1 / 74
本編「Joker」あらすじ
しおりを挟む
強国グラディウスの侵略を受けて、ユースティティアの王都アルカンスィエルは、陥落。前国王の庶子(妾の子)フィリップは、侵略してきたグラディウスから命を狙われる身となり、血のつながらない、病弱な妹アンジェラ、美しくも、哀しい過去を持つ女中レティシア、公爵令嬢アンヌと共に、隣国フォルティスのウッドフィールドに住む、親戚のもとへと逃亡する。
執拗な刺客に命を狙われる、フィリップ。そのフィリップたちの、逃げる手助けをしたのが、無愛想な御者、リックだった。旅が進むうち、次第に惹かれあうリックとレティシア。けれども、レティシアには、かつて、ミラージュという地下組織に、その美貌を利用されて、男たちの夜の相手をし、数々の人を手にかけて来た過去があった。そして、十四歳の時に捕えられ、左肩に女囚の証、百合の烙印を刻まれたのだった。その事実を知っても、リックはレティシアへの想いを募らせ、二人は、結ばれる。
旅の途中で、フィリップに想いを寄せていたアンジェラが亡くなり、フィリップに様々な葛藤が生まれる。そして、リック、レティシア、アンヌ、途中から一行に加わったハリーと共に、無事、ウッドフィールドへ到着したものの、ひとりアルカンスィエルに戻り、侵略してきたグラディウス軍と戦うことを、決意する。リックとハリーは、フィリップの力になるために奔走。そして、レティシアは、アンヌの姉であり、ユースティティア王妃でもあるクリスティーヌが、グラディウスの王都に連れ去られたと知り、アンヌと共に、グラディウスの王都へ向かうことになった。けれども、それには、隠された陰謀があった。実は、地下組織ミラージュは、アンヌの父、ラングラン公爵の組織であり、アンヌもその組織の一員だった。
グラディウスの王都で、その事実を知らされたレティシアは、ラングラン公爵に、会いに行く。その時、レティシアのお腹には、新しい命が宿っていた。ラングラン公爵のもとを訪れ、ミラージュから永久に逃れることができないと察したレティシアは、自らの胸を刺して、自害する。そして、アンヌもまた、父、ラングラン公爵の支配から、解放されることを望んで、父にピストルを向けるものの、撃つことができなかった。逆に、ラングラン公爵に、ピストルを突き付けられるアンヌ。そのアンヌを救ったのは、母フランセットだった。フランセットは、アンヌの代わりにラングラン公爵を撃ち、ミラージュという、悪の組織を壊滅させるため、アンヌを逃がした後、屋敷に火を放ち、夫と共に、逝く。
それから、四年が過ぎ、リックは、御者を辞め、機関車に携わる仕事についていた。そのリックを、国王となったフィリップが訪れ、ユースティティアの、とある山奥へと誘う。フィリップに案内された場所は、女子修道院だった。そこには、記憶を失ったレティシアがいた。
四年前、自害したレティシアを救い出し、手当てをしたのはアンヌだった。実は、アンヌもまた、深い葛藤を抱えていた。アンヌは、愛し合うリックとレティシアを目の当たりにしながら、リックに想いを寄せていたのだった。アンヌはリックを思う故、レティシアを助けだした。そして、アンヌは、眠り続けるレティシアを女子修道院へ匿った後、遠い異国の地へ姿を消していた。女子修道院で目覚めた、記憶のないレティシアは、自分の行くべき場所が分からず、託された修道院で、四年の歳月をすごしていたのだった。赤ちゃんを失ったという記憶だけが、レティシアに残された唯一の記憶だった。そして、優しい微笑みの持ち主だったレティシアは、笑わない陰のある娘へと、変わってしまっていた。リックはそのレティシアを、自分の暮らす街ブリストンへ、連れて帰る。過去は一切レティシアに告げず、再び、最初からふたりの関係を、築いていく覚悟だった。
執拗な刺客に命を狙われる、フィリップ。そのフィリップたちの、逃げる手助けをしたのが、無愛想な御者、リックだった。旅が進むうち、次第に惹かれあうリックとレティシア。けれども、レティシアには、かつて、ミラージュという地下組織に、その美貌を利用されて、男たちの夜の相手をし、数々の人を手にかけて来た過去があった。そして、十四歳の時に捕えられ、左肩に女囚の証、百合の烙印を刻まれたのだった。その事実を知っても、リックはレティシアへの想いを募らせ、二人は、結ばれる。
旅の途中で、フィリップに想いを寄せていたアンジェラが亡くなり、フィリップに様々な葛藤が生まれる。そして、リック、レティシア、アンヌ、途中から一行に加わったハリーと共に、無事、ウッドフィールドへ到着したものの、ひとりアルカンスィエルに戻り、侵略してきたグラディウス軍と戦うことを、決意する。リックとハリーは、フィリップの力になるために奔走。そして、レティシアは、アンヌの姉であり、ユースティティア王妃でもあるクリスティーヌが、グラディウスの王都に連れ去られたと知り、アンヌと共に、グラディウスの王都へ向かうことになった。けれども、それには、隠された陰謀があった。実は、地下組織ミラージュは、アンヌの父、ラングラン公爵の組織であり、アンヌもその組織の一員だった。
グラディウスの王都で、その事実を知らされたレティシアは、ラングラン公爵に、会いに行く。その時、レティシアのお腹には、新しい命が宿っていた。ラングラン公爵のもとを訪れ、ミラージュから永久に逃れることができないと察したレティシアは、自らの胸を刺して、自害する。そして、アンヌもまた、父、ラングラン公爵の支配から、解放されることを望んで、父にピストルを向けるものの、撃つことができなかった。逆に、ラングラン公爵に、ピストルを突き付けられるアンヌ。そのアンヌを救ったのは、母フランセットだった。フランセットは、アンヌの代わりにラングラン公爵を撃ち、ミラージュという、悪の組織を壊滅させるため、アンヌを逃がした後、屋敷に火を放ち、夫と共に、逝く。
それから、四年が過ぎ、リックは、御者を辞め、機関車に携わる仕事についていた。そのリックを、国王となったフィリップが訪れ、ユースティティアの、とある山奥へと誘う。フィリップに案内された場所は、女子修道院だった。そこには、記憶を失ったレティシアがいた。
四年前、自害したレティシアを救い出し、手当てをしたのはアンヌだった。実は、アンヌもまた、深い葛藤を抱えていた。アンヌは、愛し合うリックとレティシアを目の当たりにしながら、リックに想いを寄せていたのだった。アンヌはリックを思う故、レティシアを助けだした。そして、アンヌは、眠り続けるレティシアを女子修道院へ匿った後、遠い異国の地へ姿を消していた。女子修道院で目覚めた、記憶のないレティシアは、自分の行くべき場所が分からず、託された修道院で、四年の歳月をすごしていたのだった。赤ちゃんを失ったという記憶だけが、レティシアに残された唯一の記憶だった。そして、優しい微笑みの持ち主だったレティシアは、笑わない陰のある娘へと、変わってしまっていた。リックはそのレティシアを、自分の暮らす街ブリストンへ、連れて帰る。過去は一切レティシアに告げず、再び、最初からふたりの関係を、築いていく覚悟だった。
0
お気に入りに追加
10
あなたにおすすめの小説
そんなにその方が気になるなら、どうぞずっと一緒にいて下さい。私は二度とあなたとは関わりませんので……。
しげむろ ゆうき
恋愛
男爵令嬢と仲良くする婚約者に、何度注意しても聞いてくれない
そして、ある日、婚約者のある言葉を聞き、私はつい言ってしまうのだった
全五話
※ホラー無し
【完結】どうして殺されたのですか?貴方達の愛はもう要りません
たろ
恋愛
処刑されたエリーゼ。
何もしていないのに冤罪で……
死んだと思ったら6歳に戻った。
さっき処刑されたばかりなので、悔しさも怖さも痛さも残ったまま巻き戻った。
絶対に許さない!
今更わたしに優しくしても遅い!
恨みしかない、父親と殿下!
絶対に復讐してやる!
★設定はかなりゆるめです
★あまりシリアスではありません
★よくある話を書いてみたかったんです!!
【完結】愛も信頼も壊れて消えた
miniko
恋愛
「悪女だって噂はどうやら本当だったようね」
王女殿下は私の婚約者の腕にベッタリと絡み付き、嘲笑を浮かべながら私を貶めた。
無表情で吊り目がちな私は、子供の頃から他人に誤解される事が多かった。
だからと言って、悪女呼ばわりされる筋合いなどないのだが・・・。
婚約者は私を庇う事も、王女殿下を振り払うこともせず、困った様な顔をしている。
私は彼の事が好きだった。
優しい人だと思っていた。
だけど───。
彼の態度を見ている内に、私の心の奥で何か大切な物が音を立てて壊れた気がした。
※感想欄はネタバレ配慮しておりません。ご注意下さい。
運命の番?棄てたのは貴方です
ひよこ1号
恋愛
竜人族の侯爵令嬢エデュラには愛する番が居た。二人は幼い頃に出会い、婚約していたが、番である第一王子エリンギルは、新たに番と名乗り出たリリアーデと婚約する。邪魔になったエデュラとの婚約を解消し、番を引き裂いた大罪人として追放するが……。一方で幼い頃に出会った侯爵令嬢を忘れられない帝国の皇子は、男爵令息と身分を偽り竜人国へと留学していた。
番との運命の出会いと別離の物語。番でない人々の貫く愛。
※自己設定満載ですので気を付けてください。
※性描写はないですが、一線を越える個所もあります
※多少の残酷表現あります。
以上2点からセルフレイティング
【完結】忘れてください
仲 奈華 (nakanaka)
恋愛
愛していた。
貴方はそうでないと知りながら、私は貴方だけを愛していた。
夫の恋人に子供ができたと教えられても、私は貴方との未来を信じていたのに。
貴方から離婚届を渡されて、私の心は粉々に砕け散った。
もういいの。
私は貴方を解放する覚悟を決めた。
貴方が気づいていない小さな鼓動を守りながら、ここを離れます。
私の事は忘れてください。
※6月26日初回完結
7月12日2回目完結しました。
お読みいただきありがとうございます。
コットンブーケ
海子
恋愛
「コットンブーケ」は、「Joker」の続編2で、アンヌ&ランドルフ編です。
本編「Joker」で、一連の陰謀に終止符を打ち、新天地へと赴いたアンヌ。
誇り高い公爵令嬢が、プランテーションの農園主となり、幸せに出会うまで。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる