君の唇がさよならと告げる前に

HAZZA

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亀裂 3

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仰向けになった朋の上に覆いかぶさるように、海翔がベッドに乗ると、ベッドが軋んだ音をたてた

少し爪を立てるようにして海翔の指が朋の髪を梳く

うっとりと目を閉じた朋の唇が少し開くと、海翔はその柔らかい感触を指で味わった後その指先を海翔の口の中へ泳がせる

言葉にならない吐息を吐きながら朋は少し身を捩ると、潤んだ目で海翔を見つめた
朋の舌をなぞるように慎二の指が熱い唾液をかき混ぜる

「朋・・・」

目を細めた海翔が優しく笑う

「朋・・・愛してる」

海翔はそう囁くと、朋の口から指を出し強く唇を重ねた

「んんっ」

海翔にしがみつくように身を浮かしながら、朋の舌が執拗に海翔を求めた
それに応えるように海翔は朋のシャツのボタンを外すと露になった蕾をそっと摘まんだ

「っっんっ」

朋が大きく仰け反る

その反応を楽しむように、口から離れた海翔の舌が朋の首筋から耳の輪郭へと這い上がっていくと
朋の悩まし気な声が部屋の中に響き渡った
指先で転がしていた蕾が次第に硬く隆起していく

「海翔・・・早く・・・」

執拗に耳をなぞる海翔の舌にぶるっと体を震わせながら朋が海翔の首にしがみついた

「早くない?」

海翔が耳元で低く囁いだだけで、朋の口から喘ぎ声が漏れる

「だって・・・ふっ・・ん・・」

「朋・・・」

海翔は手を伸ばし朋のベルトを外しながら熱い吐息を朋の耳に吹きかける

「朋・・・俺を信じろよ」

期待に体を震わせる朋に海翔が囁き続ける

「あの日から・・・俺にはお前だけだ」

じらすように、朋のズボンのチャックに手をかけると、ジジジ・・・とそれを下す

「か・・いと・・」

「お前だけだよ・・・」

確かめるように海翔はそう言うと、そっと朋の熱くなった下半身を握った

「んんんんっ!」

朋が腰を浮かせて仰け反ると、海翔はその表情を楽しむように、上から朋の顔を覗き込んだ

「それを、お前に・・・・」

海翔がゆっくりと体をずらして、悩ましく隆起した下着の上に唇を押し付けながら囁く

「どうすれば伝わる?」

そう言い終わると、軽く歯を立てた

「ああっ」

朋の手が強くシーツを握る

朋のトランクスは既に熱い湿り気を帯び、その上を這う海翔の舌に何度も全身を震わせる
海翔は上目遣いに朋の上気した顔を眺めながら舌を動かしたままトランクスを脱がせた
それを待ちきれないように朋の愛欲が露わになる

しっとりと濡れたその先端を海翔がペロリと舐めると、朋は切ない喘ぎ声を繰り返した

「かいと・・・ダメ・・・もう・・」

朋がねだるように腰をグッと持ち上げる

海翔はフッと笑うとそこから手を離し、指先を自分の口で湿らせその指を朋の後孔に一気に挿し入れた

「いやっ・・・んんんっ・・・」

海翔が指先を曲げて、朋の大好きな内側を刺激する度に朋の体が美しく跳ね上がる

「かいと・・・ごめんね・・・ぼく・・・かいと・・・」

か細い朋の声に、海翔の体がドクンと脈打つ

「かいと・・・早く・・・きて・・・」

海翔の髪を両手で掴みながら朋が懇願している
その指先が、海翔の耳の輪郭をなぞると、海翔は低い呻き声をあげて顔を背けながら、片手で自分のベルトを外した

「朋・・・俺も・・・もう・・無理」

もどかし気に着ていたものを脱ぎ捨てると、海翔は朋の両足を持ち上げて自分の愛欲を朋の中へ挿入した

「んんっっ!」
「あぁぁぁっ!」

2人の声が同時に部屋を満たしていく

「かいと・・・キス・・・して・・・」

濡れた目で海翔を見つめる朋の唇に、海翔はねだられるままに唇を重ねながら更に深く朋の中へ入っていった
喉の奥から漏れ出る声が舌が絡まりあう口の中で混ざりあう

朋が震える手を伸ばして海翔のシャツのボタンを外すと、その美しい突起を両手で転がす

「ふっ・・・」

海翔の口元から深い吐息が漏れた
それに反応するように、朋の後孔が強く海翔を締め付ける

「・・と・・・とも・・・」

体中を駆け巡る快感で海翔の腕が粟立った

「くっ」

それに耐えるように海翔は朋の胸の突起を舐め上げながらそそり立って震えているそれを手で強く刺激した

「やめっ・・・・ダメ・・・」

朋がギュッと目を閉じると苦し気に顔を背けた

「朋・・・もう・・・いくよ?」

海翔は朋の胸から顔を離すと、腰をグッと深く押し付けながら朋の髪を撫でた

「・・・うん・・・かいと・・・だいすき・・・」

「・・・だめ・・・」

その瞬間、海翔は朋の腰を強く掴むと激しく腰を動かした
朋の体が大きく波打つ


「かいと・・・かいとっ・・・!!!!」

「・・とも・・くうっっ・・!」



最後の瞬間、宙を彷徨って海翔を求めた朋の手を海翔が掴んだ

2人は強く手を握り合ったまま、絶頂を迎えた
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