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番外編 サラ 後編
しおりを挟むサラの問いかけには答えず、リドルフは部屋から出て行く。
「リドルフ様!?行かないでください!!」
どうして!?どうしてリドルフ様は、何も答えてくれないの!?
「なんだお前、あの坊ちゃんと知り合いか?」
「私の婚約者よ!」
「婚約者?わはははははっ!あの坊ちゃんの婚約者は、セロルフ伯爵のご令嬢だって話だが、お前がそのセロルフ伯爵の娘だとでもいうのか?違うのならそこで大人しくしてろ。」
男はまた、部屋から出て行った。
セロルフ伯爵令嬢が婚約者ってどういうこと!?リドルフ様はまた婚約したというの!?
部屋から出てリドルフの元へ行った男は、リドルフに交渉を始めた。
「いかがなさいますか?坊ちゃんが最後ですので、お安くしておきますよ。」
リドルフはサラを買い、助けてくれたのだと喜んで馬車に乗り込んだサラだったが、一向にリドルフは一言も話そうとはしない。
食べ物と水を渡され、一心不乱に食べ始めたサラを使用人達は哀れむような目で見ていた。
邸に着くと部屋まで案内され、そこで待つように言われ大人しく待っていると、使用人が来て服を渡された。
「この服を着てついて来なさい。」
使用人の口の利き方にイラッとしたが、今は伯爵令嬢ではないので、我慢する事にした。
後でみてなさい!リドルフ様に言いつけてやるから!
使用人に連れてこられたのは寝室だった。
リドルフ様ったらまだ結婚もしていないのに、私が欲しくて仕方なかったのね!
しばらくすると、寝室のドアが開いた。
キィ……
中に入って来たのは、リドルフ……ではなく、リドルフの父ルーズベルト伯爵だった!
「え……?どうしてルーズベルト伯爵が?」
リドルフはいつも父親の為に女性を買いに行っていた。ルーズベルト伯爵はとても女好きで、家族は困り果て、誰にでも手を出すルーズベルト伯爵を満足させる為に使い捨ての奴隷を買うようになったのだった。
「なんだ、リドルフの婚約者だった女ではないか。ほほう、これはこれで面白い。」
ルーズベルト伯爵は、不敵な笑みを浮かべサラへと近づいて行く。
「いや……来ないで!いやーーー!!」
リドルフはサラをあの場所で見た時一瞬焦ったが、その思いはすぐに消えていた。本当はあんなに美しかったキャシディとの婚約を破棄させられ、婚約してすぐに捨てたサラに復讐出来る絶好の機会だと思った。
サラは何度かルーズベルト伯爵の玩具にされた後すぐに飽きられ、使い道がないからとあの人買いの元に返された。そしてまた、どこかの金持ちの玩具にされている。
生涯、サラを救うものは誰も現れなかった。
END
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