『今すぐ、会いたい』

篠崎俊樹

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第17話。

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 俺にとって、新聞配達が終わってから、酒の肴代わりに服用する睡眠導入剤が、いつしか、最高にいいものとなった。あと、ユーチューブで見る音楽も、だ。俺にとって、陽一や隣のオヤジ、ババアは、オワコンに等しいものとなった。ダサいし、最低最悪のセンスしかないからだ。俺が、陽一に関してだけでなく、家人の周辺のことに関して、すべてを投げたのも、頷ける話だろう。また、俺は、いつしか、小説や、家に定期的に来る訪問看護の看護師さん、それに、妻の家族だけが、気になる存在となってしまって、よく行くダイレックス朝倉店の店員さえも、敵と思えることが多くなってきた。何と言うか、俺の勤務する新聞店のおっちゃんたちのほうが、よっぽどいいセンスをしていて、俺にとって、もう、朝倉市にいる人たちでも、関心があるのは、ごくわずかな人間だけとなったのだ。それも、きっぱりと断言しておく。俺の最高の酒の肴は、フルニトラゼパムとベルソムラになった。これを服用すれば、夜は、自宅2階の書斎の脇の布団で、寝付ける。(以下次号)
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