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しおりを挟む翌日、学校でいつもの様に楓と過ごすけど、いつ話そうかとついそわそわしてしまう
そんな俺の様子に痺れを切らした楓に帰り道「お前朝からすっげぇ変だぞ、、、」なんて言葉をかけられた
「変ってなんだよ、、、」
「明らか変だろ、、、何をそんなそわそわしてんだよ」
そう呆れたように言うから「あのさ、、、楓は進路どうする?」そう聞いた
「進路?急だな、、、んー迷ってる」
「そうなんだ、、、」
「そーいうお前は?決まってんの?」
「うん、、、ここ出るつもり」
「ん?出るつもりって遠いとこ行くの?」
「そう、、、」
「へー、、、ちなみにどこ?」
その問いに昨日親に見せたのと同じパンフレットを楓に見せる
すると「あっ!!」なんて大きな声を出すとカバンから白い封筒を取り出した
その封筒から出てきたのは俺が今まさに持っているのと同じものだった
「えっ、、、なんで?」
「俺実はバース性について詳しく学びたくてさ、ここ新しく出来たばかりだから綺麗だし環境も色々整ってるしいいなって思って資料取り寄せてた。でもそうなるとお前と離れるなとか思って悩んでたんだけど、、、」
なんて言いながらなんとも言えない顔で俺を見る
「まさかお前がここに決めてたなんて、、ビックリなんだけど」
「いや、、、俺だってビックリしたよ」
「まぁでもお前がここなら迷う必要ねーわ。俺もここに決めた。」
「えっ!」
「何だよ」
「だって、、、」
「元々興味あったとこにお前も行くって言うんなら俺も行くしかないだろ。いやーお前とは高校でお別れになるのかと思ってたから嬉しいわ。」
そう言って笑顔を見せる楓を俺はただただ見つめることしか出来なかった
「おーい!いつまで意識飛ばしてんだ?」
そう言いながら俺の目の前で手をヒラヒラと振る楓にハッとすれば「やっと戻ってきた」なんて言いながらケラケラと笑う
「楓、ほんとに同じとこ受けるの?」
「んー?まぁそうだな第一志望はそこだな」
「そっか、、、そっかー!」
「なに?この楓様と一緒で嬉しいですか?」
「うん!嬉しいよすごく!」
そう言えば「ふーん。」なんて言いながら先を歩き始めた楓を慌てて追いかければ心做しか耳が赤いような気がして、、、
「かえで?」そう名前を呼べば「んー?」と言いながら振り返った顔がほんのり赤く見えるのは俺の後ろからさす夕日のせいなのか分からなかった
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