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ナギ様からの御返事
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「翠蓮様、イッセ王国第四王子様より御手紙が届いております」
「ありがとう、確かに受け取ったよ」
「では…」
僕の目線だけで把握し、下がっていく専属付き人の琉伊
助かるよ。きっと既に頬が緩んでしまっているもの
人払いもしてくれている事だろう
なんせ、待ちに待ったナギ様からの返事の御手紙だ
琉伊にも何度もナギ様の事を話していたから、僕にとってのこの御手紙の価値はよく分かっている事だろう
若干辟易していたみたいだけど
丁寧に封筒を切り、便箋を取り出す
「…ん、この匂いは……」
香り高い紅茶の様な匂いがした
ナギ様と話した際に頂いた紅茶の匂いと同じだ
「ふふ、香りまで可愛らしい方だ」
この香りを一通り楽しんで、早速折り畳まれた便箋を開いた
『翠蓮様へ
御手紙ありがとうございました、拙い御返事になりますが読んで頂ければ幸いです。
廻凪国にはサクラという木があるのですね、本でサクラに関するものを読んだ事があります。『サクラに攫われそうだ』というフレーズがお気に入りです。翠蓮様に似合う言葉だなって、この手紙を書きながら思い出しました。
縦書きの御手紙、面白かったです。初めて開いた時は向きを間違えたかと思い便箋をクルクル回転させてしまいました。次は廻凪国の言葉で縦書きに挑戦してみようかな、と思います。まだ挨拶しか書けないですけれど。
イッセ王国は多文化なので、これといった伝統は決まってないのですがその分色んな文化が混じって新しいものが生まれるんです。
イッセには紅茶が有名な土地があって、俺はそこの名産物である紅茶の香りがする香水がお気に入りなんです。この便箋にも吹き付けてみるので、俺と同じ香りを嗅いで欲しいです。
廻凪国の言葉を辞書で調べてみたら、廻凪の“凪”はナギとも読むんですね。驚いちゃいました。俺の名前と同じ読みが翠蓮様の国の名前に入っているのが、何だか嬉しいです。
誰かに対して思いを文にして送ることに慣れていないので、つまらないものになってしまったかもですがここまで読んでくれて嬉しいです。
次の翠蓮様からの御手紙も、待っていてもいいですか
それでは、また次の時までお元気で。
凪 より』
「ありがとう、確かに受け取ったよ」
「では…」
僕の目線だけで把握し、下がっていく専属付き人の琉伊
助かるよ。きっと既に頬が緩んでしまっているもの
人払いもしてくれている事だろう
なんせ、待ちに待ったナギ様からの返事の御手紙だ
琉伊にも何度もナギ様の事を話していたから、僕にとってのこの御手紙の価値はよく分かっている事だろう
若干辟易していたみたいだけど
丁寧に封筒を切り、便箋を取り出す
「…ん、この匂いは……」
香り高い紅茶の様な匂いがした
ナギ様と話した際に頂いた紅茶の匂いと同じだ
「ふふ、香りまで可愛らしい方だ」
この香りを一通り楽しんで、早速折り畳まれた便箋を開いた
『翠蓮様へ
御手紙ありがとうございました、拙い御返事になりますが読んで頂ければ幸いです。
廻凪国にはサクラという木があるのですね、本でサクラに関するものを読んだ事があります。『サクラに攫われそうだ』というフレーズがお気に入りです。翠蓮様に似合う言葉だなって、この手紙を書きながら思い出しました。
縦書きの御手紙、面白かったです。初めて開いた時は向きを間違えたかと思い便箋をクルクル回転させてしまいました。次は廻凪国の言葉で縦書きに挑戦してみようかな、と思います。まだ挨拶しか書けないですけれど。
イッセ王国は多文化なので、これといった伝統は決まってないのですがその分色んな文化が混じって新しいものが生まれるんです。
イッセには紅茶が有名な土地があって、俺はそこの名産物である紅茶の香りがする香水がお気に入りなんです。この便箋にも吹き付けてみるので、俺と同じ香りを嗅いで欲しいです。
廻凪国の言葉を辞書で調べてみたら、廻凪の“凪”はナギとも読むんですね。驚いちゃいました。俺の名前と同じ読みが翠蓮様の国の名前に入っているのが、何だか嬉しいです。
誰かに対して思いを文にして送ることに慣れていないので、つまらないものになってしまったかもですがここまで読んでくれて嬉しいです。
次の翠蓮様からの御手紙も、待っていてもいいですか
それでは、また次の時までお元気で。
凪 より』
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