『今すぐ、会いたい』

篠崎俊樹

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第2話。

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 俺が、同居中の父親に関して、投げ始めたのは、二〇二一年に入ってから、一年間の間で、この一年で、俺の気持ちは固まった。何と言うか、ガッツがない。普通、食べる米がないときは、多少恥ずかしい思いをしてでも、近くのスーパーに買いに行って、ご飯を炊くじゃないか?当たり前のことだ。俺は、福岡市内の某私立大学に在学していたころから、米がないときは、自転車に乗って、嵐の夜でも、近くのスーパーに買いに行った。そして、一人暮らしのアパートに帰ってから、台所の電灯を点けて、炊飯ジャーでご飯を炊いてから、お風呂に入って、睡眠導入剤を服用してから、寝たものだ。俺には、そういったガッツがある。いつでも、買い出し等に行くだけの力がある。妻にもある。義理の娘二人にもある。孫たちにもある。だが、同居中の父親には、残念ながら、それがない。はっきり言って、俺が思うに、茶の間ジジイの域を出ない。いい大学を出ていても、危機に対応できない。はっきり言って、俺はその点だけ考えても、父親に関しては、放擲した。俺は、苦労して、四十四年間、生きてきた。歌手の浜崎あゆみと、何となく似ている。あゆに、俺は、自分を重ねて、今まで生きてきたのだ。実際、俺とあゆは、同学年で、考え方も近いし、俺の生きざまを、あゆは体現してくれているような気がする。素直に、そう思える。俺はそういった意味では、周囲の大人を敵に回して、生きてきたことだってあった。(以下次号)
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