「もういい」 
リックが、その様子を見て、手紙を取りあげようとしたが、レティシアは離さなかった。
「いいえ、いいえ、最後まで読みます」 
レティシアは、手の甲で涙をぬぐいながら、ケヴィンの手紙を、最後まで読み終えた。
「ここに書いてあることは・・・、全部真実です。全て、本当のことです」 
「黙っていて、悪かった」 
「隠していたのは、私の方ですわ。謝らないといけないのは、あなたではなく、私です。この旅が始まる時、もう二度と、隠し事はしないと、お約束しましたのに。謝ってすむことでないのは、よくわかっていますけれど」 
手紙を読み終えて、レティシアは、少し落ち着きを取り戻していた。
リックに、隠さなければならない、絶対知られてはならないという思いに、どれほど強く取りつかれていたのか、気付いた。
知られれば、軽蔑されるのではないか、嘲笑われるのではないか、嫌われるのではないか、そういった怖れから、解放されて、不思議と心が軽くなった。
最初から、愛し合うことなどありえなかったのに、お互い思い違いをしていたのだと思うと、リックのことも自分のことも、可笑しくなった。
ひとり立ち去る決心に、変わりはなかったが、さっきのように追われるように発つのと、今、こうやって、分かりあって別れるのとでは、心持ちが違った。 
レティシアは、ミラージュの真実を、自分の言葉で話し始めた。



 「私は、物心ついた時には、ミラージュという組織の中で、暮らしていました。でも、私は、ミラージュという組織の全容を、知っているわけではありません。暮らしていた屋敷に、いろんな人の出入りはありましたけれど、その人たちがどういう人なのかということを、教えてもらったことはありませんでした。私は、ほとんど、屋敷の中で暮らす生活で、自由な外出は認められず、数年に一度、暮らす場所を変えて、幼いころから、語学を始めとして、様々な教養を身につけさせられました。それはおそらく、その後、ブロンディーヌという女が、ミラージュに資金援助する貴族たちへの報酬として、もしくは、上流階級に属するターゲットを誘い出すための、有効な手段にするためだったのでしょう。私は、ミラージュの中の、年配のダニエルという男と一緒に行動を共にしていて、ダニエルを父親のようにして、暮らしていました。そして、十三歳のある時、父親のように慕っていたダニエルから・・・、男性の欲望を教えられました」 
リックの顔を見ることは、出来なかった。 
辛かった。 
けれども、リックには真実を話さなければならないと思った。
「私は、ダニエルの他に、頼る人を知りませんでした。いつも、彼のいいなりでした。彼には、心から信頼を寄せていました。だから、ミラージュという組織のために、ダニエルから、今夜この人の相手をして、怪しまれないように、お酒に毒を入れなさいと言われれば、頷くしかありませんでした。そういう仕事をやらなければならない時は、いつも不安と恐怖でいっぱいでしたが、ダニエルの指示を、拒否するということなど、考えたこともありませんでした。リック、私を軽蔑して構わないのですよ。私、どこにでもいる当たり前の、二十歳の女ではありませんの。本当はきっと、あなたのようなまともな男性とは、お話してもいけないのだと思っています。気に障ったのなら、私に気にせず、席を立ってくださいね」 
レティシアは、黙って一言も話さないリックが、きっと怒っているのだろうと思った。
騙されたと、憎んでいるだろうと、思った。 
ケヴィンからの手紙で、あらかた事情は知っていたとしても、実際、このような話を面と向かってされれば、誰だって裏切られた気分になるだろうと、思った。
レティシアは、リックが、遠い存在になっていくように思えた。
「その手紙にもあったように、ダニエルは、六年前、ルションヌで逃げ遅れた私を、見捨てました。その時の、私の恐怖と絶望は、言葉にはできませんわ。腕に醜い烙印を押されて、心がぼろぼろになって、牢に入れられました。処刑が決まったと聞き、もう何も考えられなくなりました。ダニエルが・・・、何故、ダニエルがいないのか、それまでの、私の人生の全てだったダニエルが、どうして助けてくれないのか、そればかりを考えて、過ごしていたような気がします。でも、処刑を前にした深夜、牢の中から出され、人目を忍んで馬車に乗せられました。馬車の中には、ジャンがいて、馬車は私とジャンを、コルマノンへと連れていったのです。処刑がどうなったのかは、私にはわかりません。処刑人を買収して、もしかしたら、私に似た子供の遺体を用意したのか・・・。ミラージュは恐ろしい組織ですから、そのくらいのことは、平気ですると思います。そして、コルマノンで、ジャンとの生活が始まりました。ジャンは、それまで、私が知る男性とは、全く違っていました。貧しかったけれど、お酒は好きな人だったけど、私を、本当の娘のように、大切にしてくれました。ずたずたになった私を、労わってくれて、レティシアという名前を与えてくれて、大切にしてくれました。わかってはもらえないかもしれませんけれど、ジャンと一緒に、お買い物へ行ったり、自由に散歩したり、そんな当たり前の日常が、私にとっては、かけがえのない幸せでした。ジャンは、言ってくれました。レティシア、この歳になって、俺は、お前のような美しくて優しい娘ができるなんて、思ってもみなかった、これは、神様からのご褒美だ、って」 
きちんと、リックに話さなければと思って、レティシアは涙を辛抱していた。
けれども、ジャンとの幸せな暮らしを話す時、耐えきれなくなって、涙が頬を伝った。 
ごめんなさい、と、レティシアは涙をぬぐった。
「ジャンとの暮らしが、穏やかに五年も過ぎ、ジャンが不幸な事件で亡くなって、フィリップ様のお屋敷で、一年も忙しく暮らしていると、ミラージュのことは、もう過去のことになったのだと、思うようになっていました。ミラージュに、見逃してもらえたのかもしれないと思うように、なっていました。このまま、フィリップ様のお屋敷で、こんな暮らしが続けばと、心から願っていました」 
レティシアは、アルカンスィエルでの暮らしを思い出した。
ほんの少し前のことなのに、何故だか、遠い昔のことのように思えた。
「でも、思いもがけず、アルカンスィエルを追われることとなり、タリスで、ダニエルが現れました。ダニエルは、アンヌ様やアンジェラ様の命を盾に、ある男性を殺すように命じてきました。ダニエルは、その方を誘惑して、ウイスキーに毒を盛るよう指示してきました。でも、それでは、私は、その方を本当に殺さなくてはなりません。私、それだけは、もうどうしても嫌でした。ですから、ウイスキーに眠り薬を入れ、眠らせた後に、刺し殺す手はずに、うまく言い繕いました。実際は、殺さずに、眠らせただけで、その場から逃れようと。でも、ダニエルは疑り深い性格です。殺したという証拠が無ければ、信用しないだろうと思いました。私は、どうしたらいいか、考えました。そして、思いついたのですわ。タリスで出会ったあの可愛い男の子、ティムが、翌朝、豚を屠殺すると話していたことを。それで、その豚の血をもらうことにしました。もらった血をたっぷり塗りつけた布を隠し持ち、ダニエルが疑って来た時、それを見せて、私は疑いを晴らすことに成功しました。けれども、ダニエルには、私には秘密のたくらみがありました。ダニエルは、最初から、私を殺すつもりだったのです」
「殺す?」
「ええ。どういう理由かはわかりませんが、ダニエルは、私が邪魔だったのでしょう。六年前に私を見捨てたダニエルを、私は最初から信用していませんでした。ダニエルが私の前に現れた時から、私は彼を疑っていました。ダニエルのタヴァンに帰る途中で、馬車を降りようと言われた時、ああやはり、と思いました。私は、ナイフを隠し持ち、もし襲われたたら、手向かえるように覚悟していました。思った通り、ダニエルは橋の上で、私を突き落とそうとしました。襲われた瞬間、私は身をかわしました。そのはずみで・・・、ダニエルは橋から落ちて亡くなりました」 
卑怯なことは、わかっていた。 
それでも、この右手でダニエルを落したのだと、私が、殺しましたと、どうしても口にすることができなかった。
「ダニエルは、これが最後の仕事だと言いました。この仕事が終われば、永遠に自由だと。でも、私には、そうは思えません。ダニエルは亡くなりましたが、いつまた、ミラージュがやって来て、アンヌ様や、もしかしたらあなたの命を盾にして、私に恐ろしい仕事をさせるかもしれません。私は、本当は、もっと早くに、去らなくてはならなかったのに、ごめんなさい。あなたを・・・、惑わせてしまって、本当にごめんなさい」 
レティシアは、深く頭を下げた。
レティシアは、窓の外のビヴァリー湖の川面を見つめた。
その打ち寄せる水音が、レティシアの心には、穏やかに響いた。 
ひた隠しに隠してきた過去を告白して、辛い気持ちはあったけれど、どこか、諦めがついた。
仕方のないことだと、思えた。
リックは、やはり黙っていた。 
許してもらえるとは、思わなかった。
結果的に、リックの好意を弄んだのだから。
全て話し終えて、レティシアは立ち上がった。
早くこの場から立ち去ることが、せめてもの思いやりだと、思った。
「どうかお元気で・・・」
レティシアは、小さく微笑んで、頭を下げた。 
けれどもリックは、レティシアの手を掴み、座っている自分の腿の上へ、引き寄せた。
レティシアは、最初、戸惑ったけれど、その意味に思い当って、顔を伏せた。
男が女に、どういう欲望を持つのか、レティシアは痛いほどよく知っていた。 
一夜、レティシアを相手にしたいとのだと、理解した。
レティシアの胸は、一瞬侘しい想いでいっぱいになったが、過去を知られた今、そういう対象に見られたとしても仕方のないことだと、諦めた。 
「分かりました。でも、どうか・・・、お金は払わないで」 
分かっているつもりなのに、涙が込み上げてくる。
「何?」 
「お金はいりません。笑わないで。私のくだらない誇り」 
レティシアは、涙を指で払って、笑った。
「レティシア」 
「でもきっと、あなたは、私では、満足できないと思います。あなたは、きっと、誤解しているのだと思います」 
「レティシア」 
レティシアの瞳を見つめるリックから、わざと視線をそらせたままで、レティシアは、話し続ける。
「私は、まだ子供でしたもの。相手は、好きなように振舞いましたけれど、私は、ただ怖くて、痛くて・・・、言いなりになるばかりで、そういったことを上手くできませんでした。ダニエルには、よく叱られました。もっと、相手を、悦ばせなくてはいけない、って。そうじゃないと、ミラージュのためにならないから、って。だから、私では、あなたを満足させられることは、できないと思います。あなたが、望んでいるものと違ったら・・・、いけないと思って」 
「レティシア、こっちを向けよ」 
きつい口調だった。
「こっちを向け」 
リックはレティシアの頬に手を遣って、強引に視線を合わせた。
「お前は、男をわかってない」 
リックの黒い瞳は、憤りを含んでいた。 
「俺をわかってない」 
リックは、レティシアを抱き寄せると、唇を重ねた。
そして、唇を離すと、レティシアの眼をまっすぐに見つめて、 
「何処にも行かせない」 
はっきりと、そう告げた。 
レティシアは、驚いて、リックを見つめた。
一夜限りのつもりではないのだと、わかった。
そして、すぐリックの腕から逃れようとしたが、リックは、腕を緩めなかった。 
「離して」 
「離さない」 
「離して・・・」 
レティシアは、力いっぱい、リックを押しやった。 
けれども、力を緩める気配のないリックの腕の中から、逃れられるはずはなかった。 
「私の話を聞いたでしょう?私の恐ろしい過去を・・・」 
「今は、俺の女だ」 
「私は、人殺しです」 
「子供にそんなことさせる奴の方が、どうかしてる」 
「手紙を読んだのでしょう?手紙に、書いてあったでしょう?命が惜しければ、私に関わってはいけないって」 
「忘れた」 
リックは、レティシアを腕に抱いたまま、テーブルの上にあった手紙を掴むと、びりびりと破って、片手で握りつぶした。
「リック、お願い。これは、冗談では済まされないの。あなたの命に、関わることです」 
「同感だ。俺も、冗談のつもりはさらさらない」
「リック・・・、あなたは、私に騙されているとは、思いませんの?」
「何?」 
「私は、まだミラージュの一味かもしれません。こうやって、あなたを騙して、はかりごとをしているとは、思いませんか?」 
「騙したいのか?」 
レティシアは、黙った。 
レティシアのほつれた髪を、リックは指で掻き上げた。
「騙したいのなら、騙されてやる」 
「リック・・・」
リックは、再びレティシアの唇に、唇を重ねて、深く押し入って来た。
けれども、これまでと違ったのは、そのまま、リックの唇は、レティシアのうなじに落ちた。 
熱い息が、レティシアの首にかかる。
「リック・・・」 
レティシアは、眼を閉じた。 
もう、拒むことができないのは、よくわかっていた。

 
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