まさか転生? 

花菱

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「おねがいしてもいい?」

「はい、いらっちゃいましぇ~。みしぇてくらしゃい、しゅぐしゅみましゅから、ちんぱいないでしゅよ~
 (ホアッ)おわりまちたよ。ほかにいたいちょころはにゃいでしゅか?」

「ありがとう。たくさん魔法使って大丈夫?」

「だいじょうぶでしゅ。ありがちょ~」

 一番無口のお兄さん、心配してくれるなんて優しい良い人だ。
 お礼を言ってニコニコ笑うとフードをかぶっていても伝わったようでニコッと笑ってくれた。イケメンだ。


「は~い、ちゅぎにょかた。どこがいたいでしゅか?」

「実は足を痛めたみたいなんだけどお願いできるかな?」

「ちんぱいいりましぇんよ、しゅぐなおしちゃいまちょうね(ホワッ)はい、いいれしゅよ。ほかにはありましぇんか?」

「大丈夫だよ。すごいね、ありがとう」

「どういたちまちて へへっ」

 このお兄さんもイケメンだけど、ちょっとやんちゃそう。


「おまたしぇしました。しょれではみましゅね? ふむふむ、じゃあなおちましゅよぉ。(ホワッ)だいじょうぶでしゅか? いたいちょころはありましゅか?」

「大丈夫ですよ。ありがとうございます。凄いですね一瞬で治ってしまいました」

「えへへ、いたくにゃいにゃらよかったでしゅ」

 ニコニコ丁寧なイケメンです。


 順番に怪我を治し終わっての結論。4人ともタイプは違うけどイケメンだ!



「改めて、助けてくれた上に、治癒魔法までかけてくれてありがとう。

 自己紹介をさせてもらっていいか?

 俺達は〈蒼の剣あおのつるぎ〉ってAランクパーティーで俺はリーダーのザック、こいつはアーロン、それからこの二人は兄弟で兄のカイルと弟のライル。

 他のパーティーに魔物をなすり付けられて、このままいけばパーティー全滅は確実だっただろう。本当にありがとう」


 リーダーっぽいと思ったら本当にリーダーだったイケメン兄さんの名前が、ザックさんで、茶髪に薄い茶色に瞳
 やんちゃそうなイケメン兄さんはアーロンさん、茶髪に青色の瞳
 ニコニコ丁寧イケメンさんはカイルさん、銀髪に水色の瞳
 カイルさんの弟で無口のイケメンさんはライルさんで、金髪だけどお兄さんと同じ水色の瞳
 
 4人は深々と頭を下げ感謝を伝えてくれる。

『Aランクパーティーだったの!? ビャク、わたしの事話す? 間違いなく良い人だよね』

〘転生の事は言わない方がいい、なかなか理解できないことだ。気が付いたらここにいて記憶も怪しいと〙

『わかった!』

 でも、私の自己紹介の前に、気になることを片付けないと。ゆっくり出来ませんからね!

「まにあってよかったでしゅ。にげたひとたちはどうしゅるんでしゅ? あと、たおちたまもにょは?」

「あー、その事で気になってたんだけど、魔物はどこに行ったのかな?」

 私の質問を聞きアーロンさんが逆に質問です、でも何言ってるの?

「ちゃんと、まじっくばっぐにいれてましゅよ? じかんがたちゅといたんじゃいましゅかりゃね」

「「「あの量全部?」」」
「……凄い」

 え? 何でそんなに驚くの? 変なこと言ったかな?


「ところで……聞いてもいいか? この森には1人で来たのか? それと……その……従魔……だよな? 狼いや、もしかして…………フェンリルってことは…………無いよな!?」

 ザックさんがスッゴク聞きにくそうに質問してくる、リーダーだもんね、ガンバレ。

『ビャク? 言って良いんだったよね』

〘問題無い〙

 では自己紹介と家族の紹介をしましょうか。

「エア・ルミナード しゃんしゃいでしゅ。
 ここにはきにょう、きじゅいたらいまちたち、ひとりでちた。こにょこはじゅうまにょ、びゃく。ふぇんりるでしゅよ。きょうあっちぇ、かじょくになりまちた」

 きちんとフードも外して、ペコリと挨拶は丁寧にします。精神年齢 26歳ですからね! 

〔エアの従魔でフェンリルのビャクという〕



「……気付いたら……ここにいた?」

「やっぱりフェンリル……でも色が……しかも喋ってる」

「昨日からいて、今日フェンリルにあった? 一晩こんな小さな子が一人だったと?」

「3歳」

 それぞれ気になる所が違うようですが……いっぺんに喋られても……

「ちょっとすまん。少し4人で話をしてきて大丈夫か?」
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