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「クソッ! あいつらなすり付けやがった!! こっちだってオーク4匹相手にしてんだぞっ」
「一匹ずつ仕留めるしかない! 足止めできるか!? 危ない!」
「やるしかないでしょう! 右、来てますよ!」
「数が多い、後ろ気を付けて」
「ぐっ! かてぇ。流石は黒の森、次から次に高ランクが!」
4人の姿を見ていると、剣や槍、魔法を交えながら何とか奮闘しているが徐々に魔物が優勢になり始め、大きなダメージは無いようだが小さな攻撃を防げなくなってきていた。
『ビャク、どうしよう、もう見てられない!』
〔私が少しの間、魔物の動きを止めてみよう。その間に奴等に助けがいるか聞いてみたらどうだ?〕
『わかった、お願い!』
〔では近付いてみるか。私の背から降りるなよ。それと声に出さずに話したい事があるときは〘念話で話しかけるから落ち着いていろ〙〕
『おお、頭の中で会話が出来るんだね。気を付けることがあったら教えてね』
ビャクに魔物へ向け威圧してもらう。神獣だけあって強いので魔物が少し警戒し固まる。
「新たな魔物か!?」
「たしゅけはいりましゅか?」
………………?
「あり? あにょ! だいじょうぶでしゅか? よにんで こにょかじゅ かてましゅか?」
………………何故? 返事がない。
「たしゅけいらにゃいんでしゅか!? いいにゃら いどうちまちゅよ!」
ちょっと強めに声をかけると……ようやくハッと気づいたように
「あ、ああ、助けてもらいたいが……」
「「えっ!? 子供の声っぽいけど……喋れる狼? じゃないな……」」
「…………」
混乱するのは分かるけど、完全に意識が魔物から逸れてますよ。危険だ。良かったビャクに動きを止めてもらってて、してなかったら一貫の終わりだよ。でも助けを求める声頂きました。
「わかりまちた。しゅいだん!」
パシュッ! ドドドオォォォォ……ン
〔エア……、やり過ぎ……〕
なにか? 助けを求められましたよ?
「おわりまちたよ。だいじょうぶでちたか? けがちてまちぇんか?」
魔法を使うと今までのところ無敵ですね、一瞬で決着が付いてしまいましたよ。
「「「もう!? ……はや……」」」
「……凄い魔法……早いし正確」
どうやら、こんな幼女がいくら魔法を使ったにしても一度に魔物を倒した事で、さらに混乱の渦に巻き込んでしまったようです。
『ビャクもうおりていいでちょ?』
ビャクに確認すると、すぐに降りやすい様に身体を低くしてくれるのでありがとうと言って降りる。
「子供? 何でこんな所に?」
「「……え? 子供? 本当に?」」
「……小さい」
大きなケガはないが小さな傷が目に付くので、魔法で傷を治すことをイメージ(ピコン♪)、ポテポテと4人に近づいていく。
「きじゅがありましゅね、みしぇてくらしゃい」
「え? いや大丈夫だ、このぐらいの擦り傷問題ない」
「だめでしゅよ! ちょっとちたことで、おおきなもんだいになりゅこちょがありゅんでしゅ!
ちっちゃなきじゅだったのが、きりおとしゅことになったりゃたいへんでしゅよ。
だいじょうぶ。しゅぐでしゅかりゃね~、いちゃくないでしゅよ~」
リーダーさんっぽいイケメンお兄さんが遠慮しているが強引にしちゃいますよ。
ホワッと一瞬光が身体を包み込んで消えた、驚いて身体を確認すると傷がなくなっている。良かった成功です!(ちょっとビックリしたけど、それは内緒)
「はい。なおりまちたよ、よくかんばりまちたね~。ちゅぎにょかた~どうじょ~」
「……は? 傷が治った? 治癒魔法まで使えるのか……」
〔こらエア、何をしている……〕
「ん? ちりょうでしゅよ? こわがってりゅみたいだったかりゃ、やしゃちくちてみました。えへへ?」
〔そうか。無理はするなよ〕
笑ってごまかしたら尻尾を振りながら、心配するように顔を擦り付けてきてくれる優しいモフモフさんです。
『大丈夫ありがとう。もう少しの間顔は隠しておこうか?』
〔ああそれがいい。もうしばらく様子を見て判断しよう〕
「小っさい子に幼児にするような対応された……ん?……昔の傷跡も消えてる?」
「攻撃も治癒も凄い……それにあれ従魔? まさかフェンリル……じゃないよな?」
「とても小さい子ですが、なぜこのような森にいるんでしょうか。周囲に大人の気配はありませんし……」
「……フードで見えない、けど可愛い子……いい子」
4人で話し始めてしまい、次の人を治療で呼んでいるのに来てくれずションボリですよ。
〔お前達何をしている? エアが呼んでいるのに行かんのか?〕
「「「!! しゃ、しゃべった~??」」」
「行く」
ビャクが見かねて呼びに行ってくれました…………が、なぜ? 余計に大混乱
「一匹ずつ仕留めるしかない! 足止めできるか!? 危ない!」
「やるしかないでしょう! 右、来てますよ!」
「数が多い、後ろ気を付けて」
「ぐっ! かてぇ。流石は黒の森、次から次に高ランクが!」
4人の姿を見ていると、剣や槍、魔法を交えながら何とか奮闘しているが徐々に魔物が優勢になり始め、大きなダメージは無いようだが小さな攻撃を防げなくなってきていた。
『ビャク、どうしよう、もう見てられない!』
〔私が少しの間、魔物の動きを止めてみよう。その間に奴等に助けがいるか聞いてみたらどうだ?〕
『わかった、お願い!』
〔では近付いてみるか。私の背から降りるなよ。それと声に出さずに話したい事があるときは〘念話で話しかけるから落ち着いていろ〙〕
『おお、頭の中で会話が出来るんだね。気を付けることがあったら教えてね』
ビャクに魔物へ向け威圧してもらう。神獣だけあって強いので魔物が少し警戒し固まる。
「新たな魔物か!?」
「たしゅけはいりましゅか?」
………………?
「あり? あにょ! だいじょうぶでしゅか? よにんで こにょかじゅ かてましゅか?」
………………何故? 返事がない。
「たしゅけいらにゃいんでしゅか!? いいにゃら いどうちまちゅよ!」
ちょっと強めに声をかけると……ようやくハッと気づいたように
「あ、ああ、助けてもらいたいが……」
「「えっ!? 子供の声っぽいけど……喋れる狼? じゃないな……」」
「…………」
混乱するのは分かるけど、完全に意識が魔物から逸れてますよ。危険だ。良かったビャクに動きを止めてもらってて、してなかったら一貫の終わりだよ。でも助けを求める声頂きました。
「わかりまちた。しゅいだん!」
パシュッ! ドドドオォォォォ……ン
〔エア……、やり過ぎ……〕
なにか? 助けを求められましたよ?
「おわりまちたよ。だいじょうぶでちたか? けがちてまちぇんか?」
魔法を使うと今までのところ無敵ですね、一瞬で決着が付いてしまいましたよ。
「「「もう!? ……はや……」」」
「……凄い魔法……早いし正確」
どうやら、こんな幼女がいくら魔法を使ったにしても一度に魔物を倒した事で、さらに混乱の渦に巻き込んでしまったようです。
『ビャクもうおりていいでちょ?』
ビャクに確認すると、すぐに降りやすい様に身体を低くしてくれるのでありがとうと言って降りる。
「子供? 何でこんな所に?」
「「……え? 子供? 本当に?」」
「……小さい」
大きなケガはないが小さな傷が目に付くので、魔法で傷を治すことをイメージ(ピコン♪)、ポテポテと4人に近づいていく。
「きじゅがありましゅね、みしぇてくらしゃい」
「え? いや大丈夫だ、このぐらいの擦り傷問題ない」
「だめでしゅよ! ちょっとちたことで、おおきなもんだいになりゅこちょがありゅんでしゅ!
ちっちゃなきじゅだったのが、きりおとしゅことになったりゃたいへんでしゅよ。
だいじょうぶ。しゅぐでしゅかりゃね~、いちゃくないでしゅよ~」
リーダーさんっぽいイケメンお兄さんが遠慮しているが強引にしちゃいますよ。
ホワッと一瞬光が身体を包み込んで消えた、驚いて身体を確認すると傷がなくなっている。良かった成功です!(ちょっとビックリしたけど、それは内緒)
「はい。なおりまちたよ、よくかんばりまちたね~。ちゅぎにょかた~どうじょ~」
「……は? 傷が治った? 治癒魔法まで使えるのか……」
〔こらエア、何をしている……〕
「ん? ちりょうでしゅよ? こわがってりゅみたいだったかりゃ、やしゃちくちてみました。えへへ?」
〔そうか。無理はするなよ〕
笑ってごまかしたら尻尾を振りながら、心配するように顔を擦り付けてきてくれる優しいモフモフさんです。
『大丈夫ありがとう。もう少しの間顔は隠しておこうか?』
〔ああそれがいい。もうしばらく様子を見て判断しよう〕
「小っさい子に幼児にするような対応された……ん?……昔の傷跡も消えてる?」
「攻撃も治癒も凄い……それにあれ従魔? まさかフェンリル……じゃないよな?」
「とても小さい子ですが、なぜこのような森にいるんでしょうか。周囲に大人の気配はありませんし……」
「……フードで見えない、けど可愛い子……いい子」
4人で話し始めてしまい、次の人を治療で呼んでいるのに来てくれずションボリですよ。
〔お前達何をしている? エアが呼んでいるのに行かんのか?〕
「「「!! しゃ、しゃべった~??」」」
「行く」
ビャクが見かねて呼びに行ってくれました…………が、なぜ? 余計に大混乱
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