悪役令嬢は言いたい

みみみ

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剥がせないと思うよ?※カインベルト視点

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 早いもので、学園も最終学年になり、幼少期からデューク殿下との交流があり、側近候補であったハリスとアレックス、そして僕は無事に正式な側近となった。デューク殿下は、文武に優れ、冷静に広くを見、王太子として抜け目なく王族の威厳を纏った方だ。ただし、婚約者のカトリーヌ嬢の事が絡まなければ…。
それを知ってるのは側近である僕達と身内だけ。(まぁ王宮に出入りしている者は多分気がついてるけど…)
 そんな殿下と、ハリスは脳筋、アレックスは生真面目、僕はこんなんで(笑)皆んな得意な事も違うけど幼少の頃から妙に馬が合う。

「キャー!足が滑ったぁー」

僕達4人が階段を上がろうとしたら…マジか…いつも僕達をチラチラ見ながら転んだり転がったり、バケツの水をぶちまけたり被ったり、教科書を窓から落としたり破ったりナドナドを披露してくるキャサリン・ユーキリアスが階段の踊り場から落っこちて来た。足が滑ったのに頭から手を広げてなっ

「なっ、危ない!」

 殿下とアレックス、俺は咄嗟に避けたが、脳筋ハリスがつい叫んで受け止めた。
どうせ保護者が助けるから避けるのが正解だよハリス君。その子、離れないよ?剥がせないと思うよ?あーあー、両手両足使ってハリスにへばり付いてるわー。

「ぐうっえっ~でぼ、は、な、さ、な、い~!」
「グッ」
「バカ女が失礼した様で申し訳ございませんでした。回収し処理させて頂きます。」
「おぅえぇぇ、ま、ま、げ、る、も、ん、がぁ」
「く、苦し、は、離してく、れぇぇ」

「……。」

 ハリスごと引きずって行くユーキリアス嬢の保護者(僕達が保護者認定してるだけ)ことロベルト・サーキュリー。身体強化?学園内で使えないよね?魔道具?それも禁止だよ?あ、ハリスを剥がしてポイッてした。あらぁ、ロベルト君とユーキリアス嬢が先生に捕まって連れて行かれたわっ(笑)

「えらい目にあった…」

 ハリスがヨロヨロと戻って来る。ちょっ殿下、アレックス腹抱えて笑ってる場合じゃないよ。

「殿下、ハリス、アレックス、あっち見て。」

3人が僕の指した方をみる。

「カトリーヌ!」
「アリア…」
「ロッティ!」

 そして僕の婚約者フィーネの4人が何とも困った顔をして顔を見合わせていた。


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