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お出かけ前に必要な準備として、みんなのご飯とスイーツ、グランデシープの毛で作った冬物、商品の追加、それからレンガや手押しポンプにトイレなどの話が進んだ時のため、登録申請は済ましているので問題はないはずだが、代理はダニエルさんにお願いした(元行商人だからね!)
お出かけ準備中に4回ほど燻製用の家を使って、大量のハムなども作り上げた。
家も別荘も、もちろんテントにだって前世のハムやベーコンはあるんだけど、ザックさん達が声をそろえて手作りした物のほうが美味しいって言うんだよね。
なんでだろ? お肉の違いかな、この世界のお肉(特に魔物)はなぜか美味しいんだよね~。まぁ、素材が美味しいせいで料理が発展してなかったんだろうけど、でも何かしら工夫をすればもっと美味しくなるのにそれをしないなんて……もったいないな~。
そんなこんなでバタバタ過ごし、トマスさん達や院長先生と子供達をはじめ、両ギルドのギルマスとサブマスにも冒険に出る事を前もって報告した。
みんながみんな反対してたけど、ザックさん達に説明を受けて何とか納得してくれた……心配してくれてるのは分かるけど、わたし小さくても強いのよ?
冒険者ランクはそれぞれに定められた一定期間に依頼を受けなければ登録抹消になるので、それを防ぐためのCランク依頼を受けて実績は完璧!
良かったよランクがCになってて、ランクEは3か月でFは1か月と短いけど、Cランクは半年だからね♪
冒険に出発する前にもう一度依頼を達成したら、さらに安心だ!
冒険に行くことが決まってから1週間(この世界は7日で1週間、4週の28日で1か月の12か月で1年だよ)
昨日は街の外にある薬草群生地に現れるウルフの討伐(数の制限はなく現れただけ)依頼と、ファングボアの毛皮納品依頼を無事達成することができ、本日ついに黒の森に向け出発する!
街の入り口には院長先生をはじめ子供達まで全員、住宅メンバーもトマスさん達も全員、ジョルジオさんと時間的に忙しいだろうに両ギルマスとサブマスが見送りに来てくれた。
「「エアちゃん、きをつけてね!?」」
「「なるべく、はやくかえってきてね!」」
「どうか病気や怪我に注意して下さい。ザック、アーロン、カイル、ライルくれぐれも気を付けてくださいね!?」
「お店も農場もきちんと守ります! 怪我には気を付けてください」
「心配ないかもしれませんが、気を付けてください」
「ザック達の言う事をよく聞いてくださいね!?」
そして串肉屋のおいちゃんまで駆けつけてくれて、なんとお皿に盛られたサイコロステーキと焼いていない串肉、挙句にタレまで持たせてくれんだよ♪
「エアちゃん、少ないが持って行ってくれ。怪我も病気も気を付けろよ!?」
「みんにゃも、きをちゅけちぇにぇ! おいしゃん、あいがちょ♪ いっちぇきま~しゅ!」
「「「「いってきます」」」」
わたしは定位置のビャクの背に乗り、いざしゅっぱーつ♪
〔〔えへへ。たのし~ね、エア♪〕〕
「にぇ~♪ でみょ、しゃいこりょしゅてーき、もりゃっちゃったにぇ~。⦅お土産準備しなきゃ♪⦆」
「そうだな~、あのおっちゃん、エアの事気に入ってくれてるしな!」
「おいしゃん、すち♡ しゃいこりょ、おいち♪」
「ね~。あれからも他の屋台見るけど、あそこ以上の店まだないもんね~」
「……タレ最高」
「あれだけ人気が出てるのを見ても、なかなか他の店が挑戦しませんよね。難しいんでしょうか?」
たわいもない話をしながら進み、ようやく黒の森の入り口に到着。
「さ! ここから黒の森だ、気を付けて進むぞ!」
「「「「〔〔お~っ!〕〕」」」」
とは言いつつも、私にはマップ様が付いているし、ビャク達強い味方もいるので安心してください♪
最初の時は良く分かっていなかったけど、この森はただ大きな森で強い魔物がいるってだけじゃなく、魔力の流れ?が活発なのと溜まりやすい事で強い魔物が増えやすいらしい。
魔力の影響なのか、植物の成長なども早いんだって……? 植物の成長が早い? 別荘や農場と似てる……同じような原理なのかな?
所々に果物や薬草などが見えるが、森の浅い所は他の冒険者も入る場所なので、奥まで行ける私は採るのを遠慮する。それに奥の方が良いのが多いんだよ!
ただ、観賞用の花があんまりないな~。ちょっとあるだけで、雰囲気が変わるのにな~。場所か!?
『おや? 奥に見たことない果物……か?』
道をそれ少し進んだところに果物らしきものが見える……モモのような見た目だけど、モモはすでにあるし。気になるな。
「⦅ザックさ~ん、あそこになんか果物がある見て来ていい? 食べられそうなら収穫したい⦆」
「いいぞ。どれ? あれか、食えるのか?」
「食べられて、美味しいのだと良いね~?」
「⦅ん~っとね、"スターピーチ"だって! モモより美味しいらしいよ!? どれどれ、試しに1つ味見を……。
お、美味しい! これは種を植えて農場にも別荘、家の庭にも数を増やしたい。よ~し、収穫だ♪⦆」
「んん~、あまい! 食べやすくてモモよりホントに美味しいです!」
「……収穫頑張る!」
見える所に3本の木が見えていたので5人で協力して収穫した結果、それぞれの木に数個残しても合計30個も集まった。
育てた時はどうなるか分からないけど、1本の木にかなりたくさんの実を付ける様だ。
スタートから幸先良いね~、ヒャッフォ~イ♪
そこからは特に変わった物はなく、時々魔物を発見するが"蒼の剣"が危なげなく倒していく。今回は"蒼の剣"のレベル上げを目的にしていたから、わたしやビャク達は警戒などに集中することになっているの。
「⦅向こう2キロ先、こっちに向かってくるオーク3体いるよ!⦆」
「行ってくる、ビャク達エアを頼む!」
そう言って今も気配を消して近付いていく4人。万が一にも負ける心配はないだろうけれど、もしかしたら戦闘音で他の魔物がやって来るかもしれない危険もあるので、少し間をあけ陰から見守る。
「よし、他の気配もないし進むぞ。ありがとなエア、周囲の警戒してくれて」
4人して代わる代わる頭をナデナデ。えへへ~、お礼言われちゃった♪
「ここら辺で今日は一泊するか? ビャク、ギンどうだ?」
〔〔ここなら良さそうだ〕〕
「じゃあエアさん、お願いします」
「は~い⦅久しぶりテントさん達~、お願いね? おお、さすが~♪⦆」
安定の自動設置、ちゃんと結界石もセットされているし、安全の確保も完璧だぜ!
〔〔すごいすごい! エア~、このいえ、いいね♪〕〕
「エア、聞いても良いか? いや、聞くが、前と違うのはなんでだ?」
そうなんです……例のごとく、おそらくギン達親子が増えたことが理由だろうと思うが、さらに広々快適に変化していたのです♪
その説明と、実はザックさん達を招いた時にも変化していて、今回で3回目だと報告。
「そうだったのか!?」
「至れり尽くせりだね~」
ザックさん達はなんだか感心してるみたいだけど、若干呆れてる!? ま、まぁ良い、快適な事に問題はないからね!
夕食後には、今日収穫したばかりのスターピーチの種が既に6個溜まっていたので、綺麗にして……確か固い殻は割った方が良いんだったかな~?
別荘の一角に植えつけて、地属性魔法を発動。少しでも元気にそして早く大きくなって沢山の美味しい実を付けて欲しいからね♪
早く美味しい実が付きますように~。
翌日簡単にサンドイッチと具沢山スープ、デザートに大人気のプリンで朝食を済ませ出発し、道中にはクッキーなどをポリポリ……。
なぜだろう……朝食を食べたばかりなのに、いくらでも食べれてしまうこの不思議?
マップ等を使い魔物を警戒していると、ザーリアの街をズレているが後方から、このままいくと頭上を通過するコースで魔物がやって来るのを感じた。
「⦅ロック鳥じゃない!? ザックさん取って来て良い!?⦆」
ロック鳥は美味しいからね、つい興奮しちゃうのは仕方がないのだよ!
「取って来るって……そんな必死に言われても、どうやって?」
「⦅ビャク達飛べるから、近くに行くの! おねが~い!⦆」
「はあ、分かったよ、その代わり、イヤーカフで報告! それで、俺達はどうするか……」
「⦅進んでていいよ♪ じゃあ、いってきま~す!⦆」
実は今回、街を出発した時からギンとアサギにはリュックのような袋を背負ってもらっている。
これは中が2つに分かれていて、片方はマジックバッグでもう片方はグランデシープの毛で覆われたソラとツキのモコモコベッドになっているの♪
戦闘中など、激しい動きの時は勿論なんだけど、まだ幼いソラとツキが移動中に眠くなった時なんかに、支える事が難しいから作ったんだよ。
地上戦なら一緒に戦えるんだけど、今回の相手は空にいるから仕方ないんだけどね……カバンからヒョッコリ頭を出してる姿が……も~かっわいいの~♡
さて上空には来たけど、どう対応するか……
〔エア、アレは傷が少ない方が良いのだろう?〕
「⦅ん~、どうせ解体するんだけど、羽が欲しいからね~⦆」
〔エア、私にまかせてくれないか!? 今まで飛翔は無かったからな〕
〔それでは、私もしたいです!〕
依頼で街の外に出た時に飛翔スキルを持っていなかったアサギは、どうしても跳びたかったのかそりゃ~もう必死にギンに教わっていた……そんな簡単にスキルを得られるものじゃないらしいんだけど、なんと1日で取得しちゃったんだよ!
新しいスキルを得てからも数回街の外に依頼を受けて出たけど、一度も戦ってないからなのか、新しいスキルでの戦闘を楽しみにして、ギンもアサギもソワソワしはじめましたね~。
「⦅怪我には気を付けて、無理しないでね?⦆」
〔〔はい!〕〕
「⦅ビャク、もし危なくなったら助けに行けれるように、もうちょっと近くで隠れてよ?⦆」
〔ふむ、ギンとアサギなら負ける事はないが仔がいるからな。では移動するか〕
ハッキリ姿の見える場所に隠れて見学。ギンとアサギは森の木々スレスレを気配を消して移動しているようで、ロック鳥はまだ気づいていないみたい。
ギン達とロック鳥の距離1キロほどの所で、ついに開戦!
まず先行はギンによる方向指定の威圧。レベルの違いだろうロック鳥が一瞬羽ばたきを止めたり、失神したのか墜落していくモノまで。
何とか飛んでいるモノにはギンが、落ちていくモノはアサギがそれぞれ爪斬撃でとどめを刺し、完全に落下してしまう前にギンは水、アサギは風魔法で器用に受け止め楽々勝利!
『はぁ~、それにしてもスキルと魔法を上手に使うな~。飛翔だってつい最近なのに……』
〔確かにスキルを得たのは最近だが、庭などで使いまくっているぞ? 高い所が面白いと言ってな〕
「⦅そうなの!? 知らなかった~。でも空を自由にか~、うん。たしかに楽しいもんね⦆」
〔〔エア~。みてた? すごかったでしょ!?〕〕
両親の圧勝に大興奮のソラとツキ、そして狩ったロック鳥を魔法で運んでちょっとドヤ顔のギンとアサギが戻ってきた……ロック鳥でっかいな……今までで最大かな?
お出かけ準備中に4回ほど燻製用の家を使って、大量のハムなども作り上げた。
家も別荘も、もちろんテントにだって前世のハムやベーコンはあるんだけど、ザックさん達が声をそろえて手作りした物のほうが美味しいって言うんだよね。
なんでだろ? お肉の違いかな、この世界のお肉(特に魔物)はなぜか美味しいんだよね~。まぁ、素材が美味しいせいで料理が発展してなかったんだろうけど、でも何かしら工夫をすればもっと美味しくなるのにそれをしないなんて……もったいないな~。
そんなこんなでバタバタ過ごし、トマスさん達や院長先生と子供達をはじめ、両ギルドのギルマスとサブマスにも冒険に出る事を前もって報告した。
みんながみんな反対してたけど、ザックさん達に説明を受けて何とか納得してくれた……心配してくれてるのは分かるけど、わたし小さくても強いのよ?
冒険者ランクはそれぞれに定められた一定期間に依頼を受けなければ登録抹消になるので、それを防ぐためのCランク依頼を受けて実績は完璧!
良かったよランクがCになってて、ランクEは3か月でFは1か月と短いけど、Cランクは半年だからね♪
冒険に出発する前にもう一度依頼を達成したら、さらに安心だ!
冒険に行くことが決まってから1週間(この世界は7日で1週間、4週の28日で1か月の12か月で1年だよ)
昨日は街の外にある薬草群生地に現れるウルフの討伐(数の制限はなく現れただけ)依頼と、ファングボアの毛皮納品依頼を無事達成することができ、本日ついに黒の森に向け出発する!
街の入り口には院長先生をはじめ子供達まで全員、住宅メンバーもトマスさん達も全員、ジョルジオさんと時間的に忙しいだろうに両ギルマスとサブマスが見送りに来てくれた。
「「エアちゃん、きをつけてね!?」」
「「なるべく、はやくかえってきてね!」」
「どうか病気や怪我に注意して下さい。ザック、アーロン、カイル、ライルくれぐれも気を付けてくださいね!?」
「お店も農場もきちんと守ります! 怪我には気を付けてください」
「心配ないかもしれませんが、気を付けてください」
「ザック達の言う事をよく聞いてくださいね!?」
そして串肉屋のおいちゃんまで駆けつけてくれて、なんとお皿に盛られたサイコロステーキと焼いていない串肉、挙句にタレまで持たせてくれんだよ♪
「エアちゃん、少ないが持って行ってくれ。怪我も病気も気を付けろよ!?」
「みんにゃも、きをちゅけちぇにぇ! おいしゃん、あいがちょ♪ いっちぇきま~しゅ!」
「「「「いってきます」」」」
わたしは定位置のビャクの背に乗り、いざしゅっぱーつ♪
〔〔えへへ。たのし~ね、エア♪〕〕
「にぇ~♪ でみょ、しゃいこりょしゅてーき、もりゃっちゃったにぇ~。⦅お土産準備しなきゃ♪⦆」
「そうだな~、あのおっちゃん、エアの事気に入ってくれてるしな!」
「おいしゃん、すち♡ しゃいこりょ、おいち♪」
「ね~。あれからも他の屋台見るけど、あそこ以上の店まだないもんね~」
「……タレ最高」
「あれだけ人気が出てるのを見ても、なかなか他の店が挑戦しませんよね。難しいんでしょうか?」
たわいもない話をしながら進み、ようやく黒の森の入り口に到着。
「さ! ここから黒の森だ、気を付けて進むぞ!」
「「「「〔〔お~っ!〕〕」」」」
とは言いつつも、私にはマップ様が付いているし、ビャク達強い味方もいるので安心してください♪
最初の時は良く分かっていなかったけど、この森はただ大きな森で強い魔物がいるってだけじゃなく、魔力の流れ?が活発なのと溜まりやすい事で強い魔物が増えやすいらしい。
魔力の影響なのか、植物の成長なども早いんだって……? 植物の成長が早い? 別荘や農場と似てる……同じような原理なのかな?
所々に果物や薬草などが見えるが、森の浅い所は他の冒険者も入る場所なので、奥まで行ける私は採るのを遠慮する。それに奥の方が良いのが多いんだよ!
ただ、観賞用の花があんまりないな~。ちょっとあるだけで、雰囲気が変わるのにな~。場所か!?
『おや? 奥に見たことない果物……か?』
道をそれ少し進んだところに果物らしきものが見える……モモのような見た目だけど、モモはすでにあるし。気になるな。
「⦅ザックさ~ん、あそこになんか果物がある見て来ていい? 食べられそうなら収穫したい⦆」
「いいぞ。どれ? あれか、食えるのか?」
「食べられて、美味しいのだと良いね~?」
「⦅ん~っとね、"スターピーチ"だって! モモより美味しいらしいよ!? どれどれ、試しに1つ味見を……。
お、美味しい! これは種を植えて農場にも別荘、家の庭にも数を増やしたい。よ~し、収穫だ♪⦆」
「んん~、あまい! 食べやすくてモモよりホントに美味しいです!」
「……収穫頑張る!」
見える所に3本の木が見えていたので5人で協力して収穫した結果、それぞれの木に数個残しても合計30個も集まった。
育てた時はどうなるか分からないけど、1本の木にかなりたくさんの実を付ける様だ。
スタートから幸先良いね~、ヒャッフォ~イ♪
そこからは特に変わった物はなく、時々魔物を発見するが"蒼の剣"が危なげなく倒していく。今回は"蒼の剣"のレベル上げを目的にしていたから、わたしやビャク達は警戒などに集中することになっているの。
「⦅向こう2キロ先、こっちに向かってくるオーク3体いるよ!⦆」
「行ってくる、ビャク達エアを頼む!」
そう言って今も気配を消して近付いていく4人。万が一にも負ける心配はないだろうけれど、もしかしたら戦闘音で他の魔物がやって来るかもしれない危険もあるので、少し間をあけ陰から見守る。
「よし、他の気配もないし進むぞ。ありがとなエア、周囲の警戒してくれて」
4人して代わる代わる頭をナデナデ。えへへ~、お礼言われちゃった♪
「ここら辺で今日は一泊するか? ビャク、ギンどうだ?」
〔〔ここなら良さそうだ〕〕
「じゃあエアさん、お願いします」
「は~い⦅久しぶりテントさん達~、お願いね? おお、さすが~♪⦆」
安定の自動設置、ちゃんと結界石もセットされているし、安全の確保も完璧だぜ!
〔〔すごいすごい! エア~、このいえ、いいね♪〕〕
「エア、聞いても良いか? いや、聞くが、前と違うのはなんでだ?」
そうなんです……例のごとく、おそらくギン達親子が増えたことが理由だろうと思うが、さらに広々快適に変化していたのです♪
その説明と、実はザックさん達を招いた時にも変化していて、今回で3回目だと報告。
「そうだったのか!?」
「至れり尽くせりだね~」
ザックさん達はなんだか感心してるみたいだけど、若干呆れてる!? ま、まぁ良い、快適な事に問題はないからね!
夕食後には、今日収穫したばかりのスターピーチの種が既に6個溜まっていたので、綺麗にして……確か固い殻は割った方が良いんだったかな~?
別荘の一角に植えつけて、地属性魔法を発動。少しでも元気にそして早く大きくなって沢山の美味しい実を付けて欲しいからね♪
早く美味しい実が付きますように~。
翌日簡単にサンドイッチと具沢山スープ、デザートに大人気のプリンで朝食を済ませ出発し、道中にはクッキーなどをポリポリ……。
なぜだろう……朝食を食べたばかりなのに、いくらでも食べれてしまうこの不思議?
マップ等を使い魔物を警戒していると、ザーリアの街をズレているが後方から、このままいくと頭上を通過するコースで魔物がやって来るのを感じた。
「⦅ロック鳥じゃない!? ザックさん取って来て良い!?⦆」
ロック鳥は美味しいからね、つい興奮しちゃうのは仕方がないのだよ!
「取って来るって……そんな必死に言われても、どうやって?」
「⦅ビャク達飛べるから、近くに行くの! おねが~い!⦆」
「はあ、分かったよ、その代わり、イヤーカフで報告! それで、俺達はどうするか……」
「⦅進んでていいよ♪ じゃあ、いってきま~す!⦆」
実は今回、街を出発した時からギンとアサギにはリュックのような袋を背負ってもらっている。
これは中が2つに分かれていて、片方はマジックバッグでもう片方はグランデシープの毛で覆われたソラとツキのモコモコベッドになっているの♪
戦闘中など、激しい動きの時は勿論なんだけど、まだ幼いソラとツキが移動中に眠くなった時なんかに、支える事が難しいから作ったんだよ。
地上戦なら一緒に戦えるんだけど、今回の相手は空にいるから仕方ないんだけどね……カバンからヒョッコリ頭を出してる姿が……も~かっわいいの~♡
さて上空には来たけど、どう対応するか……
〔エア、アレは傷が少ない方が良いのだろう?〕
「⦅ん~、どうせ解体するんだけど、羽が欲しいからね~⦆」
〔エア、私にまかせてくれないか!? 今まで飛翔は無かったからな〕
〔それでは、私もしたいです!〕
依頼で街の外に出た時に飛翔スキルを持っていなかったアサギは、どうしても跳びたかったのかそりゃ~もう必死にギンに教わっていた……そんな簡単にスキルを得られるものじゃないらしいんだけど、なんと1日で取得しちゃったんだよ!
新しいスキルを得てからも数回街の外に依頼を受けて出たけど、一度も戦ってないからなのか、新しいスキルでの戦闘を楽しみにして、ギンもアサギもソワソワしはじめましたね~。
「⦅怪我には気を付けて、無理しないでね?⦆」
〔〔はい!〕〕
「⦅ビャク、もし危なくなったら助けに行けれるように、もうちょっと近くで隠れてよ?⦆」
〔ふむ、ギンとアサギなら負ける事はないが仔がいるからな。では移動するか〕
ハッキリ姿の見える場所に隠れて見学。ギンとアサギは森の木々スレスレを気配を消して移動しているようで、ロック鳥はまだ気づいていないみたい。
ギン達とロック鳥の距離1キロほどの所で、ついに開戦!
まず先行はギンによる方向指定の威圧。レベルの違いだろうロック鳥が一瞬羽ばたきを止めたり、失神したのか墜落していくモノまで。
何とか飛んでいるモノにはギンが、落ちていくモノはアサギがそれぞれ爪斬撃でとどめを刺し、完全に落下してしまう前にギンは水、アサギは風魔法で器用に受け止め楽々勝利!
『はぁ~、それにしてもスキルと魔法を上手に使うな~。飛翔だってつい最近なのに……』
〔確かにスキルを得たのは最近だが、庭などで使いまくっているぞ? 高い所が面白いと言ってな〕
「⦅そうなの!? 知らなかった~。でも空を自由にか~、うん。たしかに楽しいもんね⦆」
〔〔エア~。みてた? すごかったでしょ!?〕〕
両親の圧勝に大興奮のソラとツキ、そして狩ったロック鳥を魔法で運んでちょっとドヤ顔のギンとアサギが戻ってきた……ロック鳥でっかいな……今までで最大かな?
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