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「沈黙」という話/「東アジアの思想」という話
「沈黙」という話-1
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「沈黙」という話-1
田中泰延さん(@hironobutnk)が『沈黙【連載】田中泰延のエンタメ新党』として、映画「沈黙-サイレンス-」を解説しておられます。
http://www.machikado-creative.jp/planning/47972/
その一つのレイヤーとして、「沈黙」という話をしてみたいと思います。
まず最初に、簡単に語れるようなものではないということです。キリスト教徒が『沈黙』を語るときは、自身が踏み絵の前にあるのです。これは旧教・新教関係ありません。自身の信仰を語ることになります。
日本の「まともな」キリスト教徒であれば、遠藤周作の『沈黙』を読んでいます。こちらも旧教(カトリック教会)・新教(プロテスタント)関係ありません。
もしキリスト教徒の友人・知人がいるなら、『沈黙』の感想を聞いてみてください。必ず姿を正し、真摯に語ることでしょう。それだけの作品なのです。
カトリック教会信者の女友Gは〈なんちゃってクリスチャン〉ですが、それでも『沈黙』を語るときは真剣に話をします。まますぐに踏んでしまう〈なんちゃってクリスチャン〉ですが。
ちなみに、まったく関係ありませんが、Gカップです。「津川螢子警部補(夏木マリ)と呼びなさい」とか言っているので、G75です。アンダー75cm+G25cm=バスト100cmです。1メートルですよ!
http://www.wacoal.jp/top/sagasu/knowledge/index01-01.html
私はというと、"Amazing Grace"だと答えました。ちなみに、バストは97cmです――負けたm(_ _)m
『沈黙』からの流れで、どうしても「踏む」か「踏まない」かの話になります。聖公会の牧師が調査したところによると、カトリック教会やプロテスタントといった宗派や組織を超えて、個人の信仰にかなり左右されるそうです。
私はキリスト教徒ではありませんが、揶揄せず歴史的な視点から話していくことにします。
※多分にブラックジョークを含みます。
【イエズス会の成り立ち】
キリスト教は、ナザレのイエスを救い主(キリスト)と信じる世界最大の宗教です。『新約聖書』と『旧約聖書』が教典です。「イエス・キリストは十字架にかけられて亡くなるも、三日目に復活した」というのが教義です。
無宗教の人からすれば「?」疑問符ですが、これがキリスト教です。他の宗教でも黎明は神秘的なものです。こちらは後述しますね。
ナザレのイエスが本気(マジ)に亡くなったあとに、弟子たちがつくったのがキリスト教です。『旧約聖書』はユダヤ教の教典でもあります。
そもそもナザレのイエスはユダヤ教の分派だという意見もあります。「ナザレのイエスを宗教裁判にかけるとキリスト教徒ではないと判決される」というブラックジョークもあるくらいです。
ローマ帝国がキリスト教を国教にしたのが四世紀末(392年)ですから、およそ400年間(!)キリスト教徒は迫害されていました。迫害慣れというのも変ですが、そもそも迫害に耐えうる宗教だった訳です。
そのすぐ後の395年にローマ帝国が東西に分かれたので、キリスト教も東方教会と西方教会に分かれます。東方教会は東ローマ帝国・東欧、西方教会は西ローマ帝国・西欧です。
(他にもいっぱい分派がありますが割愛します)
1054年に、東方教会の総主教と西方教会の教皇が、それぞれ相手を破門します。
1517年に、マルティン・ルターが贖宥状(しょくゆうじょう)――いわゆる「免罪符」に「これおかしいやろ」と苦情を言います。
そこで、西方教会がローマ教皇のカトリック教会と、分離したプロテスタントに分かれます。
戦争です。
1598年にフランス王アンリ四世により、「(新しい教派の)プロテスタントも認めますよ」というナントの勅令が出され終結します。
しかし、旧教のカトリック教会は恐怖しました。これはヤバイと。
その火中、1534年にバリバリ強い(信仰心の篤い)信者七人が、モンマルトルの丘にあったサン・ドニ聖堂に集結します。イエズス会の誕生です。そのうちの一人が日本の守護聖人フランシスコ・ザビエルです。
【それまでの状況】
ザビエルが日本に来たのは、1549年です。『沈黙』の時代の約100年前です。織田信長の桶狭間の戦いが1560年ですから、室町時代末期です。
1582年に本能寺の変で織田信長が亡くなります。
その後、1587年、豊臣秀吉によってバテレン追放令が出されます。キリスト教を禁止して、バテレンは20日以内に国外追放されることになります。バテレンは、ポルトガル語の「神父」である"padre"(パードレ)です。
豊臣秀吉は、文禄の役(1592年―1593年)・慶長の役(1597年―1598年)によって、中国の明を征服しようとします。
江戸時代は、1603年からです。『沈黙』の時代は、完全な武家社会です。武力によって政治がなされていました。
田中泰延さん(@hironobutnk)が『沈黙【連載】田中泰延のエンタメ新党』として、映画「沈黙-サイレンス-」を解説しておられます。
http://www.machikado-creative.jp/planning/47972/
その一つのレイヤーとして、「沈黙」という話をしてみたいと思います。
まず最初に、簡単に語れるようなものではないということです。キリスト教徒が『沈黙』を語るときは、自身が踏み絵の前にあるのです。これは旧教・新教関係ありません。自身の信仰を語ることになります。
日本の「まともな」キリスト教徒であれば、遠藤周作の『沈黙』を読んでいます。こちらも旧教(カトリック教会)・新教(プロテスタント)関係ありません。
もしキリスト教徒の友人・知人がいるなら、『沈黙』の感想を聞いてみてください。必ず姿を正し、真摯に語ることでしょう。それだけの作品なのです。
カトリック教会信者の女友Gは〈なんちゃってクリスチャン〉ですが、それでも『沈黙』を語るときは真剣に話をします。まますぐに踏んでしまう〈なんちゃってクリスチャン〉ですが。
ちなみに、まったく関係ありませんが、Gカップです。「津川螢子警部補(夏木マリ)と呼びなさい」とか言っているので、G75です。アンダー75cm+G25cm=バスト100cmです。1メートルですよ!
http://www.wacoal.jp/top/sagasu/knowledge/index01-01.html
私はというと、"Amazing Grace"だと答えました。ちなみに、バストは97cmです――負けたm(_ _)m
『沈黙』からの流れで、どうしても「踏む」か「踏まない」かの話になります。聖公会の牧師が調査したところによると、カトリック教会やプロテスタントといった宗派や組織を超えて、個人の信仰にかなり左右されるそうです。
私はキリスト教徒ではありませんが、揶揄せず歴史的な視点から話していくことにします。
※多分にブラックジョークを含みます。
【イエズス会の成り立ち】
キリスト教は、ナザレのイエスを救い主(キリスト)と信じる世界最大の宗教です。『新約聖書』と『旧約聖書』が教典です。「イエス・キリストは十字架にかけられて亡くなるも、三日目に復活した」というのが教義です。
無宗教の人からすれば「?」疑問符ですが、これがキリスト教です。他の宗教でも黎明は神秘的なものです。こちらは後述しますね。
ナザレのイエスが本気(マジ)に亡くなったあとに、弟子たちがつくったのがキリスト教です。『旧約聖書』はユダヤ教の教典でもあります。
そもそもナザレのイエスはユダヤ教の分派だという意見もあります。「ナザレのイエスを宗教裁判にかけるとキリスト教徒ではないと判決される」というブラックジョークもあるくらいです。
ローマ帝国がキリスト教を国教にしたのが四世紀末(392年)ですから、およそ400年間(!)キリスト教徒は迫害されていました。迫害慣れというのも変ですが、そもそも迫害に耐えうる宗教だった訳です。
そのすぐ後の395年にローマ帝国が東西に分かれたので、キリスト教も東方教会と西方教会に分かれます。東方教会は東ローマ帝国・東欧、西方教会は西ローマ帝国・西欧です。
(他にもいっぱい分派がありますが割愛します)
1054年に、東方教会の総主教と西方教会の教皇が、それぞれ相手を破門します。
1517年に、マルティン・ルターが贖宥状(しょくゆうじょう)――いわゆる「免罪符」に「これおかしいやろ」と苦情を言います。
そこで、西方教会がローマ教皇のカトリック教会と、分離したプロテスタントに分かれます。
戦争です。
1598年にフランス王アンリ四世により、「(新しい教派の)プロテスタントも認めますよ」というナントの勅令が出され終結します。
しかし、旧教のカトリック教会は恐怖しました。これはヤバイと。
その火中、1534年にバリバリ強い(信仰心の篤い)信者七人が、モンマルトルの丘にあったサン・ドニ聖堂に集結します。イエズス会の誕生です。そのうちの一人が日本の守護聖人フランシスコ・ザビエルです。
【それまでの状況】
ザビエルが日本に来たのは、1549年です。『沈黙』の時代の約100年前です。織田信長の桶狭間の戦いが1560年ですから、室町時代末期です。
1582年に本能寺の変で織田信長が亡くなります。
その後、1587年、豊臣秀吉によってバテレン追放令が出されます。キリスト教を禁止して、バテレンは20日以内に国外追放されることになります。バテレンは、ポルトガル語の「神父」である"padre"(パードレ)です。
豊臣秀吉は、文禄の役(1592年―1593年)・慶長の役(1597年―1598年)によって、中国の明を征服しようとします。
江戸時代は、1603年からです。『沈黙』の時代は、完全な武家社会です。武力によって政治がなされていました。
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