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レベルの高いビャクに見守ってもらいながらの戦闘訓練の約束を取り付けて一安心。
『やっぱり戦いの基本を知ってるだろうから、冒険者になるためにはキチンと学ばないとね』
テントから出てまずは刀を見せる……が、ただ見せても良さが伝わらないかもしれないので一工夫するため、結界の外に出ることに。
『ちょっと待っててね。えっと、地属性で……さっきのオークぐらいでいいかな?』
〔どうした? なにを………おお、すごいなオークか……まるで本物だ……〕
『ほんと? 良かった~ 前世に魔物なんていなかったし、見たのもさっきが初めてだったんだけど。
じゃあ、見ててね』
この身体に必要なのは体力とスピードである。
イメージしてから歩いたりジャンプして動きを確認すると、思った通り身体強化が出来ている。どうしても短い手足が不利になる時は魔法でカバーすれば何とかなる………はず。
土人形オークには倒したオークの能力に合わせて、こちらの攻撃で致命傷を受けるまでは攻撃を続けるようお願いして、訓練開始。
まずは土人形オークの動きを見学。見たことないからね。
大きな身体の割に思ったより動きが早くて驚くが、今の私は身体強化で対応できるはず!
速さで攻撃をかわしつつ、魔法で足元を崩し転倒したところを見逃がさず首を切る。
『刀の切れ味が良すぎる! 致命傷どころか首ちょんぱだ! 首切れるほど刀の刃長くないよ?』
〔なかなか良い動きだった。ゴーレムの能力は先ほどのオークと変わらないぐらいだったのに。これだけ動けたら実際に戦うのも問題ないだろう。
それに刀だったな、その武器は素晴らしいな。今まで何度か剣を持った者の戦いを見たことがあるが、これほどの切れ味を見たのは初めてだ〕
ビャクが褒めながら頭をこすりつけてくる。 うへへ……モフモフ最高!
『やったー!! ビャクにそう判断して貰えたのなら安心できるわ。
じゃあ、訓練終了にして、空の散歩に行こう? それで、私が倒せそうな魔物がいたら倒すってことで』
〔そうしよう。だが魔法も使えば大抵の魔物が倒せると思うが、どうせなら食べられる美味い魔物にしよう〕
『美味しい魔物? ビャクが見分けられるならそうしよう。美味しいのが食べたいもん。
すぐ用意するからちょっと待ってね』
土人形を元の土に戻して、キャンプセットを収納していく。
〔用意? テントをしまってどうするんだ?〕
『もし人と会ったらここには居られないでしょ? 私は3歳で、たとえビャクがいても大人がいなかったら警戒されたり保護対象になると思うの。
念には念を入れて行動しないと……そんな時にテントを片付けに戻る訳にもいかないからね、何事もなくて戻ってこれたときはインベントリからの楽ちん設置があるから簡単だし。
よし、お待たせ~ うふふ……楽しみ、空って寒い? マントあったほうが良い?』
〔寒さも風の抵抗も結界で防ぐから問題はないが、もし人に見られた時に少しでも隠すならマントがあった方がいいかもしれんな〕
『はーい。マントあるよ。やっぱり姿は隠す方がいいのかな?』
〔どこにでも悪い者はいる。そんな奴らに可愛いエアの姿を見られたら私が許せん。だが、エアの為に良い者も間違いなくいるだろう。その判断が出来るまでは隠す方がいい〕
『わかった! でーきた、見てビャク。ジャーン! ビャクとお揃いのマントにしてみました!
これも神様からもらったの』
真っ白いお尻が隠れる丈のマント。ケモ耳とお尻部分には尻尾まで付いててしかもフワフワ!
三角耳といえば前世では犬耳だけど、この世界ではフェンリルってことで。
〔お揃いか! 似合っているぞ、エア! さあ乗れ、散歩に行こう。しっかりつかまっていろ〕
お揃いにビャクも喜んでくれたようです。
「おしょりゃに、しゅっぴゃーちゅ!」
『やっぱり戦いの基本を知ってるだろうから、冒険者になるためにはキチンと学ばないとね』
テントから出てまずは刀を見せる……が、ただ見せても良さが伝わらないかもしれないので一工夫するため、結界の外に出ることに。
『ちょっと待っててね。えっと、地属性で……さっきのオークぐらいでいいかな?』
〔どうした? なにを………おお、すごいなオークか……まるで本物だ……〕
『ほんと? 良かった~ 前世に魔物なんていなかったし、見たのもさっきが初めてだったんだけど。
じゃあ、見ててね』
この身体に必要なのは体力とスピードである。
イメージしてから歩いたりジャンプして動きを確認すると、思った通り身体強化が出来ている。どうしても短い手足が不利になる時は魔法でカバーすれば何とかなる………はず。
土人形オークには倒したオークの能力に合わせて、こちらの攻撃で致命傷を受けるまでは攻撃を続けるようお願いして、訓練開始。
まずは土人形オークの動きを見学。見たことないからね。
大きな身体の割に思ったより動きが早くて驚くが、今の私は身体強化で対応できるはず!
速さで攻撃をかわしつつ、魔法で足元を崩し転倒したところを見逃がさず首を切る。
『刀の切れ味が良すぎる! 致命傷どころか首ちょんぱだ! 首切れるほど刀の刃長くないよ?』
〔なかなか良い動きだった。ゴーレムの能力は先ほどのオークと変わらないぐらいだったのに。これだけ動けたら実際に戦うのも問題ないだろう。
それに刀だったな、その武器は素晴らしいな。今まで何度か剣を持った者の戦いを見たことがあるが、これほどの切れ味を見たのは初めてだ〕
ビャクが褒めながら頭をこすりつけてくる。 うへへ……モフモフ最高!
『やったー!! ビャクにそう判断して貰えたのなら安心できるわ。
じゃあ、訓練終了にして、空の散歩に行こう? それで、私が倒せそうな魔物がいたら倒すってことで』
〔そうしよう。だが魔法も使えば大抵の魔物が倒せると思うが、どうせなら食べられる美味い魔物にしよう〕
『美味しい魔物? ビャクが見分けられるならそうしよう。美味しいのが食べたいもん。
すぐ用意するからちょっと待ってね』
土人形を元の土に戻して、キャンプセットを収納していく。
〔用意? テントをしまってどうするんだ?〕
『もし人と会ったらここには居られないでしょ? 私は3歳で、たとえビャクがいても大人がいなかったら警戒されたり保護対象になると思うの。
念には念を入れて行動しないと……そんな時にテントを片付けに戻る訳にもいかないからね、何事もなくて戻ってこれたときはインベントリからの楽ちん設置があるから簡単だし。
よし、お待たせ~ うふふ……楽しみ、空って寒い? マントあったほうが良い?』
〔寒さも風の抵抗も結界で防ぐから問題はないが、もし人に見られた時に少しでも隠すならマントがあった方がいいかもしれんな〕
『はーい。マントあるよ。やっぱり姿は隠す方がいいのかな?』
〔どこにでも悪い者はいる。そんな奴らに可愛いエアの姿を見られたら私が許せん。だが、エアの為に良い者も間違いなくいるだろう。その判断が出来るまでは隠す方がいい〕
『わかった! でーきた、見てビャク。ジャーン! ビャクとお揃いのマントにしてみました!
これも神様からもらったの』
真っ白いお尻が隠れる丈のマント。ケモ耳とお尻部分には尻尾まで付いててしかもフワフワ!
三角耳といえば前世では犬耳だけど、この世界ではフェンリルってことで。
〔お揃いか! 似合っているぞ、エア! さあ乗れ、散歩に行こう。しっかりつかまっていろ〕
お揃いにビャクも喜んでくれたようです。
「おしょりゃに、しゅっぴゃーちゅ!」
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