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アシュリーの中の悪魔

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 「お姉さまー!いっぱい寝て元気になった?」

 セリーナが目を覚ますのと同時に、アシュリーはセリーナの顔の目の前まで顔を寄せた

 「ア…シュリー?」

 「コラコラ、アシュリーダメだよ。セリーナ大丈夫?アシュリーがずっと君の傍に居るってきかなくて…。あとこっちも」

 リンダが指さしたのは、ベッドの横に置いてある椅子で眠っているリアム王子だった

 「リンダだってずっといたくせにー!」

 私が寝てる間に仲良くなってる…なんだか嬉しい
 この子はこのままでも、幸せに暮らしていけるんじゃないかと思えてくる
 だけどやっぱり、あの時のウィルソン様の傍らにいたアシュリーの冷たい顔が忘れられない
 もしも私が居なくなったら?そう考えると、やるしかない

 「アシュリー、私を信じてくれる?」 

 「お姉様?アシュリーはもちろん信じます!」

 「アシュリーは、悪魔じゃなくなることに抵抗はない?」

 「お姉様と同じ人間がいいです!アシュリーはずっと、セリーナお姉様みたいになりたかった」

 アシュリーも人間になりたいと思ってくれてる…
 
 セリーナはベッドから出て、アシュリーを連れ庭に出た

 「ちょっと!元王子!いつまで寝てんの?!」

 コツンッ

 リンダはリアム王子の頭を小突いた

 「…セリーナ?」

 「寝ぼけてないで行くよ!アシュリーが人間になる!」

 「!!!」

 リアム王子は慌てて椅子から立ち、セリーナの元へ向かった

 「セリーナ!アシュリー!ずっとそばに着いているから!」

 リアム王子の励まし…

 「セリーナなら大丈夫!アシュリー、これが終わったら、またみんなで暮らそー!」

 リンダの暖かい言葉…

 私達には大好きな2人が居てくれる…
 
 セリーナは目をつぶった
 セリーナの身体から真っ白な光が放たれ、アシュリーの身体を包み込む
 リンダの時よりも大きな光に、2人の姿を確認は出来るが、中で何が起きているのか分からなかった

 『アシュリー、私の声が聞こえる?』

 『セリーナお姉様、聞こえます!』

 『今からあなたの中の悪魔だけを消滅させる。怖くないように、ずっと手を握っているからね。』

 『お姉様の手、暖かい…。お姉様の光…心地良い…。お姉様…大好き』

 ぱああああぁぁぁぁぁぁぁっ!!

 2人を包んでいた光は神々しい光を放ち、消えていった!

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