3 / 88
左江内編
俺の人生は終わった
しおりを挟む
気づけば家だった
あれからどうやって午後の仕事を乗り越え、帰宅したのか記憶に無い
フラフラとソファに座り、幻覚出会って欲しいともう一度公式垢の通知を確認するが
最新の投稿はあのままだ
リプ欄を開くと、阿鼻叫喚が広がっていた
『私のめまちゃんをこんな事に巻き込みやがって許さない。炎上した奴らだけ脱退させれば良かったのに。めまちゃんはいつもwedgeを愛してたのに、こんなくだらない事でめまちゃんを苦しめないで。やっぱこの事務所はクソ』
『蓮くん、活動辞めちゃうの…?個人垢消えてるし、もう嫌になっちゃったの?灰簾くんは残って活動するみたいなのに。れんかいの絡みがもう見れないなんて辛すぎる、死にたい』
『たかが熱愛の癖に他のメンバー巻き込まんでいいわけねぇだろ事務所ふざけんな氏ね』
『ヒスイ君にお金落とすのが私の生き甲斐だったのに…』
『チャロアは何かしらやってるって思ったけど、カルサ何してんだよマジで…』
少し、いや正直かなり共感出来るコメントが幾つも並んでいる
そうだ、何も解散まではしなくて良かったじゃないか…
今回の騒動は
wedge stoneのチャロアとカルサの炎上が原因だ
チャロアはオフパコ
カルサは有名女優との熱愛
主にカルサの熱愛相手がかなりの有名女優だった為に
かなり燃え上がってしまっていたのだが
リーダーでもあるチャロアが複数人の女性とオフパコをしていたことが発覚し、更に炎上
そして残りのメンバーも言いがかりを付けられて叩かれたりしてしまい、鎮火がままならなくなってしまった結果
解散…となってしまったようだ
炎上していたのは勿論知っては居たがアイドル界ではよくある事だと、
日が経てば落ち着くだろうな、寧ろファンの人数が減ってチェキやグッズが買いやすくなるかななんてやましい事まで考えていた
テレビに何度も出てる有名アイドルであれば、まだ解散までは行かなかっただろうが
人気度の入れ替わりが激しい地下アイドルでもあったし、有名女優の会社の圧力もあったのだろう
地下アイドル界ではかなりの人気があったwedge stoneも、テレビ界の大手には敵わなかったんだ
仕方ない、仕方ない………
でも、琥珀君が会社を止めるだなんて聞いてない
新しいグループに入ってとかソロとか再活動も無いなんて
推す機会がもう無いなんて認められない
左「琥珀君…」
目の前に飾ってある琥珀君ズームアップのポスターを見つめて、今までの琥珀君を思い出す
緊張し過ぎて、徹夜で考えた挨拶すら言えなかった握手会で
『来てくれてありがとう!えっと、いつも最前列にいて下さっている方ですよね。これからも見てくれると嬉しいです、えへへ…』
と、震える俺の手を握ってくれた琥珀君
最前列でペンライトを振って琥珀君の名前を叫ぶ俺に、何度も手を振ってアイコンタクトをしてくれた琥珀君
他のメンバーが喋る中、中々輪に入れずに戸惑っていた中俺の方へ向かって悲しい笑顔を向けていた琥珀君
琥珀君、こはく君、こはくくん………
フォローしていた琥珀君の宣伝垢は、もう消えていた
琥珀君は、宣伝の為のミンスタの垢しか持っていない
その垢が消えたって事は、琥珀君とファンが繋がる場所は全て消えたって事だ
もう、俺は琥珀君を追えないんだ
左「琥珀、くん………」
ポスターの琥珀君が滲んでいく
気づけば涙が出ていた
左「俺、何して生きたらいいんだよ…っ!!」
俺の人生は、たった今終わったんだ
あれからどうやって午後の仕事を乗り越え、帰宅したのか記憶に無い
フラフラとソファに座り、幻覚出会って欲しいともう一度公式垢の通知を確認するが
最新の投稿はあのままだ
リプ欄を開くと、阿鼻叫喚が広がっていた
『私のめまちゃんをこんな事に巻き込みやがって許さない。炎上した奴らだけ脱退させれば良かったのに。めまちゃんはいつもwedgeを愛してたのに、こんなくだらない事でめまちゃんを苦しめないで。やっぱこの事務所はクソ』
『蓮くん、活動辞めちゃうの…?個人垢消えてるし、もう嫌になっちゃったの?灰簾くんは残って活動するみたいなのに。れんかいの絡みがもう見れないなんて辛すぎる、死にたい』
『たかが熱愛の癖に他のメンバー巻き込まんでいいわけねぇだろ事務所ふざけんな氏ね』
『ヒスイ君にお金落とすのが私の生き甲斐だったのに…』
『チャロアは何かしらやってるって思ったけど、カルサ何してんだよマジで…』
少し、いや正直かなり共感出来るコメントが幾つも並んでいる
そうだ、何も解散まではしなくて良かったじゃないか…
今回の騒動は
wedge stoneのチャロアとカルサの炎上が原因だ
チャロアはオフパコ
カルサは有名女優との熱愛
主にカルサの熱愛相手がかなりの有名女優だった為に
かなり燃え上がってしまっていたのだが
リーダーでもあるチャロアが複数人の女性とオフパコをしていたことが発覚し、更に炎上
そして残りのメンバーも言いがかりを付けられて叩かれたりしてしまい、鎮火がままならなくなってしまった結果
解散…となってしまったようだ
炎上していたのは勿論知っては居たがアイドル界ではよくある事だと、
日が経てば落ち着くだろうな、寧ろファンの人数が減ってチェキやグッズが買いやすくなるかななんてやましい事まで考えていた
テレビに何度も出てる有名アイドルであれば、まだ解散までは行かなかっただろうが
人気度の入れ替わりが激しい地下アイドルでもあったし、有名女優の会社の圧力もあったのだろう
地下アイドル界ではかなりの人気があったwedge stoneも、テレビ界の大手には敵わなかったんだ
仕方ない、仕方ない………
でも、琥珀君が会社を止めるだなんて聞いてない
新しいグループに入ってとかソロとか再活動も無いなんて
推す機会がもう無いなんて認められない
左「琥珀君…」
目の前に飾ってある琥珀君ズームアップのポスターを見つめて、今までの琥珀君を思い出す
緊張し過ぎて、徹夜で考えた挨拶すら言えなかった握手会で
『来てくれてありがとう!えっと、いつも最前列にいて下さっている方ですよね。これからも見てくれると嬉しいです、えへへ…』
と、震える俺の手を握ってくれた琥珀君
最前列でペンライトを振って琥珀君の名前を叫ぶ俺に、何度も手を振ってアイコンタクトをしてくれた琥珀君
他のメンバーが喋る中、中々輪に入れずに戸惑っていた中俺の方へ向かって悲しい笑顔を向けていた琥珀君
琥珀君、こはく君、こはくくん………
フォローしていた琥珀君の宣伝垢は、もう消えていた
琥珀君は、宣伝の為のミンスタの垢しか持っていない
その垢が消えたって事は、琥珀君とファンが繋がる場所は全て消えたって事だ
もう、俺は琥珀君を追えないんだ
左「琥珀、くん………」
ポスターの琥珀君が滲んでいく
気づけば涙が出ていた
左「俺、何して生きたらいいんだよ…っ!!」
俺の人生は、たった今終わったんだ
応援ありがとうございます!
20
お気に入りに追加
103
1 / 3
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる