『プラトンは語る』

篠崎俊樹

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『プラトンは語る』

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 プラトンは、偉大な思想家だ。紀元前四百二十七年に、アテナイに出生し、紀元前三百四十七年に、同地において、死没した。その説いた思想たるや、雄大だ。『饗宴』や『国家』、『メノン』などの著作を多数著し、数々の難解な思想を説いた人物でもある。ひときわ、難解で、難しく、また、説いた、その重厚な思想群は、後世の人間でさえ、判別できかねる類のものだ。私は、プラトンの思想というものをよく知らない。また、難解すぎて、理解できかねる。ただ、この思想家が、いろんな意味で、当時の世だけでなく、後の世の人間にも、様々な示唆と、多大なる影響を与えたのは事実だ。古代ローマ帝国など、当時の王朝の皇帝たちは、この思想家の難解な思想の真贋と、後世に与えた数々の示唆等を見抜き、そして、重用した。プラトンの思想は、中世のスコラ哲学に受け継がれ、そのことを経由して、いろんな示唆等に富んでいる類のものである。実際、この短編小説の表題通り、プラトンは、雄弁に思想を語ったのだ。それは言える。当時の、地獄のような時代に、生きながらだ。難解な思想、重厚な考え方、そして、何より、人生訓的生き方を説いたことも、すべて、後の世の人間にすら、理解できない類のものだったのだ。前述したように、プラトンにとって、当時の世の中は、混沌としていて、生き辛かったに違いない。また、私も、今の令和という時代を生きている人間として、当時の古代ギリシアという時代は、生きるのに難かつ、地獄に近かっただろうと思われる。プラトンの思想は、雄弁かつ雄大、しかも、特筆に値する思想だった。そのことを強調して、この短編小説を結稿する。ここに、稿を結んでおく。
                                  (了)
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