1 / 1
猫は知っている。
しおりを挟む
猫は知っている。人間に可愛くおねだりすればご飯がもらえるということを。
「にゃぁ~」スリスリ
「もうご飯食べ終わったの?」
「にゃぅ~…」
「おねだりしてもあげません!」
「にゃぁん…」ジーッ
「うっ…」
「仕方ないなぁ…少しだけよ?」
「にゃふん」ニヤッ
猫は知っている。ソファーを引っ掻いたら人間がかまってくれることを。
「あー!!!ソファーが破けてる!」
「こら!また引っ掻いたでしょ!!」
「にゃにゃにゃ~」スタタタタ
「あ、こら待てー!!!!」
猫は知っている。シンクの下にご飯が隠されていることを。
「にゃっにゃっ」
ガチャ
ガサガサ
パクパクパク
「あ、またつまみ食いしてる!」
「にゃっ」スタタ
「まてー!!!!」
猫は知っている。人間がたくさん頑張っていることを。
「うぅ…どうして私ばっかり…」
「うにゃーん?」スリスリ
「ん…いつもありがとね…」
「にゃふん」ニコッ
猫は知っている。人間が箱を持ってきたらこわいところに連れていかれることを。
「おいで~」
「にゃ~?」ジーッ
「ほらこっち」
「……」
「にゃにゃ!!!」スタタ
「あ、逃げるなっ!病院行くぞー!!!」
猫は知っている。人間とずっと一緒には居られないことを。
猫は知っている。自分が死んだら人間が悲しむことを。
猫は知っている。人間は自分のことを世界一大切にしてくれていることを。
「にゃ!」
「にゃぁ~」スリスリ
「もうご飯食べ終わったの?」
「にゃぅ~…」
「おねだりしてもあげません!」
「にゃぁん…」ジーッ
「うっ…」
「仕方ないなぁ…少しだけよ?」
「にゃふん」ニヤッ
猫は知っている。ソファーを引っ掻いたら人間がかまってくれることを。
「あー!!!ソファーが破けてる!」
「こら!また引っ掻いたでしょ!!」
「にゃにゃにゃ~」スタタタタ
「あ、こら待てー!!!!」
猫は知っている。シンクの下にご飯が隠されていることを。
「にゃっにゃっ」
ガチャ
ガサガサ
パクパクパク
「あ、またつまみ食いしてる!」
「にゃっ」スタタ
「まてー!!!!」
猫は知っている。人間がたくさん頑張っていることを。
「うぅ…どうして私ばっかり…」
「うにゃーん?」スリスリ
「ん…いつもありがとね…」
「にゃふん」ニコッ
猫は知っている。人間が箱を持ってきたらこわいところに連れていかれることを。
「おいで~」
「にゃ~?」ジーッ
「ほらこっち」
「……」
「にゃにゃ!!!」スタタ
「あ、逃げるなっ!病院行くぞー!!!」
猫は知っている。人間とずっと一緒には居られないことを。
猫は知っている。自分が死んだら人間が悲しむことを。
猫は知っている。人間は自分のことを世界一大切にしてくれていることを。
「にゃ!」
0
お気に入りに追加
1
この作品の感想を投稿する
あなたにおすすめの小説

【完結】小さな大冒険
衿乃 光希(恋愛小説大賞参加しています)
絵本
動物の子供たちが、勇気を出して一歩を踏み出す、小さくても大きな冒険物語。主人公は毎回変わります。作者は絵を描けないので、あなたの中でお好きな絵を想像して読んでくださいね。漢字にルビは振っていません。絵本大賞にエントリーしています。
たったひとつの願いごと
りおん雑貨店
絵本
銀河のはてで、世界を見守っている少年がおりました。
その少年が幸せにならないと、世界は冬のままでした。
少年たちのことが大好きないきものたちの、たったひとつの願いごと。
それは…


ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる