コットンブーケ

海子

文字の大きさ
上 下
19 / 61
3.花酔

しおりを挟む
 昼食を終え、そうして三人でしばらく時間を過ごした後、ランドルフは、セスに、アンヌと少し歩いてくるよと言って、ふたりで、小川の傍の草地を歩き始めた。
太陽の光を浴びて、川面は美しく輝き、せせらぎが、耳に心地良かった。
「さっきは、悪かったね。君にまで、重苦しい気分を味わわせてしまって」
「気にしてはいません。誰にでも、辛い時はあります。家族の死は、誰にとっても辛いものです」 
「君も?」
「覚えはあります」 
そう、と、ランドルフは、答えて、それ以上は尋ねずに、話題を変えた。
「ふたりは・・・、アンソニーとエマは、君のところで、どうしている?」 



 アンソニーとエマが、深夜に、モーガン邸を飛び出して、ちょうど、一週間がたとうとしていた。 
エマは、元通り、アンヌの農園のハウスメイドとして日々を送り、アンソニーは、今後、農園の経理を担当してもらうため、今アンヌが、少しずつ農園の財務状況を説明し、ふたりで経営状況を確認しているところだった。
モーガン家の経理を担当していただけあって、アンソニーは数字に明るく、一度、書類を確認しただけで、改善点や、付け加えるべき点を、的確に指摘してきた。 
指摘されてみれば、なるほどと思うことばかりで、アンヌは、アンソニーの有能さを、改めて思い知ったのだった。 
アンソニーは、今、炊事場や手洗いが共同の、使用人の住む建物に、一室を与えられ、農園監督者のオーウェンとふたりで暮らしていた。
自分の部屋があるとはいえ、一軒家を与えられていたモーガン家での暮らしに比べれば、ずいぶん不自由な暮らしに違いなかった。 
自分の部屋以外は、農園監督者のオーウェンと共同で使わねばならず、使用人としての待遇は、間違いなく、落ちた。 
けれども、今のところ、アンソニーに、何か不満があるようには見えなかった。 
一度、何か、不都合はないかアンヌが尋ねてみたが、笑顔で、楽しいです、と答えが返って来た。 
それは、一つしか年の違わない、同居人のような存在のオーウェンと、相性がいいことも、大きな理由に違いなかった。
几帳面なアンソニーと、そそっかしいオーウェンでは、全く性格が違ったが、親切で温和な点については、ふたりに共通していることだった。 
アンヌは、この一週間の間に、リラックスした表情で、立ち話をするふたりを何度か見けることがあり、このふたりなら、トラブルを起こすこともなく、うまくやっていけそうだと、ほっと安堵していた。



 アンソニーとエマについては、ふたりがモーガン家から戻って来た翌日、アンヌは、ふたりを一緒に呼び出して、今後についてのことを、きちんと申し伝えた。
農園が、最も忙しくなる綿花の収穫を終えたら、婚約をすること。 
来年の種まきの前、つまり、来年の綿花栽培が始まって、農園が慌ただしくなる前に、ペンナの街の教会で、結婚式を挙げられるように、段取りを進めておくこと。 
そして、結婚式までに、農園内に、ふたりの新居となる家を建てるので、そこで新婚生活を始めることとし、エマは今まで通り、アンヌの屋敷で働き、アンソニーには、経理を任せると言う旨を、伝えた。 
この、アンヌの申し出に、ふたりは、驚き、そして、その厚意に、胸を熱くした。 
けれども、アンヌは、言うべきことも、もちろん、言い忘れなかった。
結婚するまで、エマが、アンソニーの部屋を訪れることも、アンソニーがエマの部屋を訪れることも禁止。 
二人が会ってもいいのは、各自の仕事をきちんと終えてから、アンヌの屋敷の前にある大きな樫の木の下で、夜八時から、九時までの一時間ということ。 
二週間に一度の公休日は、二人揃えることにするから、公休日には、ペンナの街の教会で婚約、結婚式の段取りをきちんと進め、必ず、暗くなる前に帰ってくること。 
アンヌに報告が必要なことは、きちんと、報告すること。 
それらを、アンヌはふたりに約束させた。 
それは、結婚前の男女の交際に、何かと口うるさい、世間の人々の非難から、エマを守るためでもあった。 
アンソニーとエマに、異存はなかった。 
むしろ、アンヌの提案が、ふたりの将来を、考えてくれているものであることは、明らかで、エマもアンソニーも、ただただ、有り難いと、アンヌに頭を下げた。 



 それ以降、夜、八時を迎えると、小さな灯りを手に、屋敷の前で、楽しそうに話すアンソニーとエマを、アンヌはかかさず見かけるようになった。 
それは、本当に、幸せそうな恋人同士だった。 
エマが、アンソニーと出会ってまだ、ほんの一カ月ほどだったが、随分、表情が豊かになった、とアンヌは思う。
この短期間に、十二年間、一度も見たことのなかったエマの泣き顔や、恋する表情を、幾度となく目にしたアンヌだった。
そして、これまでのエマよりも、ずっと生き生きと輝いていた。



 この一週間の経緯を、ランドルフに話し、
「わたくしの眼には、ふたりは今、幸せに満ちているように映ります」 
アンヌは、そう締めくくった。
「何よりだ」 
ランドルフは、アンヌと並んで歩きながら、木洩れ日に、眼を細めた。
「モーガン家には、大変な迷惑をかけましたが・・・」 
「それは、もう言いっこなしだ」 
ランドルフは立ち止まると、少々咎めるような眼差しで、アンヌを見つめ、
「ふたりが幸せなら、それでいい」 
違うかい、と尋ねるように、アンヌの深い緑色の瞳を覗き込んだ。
「ええ・・・、その通りだと思います」 
そう言って、そっと微笑むアンヌだった。 
そのアンヌの微笑みを見つめていると、何故かランドルフは、無性に、亡き妻フローレンスのことを、話したくなった。
同情はしない、ただ哀しみに共感すると言うアンヌに、心の内をさらけ出したくなった。
誰にも、一度も、話したことのない本心を。



 「フローレンスは・・・、本当に、愛らしくて、優しい妻だった。僕には、もったいないくらいの女性だった」 
ランドルフは、静かに話し出した。
「フローレンスは、ペンナの街の貿易商の娘で、僕が二十歳の時、アンダーソン家のパーティーで出会ったんだ。彼女は十七歳で、社交界にデビューしたばかりだった」 
ランドルフは、その日の事を、まるで昨日の出来事のように、覚えていた。
「まだ、そういった集いに慣れていなくて、彼女は、母親と、姉の後ろに隠れるようにして、壁際に立っていた。僕には、それが、とても可愛らしく映って、ダンスに誘ったんだ。フローレンスは、はにかみながら、応じてくれた。彼女の指は、震えていて、緊張しているのは、すぐに分かった。彼女は、何度もステップを間違えて、何度も足を踏まれそうになったけど・・・、それは、僕にとって、最高の時間だった」 
ランドルフは、その時の気持ちを思い起こし、かみしめるように、眼を閉じた。
「それからは、毎日が、フローレンス、フローレンスだよ。幸運にも、彼女も、僕を望んでくれて、家族の誰もが、僕たちの交際を祝福してくれて・・・、幸せだった。僕は二十三歳で、フローレンスと結婚し、申し分のない新婚生活を送った。自分の農園に、愛する妻を迎えて、後は、一日も早くふたりの子供が生まれることを、僕もフローレンスも、望んでいた。それなのに・・・、フローレンスは、突然、吐血したんだ」 
「吐血・・・」
「フローレンスは、吐血するその少し前から、時々、胃のあたりが痛くて、あまり食欲がないって言っていたんだ。もしかしたら、赤ちゃんが出来たのかもしれないって、ふたりで喜んで、もう少ししたら、一度、医者と産婆を呼ぼうって、言っていたところだった。まさか、病気だなんて思いもしなかった。・・・それから、亡くなるまでは二カ月もなかった」 
ランドルフは、アンヌから視線を逸らすと、小川の傍に、腰を下ろして、川に向かって、小石を投げ込んだ。
小石は、チャポンと小さな音を立てて沈み、再び何事もなかったかのように、せせらぎが続いた。
アンヌも、ランドルフの斜め後ろに、そっと腰を下ろした。
「あの時、もっと早くに医者に見せていれば、フローレンスは助かったのかもしれないと思う。僕が呑気に浮かれる前に、一度ちゃんと医者に見せていればという後悔は、フローレンスが亡くなって、五年が経っても消えない。みんなは、僕のせいじゃないって言うけれど、この罪悪感は多分、一生消えない・・・」 
大きなはずのランドルフの背中が、その時、アンヌには、小さく映った。 
ランドルフは、一度、アンヌを振り返り、また、視線を川に向けると、
「フローレンスは、亡くなる前、もう自分が長くないことを、分かっていた。もう僕とは、一緒に過ごせないって。だから、僕に、自分が亡くなったら、再婚しろって、言った。素敵な人を見つけて、再婚して、必ず、幸せになってほしいって、痩せ細った身体で、涙をぽろぽろ流しながら、そう言うんだ。可哀想だよ。僕は今でも、フローレンスが可哀想でたまらないんだ」 
穏やかに、そう話したが、淡々と話す分、哀しみの深さが伝わった。 
「たった二年の結婚生活だったし、もう五年も経ったんだから、そろそろ、フローレンスのことは忘れて、新しい妻を迎えたらどうかと、時々、人に言われる。僕も、そうした方がいいのは、良く分かっている。自分にとっても、両親にとっても、モーガン家の跡取りとして、相応しい相手を見つけて、跡継ぎが生まれて、今度こそ、幸せな家庭を築くことが出来たら、誰もが幸せになれることは、よくわかっているんだ。でも、僕は、フローレンスを忘れることは、一生できない。フローレンスを忘れることのできない僕に、再婚なんて、できるはずがない。それは、相手に対しても、失礼だ」 
大きな羽音を立てて、鳥が、飛び立っていった。
しばらくの沈黙の後、
「忘れる必要は、ないのだと思います」 
アンヌは、そう口を開いた。 
「奥様を、忘れる必要はないのだと思います」 
「アンヌ・・・」
「奥様のことは、忘れずに、ずっと心にとどめて良いのだと思います。あなたが、奥様を思い出すとき、奥様はいつもあなたに寄り添っているのです。そうして、奥様は、あなたを励ましてくれているのです。奥様の身体は、もうこの世にはありませんが、奥様の心は、いつも、あなたと共にあります。わたくしは、あなたの心の中に住む奥様も一緒に、愛してくれる人が、現れるよう、祈ります」
深い哀しみを経験する、濃緑の瞳は、人の哀しみに対して、どこまでも思いやりが深く、優しかった。 
「ひとつ、尋ねてもいいかな?」
「何でしょう?」 
「さっき、家族の死は、誰にとっても辛いものだと、君は言った。身に覚えがあると。それは?」
アンヌは、眼を閉じた。 
優しいその面影が、瞼に懐かしく、浮かんだ。
「アンヌ、行くのです。あなたは、行かなくてはいけません。そして、後ろを振り返ってはいけません。決して、後ろを振り返らずにお行きなさい。いいですね。わたくしとの、約束ですよ」 
それは、アンヌを守るために、夫であるラングラン公爵を撃ち、共に逝った母、フランセットの最期の言葉だった。 
「母です」
「母上?」 
「様々な事情があって・・・、母とは、母娘らしい関係を持つことが出来ませんでした。けれども、母が最期に残してくれた言葉は、辛い時、哀しい時、いつもわたくしを励ましてくれます。それは、何よりも心強く、わたくしを勇気づけてくれます。・・・あなたもわたくしの母ように、きっと奥様が、励まし続けてくれます。あなたは、亡くなった奥様に、恥じないように、生きなくてはなりませんね」 
そう言って、アンヌは唇の端をそっと上げて、穏やかな微笑みを浮かべた。 
アンヌの言葉は、ランドルフの心に染み入り、その哀しみを、癒した。
アンヌの座るすぐ傍らには、夏の訪れを告げる、ガーデニアの花が、その高貴な白い花びらを幾重にもして、咲き誇り、鼻をくすぐる甘い香りを、辺りに放った。 
それは、ランドルフが、初めてアンヌと出会った、アンダーソン邸での夜、アンヌが身に纏っていた香りでもあった。
今、立ち込めるガーデニアの強く甘い香りは、強さと優しさを兼ね備える、アンヌそのものだった。 
ガーデニアの凛とした美しさは、アンヌ自身だった。 
木洩れ日の下、気高いガーデニアの傍で、静かに微笑む気品あふれる女性は、ランドルフの眼に、絵画のようにも映り、この瞬間を切り取って、ずっと手元で慈しみたいような気持になった。
そして、ランドルフは、確信した。
目の前にいる、激しい一面を持ちながらも、賢明で深い思いやりを持つ、気品溢れる美しい女性に、自分は、恋をしたのだと。 



 セスの農家に戻り、しばらくとりとめのない話をした後、ランドルフとアンヌは帰路についた。
ここでいいから、というランドルフの言葉を聞き入れず、セスは、ランドルフの荷馬車の荷台に乗って、村のはずれまで見送りに来た。
そうして、荷台から降りると、瞳に涙を浮かべながら、何度も何度もランドルフに頭を下げて、感謝を告げ、ランドルフとアンヌが、視界から見えなくなるまで、ずっと手を振って、見送り続けた。 



 一年で、最も、昼の時間が長くなる六月のこの時期、八時を過ぎるまで日は落ちず、六時前に、ふたりがアンヌの屋敷に帰り着いた時、まだ空は明るく、奴隷たちは農園で農作業の最中だった。
先に馬車から降りたランドルフは、アンヌに手を貸し、降りるのを手伝い、
「今日は、楽しかった」 
と、その鳶色の眼差しをアンヌに向けて、微笑んだ。 
「お役に立てたのなら、何よりです」
アンヌは、冷たくそう答えた。
敏感なアンヌは、二人の間に生まれ来る感情に、警戒していた。 
「私も、楽しかったとは、言ってもらえない?」 
アンヌは、それに、答えなかった。 
束の間の沈黙の後、アンヌは、ごきげんよう、と挨拶をして、ランドルフに背を向けた。 
「アンヌ」
呼び止められて、振り返ったアンヌに、 
「アンヌ、僕と、付き合ってくれないか?」 
ランドルフは、そう告げた。
「僕は、君に惹かれている。・・・君が好きだ」 
「お断りします」 
アンヌの返答は、いささかの余地もなく、素っ気なかった。
「亡き妻に想いを残す、女々しい男とは、付き合えない?それとも、他に理由が?」 
「ランドルフ様、これだけは、はっきり言っておきます」 
と、アンヌは、ランドルフに向き直った。
「わたくしは、どなたとも、決して、交際することはありません」 
「何故、そう決めつけるんだ?その頑な態度の、理由を知りたい」
「理由はお話しできません。私たちは・・・、隣人です。必要な時に、協力し合える、良き隣人です。それ以上でも、以下でもありません」 
その言葉は、アンヌが自分自身に言い聞かせているようにも、聞こえた。
「アンヌ・・・」
「失礼します」 
先刻の、ガーデニアの花の傍での、柔らかな表情とは打って変わって、誰も寄せ付けないような硬い表情でそう言うと、アンヌは踵を返した。 
と、そこへ、アンヌ様、と大声で叫ぶ声が響いた。 
アンヌが、その声のする方を振り返ると、広大な綿花畑の方向から、リーダー格の奴隷、ディエゴが、慌てた様子で走って来た。 
「どうかしましたか?何があったのですか?」 
「スミスさんが・・・」 
ディエゴは、ゼイゼイと、息を切らせた。
「オーウェン?」 
オーウェン・スミスは、アンヌの農園の農園監督者だった。
「今、オーウェンさんが・・・、落馬して、腰を強くうって、動けなくなってしまったんです」 
アンヌは、ランドルフと共に、駆けだした。

 
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

巨根王宮騎士の妻となりまして

天災
恋愛
 巨根王宮騎士の妻となりまして

【完結】殿下、自由にさせていただきます。

なか
恋愛
「出て行ってくれリルレット。王宮に君が住む必要はなくなった」  その言葉と同時に私の五年間に及ぶ初恋は終わりを告げた。  アルフレッド殿下の妃候補として選ばれ、心の底から喜んでいた私はもういない。  髪を綺麗だと言ってくれた口からは、私を貶める言葉しか出てこない。  見惚れてしまう程の笑みは、もう見せてもくれない。  私………貴方に嫌われた理由が分からないよ。  初夜を私一人だけにしたあの日から、貴方はどうして変わってしまったの?  恋心は砕かれた私は死さえ考えたが、過去に見知らぬ男性から渡された本をきっかけに騎士を目指す。  しかし、正騎士団は女人禁制。  故に私は男性と性別を偽って生きていく事を決めたのに……。  晴れて騎士となった私を待っていたのは、全てを見抜いて笑う副団長であった。     身分を明かせない私は、全てを知っている彼と秘密の恋をする事になる。    そして、騎士として王宮内で起きた変死事件やアルフレッドの奇行に大きく関わり、やがて王宮に蔓延る謎と対峙する。  これは、私の初恋が終わり。  僕として新たな人生を歩みだした話。  

王女の朝の身支度

sleepingangel02
恋愛
政略結婚で愛のない夫婦。夫の国王は,何人もの側室がいて,王女はないがしろ。それどころか,王女担当まで用意する始末。さて,その行方は?

【R18】私はお父さんの性処理係

神通百力
恋愛
麗華は寝ていたが、誰かが乳房を揉んでいることに気付き、ゆっくりと目を開けた。父親が鼻息を荒くし、麗華の乳房を揉んでいた。父親は麗華が起きたことに気付くと、ズボンとパンティーを脱がし、オマンコを広げるように命令した。稲凪七衣名義でノクターンノベルズにも投稿しています。

【完結】婚約破棄されたので、引き継ぎをいたしましょうか?

碧桜 汐香
恋愛
第一王子に婚約破棄された公爵令嬢は、事前に引き継ぎの準備を進めていた。 まっすぐ領地に帰るために、その場で引き継ぎを始めることに。 様々な調査結果を暴露され、婚約破棄に関わった人たちは阿鼻叫喚へ。 第二王子?いりませんわ。 第一王子?もっといりませんわ。 第一王子を慕っていたのに婚約破棄された少女を演じる、彼女の本音は? 彼女の存在意義とは? 別サイト様にも掲載しております

【完結】どうして殺されたのですか?貴方達の愛はもう要りません  

たろ
恋愛
処刑されたエリーゼ。 何もしていないのに冤罪で…… 死んだと思ったら6歳に戻った。 さっき処刑されたばかりなので、悔しさも怖さも痛さも残ったまま巻き戻った。 絶対に許さない! 今更わたしに優しくしても遅い! 恨みしかない、父親と殿下! 絶対に復讐してやる! ★設定はかなりゆるめです ★あまりシリアスではありません ★よくある話を書いてみたかったんです!!

ある辺境伯の後悔

だましだまし
恋愛
妻セディナを愛する辺境伯ルブラン・レイナーラ。 父親似だが目元が妻によく似た長女と 目元は自分譲りだが母親似の長男。 愛する妻と妻の容姿を受け継いだ可愛い子供たちに囲まれ彼は誰よりも幸せだと思っていた。 愛しい妻が次女を産んで亡くなるまでは…。

【完結】お世話になりました

こな
恋愛
わたしがいなくなっても、きっとあなたは気付きもしないでしょう。 ✴︎書き上げ済み。 お話が合わない場合は静かに閉じてください。

処理中です...