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バカな旦那様
しおりを挟む「そ、そんなはずないだろう!? 俺はセリアとカイトを愛している!」
愛してるなんて言葉、ルーカス様の口から初めて聞きました。この言葉が、こんなにも薄っぺらなんて思いませんでした。
「ルーカス様ぁ! 愛してるのは私でしょう? セリアさんと一緒にいると、息がつまるって言ってたじゃないですかあ!」
「もうお前は出て行け! どういうつもりでここまで来たんだ!? 愛人なら愛人らしく、大人しくしてろ!」
「ルーカス様……」
あら、愛人だと認めてしまいましたね。
この状況なら認めざるを得ないでしょうけど。
「まだ話は終わっていないので、ロザンナさんにはここにいていただきます。ロザンナさんは旦那様と7年付き合っているとおっしゃっていますけど、それは本当なのですか?」
「それは……本当だ。セリアと結婚する前からの付き合いだから、情があり、なかなか別れられなかっただけだ。」
そんな事が言い訳になるとでも思っているのですか?
「それに、貴族なら愛人くらいいて当然だろう?」
前言撤回。やはり旦那様はただのバカだったようです。
「貴族なら……とは? 旦那様はいつから貴族になられたのですか?」
「スペクター侯爵はもう長くないのだから、俺が侯爵になるのも時間の問題だろう?」
ここまでバカだとは、思いもしませんでした。どうしてお父様は、ルーカス様を婿に選んだのでしょう……。私には、もう1人幼馴染がいた。彼は男爵令息で、ルーカス様は伯爵令息……どちらも次男でしたけど、親戚付き合いをするのなら、伯爵の方がいいとでも思ったのでしょうか。
でもこれで分かりました。ロザンナが言ったことは、全て本当なのだと……。
「お父様の先が長くないと、誰が言ったのですか? 本邸はすぐそこなのに、ろくにお見舞いにも行かず、愛人と楽しく遊んでいた旦那様には分かりませんよね。お父様は過労で倒れただけで、2、3日もすれば元気になるそうです。」
確かに、お父様は病気ひとつした事がない人だったから、お父様が倒れられた時は邸中大騒ぎになった。ルーカス様は、それで勘違いしたのでしょう。
「え……!?」
お父様に亡くなって欲しいという反応に、心底腹が立った。
私の事をなんて話していようと構いません。ですが、愛人にペラペラと侯爵家の内情を話し、自分が次の侯爵だと言い、愛情なんてないくせに息子を愛してると言ったルーカス様を許す事は出来ません。
「それと、ロザンナさんが言ったことと、旦那様が言ったことの意味が分からないのですが……。ロザンナさんは旦那様と、この侯爵家を手に入れるとおっしゃいました。そして旦那様は、お父様が亡くなったらご自分が侯爵になるとおっしゃいました。これはどういう意味ですか?」
「ロザンナの言ったことは知らないが、俺が言ったことは言葉通りだが?」
「旦那様の言葉通りになる事は、決してありません。例えこのまま私達が夫婦でいたとしても、旦那様は侯爵の爵位を継ぐことはありませんけど?」
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