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第三章 バケモノ
3-5 屋上
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「よいしょ」という軽い掛け声と共に、美邑は窓から身を乗り出した。
「おい……大丈夫かよ」
不安げな理玖の声が、足の方から聞こえてくる。それに「大丈夫」とだけ返して、バランスを調えながら、両足を窓のふちに置く。ランチバッグは、左手首にぶら下がっている。両手は窓の上側を逆手で握り、思いきって上半身を外に出しながら立ち上がると、涼しい風が髪とスカートを撫でて行った。
「本当に大丈夫かよ……」
「平気だってば」
軽く請け負い、逆手で窓の縁に引っ掛けていた手を、順手に直し、上を見る。少し離れた位置に、屋上の手すりがあった。
「ぃよいしょっ!」
躊躇なく、足元を蹴って跳び上がる。悲鳴のような音が、聞こえた気がした。
伸ばした手は、屋上の手すりを危なげなくつかんだ。息を長く吐いてから、一気に身体を引き上げる。
「よっと」
手すりを乗り越え、無事屋上に辿り着くと、美邑は校内に続く扉の鍵を開けた。がちゃりという音と共に重い扉が開き、理玖がげんなりした表情で入ってくる。
「おまえ……まさか、昼休みいつも今みたいなことしてんの?」
「え? うん、まぁ……」
誤魔化すように笑いながら美邑が頷くと、理玖は溜め息をつき、「見られないようにやれよ」と言いながら、近くのフェンスにもたれるようにして座り込んだ。
「その辺は……まぁ、心得てますよー?」
袋を漁り出す理久から少し離れた場所に座り、美邑もランチバッグを開ける。お気に入りの黄色い弁当箱の中身は、唐揚げに、ピックに刺さったミニトマトとチーズ、茹でたブロッコリーと、にんじんのきんぴら。
コロッケパンを取り出した理玖が、ひょいと覗き込んでくる。
「うわ、美味そう。唐揚げ一個くれよ」
許可する前に伸びてきた手から弁当箱を守るように、美邑は身体の向きをさっと変えた。
「絶対、イヤ。どうしてもっていうなら、コロッケパンのコロッケと唐揚げ一個とを交換」
「それはそっちの暴利じゃね?」
「等価交換でしょ。コロッケと唐揚げだったら、圧倒的に唐揚げの方がタンパク質多いし、むしろ譲歩してあげてんの」
「コロッケなくなったら、コロッケパンじゃねぇじゃん」と口を尖らし、理玖は手を引っ込めた。それにほっとし、美邑も体勢を戻す。
「それで、話って?」
パンにかじりつきながら、理玖が首を傾げる。濃いソースの香りが、美邑の鼻先まで漂ってくる。
美邑もまた、少し首を傾げた。さて、なにから話したものかと、眉を寄せる。
「……りっくんさ。赤い着物で白髪の知り合いって、いない?」
教室では呼ぶことのない、昔からのあだ名で呼ぶと、理玖は軽く鼻にしわを寄せた。だが拒否するでもなく、直ぐに宙へ視線をさ迷わせる。
「赤い着物の、白髪ねぇ……。石山さん家の多津さんとか? あの婆さん、よく着物着てるし」
「あ、違くて」
言葉が足りなかったことを自覚し、慌てて手を振る。「箸、振るなよ」と理玖が嫌な顔をするのを見て、美邑はハッとして手を止めた。
「えぇっと、ごめん。その……赤い着物だけど男の人で、しかも白髪なのに若いの」
「なんだそりゃ」
大きな口を開け、そこにコロッケパンを押し込みながら、理玖が唸る。
「意味分かんないけど、実際そういうヒトだったんだもん……鬼のお面被ってて、下駄履いてるの」
「鬼のお面に、下駄だぁ? 着物に下駄はともかく、面つけて歩いてるヤツなんて、ただの不審者じゃねぇか」
「うん……不審者だよねぇ……」
特に異論もなく美邑が頷くと、理玖は眉を寄せた。
「おまえは一体、どんな答えが欲しくて訊いてんだよ」
「え? いや、なんて言うか……」
また、言葉が足りなかったらしい。説明下手な自分に、嫌気が差す。美邑はなんと伝えるべきか頭をひねり、ようやく付け加えた。
「そういうヒトに、会ったんだよね。昨日、ここで」
「ここで……?」
おうむ返しをしながら、理玖が周囲を見回した。なんということもない、屋上の景色。校舎屋上の、景色。
「……ガチもんの不審者だな」
「だから、そうなんだけどさぁ」
しみじみと呟く理玖に、美邑はため息をつく。問題は、話がそこで終わりではないということだ。
「実は昨日の朝のうちに、多分そのヒトのこと、神社で見かけたんだよね……あたし」
「神社って……うちのか?」
「うん。そのときは、顔は見えなかったけど……」
昨日、モモに話したこととほとんど同じように喋りながら、美邑はちらりと理玖の様子を伺った。パンを咀嚼しながらも、眼鏡の奥の目が訝しげに細められている。
それ以上、なにを言うべきかも分からず、口の中に唐揚げを放り込む。鶏肉の旨味と、にんにく醤油の下味がじゅわりと舌の上に広がり、一瞬それに気を取られた。
「……まなんじゃねぇの?」
「え?」
聞き流してしまった言葉を拾おうと首を傾げると、理玖はもごもごと口を動かしてから、「いや」と首を振った。
「おまえってむかーしから、なんか変な奴に絡まれるなって思ってさ」
「なにそれ。どーゆー意味」
睨む美邑に、理玖が「いや、まぁ」とぱたぱた手を振る。
「そんだけ派手なヤツなら、見ればすぐ分かるだろうし。家に帰ったら、じいちゃんにも訊いてみるけど」
顔の広い神主ならば、なにか分かるかもしれない。少し微笑み、「ありがとう」と理玖に頭を下げる。
「お礼に、唐揚げやっぱり、一個分けてあげる」
「お。ラッキー」
「うまっ」と唐揚げを頬張る理玖にまた笑い、美邑ももう一つ口にした。肉を噛む美邑に、「でもよ」と声がかかる。
「なんでおまえが、そこまで気にすんだよ。不審者に会ったって……もしかして、なんかされたのか?」
一瞬。
「迎えにきたって言われて」と、そう口が動きかけた。それを留めたのは、先程聞き流した理玖の言葉が、今更になって頭の処理に追いついたからだろう。
――仲間なんじゃねぇの?
こんな場所に、唐突に現れ。そして消えた不審者。呟いた理玖の真意を図るほどに、口の中の唐揚げの味が、薄れていくような気がした。
「……なにもされてないけど、さ。先生に報告したって、冗談だと思われそうだから。だったら、正体が分かればまだ自分で身の守りようがあるかなーって」
「まぁ……確かにな」
本当に納得しているのか、それとも流しているだけなのかは分からなかったが、理玖が頷いてみせたため、美邑もそこで話を切り上げた。
体育での澤口の目が。理玖の呟いた言葉が。胸をしつこく突き回す。
――化け物。
――仲間なんじゃねぇの?
(止めて……)
目をつむり、自分の頭に呼びかけるも、言葉は壊れたCDのように繰り返し続けられる。
ピックに刺さったミニトマトを、小さくかじった。ぷつりと弾けた実からは、どろりとした青い薫りの液体が流れ出した。
「おい……大丈夫かよ」
不安げな理玖の声が、足の方から聞こえてくる。それに「大丈夫」とだけ返して、バランスを調えながら、両足を窓のふちに置く。ランチバッグは、左手首にぶら下がっている。両手は窓の上側を逆手で握り、思いきって上半身を外に出しながら立ち上がると、涼しい風が髪とスカートを撫でて行った。
「本当に大丈夫かよ……」
「平気だってば」
軽く請け負い、逆手で窓の縁に引っ掛けていた手を、順手に直し、上を見る。少し離れた位置に、屋上の手すりがあった。
「ぃよいしょっ!」
躊躇なく、足元を蹴って跳び上がる。悲鳴のような音が、聞こえた気がした。
伸ばした手は、屋上の手すりを危なげなくつかんだ。息を長く吐いてから、一気に身体を引き上げる。
「よっと」
手すりを乗り越え、無事屋上に辿り着くと、美邑は校内に続く扉の鍵を開けた。がちゃりという音と共に重い扉が開き、理玖がげんなりした表情で入ってくる。
「おまえ……まさか、昼休みいつも今みたいなことしてんの?」
「え? うん、まぁ……」
誤魔化すように笑いながら美邑が頷くと、理玖は溜め息をつき、「見られないようにやれよ」と言いながら、近くのフェンスにもたれるようにして座り込んだ。
「その辺は……まぁ、心得てますよー?」
袋を漁り出す理久から少し離れた場所に座り、美邑もランチバッグを開ける。お気に入りの黄色い弁当箱の中身は、唐揚げに、ピックに刺さったミニトマトとチーズ、茹でたブロッコリーと、にんじんのきんぴら。
コロッケパンを取り出した理玖が、ひょいと覗き込んでくる。
「うわ、美味そう。唐揚げ一個くれよ」
許可する前に伸びてきた手から弁当箱を守るように、美邑は身体の向きをさっと変えた。
「絶対、イヤ。どうしてもっていうなら、コロッケパンのコロッケと唐揚げ一個とを交換」
「それはそっちの暴利じゃね?」
「等価交換でしょ。コロッケと唐揚げだったら、圧倒的に唐揚げの方がタンパク質多いし、むしろ譲歩してあげてんの」
「コロッケなくなったら、コロッケパンじゃねぇじゃん」と口を尖らし、理玖は手を引っ込めた。それにほっとし、美邑も体勢を戻す。
「それで、話って?」
パンにかじりつきながら、理玖が首を傾げる。濃いソースの香りが、美邑の鼻先まで漂ってくる。
美邑もまた、少し首を傾げた。さて、なにから話したものかと、眉を寄せる。
「……りっくんさ。赤い着物で白髪の知り合いって、いない?」
教室では呼ぶことのない、昔からのあだ名で呼ぶと、理玖は軽く鼻にしわを寄せた。だが拒否するでもなく、直ぐに宙へ視線をさ迷わせる。
「赤い着物の、白髪ねぇ……。石山さん家の多津さんとか? あの婆さん、よく着物着てるし」
「あ、違くて」
言葉が足りなかったことを自覚し、慌てて手を振る。「箸、振るなよ」と理玖が嫌な顔をするのを見て、美邑はハッとして手を止めた。
「えぇっと、ごめん。その……赤い着物だけど男の人で、しかも白髪なのに若いの」
「なんだそりゃ」
大きな口を開け、そこにコロッケパンを押し込みながら、理玖が唸る。
「意味分かんないけど、実際そういうヒトだったんだもん……鬼のお面被ってて、下駄履いてるの」
「鬼のお面に、下駄だぁ? 着物に下駄はともかく、面つけて歩いてるヤツなんて、ただの不審者じゃねぇか」
「うん……不審者だよねぇ……」
特に異論もなく美邑が頷くと、理玖は眉を寄せた。
「おまえは一体、どんな答えが欲しくて訊いてんだよ」
「え? いや、なんて言うか……」
また、言葉が足りなかったらしい。説明下手な自分に、嫌気が差す。美邑はなんと伝えるべきか頭をひねり、ようやく付け加えた。
「そういうヒトに、会ったんだよね。昨日、ここで」
「ここで……?」
おうむ返しをしながら、理玖が周囲を見回した。なんということもない、屋上の景色。校舎屋上の、景色。
「……ガチもんの不審者だな」
「だから、そうなんだけどさぁ」
しみじみと呟く理玖に、美邑はため息をつく。問題は、話がそこで終わりではないということだ。
「実は昨日の朝のうちに、多分そのヒトのこと、神社で見かけたんだよね……あたし」
「神社って……うちのか?」
「うん。そのときは、顔は見えなかったけど……」
昨日、モモに話したこととほとんど同じように喋りながら、美邑はちらりと理玖の様子を伺った。パンを咀嚼しながらも、眼鏡の奥の目が訝しげに細められている。
それ以上、なにを言うべきかも分からず、口の中に唐揚げを放り込む。鶏肉の旨味と、にんにく醤油の下味がじゅわりと舌の上に広がり、一瞬それに気を取られた。
「……まなんじゃねぇの?」
「え?」
聞き流してしまった言葉を拾おうと首を傾げると、理玖はもごもごと口を動かしてから、「いや」と首を振った。
「おまえってむかーしから、なんか変な奴に絡まれるなって思ってさ」
「なにそれ。どーゆー意味」
睨む美邑に、理玖が「いや、まぁ」とぱたぱた手を振る。
「そんだけ派手なヤツなら、見ればすぐ分かるだろうし。家に帰ったら、じいちゃんにも訊いてみるけど」
顔の広い神主ならば、なにか分かるかもしれない。少し微笑み、「ありがとう」と理玖に頭を下げる。
「お礼に、唐揚げやっぱり、一個分けてあげる」
「お。ラッキー」
「うまっ」と唐揚げを頬張る理玖にまた笑い、美邑ももう一つ口にした。肉を噛む美邑に、「でもよ」と声がかかる。
「なんでおまえが、そこまで気にすんだよ。不審者に会ったって……もしかして、なんかされたのか?」
一瞬。
「迎えにきたって言われて」と、そう口が動きかけた。それを留めたのは、先程聞き流した理玖の言葉が、今更になって頭の処理に追いついたからだろう。
――仲間なんじゃねぇの?
こんな場所に、唐突に現れ。そして消えた不審者。呟いた理玖の真意を図るほどに、口の中の唐揚げの味が、薄れていくような気がした。
「……なにもされてないけど、さ。先生に報告したって、冗談だと思われそうだから。だったら、正体が分かればまだ自分で身の守りようがあるかなーって」
「まぁ……確かにな」
本当に納得しているのか、それとも流しているだけなのかは分からなかったが、理玖が頷いてみせたため、美邑もそこで話を切り上げた。
体育での澤口の目が。理玖の呟いた言葉が。胸をしつこく突き回す。
――化け物。
――仲間なんじゃねぇの?
(止めて……)
目をつむり、自分の頭に呼びかけるも、言葉は壊れたCDのように繰り返し続けられる。
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