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しおりを挟む「俺、恋人が出来たんだよね、、、」
そう言いながら少し照れた表情をみせた目の前の彼は、4つ上の幼なじみ 神崎 陽斗
そして、、、俺の好きな人
「、、えっ、、、、」
思わず漏れた声は小さく震えていて、、、
だけど俺のそんな声に気付くことなく目の前の彼は言葉を続ける
「大学で同じ授業取ってる奴でさ、俺に一目惚れしたって言ってそれから毎日、、、その、、気持ちを伝えてくれてさ、、だんだん可愛いなって思い始めて付き合う事にしたんだ」
「、、、そう、、なんだ、、、、」
なんとか絞り出した声は変わらず小さく震えていて、、、
少し恥ずかしそうに、でも嬉しそうに話を続ける彼の声がどこか遠くに聞こえる気がして、、
それからはなんの会話をしたのか、自分がどう帰ってきたのか分からぬまま気付けばベッドに横になっていた
ずっと好きだった、、、
いつからなんて分からない、、、
気付けば恋をしていた、、、
陽斗とは俺が3歳の時、陽斗の隣の家に越してきた時からの仲
親に連れられて挨拶に行った時、人見知りで母親の後ろに隠れる俺に陽斗から声を掛けてくれた
「初めまして!僕の名前ははやと!!7歳!!君の名前は?」
「、、、最上 尚也、、、3歳、、、」
母親に背中を押されながら前に出て小さく名前を言えば
「家の中だと元気ありすぎるぐらいなのに、、そんな小さい声だと陽斗くんにちゃんと聞こえないよ。」
なんて母親の声が上からする
だけど、、、
「ちゃんと聞こえたよ!なおやくんだよね!!よろしくね!」
そう言って笑顔を見せながら俺の前に手を差し出してきた
驚きながらもゆっくり伸ばした俺の手を掴んで嬉しそうに「えへへ、、、」なんてさらに笑ってみせるから、、、その笑顔が眩しくて、、、少し早くなる鼓動に戸惑って下を向いた
それからは人見知りで家にこもりがちな俺を陽斗が何度も訪ねては遊びに誘って外に連れ出してくれた
その少し強引な誘いに戸惑っていた俺も日数を重ねる毎に既に小学校へ通っていた陽斗の帰りを今か今かと待つようになっていった
「はるにぃ!」なんて言いながら後ろをついて回るようになった
自分の友達と遊ぶ予定があっても俺を「おいで!」なんて呼んでその中に入れてくれた
そんなはるにぃに対して兄のように慕っていた気持ちは月日を重ねる毎にいつしか恋心へと変わっていった
はるにぃが高校生になり、女性男性2つの性以外に、α.β.Ω 3つの性がなるこの世界で、αとして診断された はるにぃは誰もが憧れる存在になっていった
でも、告白されるようになっても「尚也といた方が楽しいし!」なんて言いながら俺といる方を選んでいたから、、、だから、、、大丈夫だと思っていたんだ、、、
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