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大波乱
しおりを挟むドアを開けて二人が入ると、皆いっせいに二人に注目した。
そして浮気相手三人とセイバン、マリアナは何が起きてるのか分からないまま固まった。
最初に口を開いたのは、セイバンだ。
「キーファ……これはどういう事だ!?」
「まあ待てよ。レイチェル、紹介してやれ。」
レイチェルは言われた通り、紹介を始めた。
「こちらは、私の夫セイバンです。そして、マリアナさんは夫の愛人で、夫セイバンとの間に男の子が1人います。」
「なっ!?君は何を言ってるのか、わかっているのか!?」
「黙って聞けよ!」
止めようとするセイバンに、キーファが怒鳴った。そして、レイチェルは続ける……
「そちらの三人は、マリアナさんの浮気相手ですよね。あ、誰が浮気相手になるんでしょう?セイバン様が本命とは限らないし……」
「セイバン様が本命よっ!!」
マリアナは墓穴をほった。
「あら……その発言は、三人が浮気相手だと認めちゃったけど、大丈夫?」
セイバンと浮気相手三人は、マリアナをじっと見る。
「そ、そうよ!私は結婚してるわけじゃないんだから、別に悪い事はしてないわ!」
またまた墓穴をほった。
「お前は結婚してなくても、セイバンはしてる。それを知ってて関係を続けてるじゃないか。」
キーファが正論をいうと、
「セイバン様はお金の為に結婚したのよ!だから、奥様の事は愛していない!それなら別に、私と付き合ってようと問題ないわ!」
またまたまた墓穴をほった。
「セイバン様、お金の為とはどういう事ですか?」
「そ、そ、それは……」
いいわけなんて出来るはずもない。知ってたから、別にいいけど。
「そちらの三人は、浮気相手で納得なさるのですか?」
三人は顔を見合わせ、先に口を開いたのは男爵令息のダニエル。
「私もマリアナが浮気相手だから、別に構わないよ。まさかこんなに男好きだとは思わなかったから、私はもうマリアナはいらない。」
いらない……か。人を物みたいに言うのですね。
「私だってあんたなんかいらないわ!この女好きッ!」
……似た者同士ですね。
「それでは、ダニエル様はお帰りになって頂いて結構です。ご案内致します。」
ミランダがダニエルを部屋の外に連れ出した。
最初から調べはついていた。ダニエルとはお互い遊びだと分かっていたので、用が済んだら退席してもらう。
「あ……俺は、マリアナを愛しているわけじゃない。」
次に口を開いたのは、モラウだった。
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