8 / 64
Episode〈1〉春雷 ⑺
しおりを挟む
───「……ぁ、や、んっ」
カタナの骨張った指が、ショーツの上から秘部の割れ目を何度もなぞる。時折、痺れるような快楽が背中を駆け上がって、甘い声が喉からこぼれ落ちる。
「はは、もうぐっしょぐしょじゃん。セイコはクリが好きなんだ」
カタナは軽く肩を揺らして笑いながら、その指をショーツの下に滑り込ませた。
「ほら、ここでしょ?」
ぐり、と敏感に熟れた蕾を摘ままれて、大きく背中がのけぞった。電流のように身体を駆け巡った快楽に、視界がチカチカと揺さぶられる。
「あ、や……っ」
もはや言葉をつむぐことも出来ずただ首を横に振る私に、カタナは意地悪くほほ笑んだ。それから、顔を近づけてそっと私にささやいた。
「あんたの好きな男の名前で呼んでいいよ」
───好きな、男?
快楽に霞む頭に、あの男性の顔が浮かぶ。
「ふ、うま……」
「ふふ。なぁに、セイコ」
───風馬の指が、私のナカに滑り込んだ。
「あ、ひぁ、ぁ、あ、ぁ……っ」
ゴツゴツとした指が割れ目の上の突起を弄びながら、同時に内壁を刺激する。クリトリスをいじって自慰をしたことはあっても、膣内には触れたことすらなかった私の頭の中が、初めて知る快楽に白く染められてゆく。
「……あれ、もしかして処女?」
ぽつり、と声が聞こえた。そっかぁ、と、続いて聞こえた。
「それじゃ、余計にフウマくんがいいよね」
ナカに、もう一本指が入った感覚があった。
「オレもさ、性欲ってもんがあるからさ……あんたには今後も付き合ってもらいたいんだよね」
じゅぷ、じゅぷと、自らの下腹部から粘度をまとった水音がする。
「愛人っていう手もあるんだけどさあ……立場的に、暫くはそういうアソビもできなくてね」
何かしら、話しかけられている。そういう自覚はあっても、内容が入ってこない。ただ痺れるような感覚だけが、頭と身体を支配している。
「あは。指、三本も入っちゃったよ……そろそろいいかな?」
───いかないで。
ナカをこすっていたものが抜けていこうする気配を感じて、きゅうと下腹部に力が入った。
「……なぁに、可愛いことして」
一瞬止まった指が、ぬぷ、と引き抜かれた。
「大丈夫だよ、セイコ。もっと近くに行くだけだから」
瞬間、熱を持った何かが秘部に分け入った。
「っぁ……」
内臓を押し上げられるかのような圧迫感に、喉から短い息が漏れる。
「っ、セイコ、ちょっと、力抜いて」
ぐりり、と膣口に押しつけられたそれは、前後に反動をつけながら、じんわりと膣内へ入ってゆく。
「……ん。いいこ、いいこ」
今まで両手を縫い止めていた大きな手のひらが、私の頭に添えられた。ゆっくりと、何度も髪をなでながら、彼は「いいこ、いいこ」と繰り返す。
「……ふ、うま」
私の口からこぼれ落ちた言葉に、目の前の彼は優しく笑ってキスをした。
「大好きだよ、セイコ」
───「風馬、好き、だいすき、ふうま」
最奥を突かれるたびに、快楽と感情があふれ出す。
私の頭を撫でながら、彼は何度もキスを繰り返す。触れるだけの軽いキスから、唇を舌で割って入る深いキスへ。舌と舌、肉と肉が絡み合う度、頭の芯がじいんと痺れて私と彼の境界が曖昧になる。
「っ、は」
幾度目かの絶頂の気配に、くん、と足先が伸びた。
───「オレも、イキそ」
キスの合間に、荒い息に紛れるように、彼がそう言った。腰に回された腕が、ぎゅうっと私の身体を引き寄せた。
「一緒にイこ、セイコ」
その言葉とともに、彼の動きが一段と激しさをます。思わず彼の首に腕を回して、私は必死にしがみついた。
「ふうま、ふうま……っ」
「……っ、セイコ」
刹那、稲妻のような快楽が身体を貫いた。
それと同時に遠のいていく意識のはじっこで、私は確かに彼の言葉を聞いた。
「ずっと一緒にいようね、セイコ」
うん、と返事をする前に、私の意識は暗い夜へと沈んでいった。
カタナの骨張った指が、ショーツの上から秘部の割れ目を何度もなぞる。時折、痺れるような快楽が背中を駆け上がって、甘い声が喉からこぼれ落ちる。
「はは、もうぐっしょぐしょじゃん。セイコはクリが好きなんだ」
カタナは軽く肩を揺らして笑いながら、その指をショーツの下に滑り込ませた。
「ほら、ここでしょ?」
ぐり、と敏感に熟れた蕾を摘ままれて、大きく背中がのけぞった。電流のように身体を駆け巡った快楽に、視界がチカチカと揺さぶられる。
「あ、や……っ」
もはや言葉をつむぐことも出来ずただ首を横に振る私に、カタナは意地悪くほほ笑んだ。それから、顔を近づけてそっと私にささやいた。
「あんたの好きな男の名前で呼んでいいよ」
───好きな、男?
快楽に霞む頭に、あの男性の顔が浮かぶ。
「ふ、うま……」
「ふふ。なぁに、セイコ」
───風馬の指が、私のナカに滑り込んだ。
「あ、ひぁ、ぁ、あ、ぁ……っ」
ゴツゴツとした指が割れ目の上の突起を弄びながら、同時に内壁を刺激する。クリトリスをいじって自慰をしたことはあっても、膣内には触れたことすらなかった私の頭の中が、初めて知る快楽に白く染められてゆく。
「……あれ、もしかして処女?」
ぽつり、と声が聞こえた。そっかぁ、と、続いて聞こえた。
「それじゃ、余計にフウマくんがいいよね」
ナカに、もう一本指が入った感覚があった。
「オレもさ、性欲ってもんがあるからさ……あんたには今後も付き合ってもらいたいんだよね」
じゅぷ、じゅぷと、自らの下腹部から粘度をまとった水音がする。
「愛人っていう手もあるんだけどさあ……立場的に、暫くはそういうアソビもできなくてね」
何かしら、話しかけられている。そういう自覚はあっても、内容が入ってこない。ただ痺れるような感覚だけが、頭と身体を支配している。
「あは。指、三本も入っちゃったよ……そろそろいいかな?」
───いかないで。
ナカをこすっていたものが抜けていこうする気配を感じて、きゅうと下腹部に力が入った。
「……なぁに、可愛いことして」
一瞬止まった指が、ぬぷ、と引き抜かれた。
「大丈夫だよ、セイコ。もっと近くに行くだけだから」
瞬間、熱を持った何かが秘部に分け入った。
「っぁ……」
内臓を押し上げられるかのような圧迫感に、喉から短い息が漏れる。
「っ、セイコ、ちょっと、力抜いて」
ぐりり、と膣口に押しつけられたそれは、前後に反動をつけながら、じんわりと膣内へ入ってゆく。
「……ん。いいこ、いいこ」
今まで両手を縫い止めていた大きな手のひらが、私の頭に添えられた。ゆっくりと、何度も髪をなでながら、彼は「いいこ、いいこ」と繰り返す。
「……ふ、うま」
私の口からこぼれ落ちた言葉に、目の前の彼は優しく笑ってキスをした。
「大好きだよ、セイコ」
───「風馬、好き、だいすき、ふうま」
最奥を突かれるたびに、快楽と感情があふれ出す。
私の頭を撫でながら、彼は何度もキスを繰り返す。触れるだけの軽いキスから、唇を舌で割って入る深いキスへ。舌と舌、肉と肉が絡み合う度、頭の芯がじいんと痺れて私と彼の境界が曖昧になる。
「っ、は」
幾度目かの絶頂の気配に、くん、と足先が伸びた。
───「オレも、イキそ」
キスの合間に、荒い息に紛れるように、彼がそう言った。腰に回された腕が、ぎゅうっと私の身体を引き寄せた。
「一緒にイこ、セイコ」
その言葉とともに、彼の動きが一段と激しさをます。思わず彼の首に腕を回して、私は必死にしがみついた。
「ふうま、ふうま……っ」
「……っ、セイコ」
刹那、稲妻のような快楽が身体を貫いた。
それと同時に遠のいていく意識のはじっこで、私は確かに彼の言葉を聞いた。
「ずっと一緒にいようね、セイコ」
うん、と返事をする前に、私の意識は暗い夜へと沈んでいった。
0
お気に入りに追加
18
あなたにおすすめの小説
保健室の秘密...
とんすけ
大衆娯楽
僕のクラスには、保健室に登校している「吉田さん」という女の子がいた。
吉田さんは目が大きくてとても可愛らしく、いつも艶々な髪をなびかせていた。
吉田さんはクラスにあまりなじめておらず、朝のHRが終わると帰りの時間まで保健室で過ごしていた。
僕は吉田さんと話したことはなかったけれど、大人っぽさと綺麗な容姿を持つ吉田さんに密かに惹かれていた。
そんな吉田さんには、ある噂があった。
「授業中に保健室に行けば、性処理をしてくれる子がいる」
それが吉田さんだと、男子の間で噂になっていた。
王女、騎士と結婚させられイかされまくる
ぺこ
恋愛
髪の色と出自から差別されてきた騎士さまにベタ惚れされて愛されまくる王女のお話。
性描写激しめですが、甘々の溺愛です。
※原文(♡乱舞淫語まみれバージョン)はpixivの方で見られます。
イケメン彼氏は年上消防士!鍛え上げられた体は、夜の体力まで別物!?
すずなり。
恋愛
私が働く食堂にやってくる消防士さんたち。
翔馬「俺、チャーハン。」
宏斗「俺もー。」
航平「俺、から揚げつけてー。」
優弥「俺はスープ付き。」
みんなガタイがよく、男前。
ひなた「はーいっ。ちょっと待ってくださいねーっ。」
慌ただしい昼時を過ぎると、私の仕事は終わる。
終わった後、私は行かなきゃいけないところがある。
ひなた「すみませーん、子供のお迎えにきましたー。」
保育園に迎えに行かなきゃいけない子、『太陽』。
私は子供と一緒に・・・暮らしてる。
ーーーーーーーーーーーーーーーー
翔馬「おいおい嘘だろ?」
宏斗「子供・・・いたんだ・・。」
航平「いくつん時の子だよ・・・・。」
優弥「マジか・・・。」
消防署で開かれたお祭りに連れて行った太陽。
太陽の存在を知った一人の消防士さんが・・・私に言った。
「俺は太陽がいてもいい。・・・太陽の『パパ』になる。」
「俺はひなたが好きだ。・・・絶対振り向かせるから覚悟しとけよ?」
※お話に出てくる内容は、全て想像の世界です。現実世界とは何ら関係ありません。
※感想やコメントは受け付けることができません。
メンタルが薄氷なもので・・・すみません。
言葉も足りませんが読んでいただけたら幸いです。
楽しんでいただけたら嬉しく思います。
獣人の里の仕置き小屋
真木
恋愛
ある狼獣人の里には、仕置き小屋というところがある。
獣人は愛情深く、その執着ゆえに伴侶が逃げ出すとき、獣人の夫が伴侶に仕置きをするところだ。
今夜もまた一人、里から出ようとして仕置き小屋に連れられてきた少女がいた。
仕置き小屋にあるものを見て、彼女は……。
昨日、課長に抱かれました
美凪ましろ
恋愛
金曜の夜。一人で寂しく残業をしていると、課長にお食事に誘われた! 会社では強面(でもイケメン)の課長。お寿司屋で会話が弾んでいたはずが。翌朝。気がつけば見知らぬ部屋のベッドのうえで――!? 『課長とのワンナイトラブ』がテーマ(しかしワンナイトでは済まない)。
どっきどきの告白やベッドシーンなどもあります。
性描写を含む話には*マークをつけています。
極上の一夜で懐妊したらエリートパイロットの溺愛新婚生活がはじまりました
白妙スイ@書籍&電子書籍発刊!
恋愛
早瀬 果歩はごく普通のOL。
あるとき、元カレに酷く振られて、1人でハワイへ傷心旅行をすることに。
そこで逢見 翔というパイロットと知り合った。
翔は果歩に素敵な時間をくれて、やがて2人は一夜を過ごす。
しかし翌朝、翔は果歩の前から消えてしまって……。
**********
●早瀬 果歩(はやせ かほ)
25歳、OL
元カレに酷く振られた傷心旅行先のハワイで、翔と運命的に出会う。
●逢見 翔(おうみ しょう)
28歳、パイロット
世界を飛び回るエリートパイロット。
ハワイへのフライト後、果歩と出会い、一夜を過ごすがその後、消えてしまう。
翌朝いなくなってしまったことには、なにか理由があるようで……?
●航(わたる)
1歳半
果歩と翔の息子。飛行機が好き。
※表記年齢は初登場です
**********
webコンテンツ大賞【恋愛小説大賞】にエントリー中です!
完結しました!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる