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2.Ⅿy baby
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半年・・・。
その夜、就寝前の祈りの後、屋根裏部屋のベッドに横になったレティシアは、小さく呟いた。
半年経てば、聖ラファエラ女子修道院へ、帰ることができる。
今は、十月。
秋がもっと深くなって、冬が来て、春が来れば・・・、帰ることができる。
そう思えば、半年など、あっという間にすぎてしまうようにも思えた。
少なくとも、聖ラファエラ女子修道院に、帰ることが出来るのか、出来ないのか、曖昧だった今までに比べると、半年と言う具体的な期限ができたことで、レティシアに希望が湧いた。
半年経てば、聖ラファエラ女子修道院へ帰って、今度こそ修道女になれる。
レティシアは、大きくほうっと息をついた。
その頬が、緩んでいた。
レティシアが、フランクの家で、家政婦として働き始めてから、二週間が過ぎ、明日からは十一月に替わろうとしていた。
四人の子供たちは、相変わらず、走り回り、遊び、泣き、喧嘩し、ケイティとレティシアは、息をつく暇もないほど、忙しかった。
レティシアは、少しづつでも、季節の移り変わって行くことが、嬉しかった。
本当なら、早回しで季節を春にしてしまいたかった。
春、聖ラファエラ女子修道院へ旅立つ日が、心から待ち遠しかった。
レティシアは、そんなことを思いながら、夕飯の支度に取りかかっていた。
オーブンの温度を上げるために、キッチン・ストーブの下部の引き出しに、石炭を追加する。
夕食の、鶏肉と野菜のオーブン焼きに添えるサラダを作ろうと、じゃが芋を手にしたレティシアに、ケイティが声をかけた。
「レティシア、デイヴを見なかった?」
名前を呼ばれて振り返ると、キッチンの入り口に、ケイティが立っていた。
「デイヴ?」
「そう、デイヴ。見当たらないの」
ケイティが身振りを交えて、伝えた。
レティシアは、キッチンの裏口を開けて、中庭を覗いてみた。
そこは、中庭をぐるっと囲んで立つ建物に住む住人たちの、物干し場となっていたが、夕暮れ近くとあって、洗濯は全て取り込まれ、大人の姿はなく、住人の子供と思しき、男の子と女の子が遊んでいたものの、デイヴはいなかった。
レティシアは、振り返って、ケイティに向かって首を横に振った。
ケイティと、レティシアは、デイヴの名前を呼びながら、二階、三階に上がって、ベッドの下、書斎の机の下と、その姿を探すものの、見当たらなかった。
他の三人の子供達も、いつもと違う空気を読み取って、そわそわし始めた。
もしかして、と、レティシアは、屋根裏部屋へと、駆け上がった。
デイヴは、レティシアの屋根裏部屋が、お気に入りだった。
一度、屋根裏部屋に入り込んで、レティシアのベッドに上がっているのを注意されてからも、何度かこの屋根裏へ入ろうとしているところを、レティシアに見とがめられていた。
けれども、デイヴは、そこにいなかった。
さすがに、ケイティとレティシアの顔色も、変わって来た。
レティシアが、玄関へと向かう。
玄関の施錠は、ケイティが注意を払っていたことだった。
ブリストンの下町の、このあたりは、決して治安がいいとはいえなかった。
大人の眼が行き届く中庭で、アンディとデイヴが遊ぶことは、ケイティが許可していたが、ひとりで外に出ることは、絶対に禁止していた。
そして、最近になって歩き始めたばかりのギルとウォルトが、誤って外に出てしまうのを防ぐために、絶対、勝手に玄関の鍵を開けてはならないと、ケイティは、きつくアンディとデイヴに言い聞かせていたのだった。
急いで、ケイティとレティシアが階下へ降りて、玄関のドアを見に行くと、デイヴがちょうど、手を伸ばしたくらいの位置についてある鍵が、外れていた。
そして、少し開いたままになっていたドアが、ちょうどその時に吹いて来た風で、キイィと、きしみを上げながら、開いた。
「デイヴ、デイヴ、どこにいるの?」
レティシアは、たどたどしいフォルティスの言葉で、そう声を上げながら、夕暮れ迫る、まだ慣れないブリストンの街を、必死に探し歩いた。
近所の人たちも、話を聞いて、探すのを協力してくれていた。
ケイティは、近所の親しい主婦に、他の三人の子供たちの世話を任せて、ミルフェアストリートへ探しに向かった。
デイヴの姿が見えなくなって、既に一時間近くが経っていた。
十月も終わりになると、日没が早くなって、五時を待たずに、日が暮れる。
五時半を過ぎ、視界が暗くなる中、デイヴが、ミルフェアストリートに飛び出して、馬車でも来たら・・・。
そう考えると、気が遠くなっていきそうだった。
レティシアは、半ば、デイヴの名前を絶叫しながら、小走りになっていた。
もう、二度と失いたくないの。
絶対に、もう二度と・・・。
舗装の行き届かない狭い砂利道を進んで行くと、レティシアの眼の前に、大きな河が現れた。
ブリストンの街を流れるハロルド河の両岸には、道幅の広い石畳の道があって、家路を急ぐ者や、行き交う馬車の数も、多かった。
レティシアは、通りを渡って、ハロルド河に着いた。
河には、誤って人が落ちるのを防ぐために、レティシアの胸の高さまでの、石の壁が続いていた。
けれども、子供がよじ登れない高さではない。
レティシアは、河を覗きこんだ。
河の流れは、穏やかだったが、深そうだった。
落ちていたら・・・。
悪い想像ばかりが、頭を巡った。
「レティシア!」
名前を呼ばれて振り返ると、風で飛ばされないよう帽子を押さえながら、リックが息を切って、通りを渡って来た。
「話は、聞いた。デイヴがいなくなったって?」
「私が、いけないの。私が、いけないのよ・・・。聖ラファエラ女子修道院に帰ることばかりを考えて、子供たちをちゃんと見ていなかったのよ・・・」
レティシアの瞳から、涙があふれた。
ユースティティアの言葉で話す、レティシアの言葉が、リックに分かるはずはなかった。
それでも、心の内を吐き出さずにはいられなかった。
「大丈夫だ。チビ助は、無事だ。そう信じろ」
リックは、レティシアの涙を親指で拭うと、そう言った。
「下流で、子供の遺体が上がったらしいぜ。男の子だってよ」
リックの耳に、通りすがりの男たちの、そう話す声が聞こえた。
さっと強張った表情になったリックを見上げて、レティシアは、何事かが起こったことを悟った。
リックは、その通りすがりの男たちと、二、三、話すと、ハロルド河の下流へと向かって、歩き出した。
リックは一言も、話さなかった。
けれども、その表情から、何か良くないことが起ったのだと、レティシアは察した。
ハロルド河の下流へ向かうと、人だかりが出来ていた。
灯りを手にした大人たちは、口々に何か言いながら、輪になっていた。
その人だかりの足もとの隙間から、毛布の上に横たえられた、水に濡れた小さな足が眼に入った。
その瞬間、レティシアの膝から、力が抜けた。
「おい、しっかりしろ」
リックは、崩れ落ちるレティシアの身体を支えると、点灯夫が長いポールで灯をともしたばかりのガス燈に、寄り掛からせて、
「ここにいろ、こっちへ来るんじゃないぞ」
と、押しとどめる仕草をした。
リックは、人だかりに近づくと、大きく深呼吸してから、その中に割って入って、横たえられた小さな遺体に向き合った。
レティシアは、胸が張り裂けそうだった。
私さえ、もっとちゃんと、子供たちを見ていれば・・・。
私さえ・・・、私さえ・・・。
自分を責める言葉しか、思いつかなかった。
レティシアの脳裏に、デイヴの人懐っこい笑顔が思い浮かんだ。
しばらくして、リックが輪の中から出て、レティシアの元へと戻って来た。
「違う、デイヴじゃなかった。デイヴじゃない。わかるか?」
「デイヴ、違う?」
「ああ、違う」
「本当?デイヴ、違う?本当?」
「本当だ。デイヴじゃない」
覚束ない、フォルティスの言葉に、リックは、何度も頷いて答えた。
レティシアは、立ちすくんだまま、顔を覆って、泣きだした。
涙は、しばらく止まらなかった。
「大丈夫だ」
労わる様に背中に添えられた、リックの大きな手から伝わる温かさが、レティシアの心に沁みた。
その夜、就寝前の祈りの後、屋根裏部屋のベッドに横になったレティシアは、小さく呟いた。
半年経てば、聖ラファエラ女子修道院へ、帰ることができる。
今は、十月。
秋がもっと深くなって、冬が来て、春が来れば・・・、帰ることができる。
そう思えば、半年など、あっという間にすぎてしまうようにも思えた。
少なくとも、聖ラファエラ女子修道院に、帰ることが出来るのか、出来ないのか、曖昧だった今までに比べると、半年と言う具体的な期限ができたことで、レティシアに希望が湧いた。
半年経てば、聖ラファエラ女子修道院へ帰って、今度こそ修道女になれる。
レティシアは、大きくほうっと息をついた。
その頬が、緩んでいた。
レティシアが、フランクの家で、家政婦として働き始めてから、二週間が過ぎ、明日からは十一月に替わろうとしていた。
四人の子供たちは、相変わらず、走り回り、遊び、泣き、喧嘩し、ケイティとレティシアは、息をつく暇もないほど、忙しかった。
レティシアは、少しづつでも、季節の移り変わって行くことが、嬉しかった。
本当なら、早回しで季節を春にしてしまいたかった。
春、聖ラファエラ女子修道院へ旅立つ日が、心から待ち遠しかった。
レティシアは、そんなことを思いながら、夕飯の支度に取りかかっていた。
オーブンの温度を上げるために、キッチン・ストーブの下部の引き出しに、石炭を追加する。
夕食の、鶏肉と野菜のオーブン焼きに添えるサラダを作ろうと、じゃが芋を手にしたレティシアに、ケイティが声をかけた。
「レティシア、デイヴを見なかった?」
名前を呼ばれて振り返ると、キッチンの入り口に、ケイティが立っていた。
「デイヴ?」
「そう、デイヴ。見当たらないの」
ケイティが身振りを交えて、伝えた。
レティシアは、キッチンの裏口を開けて、中庭を覗いてみた。
そこは、中庭をぐるっと囲んで立つ建物に住む住人たちの、物干し場となっていたが、夕暮れ近くとあって、洗濯は全て取り込まれ、大人の姿はなく、住人の子供と思しき、男の子と女の子が遊んでいたものの、デイヴはいなかった。
レティシアは、振り返って、ケイティに向かって首を横に振った。
ケイティと、レティシアは、デイヴの名前を呼びながら、二階、三階に上がって、ベッドの下、書斎の机の下と、その姿を探すものの、見当たらなかった。
他の三人の子供達も、いつもと違う空気を読み取って、そわそわし始めた。
もしかして、と、レティシアは、屋根裏部屋へと、駆け上がった。
デイヴは、レティシアの屋根裏部屋が、お気に入りだった。
一度、屋根裏部屋に入り込んで、レティシアのベッドに上がっているのを注意されてからも、何度かこの屋根裏へ入ろうとしているところを、レティシアに見とがめられていた。
けれども、デイヴは、そこにいなかった。
さすがに、ケイティとレティシアの顔色も、変わって来た。
レティシアが、玄関へと向かう。
玄関の施錠は、ケイティが注意を払っていたことだった。
ブリストンの下町の、このあたりは、決して治安がいいとはいえなかった。
大人の眼が行き届く中庭で、アンディとデイヴが遊ぶことは、ケイティが許可していたが、ひとりで外に出ることは、絶対に禁止していた。
そして、最近になって歩き始めたばかりのギルとウォルトが、誤って外に出てしまうのを防ぐために、絶対、勝手に玄関の鍵を開けてはならないと、ケイティは、きつくアンディとデイヴに言い聞かせていたのだった。
急いで、ケイティとレティシアが階下へ降りて、玄関のドアを見に行くと、デイヴがちょうど、手を伸ばしたくらいの位置についてある鍵が、外れていた。
そして、少し開いたままになっていたドアが、ちょうどその時に吹いて来た風で、キイィと、きしみを上げながら、開いた。
「デイヴ、デイヴ、どこにいるの?」
レティシアは、たどたどしいフォルティスの言葉で、そう声を上げながら、夕暮れ迫る、まだ慣れないブリストンの街を、必死に探し歩いた。
近所の人たちも、話を聞いて、探すのを協力してくれていた。
ケイティは、近所の親しい主婦に、他の三人の子供たちの世話を任せて、ミルフェアストリートへ探しに向かった。
デイヴの姿が見えなくなって、既に一時間近くが経っていた。
十月も終わりになると、日没が早くなって、五時を待たずに、日が暮れる。
五時半を過ぎ、視界が暗くなる中、デイヴが、ミルフェアストリートに飛び出して、馬車でも来たら・・・。
そう考えると、気が遠くなっていきそうだった。
レティシアは、半ば、デイヴの名前を絶叫しながら、小走りになっていた。
もう、二度と失いたくないの。
絶対に、もう二度と・・・。
舗装の行き届かない狭い砂利道を進んで行くと、レティシアの眼の前に、大きな河が現れた。
ブリストンの街を流れるハロルド河の両岸には、道幅の広い石畳の道があって、家路を急ぐ者や、行き交う馬車の数も、多かった。
レティシアは、通りを渡って、ハロルド河に着いた。
河には、誤って人が落ちるのを防ぐために、レティシアの胸の高さまでの、石の壁が続いていた。
けれども、子供がよじ登れない高さではない。
レティシアは、河を覗きこんだ。
河の流れは、穏やかだったが、深そうだった。
落ちていたら・・・。
悪い想像ばかりが、頭を巡った。
「レティシア!」
名前を呼ばれて振り返ると、風で飛ばされないよう帽子を押さえながら、リックが息を切って、通りを渡って来た。
「話は、聞いた。デイヴがいなくなったって?」
「私が、いけないの。私が、いけないのよ・・・。聖ラファエラ女子修道院に帰ることばかりを考えて、子供たちをちゃんと見ていなかったのよ・・・」
レティシアの瞳から、涙があふれた。
ユースティティアの言葉で話す、レティシアの言葉が、リックに分かるはずはなかった。
それでも、心の内を吐き出さずにはいられなかった。
「大丈夫だ。チビ助は、無事だ。そう信じろ」
リックは、レティシアの涙を親指で拭うと、そう言った。
「下流で、子供の遺体が上がったらしいぜ。男の子だってよ」
リックの耳に、通りすがりの男たちの、そう話す声が聞こえた。
さっと強張った表情になったリックを見上げて、レティシアは、何事かが起こったことを悟った。
リックは、その通りすがりの男たちと、二、三、話すと、ハロルド河の下流へと向かって、歩き出した。
リックは一言も、話さなかった。
けれども、その表情から、何か良くないことが起ったのだと、レティシアは察した。
ハロルド河の下流へ向かうと、人だかりが出来ていた。
灯りを手にした大人たちは、口々に何か言いながら、輪になっていた。
その人だかりの足もとの隙間から、毛布の上に横たえられた、水に濡れた小さな足が眼に入った。
その瞬間、レティシアの膝から、力が抜けた。
「おい、しっかりしろ」
リックは、崩れ落ちるレティシアの身体を支えると、点灯夫が長いポールで灯をともしたばかりのガス燈に、寄り掛からせて、
「ここにいろ、こっちへ来るんじゃないぞ」
と、押しとどめる仕草をした。
リックは、人だかりに近づくと、大きく深呼吸してから、その中に割って入って、横たえられた小さな遺体に向き合った。
レティシアは、胸が張り裂けそうだった。
私さえ、もっとちゃんと、子供たちを見ていれば・・・。
私さえ・・・、私さえ・・・。
自分を責める言葉しか、思いつかなかった。
レティシアの脳裏に、デイヴの人懐っこい笑顔が思い浮かんだ。
しばらくして、リックが輪の中から出て、レティシアの元へと戻って来た。
「違う、デイヴじゃなかった。デイヴじゃない。わかるか?」
「デイヴ、違う?」
「ああ、違う」
「本当?デイヴ、違う?本当?」
「本当だ。デイヴじゃない」
覚束ない、フォルティスの言葉に、リックは、何度も頷いて答えた。
レティシアは、立ちすくんだまま、顔を覆って、泣きだした。
涙は、しばらく止まらなかった。
「大丈夫だ」
労わる様に背中に添えられた、リックの大きな手から伝わる温かさが、レティシアの心に沁みた。
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