17 / 61
3.花酔
2
しおりを挟む
それからちょうど一週間後になる、六月中旬の日曜日、少々蒸し暑くはあったが、雨の心配はなく、ランドルフと出かけるのには、差し支えない天候だった。
ランドルフと出かけることが決まって以来、雨を願っていたアンヌだったが、その願いは、天には届かなかった。
アンヌと約束した日の朝、ランドルフは、アンヌの屋敷にやって来た。
ランドルフは夏らしいベージュのスーツを身に着けていたが、赤銅色のネクタイがよく映え、そのコントラストが美しかった。
その肉付きのいい大柄な身体では、何を着ても着映えがして、衣装の持ち味をよく引き出した。
ランドルフの明るい茶色のくせ毛は、いつも通りきちんと整えられていて、さっぱりと爽やかな印象を与えた。
「おはよう、アンヌ。いいお天気で良かったよ」
玄関へと入って、にこやかにアンヌにそう告げる、その表情は、誰の眼にも上機嫌で、その嬉しそうな顔を見ていると、全てが、ランドルフの思惑通りに進んでいるように思え、アンヌの癪に障って、厭味のひとつふたつは言ってやりたいような気分になった。
にこりともせずに、おはようございます、と返したアンヌだったが、ランドルフの傍をすり抜け、表に出て、アンヌは驚いた。
ランドルフは、馬車で来ていた。
馬車で出かけることに対して、アンヌに異存はなかったが、問題は、その馬車というのが車室付きの馬車ではなく、中々年季の入った荷馬車だったことだった。
それはつまり、アンヌが荷台に乗らない限り、二人掛けの御者台に、ランドルフと並んで座ることになった。
「・・・わたくし、行きません」
荷馬車を見て、アンヌは、ぴしゃりと言った。
「どうして?」
素知らぬ振りで、そう言うからには、これも、ランドルフの手に違いなかった。
「どうしてもというのなら、エマも連れて行きます」
「エマは、留守番」
すかさず、ランドルフが返した。
アンヌはランドルフが、本当に、ふたりきりで出かけるつもりなのだと、思った。
何故なら、本来、上流階級の娘が、侍女も連れずに、男とふたりで出かけるなど、言語道断だった。
こんなことが、煩い社交界の人々に知られたなら、またどんな非難を浴びることになるのか知れなかった。
ランドルフとしては、ふたりで街へ行くのならともかく、緑豊かな自然を訪れようというのだから、噂好きな知人に会うはずもなかったし、自分自身をわきまえていたから、何も問題ないだろうと、考えていたのだが。
「気が変わりました。やっぱり一緒には、行きません。今日は一日、農園の仕事をします」
「君は、この外出の趣旨を忘れている。今日のデートは、君の謝罪だ」
「わたくし、そういった卑怯な取引はしません。どうしても、今回の件で謝罪、もしくは見返りを要求すると言うのなら、これからモーガン邸へ行き、マーガレット様に会って、直接謝罪してきます」
「君がそこまで言うなら、僕はそれでもいいけど・・・、いいの?」
と、ランドルフは玄関ポーチに眼をやった。
ドアの陰に、エマが立っていた。
手には、ふたりの昼食らしい大きな包みを二つも手にして、黙って、うなだれていた。
アンヌは、今日の昼食のために、エマが今朝、四時前に起きて・・・、もっというなら、昨日から、一生懸命下ごしらえをして、準備をしていたのを知っていた。
自分のせいで、アンヌ様や、ランドルフ様に大変な迷惑をかけてしまったと、酷く、自分を責めているエマだった。
今日のお出かけで、少しでもふたりの気持ちが和むなら、と、心を込めて作った昼食だった。
少し多めに準備してほしい、というランドルフの申し出があったにせよ、いささか作りすぎとも思える昼食の包みを手に、表に出てみれば、アンヌとランドルフが言い争っていて、ふたりの雲行きが、再び怪しくなっていた。
「エマ・・・」
アンヌは、大きな包みを手にしたまま、肩を落とすエマを見ると、何とも言えない気分になった。
そうして、その時、アンヌははっきり悟った。
自分の弱点は、エマなのだと。
エマは、自分にとって、最大の弱点なのだと。
「さあ、そろそろ出発しよう、アンヌ。エマ、昼食ありがとう、助かるよ」
アンヌの主張は、右から左へと聞き流し、涼しい顔で、ランドルフは、エマから昼食を受け取った。
アンヌと並んで御者台に座ったランドルフは、楽しそうに、手綱を握った。
汗ばむ陽気だと言うのに、アンヌは、襟の詰まった、グレーの華やかさのないドレスに身を包み、アクセサリーや髪飾りも一切つけず、一言でいうなら、まったく愛想のない、いで立ちだった。
そして、日よけの大きなつばのついた帽子で、その不機嫌な顔を隠すようにして、ランドルフの隣に黙って座っていた。
「少しは、何か話さない?せっかくのデートだよ。天気も良くて、最高だ」
「話すことは、ありません」
「機嫌悪いね」
「当然です」
「わかった。じゃあ、どうしたら、その機嫌は良くなる?」
「機嫌は直りません」
「どうしても?」
「どうしても」
酷い仏頂面の、アンヌだった。
ランドルフは、道端に馬車を止めた。
そうして、延々と続く一本道の道端に咲く、ダールベルグデージーの黄色い花を摘み、その茎を使って、器用に束ね、花束にすると、アンヌに差し出した。
「強引だったことは、認める。謝るよ。だから、機嫌を直して、僕と一緒に行ってくれないか?」
アンヌは、黙って、ランドルフの鳶色の瞳をじっと、見つめた。
真摯な眼だった。
アンヌは、ランドルフの手から、ダールベルグデージーの可憐な花束を受け取った。
清涼感のある香りが、匂った。
「この花の香りに免じて、今回は、許すことにします」
よかった、とランドルフは、ほっとした笑顔を見せた。
そして、御者台に戻り、再び手綱を握ると、実は、この外出には、目的があるのだと話し出した。
これからふたりが向かおうとするのは、三年前まで、ランドルフの屋敷で働いていた、使用人セスの家だった。
今年、七十になるセスにはペイジという妻があり、ランドルフが生まれる前から、夫婦でモーガン家に仕えていて、気配り細やかに主人一家の世話をする夫妻に、子供だったランドルフは、随分と懐いていた。
歳を理由に、三年前、セスとペイジは、夫婦でセスの故郷の村に戻ったが、半年前、ペイジが病気で亡くなったという知らせが届いた。
子供はなく、随分と夫婦仲のいいふたりだっただけに、妻亡き後、セスはどうしているかと、ランドルフは、ずっと気にかけていたのだった。
「実は、僕も、五年前に妻を亡くしていてね」
ランドルフは、前を向いたまま、さらっと、そう言った。
「知っています」
「妻に先立たれた男二人で会うなんて、湿っぽすぎるだろう?だから、君を誘った」
「でしたら、何故最初から、そう言わなかったのですか?そういった理由があるのでしたら、わたくしもまた、考えたことでしょう」
「そう・・・、最初から、そういえばよかった。でも、そう言いたくなかったんだ。同情されたくなかったから。可哀想な男だと思われるのは・・・、苦手だ」
しばらく、ふたりは黙った。
真っすぐに伸びる田舎道を行く人影も、馬車も見当たらず、蹄の音だけが響いた。
「わたくしも、同情は、するのもされるのも、苦手です」
口を開いたアンヌは、そう話し出した。
「可哀想かどうかは、本人にしかわからないことです。もしかしたら、暗い穴の中から、空を見上げて、必死に這い上がろうとしているのかもしれません。そのような時に、憐れむのは相手に対して失礼ですし、憐れまれるのは、迷惑です。・・・けれども、哀しみに共感はします」
「アンヌ・・・」
「人生の伴侶を失い、その悲しみはいかばかりだろうと、お察しします。そして、哀しみに溺れる人生ではないようにと、祈ります」
アンヌの、静かな声だった。
ランドルフは、何かに堪えるように、ごくんと、唾を飲み込むと、
「まいったな。君は・・・、僕を泣かせる気?」
と、笑顔を作った。
そして、やっぱり君が一緒で良かったよ、と呟いた。
ランドルフと出かけることが決まって以来、雨を願っていたアンヌだったが、その願いは、天には届かなかった。
アンヌと約束した日の朝、ランドルフは、アンヌの屋敷にやって来た。
ランドルフは夏らしいベージュのスーツを身に着けていたが、赤銅色のネクタイがよく映え、そのコントラストが美しかった。
その肉付きのいい大柄な身体では、何を着ても着映えがして、衣装の持ち味をよく引き出した。
ランドルフの明るい茶色のくせ毛は、いつも通りきちんと整えられていて、さっぱりと爽やかな印象を与えた。
「おはよう、アンヌ。いいお天気で良かったよ」
玄関へと入って、にこやかにアンヌにそう告げる、その表情は、誰の眼にも上機嫌で、その嬉しそうな顔を見ていると、全てが、ランドルフの思惑通りに進んでいるように思え、アンヌの癪に障って、厭味のひとつふたつは言ってやりたいような気分になった。
にこりともせずに、おはようございます、と返したアンヌだったが、ランドルフの傍をすり抜け、表に出て、アンヌは驚いた。
ランドルフは、馬車で来ていた。
馬車で出かけることに対して、アンヌに異存はなかったが、問題は、その馬車というのが車室付きの馬車ではなく、中々年季の入った荷馬車だったことだった。
それはつまり、アンヌが荷台に乗らない限り、二人掛けの御者台に、ランドルフと並んで座ることになった。
「・・・わたくし、行きません」
荷馬車を見て、アンヌは、ぴしゃりと言った。
「どうして?」
素知らぬ振りで、そう言うからには、これも、ランドルフの手に違いなかった。
「どうしてもというのなら、エマも連れて行きます」
「エマは、留守番」
すかさず、ランドルフが返した。
アンヌはランドルフが、本当に、ふたりきりで出かけるつもりなのだと、思った。
何故なら、本来、上流階級の娘が、侍女も連れずに、男とふたりで出かけるなど、言語道断だった。
こんなことが、煩い社交界の人々に知られたなら、またどんな非難を浴びることになるのか知れなかった。
ランドルフとしては、ふたりで街へ行くのならともかく、緑豊かな自然を訪れようというのだから、噂好きな知人に会うはずもなかったし、自分自身をわきまえていたから、何も問題ないだろうと、考えていたのだが。
「気が変わりました。やっぱり一緒には、行きません。今日は一日、農園の仕事をします」
「君は、この外出の趣旨を忘れている。今日のデートは、君の謝罪だ」
「わたくし、そういった卑怯な取引はしません。どうしても、今回の件で謝罪、もしくは見返りを要求すると言うのなら、これからモーガン邸へ行き、マーガレット様に会って、直接謝罪してきます」
「君がそこまで言うなら、僕はそれでもいいけど・・・、いいの?」
と、ランドルフは玄関ポーチに眼をやった。
ドアの陰に、エマが立っていた。
手には、ふたりの昼食らしい大きな包みを二つも手にして、黙って、うなだれていた。
アンヌは、今日の昼食のために、エマが今朝、四時前に起きて・・・、もっというなら、昨日から、一生懸命下ごしらえをして、準備をしていたのを知っていた。
自分のせいで、アンヌ様や、ランドルフ様に大変な迷惑をかけてしまったと、酷く、自分を責めているエマだった。
今日のお出かけで、少しでもふたりの気持ちが和むなら、と、心を込めて作った昼食だった。
少し多めに準備してほしい、というランドルフの申し出があったにせよ、いささか作りすぎとも思える昼食の包みを手に、表に出てみれば、アンヌとランドルフが言い争っていて、ふたりの雲行きが、再び怪しくなっていた。
「エマ・・・」
アンヌは、大きな包みを手にしたまま、肩を落とすエマを見ると、何とも言えない気分になった。
そうして、その時、アンヌははっきり悟った。
自分の弱点は、エマなのだと。
エマは、自分にとって、最大の弱点なのだと。
「さあ、そろそろ出発しよう、アンヌ。エマ、昼食ありがとう、助かるよ」
アンヌの主張は、右から左へと聞き流し、涼しい顔で、ランドルフは、エマから昼食を受け取った。
アンヌと並んで御者台に座ったランドルフは、楽しそうに、手綱を握った。
汗ばむ陽気だと言うのに、アンヌは、襟の詰まった、グレーの華やかさのないドレスに身を包み、アクセサリーや髪飾りも一切つけず、一言でいうなら、まったく愛想のない、いで立ちだった。
そして、日よけの大きなつばのついた帽子で、その不機嫌な顔を隠すようにして、ランドルフの隣に黙って座っていた。
「少しは、何か話さない?せっかくのデートだよ。天気も良くて、最高だ」
「話すことは、ありません」
「機嫌悪いね」
「当然です」
「わかった。じゃあ、どうしたら、その機嫌は良くなる?」
「機嫌は直りません」
「どうしても?」
「どうしても」
酷い仏頂面の、アンヌだった。
ランドルフは、道端に馬車を止めた。
そうして、延々と続く一本道の道端に咲く、ダールベルグデージーの黄色い花を摘み、その茎を使って、器用に束ね、花束にすると、アンヌに差し出した。
「強引だったことは、認める。謝るよ。だから、機嫌を直して、僕と一緒に行ってくれないか?」
アンヌは、黙って、ランドルフの鳶色の瞳をじっと、見つめた。
真摯な眼だった。
アンヌは、ランドルフの手から、ダールベルグデージーの可憐な花束を受け取った。
清涼感のある香りが、匂った。
「この花の香りに免じて、今回は、許すことにします」
よかった、とランドルフは、ほっとした笑顔を見せた。
そして、御者台に戻り、再び手綱を握ると、実は、この外出には、目的があるのだと話し出した。
これからふたりが向かおうとするのは、三年前まで、ランドルフの屋敷で働いていた、使用人セスの家だった。
今年、七十になるセスにはペイジという妻があり、ランドルフが生まれる前から、夫婦でモーガン家に仕えていて、気配り細やかに主人一家の世話をする夫妻に、子供だったランドルフは、随分と懐いていた。
歳を理由に、三年前、セスとペイジは、夫婦でセスの故郷の村に戻ったが、半年前、ペイジが病気で亡くなったという知らせが届いた。
子供はなく、随分と夫婦仲のいいふたりだっただけに、妻亡き後、セスはどうしているかと、ランドルフは、ずっと気にかけていたのだった。
「実は、僕も、五年前に妻を亡くしていてね」
ランドルフは、前を向いたまま、さらっと、そう言った。
「知っています」
「妻に先立たれた男二人で会うなんて、湿っぽすぎるだろう?だから、君を誘った」
「でしたら、何故最初から、そう言わなかったのですか?そういった理由があるのでしたら、わたくしもまた、考えたことでしょう」
「そう・・・、最初から、そういえばよかった。でも、そう言いたくなかったんだ。同情されたくなかったから。可哀想な男だと思われるのは・・・、苦手だ」
しばらく、ふたりは黙った。
真っすぐに伸びる田舎道を行く人影も、馬車も見当たらず、蹄の音だけが響いた。
「わたくしも、同情は、するのもされるのも、苦手です」
口を開いたアンヌは、そう話し出した。
「可哀想かどうかは、本人にしかわからないことです。もしかしたら、暗い穴の中から、空を見上げて、必死に這い上がろうとしているのかもしれません。そのような時に、憐れむのは相手に対して失礼ですし、憐れまれるのは、迷惑です。・・・けれども、哀しみに共感はします」
「アンヌ・・・」
「人生の伴侶を失い、その悲しみはいかばかりだろうと、お察しします。そして、哀しみに溺れる人生ではないようにと、祈ります」
アンヌの、静かな声だった。
ランドルフは、何かに堪えるように、ごくんと、唾を飲み込むと、
「まいったな。君は・・・、僕を泣かせる気?」
と、笑顔を作った。
そして、やっぱり君が一緒で良かったよ、と呟いた。
0
お気に入りに追加
8
あなたにおすすめの小説
【完結】殿下、自由にさせていただきます。
なか
恋愛
「出て行ってくれリルレット。王宮に君が住む必要はなくなった」
その言葉と同時に私の五年間に及ぶ初恋は終わりを告げた。
アルフレッド殿下の妃候補として選ばれ、心の底から喜んでいた私はもういない。
髪を綺麗だと言ってくれた口からは、私を貶める言葉しか出てこない。
見惚れてしまう程の笑みは、もう見せてもくれない。
私………貴方に嫌われた理由が分からないよ。
初夜を私一人だけにしたあの日から、貴方はどうして変わってしまったの?
恋心は砕かれた私は死さえ考えたが、過去に見知らぬ男性から渡された本をきっかけに騎士を目指す。
しかし、正騎士団は女人禁制。
故に私は男性と性別を偽って生きていく事を決めたのに……。
晴れて騎士となった私を待っていたのは、全てを見抜いて笑う副団長であった。
身分を明かせない私は、全てを知っている彼と秘密の恋をする事になる。
そして、騎士として王宮内で起きた変死事件やアルフレッドの奇行に大きく関わり、やがて王宮に蔓延る謎と対峙する。
これは、私の初恋が終わり。
僕として新たな人生を歩みだした話。
別に要りませんけど?
ユウキ
恋愛
「お前を愛することは無い!」
そう言ったのは、今日結婚して私の夫となったネイサンだ。夫婦の寝室、これから初夜をという時に投げつけられた言葉に、私は素直に返事をした。
「……別に要りませんけど?」
※Rに触れる様な部分は有りませんが、情事を指す言葉が出ますので念のため。
※なろうでも掲載中
【R18】私はお父さんの性処理係
神通百力
恋愛
麗華は寝ていたが、誰かが乳房を揉んでいることに気付き、ゆっくりと目を開けた。父親が鼻息を荒くし、麗華の乳房を揉んでいた。父親は麗華が起きたことに気付くと、ズボンとパンティーを脱がし、オマンコを広げるように命令した。稲凪七衣名義でノクターンノベルズにも投稿しています。
【完結】婚約破棄されたので、引き継ぎをいたしましょうか?
碧桜 汐香
恋愛
第一王子に婚約破棄された公爵令嬢は、事前に引き継ぎの準備を進めていた。
まっすぐ領地に帰るために、その場で引き継ぎを始めることに。
様々な調査結果を暴露され、婚約破棄に関わった人たちは阿鼻叫喚へ。
第二王子?いりませんわ。
第一王子?もっといりませんわ。
第一王子を慕っていたのに婚約破棄された少女を演じる、彼女の本音は?
彼女の存在意義とは?
別サイト様にも掲載しております
【完結】どうして殺されたのですか?貴方達の愛はもう要りません
たろ
恋愛
処刑されたエリーゼ。
何もしていないのに冤罪で……
死んだと思ったら6歳に戻った。
さっき処刑されたばかりなので、悔しさも怖さも痛さも残ったまま巻き戻った。
絶対に許さない!
今更わたしに優しくしても遅い!
恨みしかない、父親と殿下!
絶対に復讐してやる!
★設定はかなりゆるめです
★あまりシリアスではありません
★よくある話を書いてみたかったんです!!
何も出来ない妻なので
cyaru
恋愛
王族の護衛騎士エリオナル様と結婚をして8年目。
お義母様を葬送したわたくしは、伯爵家を出ていきます。
「何も出来なくて申し訳ありませんでした」
短い手紙と離縁書を唯一頂いたオルゴールと共に置いて。
※そりゃ離縁してくれ言われるわぃ!っと夫に腹の立つ記述があります。
※チョロインではないので、花畑なお話希望の方は閉じてください
※作者の勝手な設定の為こうではないか、あぁではないかと言う一般的な物とは似て非なると考えて下さい
※架空のお話です。現実世界の話ではありません。
史実などに基づいたものではない事をご理解ください。
※作者都合のご都合主義、創作の話です。至って真面目に書いています。
※リアルで似たようなものが出てくると思いますが気のせいです。
※爵位や言葉使いなど現実世界、他の作者さんの作品とは異なります(似てるモノ、同じものもあります)
※誤字脱字結構多い作者です(ごめんなさい)コメント欄より教えて頂けると非常に助かります。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる