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獣人族(羊人)チャイチャイ編
Chapter 045 アナタハ○ヲ信ジマスカ?
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「第一問……西大陸と東大陸の間にある海の名前?」
「フィーリー海」
「正解♪」
そして次々と正解を答えていく。
「第二問……種族の中で一番人口の多い種族は?」
「人族」
「第三問……鬼人族が崇める霊峰の名は?」
「霊峰フガク」
「第四問……小人族の故郷の惑星は?」
「確か……ピークビット」
「第五問……惑星メラの衛星二つのうち衛星クレアともう一つの衛星の名前は?」
「衛星アリア」
「え?……ちょっと待っててね」
「え? あ……はい」
「おーい天使ちゃ……ポチッ(ピロピロピロピロリンッ、ピロピロー、ピロピロ―)」
……あれ間違えました?
衛星は〝アリア〟と〝クレア〟で間違いないはずですけど……。
「(ピロピロピロ……)ガチャッ、はい、お待たせしました~大正解です♪ 大変すばらしい名前です。大好きです」
びっくりした~。何かあったのですか?
「第六問……この世界で最強と謳われる人は?」
「龍人族の王〝炎龍〟ギル・ドラグーン」
「正解♪」
「第七問……その〝炎龍ギル〟の息子であるグランドワイス国の王子の名は?」
「えーと蜘蛛の糸の……何かよく分からないですけど、想力電話を使います」
「プルルルルッ、ガチャッ、ボク、タバサだよ」
うん?
獣人族が信奉する天使様のお名前と同じ名前の人物がイメージフォンの先に出た。
「〝炎龍ギル〟の息子の名前を知っていますか?」
「うん、ちょっと待ってね~、おーいシャイ姉……ガチャ(ピロピロピロピロリンッ、ピロピロー ピロピロ―)」
また曲が流れ始めた。
「お待たせ~、〝クルト〟っていう名前らしいよ」
「教えてくださり、有難うございます」
「いやいや、イイのだヨ……きみ、なかなか見どころがあるね~うんうんっ、よーし! ご褒美にスキルを授け……あっアラ姉、ちょっと待って、もうちょっとだけしゃべ……プツッ、ツーツーツー」
「……」
お礼を言いそびれたが向こうが切ってしまったから良いのかな??
「答えはクルトでお願いします」
「正解~♪」
「第八問……超高等スキルと呼ばれる消失スキルを三つ答えなさい」
えーと……三つでいいなら確か……。
「個人情報保護術」
「幻想劇場」
「歴史回顧」
「正解、良く分かったね~」
あれ?
分からないと思って、問題を出したんですか?
☆
「第九問……人族はなぜ戦争したがるのでしょう? 次の四択からお選びください』
『一:暇だから』
『二:何となく気に入らないから』
『三:ただの習性』
『四:違いを気にしたり、欲張りだから』
うーむ……さっぱりわからないですね。人族ってなんであれほどに互いを憎み傷つけあうんでしょう?
一とか三の「暇だから」とか「ただの習性」って……。どっちでも超危険な種族になってしまいますね……彼ら人族はそこまで乱暴な種族ではないと思います……。
じゃあ、二の何となく気に入らないから……。まあこれは〝ある〟かもしれない。個人でも何となく嫌いな人がいたら大体相手もこちらを嫌っているという〝アレ〟だから。
四の「違いを気にしたり、欲張りだから」が一番有力なのでしょうか? 獣人族からしたら、別の例えば兎人とかと違いがあるけど、違いがあるだけでそこに悪い感情など生まれてこない。
でも人族は違います。人族は割と獣人族を差別するものが多いし、欲張りでずる賢い人はもれなく人族ですから。
〝四〟だと思いますが〝二〟も完全に無い訳ではない……ここは。
「蜘蛛の糸使用で閲覧者投票をお願いします」
「はぁ~い、今から結果を表示します」
『一:暇だから』 一票
『二:何となく気に入らないから』 三票
『三:ただの習性』 〇票
『四:違いを気にしたり、欲張りだから』 四票
二と四はわかるけど、一の暇だからを入れた人、いくらなんでもそれは無いと思う……。そういえばこの八票ってそもそも誰だろう??
「どうしよう……では、四番で」
「本当に四番でいいですか?」
え……なんで確認してくるのですか? じゃあ二番で言い換えて四番だったら悔やんでも悔み切れなくなるから四番のままにしましょう。
「はい、四番でいいです」
「フォーダケド・イイデスカー?」
なんでしょうこのセリフめいた確認は? ──とりあえず合わせますか。
「フォーデス・イイデスヨー」
「まあ正解ということにしておこう」
まあって、どういうことでしょう? いや、もう細かいことは気にしないでおきますか。
「第一〇問……コノ惑星ノ女神サマノ名前ハ?」
出た……。司会が片言の時だけ突然、問題の趣旨自体がよく分からなくなる難解パターン。このパターンでラックとモンテールは間違えてしまってましたから慎重に答えを導き出さねば……。
まず、神とは何でしょう? この世界は八人の天使に守護されているのではない?
そもそも神とはどういった存在なのか?
「蜘蛛の糸で、司会の呟きをお願いします」
「それでは、ヒントを呟きます。ゴホン……衛星の名前」
そこまで聞けば、先ほどのラックとのやり取りで、どっちかはわかりました。
「……女神アリア」
「ファイナル・デ・モウイイヨネー?」
「ファイナル・デ・モウイイデスー」
「……ム……ムムッ」
やけに引っ張っていますが……。
「大正解♪」
正解ですか……間違えたのかと思いました。
「んじゃ、宝箱の中身は君のモノだ。良きに計らいたまえ」
司会がそう言い残し映し出されていた立体映像の光が消えた。こうして、謎の〝くいず〟なる試練が終了し、宝箱が自動で開く。
中に全身、白色と黒色の猫がチョコンっと座っていた。一緒に伝言の紙が入っている。
「その子たちは、〝きなこ〟と〝みたらし〟きっと役に立つから連れてってね~♪」
二匹は宝箱から出てくると、ゆっくりモンテールの傍に近づき喉をゴロゴロ鳴らして、みたらしは寝そべり、かまってポーズをし、きなこはモンテールの近くでそっと寛ぎ始める。
みると、モンテールは既にこの魔性の猫たちの虜となっており、「めちゃくちゃかわいい!」とはしゃいでいる。
せっかくなので、この場所で休憩を取ることにした。
どうやらこの宝箱の周囲は魔物を遠ざけるフィールドのようなものが働いているらしく、魔物が全く近づいてこない。
しばらくモンテールが〝黒猫〟をナデナデしていると、二匹とも体が急に縮みだし、モンテールの背中に背負っている袋に体を潜り込ませて見えなくなった。
ふむ……。
これはまた、随分と超常的な大きな力が働いている気がしますが、どうせ考えても何もわからないでしょう。「今は」気にしないでおきましょう。
「フィーリー海」
「正解♪」
そして次々と正解を答えていく。
「第二問……種族の中で一番人口の多い種族は?」
「人族」
「第三問……鬼人族が崇める霊峰の名は?」
「霊峰フガク」
「第四問……小人族の故郷の惑星は?」
「確か……ピークビット」
「第五問……惑星メラの衛星二つのうち衛星クレアともう一つの衛星の名前は?」
「衛星アリア」
「え?……ちょっと待っててね」
「え? あ……はい」
「おーい天使ちゃ……ポチッ(ピロピロピロピロリンッ、ピロピロー、ピロピロ―)」
……あれ間違えました?
衛星は〝アリア〟と〝クレア〟で間違いないはずですけど……。
「(ピロピロピロ……)ガチャッ、はい、お待たせしました~大正解です♪ 大変すばらしい名前です。大好きです」
びっくりした~。何かあったのですか?
「第六問……この世界で最強と謳われる人は?」
「龍人族の王〝炎龍〟ギル・ドラグーン」
「正解♪」
「第七問……その〝炎龍ギル〟の息子であるグランドワイス国の王子の名は?」
「えーと蜘蛛の糸の……何かよく分からないですけど、想力電話を使います」
「プルルルルッ、ガチャッ、ボク、タバサだよ」
うん?
獣人族が信奉する天使様のお名前と同じ名前の人物がイメージフォンの先に出た。
「〝炎龍ギル〟の息子の名前を知っていますか?」
「うん、ちょっと待ってね~、おーいシャイ姉……ガチャ(ピロピロピロピロリンッ、ピロピロー ピロピロ―)」
また曲が流れ始めた。
「お待たせ~、〝クルト〟っていう名前らしいよ」
「教えてくださり、有難うございます」
「いやいや、イイのだヨ……きみ、なかなか見どころがあるね~うんうんっ、よーし! ご褒美にスキルを授け……あっアラ姉、ちょっと待って、もうちょっとだけしゃべ……プツッ、ツーツーツー」
「……」
お礼を言いそびれたが向こうが切ってしまったから良いのかな??
「答えはクルトでお願いします」
「正解~♪」
「第八問……超高等スキルと呼ばれる消失スキルを三つ答えなさい」
えーと……三つでいいなら確か……。
「個人情報保護術」
「幻想劇場」
「歴史回顧」
「正解、良く分かったね~」
あれ?
分からないと思って、問題を出したんですか?
☆
「第九問……人族はなぜ戦争したがるのでしょう? 次の四択からお選びください』
『一:暇だから』
『二:何となく気に入らないから』
『三:ただの習性』
『四:違いを気にしたり、欲張りだから』
うーむ……さっぱりわからないですね。人族ってなんであれほどに互いを憎み傷つけあうんでしょう?
一とか三の「暇だから」とか「ただの習性」って……。どっちでも超危険な種族になってしまいますね……彼ら人族はそこまで乱暴な種族ではないと思います……。
じゃあ、二の何となく気に入らないから……。まあこれは〝ある〟かもしれない。個人でも何となく嫌いな人がいたら大体相手もこちらを嫌っているという〝アレ〟だから。
四の「違いを気にしたり、欲張りだから」が一番有力なのでしょうか? 獣人族からしたら、別の例えば兎人とかと違いがあるけど、違いがあるだけでそこに悪い感情など生まれてこない。
でも人族は違います。人族は割と獣人族を差別するものが多いし、欲張りでずる賢い人はもれなく人族ですから。
〝四〟だと思いますが〝二〟も完全に無い訳ではない……ここは。
「蜘蛛の糸使用で閲覧者投票をお願いします」
「はぁ~い、今から結果を表示します」
『一:暇だから』 一票
『二:何となく気に入らないから』 三票
『三:ただの習性』 〇票
『四:違いを気にしたり、欲張りだから』 四票
二と四はわかるけど、一の暇だからを入れた人、いくらなんでもそれは無いと思う……。そういえばこの八票ってそもそも誰だろう??
「どうしよう……では、四番で」
「本当に四番でいいですか?」
え……なんで確認してくるのですか? じゃあ二番で言い換えて四番だったら悔やんでも悔み切れなくなるから四番のままにしましょう。
「はい、四番でいいです」
「フォーダケド・イイデスカー?」
なんでしょうこのセリフめいた確認は? ──とりあえず合わせますか。
「フォーデス・イイデスヨー」
「まあ正解ということにしておこう」
まあって、どういうことでしょう? いや、もう細かいことは気にしないでおきますか。
「第一〇問……コノ惑星ノ女神サマノ名前ハ?」
出た……。司会が片言の時だけ突然、問題の趣旨自体がよく分からなくなる難解パターン。このパターンでラックとモンテールは間違えてしまってましたから慎重に答えを導き出さねば……。
まず、神とは何でしょう? この世界は八人の天使に守護されているのではない?
そもそも神とはどういった存在なのか?
「蜘蛛の糸で、司会の呟きをお願いします」
「それでは、ヒントを呟きます。ゴホン……衛星の名前」
そこまで聞けば、先ほどのラックとのやり取りで、どっちかはわかりました。
「……女神アリア」
「ファイナル・デ・モウイイヨネー?」
「ファイナル・デ・モウイイデスー」
「……ム……ムムッ」
やけに引っ張っていますが……。
「大正解♪」
正解ですか……間違えたのかと思いました。
「んじゃ、宝箱の中身は君のモノだ。良きに計らいたまえ」
司会がそう言い残し映し出されていた立体映像の光が消えた。こうして、謎の〝くいず〟なる試練が終了し、宝箱が自動で開く。
中に全身、白色と黒色の猫がチョコンっと座っていた。一緒に伝言の紙が入っている。
「その子たちは、〝きなこ〟と〝みたらし〟きっと役に立つから連れてってね~♪」
二匹は宝箱から出てくると、ゆっくりモンテールの傍に近づき喉をゴロゴロ鳴らして、みたらしは寝そべり、かまってポーズをし、きなこはモンテールの近くでそっと寛ぎ始める。
みると、モンテールは既にこの魔性の猫たちの虜となっており、「めちゃくちゃかわいい!」とはしゃいでいる。
せっかくなので、この場所で休憩を取ることにした。
どうやらこの宝箱の周囲は魔物を遠ざけるフィールドのようなものが働いているらしく、魔物が全く近づいてこない。
しばらくモンテールが〝黒猫〟をナデナデしていると、二匹とも体が急に縮みだし、モンテールの背中に背負っている袋に体を潜り込ませて見えなくなった。
ふむ……。
これはまた、随分と超常的な大きな力が働いている気がしますが、どうせ考えても何もわからないでしょう。「今は」気にしないでおきましょう。
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