49 / 60
第二十章 どうちょうさぎょう
20-2 かわべ
しおりを挟む
まるで、夢を見ている心地だ――美邑は呆然と、周囲を見回した。
つい今まで、眠り塚にいたはずなのに。気がつけば、目の前には大きな川が流れていた。見知らぬ場所――なのに、どこか懐かしい。そんな景色だ。
そこに、女がいた。と言っても、美邑と大して歳は変わらなさそうだ。しかし、身にまとう空気は、美邑や同級生らよりも、ずっと成熟している。
長い黒髪を首の後ろで一つにくくり、時代錯誤な地味な色の小袖をまとって、じっと目の前の木橋を見つめている。
橋は真新しく、大きな造りをしている。それを、憎々しげに女は見ていた。
「どうした」
不意に後ろから声をかけられ、女は振り返った。その顔が、一転して笑みで満ちる。美邑もまたそちらを見て、びくりと固まった。
「朱金丸様」
女が、嬉しそうにそう呼んだ相手は、しかし美邑の知る朱金丸ではなく、あの鬼だった。
「あんた――一体なにを」
食べさせたのか、と詰め寄るが、鬼は美邑の存在に全く気づかない様子で、女へと近づいた。その身体が、するりと美邑を通り抜ける。
「え……」
女もまた、美邑に意識を向けることなく、鬼へと向き直った。
鬼は、女が睨んでいた橋をちらと見ると、苦笑しながら女の頭を撫でた。
「まるで、親の仇のような目で見ていたな?」
「本当に、そうだったら良かったのに」
口を尖らせる女は、先程までよりもずっと、年相応な空気に変わっていた。それに、鬼はまた苦笑いだ。
「随分と物騒なことを」
「だって父上ったら、あの橋ができたからお得意先が増えたらしくて。そのうちの一つに、わたしを嫁にやるだなんて言い出してるんですよ? 商売繁盛は良いですけど、わたしまで商品にされちゃ、たまったもんじゃないです」
「なんだ。誰か、好いてる者でもいるのか」
鬼のからかいに、女はますます膨れ面をした。「もう」と鬼の胸を軽く叩き、「意地の悪い神様」と顔を背ける。
「神は神でも、鬼ゆえに」
「鬼は鬼でも、神様です」
つんとしたままの女に、鬼は「参ったな」と頭を掻いた。
「だが、そのために橋を落とすわけにもいくまい。あれは、この村の者たちにとって、悲願の橋だ」
「そんなの、分かってます」
ふてくされたまま、女がしぶしぶと頷く。
「この小さな村にとって、たくさんの物や人が出入りするようになることは、それだけで宝なんだって。父上も散々言ってますし。あの橋を作るのに、朱金丸様も手を貸してくださったんでしょう?」
「まぁ、なぁ」
「でもわたしは気にくわない」と、きっぱり女は言いきった。
「わたしは、この村を出たくなんてない。どこの誰かも分からない人のところになんて、嫁ぎたくない」
女の言葉と共に――美邑の視界が、ぐるりと反転した。
「あ……っ」
よろけかけるのをなんとか踏ん張ると、世界は暗転していた。真っ暗な闇――夜だ。先程までの晴れ晴れとした天気が嘘のように、大雨が地を叩いている。
「え……なに、これ」
雨もまた、鬼と同じように美邑を素通りした。不思議と濡れることもなく、美邑はおかしな気分になりながら周囲を見回した。
「あ……」
場所は、先程の川沿いだ。橋の上に、女が立っている。びしょ濡れになり、橋の欄干に手をかけて、増水した川の流れを見つめている。その身体が、ぐっと前に傾いだ。
「危ない……!」
駆け寄り、その手をつかむ――が、それは空を切るばかりだった。
「あ……」
ダメだ、と思ったそのとき。
宙に舞った身体が、下から飛び上がってきた鬼に抱き締められた。鬼はそのままの勢いで橋に降り立つと、「この痴れ者がっ」と女を怒鳴る。
「一体、なにを考えているっ?」
途端、女の両目からぼろぼろと涙がこぼれた。
「う……うぅ……っ」
「おい……?」
女は、思いきり鬼に抱きついた。うろたえる鬼に構わず、全身を預けきる。
「わ……たしっ! 輿入れが決まったって……急に、父様が言い出して……ッ」
「……そうか」
鬼は、声と同じく優しい手つきで、女の背中を撫でた。
「辛いのは分かるが、しかし、命を絶つのは」
言葉の途中で、女は鬼の手を振り払った。きっ、と鋭い目つきで鬼を睨む。
「いいえ、分かってない。朱金丸様はなにも分かってない」
言うなり、女は鬼の首の後ろに両腕を回し、至近距離から鬼を見つめた。涙をあふれさせながらも、真剣な瞳で。
「わたし……よそに嫁ぐくらいなら、死にます。朱金丸様は、わたしが死んでも良いの?」
「なにを」
距離をあけようとする鬼に、女はそのまま腕の力を強め、顔を更に近づけた。唇が、触れ合う。
それは、一瞬のことではあったが。
驚いた表情の鬼に、女はきりっとした、ひた向きな目を向け続ける。
「……わたしは、朱金丸様に嫁ぎます。それが叶わなければ、死んでも良い」
「おい」
「わたしにとって――朱金丸様は、特別な存在。幼い頃、母を亡くして途方に暮れていたわたしを、救い上げてくださったのは朱金丸様。それからずっと、村の人々のために尽くされてきた朱金丸様を見てきた!」
女はどこまでもまっすぐな目で、鬼を見つめている。曇りない、だからこそ危うさをはらんだ、その目で。
「わたしは、朱金丸様を愛しています」
その言葉を聞いて、朱金丸はぎゅっと唇を噛んだ。
「我にとって……おまえは、守るべき村人の一人に過ぎぬ」
「分かっています」
間髪入れず、女が強い口調で返す。
「朱金丸様は、神様ですから。ただ、お側に置いていただければ、それだけで満足です」
「……この姿だって、正確には本当のものではない。我の本性は」
「蛇鬼、と呼ばれていることくらい、知っています」
にこりともせず、女は言い切った。
「本性が蛇だとして。それでも、わたしの気持ちは変わりません。朱金丸様は、朱金丸様ですから」
鬼は、まだなにかを言いかけたが、女の目を見て小さく息を吐くと、首を振った。
「……これで我が断ったら、死ぬと言うのか」
「はい。知らない人に嫁ぐくらいなら、死にます」
「……神を脅すなど、悪い娘だ」
「分かった」と、鬼は女を抱き締める。どこか戸惑うように、そっと。
「神を脅かす覚悟があるならば、我も腹を決めよう」
「先ずは、よそとの婚姻を取り消させなければ」と、鬼が小さく笑う。
「朱金丸様……!」
「良いか、聞け。前にも言ったが、この橋は村の者皆の悲願だった。それを壊すわけにはいかぬが――取り引きくらいはできる」
鬼の言葉に、女の顔が笑顔から訝しげなものへと変わる。鬼は、小さく頷いた。
「我はもう永いこと、この村の守り神をしてきた。その見返りとして、妻をめとるために指定した女を差し出すよう、村の者たちに布告する。もし、それを破るようであれば、あの橋を壊す。
――勿論、壊して良いものではない。きっと、条件は呑まれ、妻が寄越されるだろう。哀れな贄として」
「それじゃ、朱金丸様が悪者みたい……」
「なぁに。所詮は蛇鬼だ。それに、嫁ぎ先の決まった娘をぶん盗ろうというのだ――それくらい悪者になる必要があるだろうよ」
にっ、と笑った鬼の顔は、美邑がこれまでに見たどれよりも柔らかかった。
「今少し時間がかかるが、待っておれ。我が、必ず迎えに行くからな――トモエ」
つい今まで、眠り塚にいたはずなのに。気がつけば、目の前には大きな川が流れていた。見知らぬ場所――なのに、どこか懐かしい。そんな景色だ。
そこに、女がいた。と言っても、美邑と大して歳は変わらなさそうだ。しかし、身にまとう空気は、美邑や同級生らよりも、ずっと成熟している。
長い黒髪を首の後ろで一つにくくり、時代錯誤な地味な色の小袖をまとって、じっと目の前の木橋を見つめている。
橋は真新しく、大きな造りをしている。それを、憎々しげに女は見ていた。
「どうした」
不意に後ろから声をかけられ、女は振り返った。その顔が、一転して笑みで満ちる。美邑もまたそちらを見て、びくりと固まった。
「朱金丸様」
女が、嬉しそうにそう呼んだ相手は、しかし美邑の知る朱金丸ではなく、あの鬼だった。
「あんた――一体なにを」
食べさせたのか、と詰め寄るが、鬼は美邑の存在に全く気づかない様子で、女へと近づいた。その身体が、するりと美邑を通り抜ける。
「え……」
女もまた、美邑に意識を向けることなく、鬼へと向き直った。
鬼は、女が睨んでいた橋をちらと見ると、苦笑しながら女の頭を撫でた。
「まるで、親の仇のような目で見ていたな?」
「本当に、そうだったら良かったのに」
口を尖らせる女は、先程までよりもずっと、年相応な空気に変わっていた。それに、鬼はまた苦笑いだ。
「随分と物騒なことを」
「だって父上ったら、あの橋ができたからお得意先が増えたらしくて。そのうちの一つに、わたしを嫁にやるだなんて言い出してるんですよ? 商売繁盛は良いですけど、わたしまで商品にされちゃ、たまったもんじゃないです」
「なんだ。誰か、好いてる者でもいるのか」
鬼のからかいに、女はますます膨れ面をした。「もう」と鬼の胸を軽く叩き、「意地の悪い神様」と顔を背ける。
「神は神でも、鬼ゆえに」
「鬼は鬼でも、神様です」
つんとしたままの女に、鬼は「参ったな」と頭を掻いた。
「だが、そのために橋を落とすわけにもいくまい。あれは、この村の者たちにとって、悲願の橋だ」
「そんなの、分かってます」
ふてくされたまま、女がしぶしぶと頷く。
「この小さな村にとって、たくさんの物や人が出入りするようになることは、それだけで宝なんだって。父上も散々言ってますし。あの橋を作るのに、朱金丸様も手を貸してくださったんでしょう?」
「まぁ、なぁ」
「でもわたしは気にくわない」と、きっぱり女は言いきった。
「わたしは、この村を出たくなんてない。どこの誰かも分からない人のところになんて、嫁ぎたくない」
女の言葉と共に――美邑の視界が、ぐるりと反転した。
「あ……っ」
よろけかけるのをなんとか踏ん張ると、世界は暗転していた。真っ暗な闇――夜だ。先程までの晴れ晴れとした天気が嘘のように、大雨が地を叩いている。
「え……なに、これ」
雨もまた、鬼と同じように美邑を素通りした。不思議と濡れることもなく、美邑はおかしな気分になりながら周囲を見回した。
「あ……」
場所は、先程の川沿いだ。橋の上に、女が立っている。びしょ濡れになり、橋の欄干に手をかけて、増水した川の流れを見つめている。その身体が、ぐっと前に傾いだ。
「危ない……!」
駆け寄り、その手をつかむ――が、それは空を切るばかりだった。
「あ……」
ダメだ、と思ったそのとき。
宙に舞った身体が、下から飛び上がってきた鬼に抱き締められた。鬼はそのままの勢いで橋に降り立つと、「この痴れ者がっ」と女を怒鳴る。
「一体、なにを考えているっ?」
途端、女の両目からぼろぼろと涙がこぼれた。
「う……うぅ……っ」
「おい……?」
女は、思いきり鬼に抱きついた。うろたえる鬼に構わず、全身を預けきる。
「わ……たしっ! 輿入れが決まったって……急に、父様が言い出して……ッ」
「……そうか」
鬼は、声と同じく優しい手つきで、女の背中を撫でた。
「辛いのは分かるが、しかし、命を絶つのは」
言葉の途中で、女は鬼の手を振り払った。きっ、と鋭い目つきで鬼を睨む。
「いいえ、分かってない。朱金丸様はなにも分かってない」
言うなり、女は鬼の首の後ろに両腕を回し、至近距離から鬼を見つめた。涙をあふれさせながらも、真剣な瞳で。
「わたし……よそに嫁ぐくらいなら、死にます。朱金丸様は、わたしが死んでも良いの?」
「なにを」
距離をあけようとする鬼に、女はそのまま腕の力を強め、顔を更に近づけた。唇が、触れ合う。
それは、一瞬のことではあったが。
驚いた表情の鬼に、女はきりっとした、ひた向きな目を向け続ける。
「……わたしは、朱金丸様に嫁ぎます。それが叶わなければ、死んでも良い」
「おい」
「わたしにとって――朱金丸様は、特別な存在。幼い頃、母を亡くして途方に暮れていたわたしを、救い上げてくださったのは朱金丸様。それからずっと、村の人々のために尽くされてきた朱金丸様を見てきた!」
女はどこまでもまっすぐな目で、鬼を見つめている。曇りない、だからこそ危うさをはらんだ、その目で。
「わたしは、朱金丸様を愛しています」
その言葉を聞いて、朱金丸はぎゅっと唇を噛んだ。
「我にとって……おまえは、守るべき村人の一人に過ぎぬ」
「分かっています」
間髪入れず、女が強い口調で返す。
「朱金丸様は、神様ですから。ただ、お側に置いていただければ、それだけで満足です」
「……この姿だって、正確には本当のものではない。我の本性は」
「蛇鬼、と呼ばれていることくらい、知っています」
にこりともせず、女は言い切った。
「本性が蛇だとして。それでも、わたしの気持ちは変わりません。朱金丸様は、朱金丸様ですから」
鬼は、まだなにかを言いかけたが、女の目を見て小さく息を吐くと、首を振った。
「……これで我が断ったら、死ぬと言うのか」
「はい。知らない人に嫁ぐくらいなら、死にます」
「……神を脅すなど、悪い娘だ」
「分かった」と、鬼は女を抱き締める。どこか戸惑うように、そっと。
「神を脅かす覚悟があるならば、我も腹を決めよう」
「先ずは、よそとの婚姻を取り消させなければ」と、鬼が小さく笑う。
「朱金丸様……!」
「良いか、聞け。前にも言ったが、この橋は村の者皆の悲願だった。それを壊すわけにはいかぬが――取り引きくらいはできる」
鬼の言葉に、女の顔が笑顔から訝しげなものへと変わる。鬼は、小さく頷いた。
「我はもう永いこと、この村の守り神をしてきた。その見返りとして、妻をめとるために指定した女を差し出すよう、村の者たちに布告する。もし、それを破るようであれば、あの橋を壊す。
――勿論、壊して良いものではない。きっと、条件は呑まれ、妻が寄越されるだろう。哀れな贄として」
「それじゃ、朱金丸様が悪者みたい……」
「なぁに。所詮は蛇鬼だ。それに、嫁ぎ先の決まった娘をぶん盗ろうというのだ――それくらい悪者になる必要があるだろうよ」
にっ、と笑った鬼の顔は、美邑がこれまでに見たどれよりも柔らかかった。
「今少し時間がかかるが、待っておれ。我が、必ず迎えに行くからな――トモエ」
0
お気に入りに追加
12
あなたにおすすめの小説
その手で、愛して。ー 空飛ぶイルカの恋物語 ー
ユーリ(佐伯瑠璃)
キャラ文芸
T-4ブルーインパルスとして生を受けた#725は専任整備士の青井翼に恋をした。彼の手の温もりが好き、その手が私に愛を教えてくれた。その手の温もりが私を人にした。
機械にだって心がある。引退を迎えて初めて知る青井への想い。
#725が引退した理由は作者の勝手な想像であり、退役後の扱いも全てフィクションです。
その後の二人で整備員を束ねている坂東三佐は、鏡野ゆう様の「今日も青空、イルカ日和」に出ておられます。お名前お借りしました。ご許可いただきありがとうございました。
※小説化になろうにも投稿しております。
〜鎌倉あやかし奇譚〜 龍神様の許嫁にされてしまいました
五徳ゆう
キャラ文芸
「俺の嫁になれ。そうすれば、お前を災いから守ってやろう」
あやかしに追い詰められ、龍神である「レン」に契約を迫られて
絶体絶命のピンチに陥った高校生の藤村みなみ。
あやかしが見えてしまう体質のみなみの周りには
「訳アリ」のあやかしが集うことになってしまって……!?
江ノ島の老舗旅館「たつみ屋」を舞台に、
あやかしが見えてしまう女子高生と俺様系イケメン龍神との
ちょっとほっこりするハートフルストーリー。
神様、ちょっとチートがすぎませんか?
ななくさ ゆう
ファンタジー
【大きすぎるチートは呪いと紙一重だよっ!】
未熟な神さまの手違いで『常人の“200倍”』の力と魔力を持って産まれてしまった少年パド。
本当は『常人の“2倍”』くらいの力と魔力をもらって転生したはずなのにっ!!
おかげで、産まれたその日に家を壊しかけるわ、謎の『闇』が襲いかかってくるわ、教会に命を狙われるわ、王女様に勇者候補としてスカウトされるわ、もう大変!!
僕は『家族と楽しく平和に暮らせる普通の幸せ』を望んだだけなのに、どうしてこうなるの!?
◇◆◇◆◇◆◇◆◇
――前世で大人になれなかった少年は、新たな世界で幸せを求める。
しかし、『幸せになりたい』という夢をかなえるの難しさを、彼はまだ知らない。
自分自身の幸せを追い求める少年は、やがて世界に幸せをもたらす『勇者』となる――
◇◆◇◆◇◆◇◆◇
本文中&表紙のイラストはへるにゃー様よりご提供戴いたものです(掲載許可済)。
へるにゃー様のHP:http://syakewokuwaeta.bake-neko.net/
---------------
※カクヨムとなろうにも投稿しています
浅草お狐喫茶の祓い屋さん~あやかしが見えるようになったので、妖刀使いのパートナーになろうと思います~
千早 朔
キャラ文芸
☆第7回キャラ文芸大賞 奨励賞☆
『あやかしは斬り祓う』一択だった無愛想青年と、事情を抱えたあやかしたち。
ときどき美味しい甘味を楽しみながら、あやかしと人の心に触れていく、ちょっと切なくも優しい物語――。
祖母から"お守り"の鳴らない鈴を受け取っていた、綺麗でカワイイもの好きの会社員、柊彩愛《ひいらぎあやめ》。
上司に騙されてお見合いをさせられるわ、先輩の嫉妬はかうわでうんざり。
そんなある夜、大きな鳥居の下で、真っ黒な和服を纏った青年と出会う。
「……知ろうとするな。知らないままでいろ」
青年はどうやら、連日彩愛を追ってくる『姿の見えないストーカー』の正体に気づいているようで――?
祓い屋? あやかし?
よくわからないけれど、事情も聞かずに祓っちゃダメでしょ――!
こじらせ無愛想青年がポジティブヒロインに振り回されつつ、絆されていくお話。
※他サイトでも掲載中です
侯爵様と私 ~上司とあやかしとソロキャンプはじめました~
菱沼あゆ
キャラ文芸
仕事でミスした萌子は落ち込み、カンテラを手に祖母の家の裏山をうろついていた。
ついてないときには、更についてないことが起こるもので、何故かあった落とし穴に落下。
意外と深かった穴から出られないでいると、突然現れた上司の田中総司にロープを投げられ、助けられる。
「あ、ありがとうございます」
と言い終わる前に無言で総司は立ち去ってしまい、月曜も知らんぷり。
あれは夢……?
それとも、現実?
毎週山に行かねばならない呪いにかかった男、田中総司と萌子のソロキャンプとヒュッゲな生活。
【完結】女神は推考する
仲 奈華 (nakanaka)
歴史・時代
父や夫、兄弟を相次いで失った太后は途方にくれた。
直系の男子が相次いて死亡し、残っているのは幼い皇子か血筋が遠いものしかいない。
強欲な叔父から持ち掛けられたのは、女である私が即位するというものだった。
まだ幼い息子を想い決心する。子孫の為、夫の為、家の為私の役目を果たさなければならない。
今までは子供を産む事が役割だった。だけど、これからは亡き夫に変わり、残された私が守る必要がある。
これは、大王となる私の守る為の物語。
額田部姫(ヌカタベヒメ)
主人公。母が蘇我一族。皇女。
穴穂部皇子(アナホベノミコ)
主人公の従弟。
他田皇子(オサダノオオジ)
皇太子。主人公より16歳年上。後の大王。
広姫(ヒロヒメ)
他田皇子の正妻。他田皇子との間に3人の子供がいる。
彦人皇子(ヒコヒトノミコ)
他田大王と広姫の嫡子。
大兄皇子(オオエノミコ)
主人公の同母兄。
厩戸皇子(ウマヤドノミコ)
大兄皇子の嫡子。主人公の甥。
※飛鳥時代、推古天皇が主人公の小説です。
※歴史的に年齢が分かっていない人物については、推定年齢を記載しています。※異母兄弟についての明記をさけ、母方の親類表記にしています。
※名前については、できるだけ本名を記載するようにしています。(馴染みが無い呼び方かもしれません。)
※史実や事実と異なる表現があります。
※主人公が大王になった後の話を、第2部として追加する可能性があります。その時は完結→連載へ設定変更いたします。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる