『今すぐ、会いたい』

篠崎俊樹

文字の大きさ
上 下
12 / 20

第12話。

しおりを挟む
     12
 俺と、妹夫婦も、いつしか距離ができて、離れてしまった。俺が、仕事の傍ら、小説を書くのが忙しくて、はっきり言って、父親を相手している暇はないし、俺にとって、もはや、小説のほうが、比重が増してきた。いつも、そう思う。何と言うか、俺は、作家業が本職じゃないにしても、忙しいのだった。父親の陽一が好色で、女子高生とか、妙齢の女性のスカートを盗撮しようとして、何度も、朝倉署の刑事に捕まったのに対し、俺は、そんなことは、一度もしてない。陽一は、変態なのだった。猿のような目つきと、異様な性欲……、俺は、もう投げた。陽一を、人様に会わせたくない。俺は、勤務先の新聞店から帰ってきたら、お風呂に入って、自宅の裏二階の書斎で、仕事をする。はっきり言って、寝付けない夜は、ずっと書く。使っているパソコンは、型が古いけど、自作していて、全部、自分で組み立てた。俺にとって、寝れるまで、パソコンを見ながら、過ごすのが常だ。テレビで、ユーチューブを見ながら、小一時間、頑張る。それで、俺の小説家としての生活は成り立っている。新聞店の仕事は、あくまで、食べるための仕事に過ぎない。(以下次号)

しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

会社の上司の妻との禁断の関係に溺れた男の物語

六角
恋愛
日本の大都市で働くサラリーマンが、偶然出会った上司の妻に一目惚れしてしまう。彼女に強く引き寄せられるように、彼女との禁断の関係に溺れていく。しかし、会社に知られてしまい、別れを余儀なくされる。彼女との別れに苦しみ、彼女を忘れることができずにいる。彼女との関係は、運命的なものであり、彼女との愛は一生忘れることができない。

友達の母親が俺の目の前で下着姿に…

じゅ〜ん
エッセイ・ノンフィクション
とあるオッサンの青春実話です

ママと中学生の僕

キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。

借金した女(SМ小説です)

浅野浩二
現代文学
ヤミ金融に借金した女のSМ小説です。

ちょっと大人な体験談はこちらです

神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない ちょっと大人な体験談です。 日常に突然訪れる刺激的な体験。 少し非日常を覗いてみませんか? あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ? ※本作品ではPixai.artで作成した生成AI画像ならびに  Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。 ※不定期更新です。 ※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。

注意欠陥多動性障害(ADHD)の日常

春秋花壇
現代文学
注意欠陥多動性障害(ADHD)の日常

職場のパートのおばさん

Rollman
恋愛
職場のパートのおばさんと…

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

処理中です...