28 / 35
28. どうして
しおりを挟むあの後も変わらず酒を飲み続けた俺らは二日酔いで痛む頭を抑えながらコンビニへ朝食を買いに出た
おにぎりや味噌汁等をカゴに入れていきながらお酒に手を伸ばす優希に「お前まだ飲むのかよ。」と呆れたように言えば「次いつお前と飲めるか分かんねぇじゃん。それにあと2日あるし今日も飲むぞ。」なんて言いながらいくつかを手に取りカゴに入れた
そのまま会計を済ませ並んで歩いていれば「あれ?」なんて声が横から聞こえた
「どうした?」
「あれ、あの向こう側にいる人」
そう言いながら優希が指さす方を見れば見た事のある後ろ姿
「竣くん?」
「やっぱそうだよな、、もしかしてって思ったけど」
「なんでここに....」
「竣くんって今、地元にいるんだよな?」
「あぁ、手紙には実家に戻るって、、」
「竣くんもここなの?」
「いや、違うはずだよ。ここから遠くはないけどここではない。」
「じゃあ見間違いか、、?」
「だと思う、、だって竣くんが1人でここに来る理由がない。」
「だよな....」
そう話すも、気になった俺達は竣くんらしき人物の後を追った
慣れたように歩く姿にやはり別人なんじゃ、、、と思った時、その人物が足を止めた
慌てて建物の陰に隠れた俺達はゆっくりと覗き込み様子を伺う
するとある一角でしゃがみこみ手を合わせた
その行動に驚き辺りを見渡せば、そこは事故のあった公園近くだった
同じようにそれに気付いた優希が声を出す
「ここって、、、」
「あぁ、追いかけるのに夢中でちゃんと見てなかったけど、、、」
「行ってみないか?」
「えっ?」
「お前も気になるだろ?」
「それはそうだけど、、、、」
「行くぞ」
そう言って歩いていく優希の後を慌てて追いかける
するとその人物が立ち上がりこちらを振り返った
「しゅんくん、、、」
「ゆい、、さん、それに優希さんもどうして、、」
「優希に誘われて遊びに来てたんだ」
「そうだったんですね....」
「それで竣くんはどうしてここに?」
「それは、、、、」
「さっき手を合わせてたよね?どういう事?」
「、、、、」
「結、ちょっと言い方キツイと思う」
「あっ、ごめん。そういうつもりじゃなくて、、、」
「大丈夫です。俺だって逆の立場なら気になりますから」
「俺も知りたいな、竣くんはどうしてここに?」
思わぬ俺達との出会いと問いかけに竣くんは下を向き手をギュッと握りしめた
だけどすぐに顔を上げ、「そこのベンチで少し話してもいいですか?」そう言った
21
お気に入りに追加
39
あなたにおすすめの小説
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/bl.png?id=5317a656ee4aa7159975)
俺にとってはあなたが運命でした
ハル
BL
第2次性が浸透し、αを引き付ける発情期があるΩへの差別が医療の発達により緩和され始めた社会
βの少し人付き合いが苦手で友人がいないだけの平凡な大学生、浅野瑞穂
彼は一人暮らしをしていたが、コンビニ生活を母に知られ実家に戻される。
その隣に引っ越してきたαΩ夫夫、嵯峨彰彦と菜桜、αの子供、理人と香菜と出会い、彼らと交流を深める。
それと同時に、彼ら家族が頼りにする彰彦の幼馴染で同僚である遠月晴哉とも親睦を深め、やがて2人は惹かれ合う。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/bl.png?id=5317a656ee4aa7159975)
キンモクセイは夏の記憶とともに
広崎之斗
BL
弟みたいで好きだった年下αに、外堀を埋められてしまい意を決して番になるまでの物語。
小山悠人は大学入学を機に上京し、それから実家には帰っていなかった。
田舎故にΩであることに対する風当たりに我慢できなかったからだ。
そして10年の月日が流れたある日、年下で幼なじみの六條純一が突然悠人の前に現われる。
純一はずっと好きだったと告白し、10年越しの想いを伝える。
しかし純一はαであり、立派に仕事もしていて、なにより見た目だって良い。
「俺になんてもったいない!」
素直になれない年下Ωと、執着系年下αを取り巻く人達との、ハッピーエンドまでの物語。
性描写のある話は【※】をつけていきます。
絶滅危惧種オメガと異世界アルファ
さこ
BL
終末のオメガバース。
人々から嫌われたオメガは衰退していなくなり、かつて世界を支配していたアルファも地上から姿を消してしまった。 近いうち、生まれてくる人間はすべてベータだけになるだろうと言われている。
主人公は絶滅危惧種となったオメガ。
周囲からはナチュラルな差別を受け、それでも日々を平穏に生きている。
そこに出現したのは「異世界」から来たアルファ。
「──俺の運命に会いに来た」
自らの存在意義すら知らなかったオメガの救済と、魂の片割れに出会う為にわざわざ世界を越えたアルファの執着と渇望の話。
独自のオメガバース設定となります。
タイトルに異世界とありますがこの本編で異世界は出てきません。異世界人が出てくるだけです。
完結・オメガバース・虐げられオメガ側妃が敵国に売られたら激甘ボイスのイケメン王から溺愛されました
美咲アリス
BL
虐げられオメガ側妃のシャルルは敵国への貢ぎ物にされた。敵国のアルベルト王は『人間を食べる』という恐ろしい噂があるアルファだ。けれども実際に会ったアルベルト王はものすごいイケメン。しかも「今日からそなたは国宝だ」とシャルルに激甘ボイスで囁いてくる。「もしかして僕は国宝級の『食材』ということ?」シャルルは恐怖に怯えるが、もちろんそれは大きな勘違いで⋯⋯? 虐げられオメガと敵国のイケメン王、ふたりのキュン&ハッピーな異世界恋愛オメガバースです!
【完結・ルート分岐あり】オメガ皇后の死に戻り〜二度と思い通りにはなりません〜
ivy
BL
魔術師の家門に生まれながら能力の発現が遅く家族から虐げられて暮らしていたオメガのアリス。
そんな彼を国王陛下であるルドルフが妻にと望み生活は一変する。
幸せになれると思っていたのに生まれた子供共々ルドルフに殺されたアリスは目が覚めると子供の頃に戻っていた。
もう二度と同じ轍は踏まない。
そう決心したアリスの戦いが始まる。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/bl.png?id=5317a656ee4aa7159975)
Endless Summer Night ~終わらない夏~
樹木緑
BL
ボーイズラブ・オメガバース "愛し合ったあの日々は、終わりのない夏の夜の様だった”
長谷川陽向は “お見合い大学” と呼ばれる大学費用を稼ぐために、
ひと夏の契約でリゾートにやってきた。
最初は反りが合わず、すれ違いが多かったはずなのに、
気が付けば同じように東京から来ていた同じ年の矢野光に恋をしていた。
そして彼は自分の事を “ポンコツのα” と呼んだ。
***前作品とは完全に切り離したお話ですが、
世界が被っていますので、所々に前作品の登場人物の名前が出てきます。***
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/bl.png?id=5317a656ee4aa7159975)
君はアルファじゃなくて《高校生、バスケ部の二人》
市川パナ
BL
高校の入学式。いつも要領のいいα性のナオキは、整った容姿の男子生徒に意識を奪われた。恐らく彼もα性なのだろう。
男子も女子も熱い眼差しを彼に注いだり、自分たちにファンクラブができたりするけれど、彼の一番になりたい。
(旧タイトル『アルファのはずの彼は、オメガみたいな匂いがする』です。)全4話です。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/bl.png?id=5317a656ee4aa7159975)
【完結】ぎゅって抱っこして
かずえ
BL
幼児教育学科の短大に通う村瀬一太。訳あって普通の高校に通えなかったため、働いて貯めたお金で二年間だけでもと大学に入学してみたが、学費と生活費を稼ぎつつ学校に通うのは、考えていたよりも厳しい……。
でも、頼れる者は誰もいない。
自分で頑張らなきゃ。
本気なら何でもできるはず。
でも、ある日、金持ちの坊っちゃんと心の中で呼んでいた松島晃に苦手なピアノの課題で助けてもらってから、どうにも自分の心がコントロールできなくなって……。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる