『レイニー・マーダー』

篠崎俊樹

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第7話。

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     7
「ハンマーを鑑定するばい」
 桜がそう言って、早苗たちに促した。実際、凶器を鑑定しないと、薮内が殺害された経緯が分からない。また、過程が判然としない。殺害された動機は、おそらく、吉岡謙太に恨まれたことからだろう。多分、そうだと思える。また、後頭部殴打というのは、原始的な殺し方だが、吉岡のDNAが検出されている以上、ホシとして、ほぼ決まりだ。マル害は、殺されるべくして、殺された。そう踏んでいい。桜も、早苗も、北島も、そう思っていた。ある意味、密室トリック的な、計画犯罪だ。また、そう思える。吉岡が身柄を確保され、事情聴取等を受ければ、おのずと犯行が分かる。また、T市の所轄の刑事課で、情報が足りなければ、福岡県警の捜査一課が出番となる。実際、その通りだ。(以下次号)
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