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1.突然の別れ
しおりを挟む番がしんでしまった
信号無視の車に撥ねられそうになった男の子を庇ったそうだ
聞いた時は驚きや悲しさが全身を覆った
信じたくなくて、何かの間違いであってほしくて
だけどベッドに横たわる彼の顔を見た時 "彼らしいや...." そんな気持ちが大きくなった
困っている人がいれば迷うこと無く助ける
自分がどれだけ損をするような事であっても関係なかった
人が生きる為に呼吸をするように
彼にとって手を差し出す事は当たり前の事だった
だから目の前で危ない目にあいそうなその子を見て咄嗟に救いの手を伸ばしたのだろう
警察の話だとその子は助かったそうだ
彼の頬にそっと触れる
よかったな、、、
お前が助けた子、かすり傷で済んだそうだよ、、、
自分の命に変えてでも救ったお前は、ほんとヒーローみたいだな、、、
でも、、、
世界でただ一人の番であるお前を失った俺はどうしたらいい?
これからどうやって生きていけばいい?
応えてくれよ、、、
涙でぼやけた視界で彼の顔がはっきりと見えなくなる
"いつも俺が泣いていたらそっと抱き寄せて「大丈夫。」って優しく言ってくれたじゃないか"
頬に触れていた手を今度は彼の手に絡める
"抱きしめてくれた時の、お前の少し高めの体温が心地よくて好きなんだ、、、、"
"なのにどうして、、、今握っているお前の手はこれ程までに冷たいんだ、、、"
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