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14.偏屈男と小麦と女<後編>
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十月末の午後、ジェフリーは執務室の窓から、外を眺めていた。
執務室の窓からは、薄曇りの空からわずかに光が差し込み、ミルフェアストリートの喧騒が、よく見渡せた。
ジェフリーは昼過ぎ、三日ぶりに、首都タリスからブリストンに、戻って来た。
首都タリスに赴いていたのは、この期に及んで、ジェフリーが出資する、ホイットマン製造会社の蒸気機関車の値を、少しでも下げようとする鉄道会社の目論見を、はねつけるためだった。
案の定、ホイットマン製造会社の者だけで行かせていたら、鉄道会社に押し切られるところを、何とか切り抜けた。
こちらの条件が通るような形で話をつけて、ブリストンに帰って来てみれば、ジェフリーのいない三日の間に、ジェフリーの決裁が必要な案件が、いくつも溜まっていた。
それらの案件は、さきほど、ブリストンに戻ったジェフリーのもとへ、ヘインズが報告に来て、今、その書類が、ジェフリーお気に入りのマホガニー材の大きな机の上に、置いてあった。
それは、いつものよくある出来事だった。
いつもと違ったのは、それらの案件の中に、ローズ・ギャレットからの、見積書が含まれていたことだった。
十一月の第二日曜日、ブリストンで開催される秋のフェスティバルで、自分の店の小麦粉を用いたパンを焼いて、できるだけ多くの人々に、試してもらい、今後の集客を目指したいのだと。
そのためには、たくさんのパンを焼き上げることが必要で、バッカスの食堂、ダファディルのオーブンを、フェスティバルの前日、ダファディルの通常の営業を終えてからの一晩、貸してもらいたいと言うこと。
そして、ブリストンでは名の知れたダファディルの料理長、アダム・パーカーを、一晩臨時で雇いたいと、記されてあった。
ダファディルの通常営業には、迷惑をかけないことが約束されてあり、かかる人件費、オーブンの燃料、厨房の使用料を含んだ見積書が、提出されていた。
ジェフリーは、ローズからのその見積書を、もう一度、手に取って眺めた後、机の上に、置いた。
ジェフリーにとって、それは、取るに足らないほんの些細な案件だった。
蒸気機関車の売買に比べれば、ローズのやろうとしていることなど、まるで子供騙しのように思えた。
マクファーレン商会にとって、利益にならない、面倒な依頼など、認めなければ、それで話は、済んだ。
ギャレット食料品店がどうなろうと、ジェフリーの知ったことではなかった。
しかし、ジェフリーは、何故か、そのローズからの依頼を、すぐに却下することが出来なかった。
その見積書を眼にした時、ローズ・ギャレットの、ひたむきな想いを目の当たりにしたような気がした。
どうにかして店を続けたいという、もがく思いが、手に取る様に分かった。
ローズが提示した額は、ジェフリーにとって、大した額ではなかった。
けれども、利益の薄いギャレット食料品店にとって、今回の催しが、店を続けて行くための、大きな投資であることは、すぐわかった。
この見積もりを仕上げるために、ローズが、どれほど頭をひねったのかを考えると、胸にこみ上げる想いがあった。
レティシア・ダンビエの友人なら、フランクから、個人的にジェフリーを頼ってくることも、できたはずだった。
けれども、そうはせずに、ビジネスとして、話を持ってきた。
その潔さが、かえって、ジェフリーの心を揺さぶった。
ベル不動産屋に売るよりも、高く買ってやるから、ギャレット食料品店を、直接自分に売らないか、と持ちかけた時、ローズは断った。
話を進めているベル不動産に申し訳ないからと、断って来た。
その時、ジェフリーは、頭の悪い女だと思った。
ジェフリーに小麦粉を高く売りつけなかったとき、損得勘定のできない馬鹿正直な女だと、商売には向かない女だと、決めつけた。
自分は、その能天気さに、苛立ちを覚えているのだと、呑気さに腹が立っているのだと、今まで、ずっとそう思っていた。
けれども、今、ローズからの見積書を手にしたとき、ジェフリーははっきりわかった。
ジェフリーが腹立たしかったのは、ローズの能天気さではなかった。
ジェフリーが、いつの間にか失くしてしまった、良心を、いや・・・、そもそも、最初から持っていたのかどうかもわからない良心を、ローズが持ち続けているからだ、ということに、今、初めて気づいたのだった。
良い品を、妥当な値段で販売するギャレット食料品店は、ローズ・ギャレットの良心そのものなのだ。
腹立たしかったのは、ジェフリーが決して敵わないものを、ローズが持っていたからだ。
そう思い当たった時、ジェフリーは、言い知れぬ衝撃を受けた。
ローズは、背が高かったが、だからといって目立つわけでもなく、栗毛色の髪を後頭部で地味にまとめて、一重瞼の中にある、ダークブラウンの静かな眼差しで、いつも控えめに佇んでいた。
普通なら、気色ばむに違いない、ジェフリーの厭味をさらりと受け流して、ジェフリーを恨むどころか、叱ってもらって、目が覚めたとまで、言った。
その形の良い唇から漏れる、おっとりした温かな声を思い出して、ジェフリーは、強烈に焦がれるような想いに、取りつかれた。
ジェフリーは、机の上に置いた、ローズの見積書をじっと眺めた。
たったひとりで、店を切り盛りするローズの健気な姿が、ジェフリーの瞼にうつった。
ジェフリーは見積書を手に取ると、
「ヘインズ!」
隣の秘書室に向かって、そう声を上げた。
「ローズ、例の話はどうなったの?やっぱり、うまくいかなかったの?」
買い物で、ギャレット食料品店を訪れたレティシアが、客足が途絶えたのを見計らって、ローズに、そう話しかけて来た。
カウンターの中に立つローズの顔色が、いまひとつ冴えなかったので、レティシアは、ローズの提案が、やっぱり断られたのかもしれない、と、思った。
マクファーレン商会に、見積書を届けに行ってから、三日が過ぎようとしていた。
「マクファーレンさんは、お仕事で、しばらくタリスに行っているって、秘書の方が言っていたから、まだ、眼を通していないのかもしれないわね」
「そうなの・・・」
「駄目でも、やるだけはやってみたもの。もうしばらく、待ってみましょう」
「何とか、認めてもらえるといいのだけど・・・」
レティシアと、ローズがそんな会話を交わしていた時だった。
「あら」
ローズは、店の入り口に、見覚えのある顔を認めた。
ヘインズだった。
「こんにちは、ギャレットさん。マクファーレン商会から来ました。まず、こちらを、お返しします」
と、ヘインズが差し出したのは、三日前、ローズがマクファーレン商会に届けた、見積書だった。
ローズは、突き返されたのだと思った。
そのローズに、ヘインズは、いつものそつのない微笑みを浮かべながら、
「マクファーレン氏より、ギャレットさんに伝言です。十一月のフェスティバルの前夜、ダファディルの厨房の使用と、アダム・パーカーの雇用を認めるそうです。支払いは必要ないかわりに、そのパンを焼き上げたのが、タヴァン、バッカスの食堂ダファディルの料理長、アダム・パーカーだと、大々的に広告、宣伝すること。バッカスへの貢献になるからと。それが条件です」
そう告げた。
「まあ・・・、なんてこと」
「良かった。本当に良かったわ。ね、ローズ」
ローズとレティシアは、笑顔で手を取り合った。
「これで、あとは、人手の問題だけね」
「ええ、でも、もし適当な人が見つからなくても、私、なんとかして、フェスティバルを乗り切って見せるわ。だって、マクファーレンさんに、こんなにもご親切にしていただいたんだもの」
そうローズが言った時だった。
ギャレット食料品店の入り口で、派手な物音がしたかと思うと、ジミーが勢いよく飛び込んできた。
その顔色は、蒼白で、顎が震えているようにも、見えた。
「一体どうしたの、ジミー、そんなに慌てて」
レティシアは、目を丸くした。
「い・・・、いま、マクファーレンさんが、バッカスにやって来て・・・」
「マクファーレンさん?」
ローズとレティシアは、顔を見合わせた。
「マクファーレンさんが、やって来て・・・、私が何も知らないとでも、思っているのか、私の眼は、節穴ではない、仕事をさぼってばかりの、大馬鹿者め、お前は、クビだ、って・・・」
よほど、厳しく叱責されたのだろう、ジミーの顔には、まだ動揺が色濃く残っていた。
「お前は、クビだ、って・・・。どうしてもクビがいやなら、今すぐギャレット食料品店へ行け、って。ギャレット食料品で、心を入れ替えて、働いて来いって。もし、ギャレット食料品店でも、怠けてサボるようなことがあったら・・・、今度こそ、お前はクビだ、って」
それで、ローズのもうひとつの悩みも、無事解決した。
執務室の窓からは、薄曇りの空からわずかに光が差し込み、ミルフェアストリートの喧騒が、よく見渡せた。
ジェフリーは昼過ぎ、三日ぶりに、首都タリスからブリストンに、戻って来た。
首都タリスに赴いていたのは、この期に及んで、ジェフリーが出資する、ホイットマン製造会社の蒸気機関車の値を、少しでも下げようとする鉄道会社の目論見を、はねつけるためだった。
案の定、ホイットマン製造会社の者だけで行かせていたら、鉄道会社に押し切られるところを、何とか切り抜けた。
こちらの条件が通るような形で話をつけて、ブリストンに帰って来てみれば、ジェフリーのいない三日の間に、ジェフリーの決裁が必要な案件が、いくつも溜まっていた。
それらの案件は、さきほど、ブリストンに戻ったジェフリーのもとへ、ヘインズが報告に来て、今、その書類が、ジェフリーお気に入りのマホガニー材の大きな机の上に、置いてあった。
それは、いつものよくある出来事だった。
いつもと違ったのは、それらの案件の中に、ローズ・ギャレットからの、見積書が含まれていたことだった。
十一月の第二日曜日、ブリストンで開催される秋のフェスティバルで、自分の店の小麦粉を用いたパンを焼いて、できるだけ多くの人々に、試してもらい、今後の集客を目指したいのだと。
そのためには、たくさんのパンを焼き上げることが必要で、バッカスの食堂、ダファディルのオーブンを、フェスティバルの前日、ダファディルの通常の営業を終えてからの一晩、貸してもらいたいと言うこと。
そして、ブリストンでは名の知れたダファディルの料理長、アダム・パーカーを、一晩臨時で雇いたいと、記されてあった。
ダファディルの通常営業には、迷惑をかけないことが約束されてあり、かかる人件費、オーブンの燃料、厨房の使用料を含んだ見積書が、提出されていた。
ジェフリーは、ローズからのその見積書を、もう一度、手に取って眺めた後、机の上に、置いた。
ジェフリーにとって、それは、取るに足らないほんの些細な案件だった。
蒸気機関車の売買に比べれば、ローズのやろうとしていることなど、まるで子供騙しのように思えた。
マクファーレン商会にとって、利益にならない、面倒な依頼など、認めなければ、それで話は、済んだ。
ギャレット食料品店がどうなろうと、ジェフリーの知ったことではなかった。
しかし、ジェフリーは、何故か、そのローズからの依頼を、すぐに却下することが出来なかった。
その見積書を眼にした時、ローズ・ギャレットの、ひたむきな想いを目の当たりにしたような気がした。
どうにかして店を続けたいという、もがく思いが、手に取る様に分かった。
ローズが提示した額は、ジェフリーにとって、大した額ではなかった。
けれども、利益の薄いギャレット食料品店にとって、今回の催しが、店を続けて行くための、大きな投資であることは、すぐわかった。
この見積もりを仕上げるために、ローズが、どれほど頭をひねったのかを考えると、胸にこみ上げる想いがあった。
レティシア・ダンビエの友人なら、フランクから、個人的にジェフリーを頼ってくることも、できたはずだった。
けれども、そうはせずに、ビジネスとして、話を持ってきた。
その潔さが、かえって、ジェフリーの心を揺さぶった。
ベル不動産屋に売るよりも、高く買ってやるから、ギャレット食料品店を、直接自分に売らないか、と持ちかけた時、ローズは断った。
話を進めているベル不動産に申し訳ないからと、断って来た。
その時、ジェフリーは、頭の悪い女だと思った。
ジェフリーに小麦粉を高く売りつけなかったとき、損得勘定のできない馬鹿正直な女だと、商売には向かない女だと、決めつけた。
自分は、その能天気さに、苛立ちを覚えているのだと、呑気さに腹が立っているのだと、今まで、ずっとそう思っていた。
けれども、今、ローズからの見積書を手にしたとき、ジェフリーははっきりわかった。
ジェフリーが腹立たしかったのは、ローズの能天気さではなかった。
ジェフリーが、いつの間にか失くしてしまった、良心を、いや・・・、そもそも、最初から持っていたのかどうかもわからない良心を、ローズが持ち続けているからだ、ということに、今、初めて気づいたのだった。
良い品を、妥当な値段で販売するギャレット食料品店は、ローズ・ギャレットの良心そのものなのだ。
腹立たしかったのは、ジェフリーが決して敵わないものを、ローズが持っていたからだ。
そう思い当たった時、ジェフリーは、言い知れぬ衝撃を受けた。
ローズは、背が高かったが、だからといって目立つわけでもなく、栗毛色の髪を後頭部で地味にまとめて、一重瞼の中にある、ダークブラウンの静かな眼差しで、いつも控えめに佇んでいた。
普通なら、気色ばむに違いない、ジェフリーの厭味をさらりと受け流して、ジェフリーを恨むどころか、叱ってもらって、目が覚めたとまで、言った。
その形の良い唇から漏れる、おっとりした温かな声を思い出して、ジェフリーは、強烈に焦がれるような想いに、取りつかれた。
ジェフリーは、机の上に置いた、ローズの見積書をじっと眺めた。
たったひとりで、店を切り盛りするローズの健気な姿が、ジェフリーの瞼にうつった。
ジェフリーは見積書を手に取ると、
「ヘインズ!」
隣の秘書室に向かって、そう声を上げた。
「ローズ、例の話はどうなったの?やっぱり、うまくいかなかったの?」
買い物で、ギャレット食料品店を訪れたレティシアが、客足が途絶えたのを見計らって、ローズに、そう話しかけて来た。
カウンターの中に立つローズの顔色が、いまひとつ冴えなかったので、レティシアは、ローズの提案が、やっぱり断られたのかもしれない、と、思った。
マクファーレン商会に、見積書を届けに行ってから、三日が過ぎようとしていた。
「マクファーレンさんは、お仕事で、しばらくタリスに行っているって、秘書の方が言っていたから、まだ、眼を通していないのかもしれないわね」
「そうなの・・・」
「駄目でも、やるだけはやってみたもの。もうしばらく、待ってみましょう」
「何とか、認めてもらえるといいのだけど・・・」
レティシアと、ローズがそんな会話を交わしていた時だった。
「あら」
ローズは、店の入り口に、見覚えのある顔を認めた。
ヘインズだった。
「こんにちは、ギャレットさん。マクファーレン商会から来ました。まず、こちらを、お返しします」
と、ヘインズが差し出したのは、三日前、ローズがマクファーレン商会に届けた、見積書だった。
ローズは、突き返されたのだと思った。
そのローズに、ヘインズは、いつものそつのない微笑みを浮かべながら、
「マクファーレン氏より、ギャレットさんに伝言です。十一月のフェスティバルの前夜、ダファディルの厨房の使用と、アダム・パーカーの雇用を認めるそうです。支払いは必要ないかわりに、そのパンを焼き上げたのが、タヴァン、バッカスの食堂ダファディルの料理長、アダム・パーカーだと、大々的に広告、宣伝すること。バッカスへの貢献になるからと。それが条件です」
そう告げた。
「まあ・・・、なんてこと」
「良かった。本当に良かったわ。ね、ローズ」
ローズとレティシアは、笑顔で手を取り合った。
「これで、あとは、人手の問題だけね」
「ええ、でも、もし適当な人が見つからなくても、私、なんとかして、フェスティバルを乗り切って見せるわ。だって、マクファーレンさんに、こんなにもご親切にしていただいたんだもの」
そうローズが言った時だった。
ギャレット食料品店の入り口で、派手な物音がしたかと思うと、ジミーが勢いよく飛び込んできた。
その顔色は、蒼白で、顎が震えているようにも、見えた。
「一体どうしたの、ジミー、そんなに慌てて」
レティシアは、目を丸くした。
「い・・・、いま、マクファーレンさんが、バッカスにやって来て・・・」
「マクファーレンさん?」
ローズとレティシアは、顔を見合わせた。
「マクファーレンさんが、やって来て・・・、私が何も知らないとでも、思っているのか、私の眼は、節穴ではない、仕事をさぼってばかりの、大馬鹿者め、お前は、クビだ、って・・・」
よほど、厳しく叱責されたのだろう、ジミーの顔には、まだ動揺が色濃く残っていた。
「お前は、クビだ、って・・・。どうしてもクビがいやなら、今すぐギャレット食料品店へ行け、って。ギャレット食料品で、心を入れ替えて、働いて来いって。もし、ギャレット食料品店でも、怠けてサボるようなことがあったら・・・、今度こそ、お前はクビだ、って」
それで、ローズのもうひとつの悩みも、無事解決した。
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