Another Dystopia

PIERO

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2032年??月 カナリアの悲鳴

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初めて意識を覚醒した時に違和感を感じた。どうやら俺の目元には視界を防ぐための拘束具が装着されている。最初は戸惑ったが、俺は床を触りながら周囲の情報を得るために行動した。おそらくだが今いるこの場所はどこかの牢獄だろう。
 とりあえず冷静になって今の状況を把握する。あの後俺は何者かに拉致されたようだった。いや、何者ではない。俺を拉致した者なんて簡単に想像できる。

 突如何かの扉が開かれる音が響き始める。何者かと問い始める前に俺は何者かに殴られ蹴られ始めた。そしてある程度満足したらすぐに退出していく。そんな異常ともいえる日常を時間間隔がわからなくなるまで過ごした。
 そんな生活を過ごしたある日、いつものように扉が開かれる。どうやらまた日課が始まりそうだ。しかし、今日は普段と異なり、そのままどこかに連れていかれる。視覚情報なしに一歩一歩と進むたびに少しずつ恐怖を感じてきたが、人間の慣れとは恐ろしく今では恐怖すら感じられない。
 しばらくして目的の部屋に到着したのか耳にヘッドフォンを被せられあの日最後に聞いた忌々しい声が響き渡る。

『やあ、コンニチワ。今日の調子はいかがかな?』

 ヘッドフォン越しに伝わる聞きなれたこの声に拉致された当初は憤りを感じていたが、どうやら俺は怒りはあまり長く続かないタイプらしく順応すらしている。
 俺は皮肉交じりにその人物に対して返答する。

「明かり一つない牢獄で時間間隔がわからなくなるほど過ごして調子がいいわけないだろ」

『ハハハ、そりゃそうだ。じゃあ、さっそく本題に入ろう。
我々の組織に入れ。そうすればその傷を治して無事に帰してやるさ』

「断る。第一、何の組織か説明なしに入るわけないだろ」

『おいおい、そりゃないぜ。
俺たちの組織の正体なんて察しの言い弁田君ならすぐに理解できているハズだが?』

 そう、俺が拉致られた理由は抹殺ではなく、とある組織の勧誘である。
その正体もおおよそ予想はついている。無論答えはノーだ。

「さあな。見当もつかないね」

『白々しいな。では、オシオキだ』

 すると突然背中に刺すような痛みを感じたと同時に苦悶の声を上げる。感触的には何か刺されたような感じがする。するとじわじわと全身に痛みが広がり、俺は再び大声を上げる。すると再びヘッドフォンからあの男の声が響く。

『どうだい?なかなか味わえない苦痛だろ?普段は肉体的に負担がかかることばかりやってたからね。ちょっと趣向を変えてみたんだ』

「しゅ…こう…だと…」

『端的に言えば表面的な痛みじゃなくて内面的な痛みさ。さっきの薬は一度打つと徐々に全身に痛みが回る特別な薬品でね。君の根性の見せ所が楽しみだ。では、健闘を祈るよ』

 ヘットフォンが切られ、俺は全身に伝わる痛みに悶えるしかなかった。それと同時に俺の意識は闇へと消えていった。



「やああんたか。進捗?あと数日もあれば落ちると思うんだけどね。ところで、あの薬使ってもよかったのかい?ひょっとしたら耐え切れず自害するんじゃないかって心配してるんだぜ俺?」

 個室に響き渡る男性の声。電話を耳に当てながら男性は己の立場よりも圧倒的に格上の人物と話す。下手な態度をとればこちらの命が危ういことは充分に承知している。男性は電話から伝わってくる声色と話し方で感情を読み取りながら雑談を交えて会話を続ける。

「そういえば、弁田君に関わっていた人物たちは大丈夫?怪しまれたりとかしてない?…一部怪しまれてるか。まあ、仕方ない、最悪会社を通して連絡する方法も考えないと…って、冗談冗談。そんな足が付く方法で連絡を取るわけないでしょ」

 危ない危ないと男性は額に汗を流す。周囲に誰もいないとはいえ、誰かに聞かれたら溜まったもんじゃないと呟く。

「それじゃあ、もう切るぜ。仕上がり次第、合図は送るからすぐに搬送の手筈を整えてくれ」

 そこで電話は切れる。男性は大きく背を伸ばし、近くの机の上に置いてあったウイスキーボトルを手に取り、前もってアイスカットした氷をグラスに入れる。少量注いだウイスキーを口に含み、男性はこれからのことを計画し始めた。



 あの薬を注入され、俺は毎日苦痛の日々を過ごしていた。
 歩くたびに全身の神経に針が刺さるような痛みを感じ、殴られるたびに火傷に熱湯をかけられるような痛みを感じ、肺を蹴られるたびに爪を抉り出されるような耐え難い激痛を感じていた。
 地獄のような日々を過ごし、俺は徐々に精神が摩耗し始めていた。そろそろ限界だ。死にたいとも思ってきた。しかし、死ぬことは許されない。痛みは時に継ぎ接ぎになった精神を摩耗すると同時に気力を回復するきづけともなるからだ。

「俺は…まだ…何も…していない…。未来を変えてない…。変えるまで…死ぬわけには…」

 絶望的な未来を何年も過ごしたおかげかかろうじて俺の精神は未だに崩壊していなかった。未来を変えるという屈強な決心が俺の精神を堅牢に保っていた。否、崩壊を許さなかったのだ。
 時間間隔は曖昧だが、そろそろ嘉祥寺たちが捜索届を警察に提出してもおかしくないだろう。それまで耐える必要がある。あるいはこの牢屋で変化が起こるまでは耐える必要がある。
 しかし精神の限界ななくても肉体の限界は近かった。牢獄から時折垂れる水滴によって水分は何とかなっているが、そろそろ他の栄養を取らなければ衰弱してもおかしくない。
 もって後三日。それが俺の命のタイムリミットと確信する。すると今日も再び牢獄の扉が開かれる。苦痛と衰弱によってぼろぼろになった肉体を無理やり動かされながら今日もあの地獄部屋へと向かった。

『正直驚いているよ。弁田君がここまで強情だったとはね。俺の認識も改める必要がある』

「そうかよ…ゴホッゴホッ」

 皮肉の一つでも返答したかったが、こんななりでは強がることしかできない。呆れかあるいは同情か、ヘットフォン越しに溜息が聞こえる。

『悪いが、君がここまで強情なら致し方ない。最終通告だ。仲間になれ。今までは慈悲で弁田君の返答を待っていたが、じらされる身にもなってくれ。もうこちらとしても我慢の限界だ。拒否すれば君の仲間を一人残らず消す』

「…仲間を人質に取るのか」

 憤怒と比喩することすら生ぬるい俺の怒りに対してヘットフォンで口笛を鳴らす男性は愉快そうな声で反応する。それが面白かったのか男性は先ほどの呆れとは一変し、楽しそうな声で話し始める。

『イイネェ。そんな表情もできたのか。もしかして壊れたのかと思っていたが、いいじゃないか。調教しがいがある怒り方だ。おい、あれを打て』

 すると今度は首に何かを注入された。いや、どんなものかは既に理解している。全身にあの痛みが徐々に伝わり始めると同時に俺は奥歯を食いしばってその痛みを耐える。その様子がかなり滑稽だったのか、ヘットフォンから笑い声が響く。

『マジかよ。その痛みに耐えるのか。もしかして君って意外とそういう系?』

「黙ってろ…くそ野郎」

『いいねえ。こっちも興が乗るってもんだ。せっかくだから感想を聞かせてほしい。今の気分はどうだい?』

「最悪だな」

『普通だな。もっといい感想は言えないかね?何ならおかわりはどうだい?最も、試作タイプなんだけど…』

「お断り…だ」

『おかわりだそうだ。追加を頼む』

 絶対に聞こえているだろうと呟きたくなるが、追加された薬品によってさらに前進に痛みが染み渡る。傷口に塩を塗るような痛みと内臓の至る部分が徐々に痛くなり、耐え切れない苦痛が襲い掛かる。
 その苦痛に大声で叫んでも誰も助けは来ない。だが、そうしなければ耐えられる気がしなかった。

『では時間だ。その苦痛が治まったらまた話し相手をしよう』

 そこで会話が途切れる。しかし、そんなことを意識する暇もなかった。全身に襲い掛かる苦痛が俺の精神を削っていく。しかもそれだけでなく、周囲の人間からも暴行を加えられ、口の中は鉄の味がする。徐々に痛みすらも認識できなった。
 これが壊れていく感覚か。もはや肉体の限界を超え、精神が徐々に汚染されつつあった。崩壊するのも時間の問題だろう。そんな時、突然轟音が響き渡り俺の意識は僅かに覚醒する。

「何だ…足音か…?」

 これまで聞いたことがない音だった。誰かが声を荒げる音とその音すらかき消される銃声。いずれにしろただ事ではない。そう感じ取った刹那、誰かが俺を担いだ。
 駆け足で走っているためか耳元で息が荒れる声が聞こえる。声色的には男性だろう。背後からは未だに銃声が聞こえ続けている。何者かが俺を確保するために運ばれたのかあるいは俺を救出したのかは未だにわからない。しばらくして乱れた呼吸を整え俺はその場に降ろされた。
 すると目隠しされていた拘束具が外され、俺は周囲の景色の情報を獲得する。洞窟ともいえる岩盤が周囲を囲んでいるが、よく見たら人工物であることが理解できる。そして俺は目の前に立っている予想外の人物に驚いた。

「あなたは…なぜここに?」

「ひさしぶりだねぇ~。たいちょうはだいじょうぶかいぃ~」

 心痛した表情で鮫島は手慣れたように的確に俺を処置していた。だが俺の疑問は募っていくだけだ。何故こんなところに鮫島がいるのか。何故俺を救出したのか。そもそも、鮫島は味方なのか。
 疑心暗鬼になった俺の表情を見た鮫島は極道に限りなく近い見た目で笑顔でのんびりと話し始める。

「弁田くんのかんがえはきゆうだよぉ~。ぼくはきみをきゅうしゅつしにきたんだぁ~」

「…正直信じられないですね。こんな都合よく助けられるなんて思ってもなかったので」

「そうだねぇ~。弁田くんはうんがよかったねぇ~。
もし、らちしたじんぶつがかれじゃなかったらたぶん、しんでたとおもうよぉ~」

 彼?という疑問の答えを模索しようとしたが、すぐにその解答が現れる。忘れもしない俺を拉致し、拷問にかけ挙句の果てによくわからない薬品を注入し続けた人物であるこの外国人であった。

「オヒサシブリ。弁田君、調子はいかがかな?」

「なんでてめぇがここにいるんだ?やっぱりあんたたちは敵なのか」

「おいおい、早計過ぎないか?これでも俺は弁田君の命を守るためにちょっと頑張っていたんだぜ?もう少しは労りの言葉の一つぐらいかけてほしいな」

「何を言ってやがる。あの薬のせいで俺はずっと痛みに耐えなければならなかった!第一、命を守るっていうんなら拉致しなければいいだけの話だろ!」

 今まで貯めていた憤りを全て目の前の男にぶつける。するとばつが悪そうな表情で溜息を吐きながら謝罪を始める。

「確かに、あの薬品に苦痛を敏感に感じさせる薬を入れたり、俺の趣向に付き合わせたのは悪いと思っている。だが、こっちとしても立場があったのさ。それより、それだけ大声で話せているってことはだいぶ体の調子がいいんじゃないか?」

 その指摘に俺はハッと気づく。確かにあの時の痛みは殆どなく、むしろ体が軽いぐらいであった。体中の打撲も最近のものは鮫島によって治療されているが、それ以外の擦過傷やむ古い打撲は既に完治していた。

「最初に投与していたあの薬は精神安定剤だったのさ。あのまま拷問に耐えられるわけないと思って心からの差し入れさ。それを投与したから君の精神は尋常じゃないほどに強靭になったはずだ。そして最後に投与したあの薬は活性剤だ。最も、回復力が尋常じゃない分、ただならない痛みが襲うけどね。だが、結果的にここまで回復したなら重畳だ」

「…全て計画してたのか?」

「トウゼン。これでも二重スパイなんでね。最も、いくつか誤算はあったが弁田君が知ることじゃない。後は鮫島さんの護衛付きで弁田君を実家に送ればミッション達成だ。それじゃあ、俺は用事があるからじゃあね。ああ、後、俺がここにいることは言わないでくれよ。では、サヨウナラ」

 すると男性はゆっくりと歩きながら俺たちが来た道とは逆の道に進んでいった。何のためになどとは深く考えない。何故ならまたどこかで出会うかもしれないと思ったからだ。
 とりあえず今はこうして無事に帰還できることを実感していた。しかし、その実感もこの場から離れてからでいいだろう。俺は立ち上がり体の調子を確かめる。先ほどの男性が説明した通り、ずいぶんと調子がいい。むしろここから拉致される前よりもいいかもしれない。

「あるけるかい弁田くん?」

「問題ないです。後、ここから離脱したら鮫島さんの正体を教えてくれませんか?」

「ん~。まぁ、ここまでおおごとになったからねぇ~。しかたないかぁ~。じゃあ、さっさとこのばからでようかぁ~」

 俺は鮫島の案内の元、ここから脱出するために歩みを進める。しばらく歩くと人工物の洞窟から徐々に綺麗に整備された道に辿り着き、その先はエレベーターと思える扉と見張りと言える人物がそこに立っていた。
 鮫島はそのまま前に進むと見張りの人が敬礼をする。鮫島は軽く一礼し、エレベーターに乗る。俺もそのあとに続きエレベーターに乗った。

「さてとぉ~。そろそろはなすとしようかねぇ~」

「ようやくですか。単刀直入に聞きますが、鮫島さんは一体何者なんですか。あと、さっきの男は一体誰なんですか」

 すると、鮫島は懐にしまっていたサングラスをかけ、大きな溜息をついた後、ゆっくりとした口調で話し始めた。

「ぼくはねぇ。とあるそしきをかんししていたんだよぉ~。そのそしきのなまえはたぶん、弁田くんもしっているんじゃないかなぁ~」

「…FRですか」

「そのとおり。そのそしきのいっぱがこのばしょのちかにしぶがあるってきいてねぇ~。うえのめいれいでぼくはここにきたんだよぉ~。まあ、弁田くんがいるとはおもわなかったけどねぇ~」

「話がずれてます。本題に戻ってください」

「まだはなしはとちゅうだよぉ~。そこでぇ~うえからのめいれいでねぇ~もうひとつかくにんすることがあるんだよぉ~」

 すると鮫島は懐からボールペンを一本取り出し、こちらに向ける。その意味が理解できなかったが、嫌な予感がする。何のためにここまで話しているのか理解できなかったが、鮫島は話を続けた。

「弁田くん。きみはどこまでしっているのかい?はなしによってはぁ~弁田くんとはいえ、ひつようなしょちをすることになるよぉ~」

 脅しではないことは充分理解できる。このまま沈黙したままだと間違いなく面倒なことになるだろう。故に、俺は必要最低限の話を鮫島さんに話した。
 米沢さんから託されたファイルを解読し、組織の正体、FUを看破したこと。FUが複数の派閥に別れていること。そして歴史の裏でFUが活動していること。どうやって調べたのかは説明を伏せ、俺は鮫島に話した。

「なるほどねぇ。ふむ…。ちょっとやっかいなところまであしをふみこんでしまったねぇ~」

 ボールペンを懐にしまった鮫島は予定の階に到着したのかそのまま降りた。俺も鮫島の後を追い、エレベーターを降りるとそこには見慣れた景色が広がっていた。

「ここは…まさかPSなのか?」

「ごめいとう。ぼくたちがにゅうしゃしていたこのかいしゃはFRのかんかつもとのかいしゃなんだよねぇ~」

 鮫島さんの衝撃の事実に俺は驚きを隠せず何も言葉が出なかった。
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