13 / 18
第3章
闇魔力の産まれた意味
しおりを挟む
真っ暗な闇が続く夜道を馬に跨り二人の後を追い駆けた。
(一体どこに向かっているの……?)
走ること数十分、行き着いた先はマートン図書館だった。
図書館の出入り口に立つ門番達へどうやら話しかけている様子だ。
(図書館って事は二人で調べ物をしてるだけなのかな? でもおかしい……。わざわざ夜中の人目を盗んで行くのが必要な調べ物ってどんな物なんだろう。“アレ”って言ってた物と関係している?)
図書館へと入って行くのを確認し、ロゼッタはまず乗ってきた馬を少し離れた木に括り付けた。
優しく撫で少し待ってて欲しいと伝え図書館の方へと歩んだ。
(さすがに出入り口に直接行くのはマズイよね。どこかに入り口ないかな。)
門番にバレないようこっそりと裏側に周り窓から中へと侵入した。
図書館の中が暗いお陰でどうやらロゼッタの事は気付かれていないようだ。
二人の手に持つカンテラの仄かな灯りだけが室内を照らしている状態だ、ロゼッタのいる場所までには灯りが届かなかった。
ヘルトは室内の端まで歩み、壁際から生えている火の付いていない燭台を下へ向かって下げた。
すると歯車のような機械音が響き渡り床は左右に開き地下へ繋がる隠し階段が現れた。
「……ッ!」
(あっぶない……! テンション上がって声出しそうになっちゃった! この図書館には地下室があってそれを知ってるのがヘルトさんやライアンさんだけって事……?)
気付かれないように二人がいる壁際より離れた所の床にしゃがみ込み机と椅子隙間から見やる。
二人は地下室へと迷いなく進んで行った。
(このまま私が入っちゃうと鉢合わせになっちゃうからみんなが出て行った後に確認しよう。)
まずロゼッタは螺旋階段で2階まで上がり、下から上を覗かれても見つかりにくい壁際へともたれ掛かりその場にしゃがみ込んだ。
地下室へと入って行った人々が出て行くまで待つ事にしたロゼッタだったが、心の中は慌ただしい気持ちでいっぱいだった。
(ヘルトさんはもしかして私の魔力を欲しがっているのかな。あの地下室に入れば全部分かるかな? とりあえずもうしばらく待っておこう。)
待つ事2時間後、地下室からやっと出てきたのはライアンとヘルトや他の者達だ。
地下室への階段は閉じてしまいその場で急に話し始めその場にとどまっているようだ。
ロゼッタは興味本位で話し声に耳を傾けた、するとどうやらこの場で今日は解散するようであった。
行動の方が早かったのか、皆図書館からそそくさと出て行ってしまい室内にいるのはロゼッタだけになってしまった。
(もうみんな帰ったのかな? もうちょっと待って誰もこなさそうなら地下室に入ってみよう。何かわかるかもしれない。)
30分ほど待ったが誰もここへ戻ってくることが無く安堵したロゼッタは螺旋階段を降り、興味がそそられた地下室へ続く階段に繋がるカラクリを開けた。
「もう、入っても大丈夫だよね……? 何があるんだろう。」
恐る恐る手で壁を押さえながら冷えた石畳の階段を一歩、一歩と少しずつ降り進んで行く。
カンテラをもっていなかった為、図書館内で使う持ち手のある燭台を持ちその灯りだけで下へと向かって進んだ。
目に現れたのは古びた木で出来た扉だった。
鍵は運良く無く扉を開けるのに不安を思いながらもゆっくりと開け中へと入った。
予想通り中には誰一人もいない空の状態だった。
燭台で周りを照らしながら周りを見渡す、室内は狭く乱雑に積み上げられた石で出来ており暗く怖さを感じた。
しかし驚いたのが、この図書館でも滅多にお目にかかれなかった古い書物達が保管されている事だった。
家具という家具は無くあるのは本棚と机、椅子だ。
そしてその机には古びた破れたりもしている茶色の書物と横には羊皮紙が置かれておりどうやら複製しているようだった。
「何が書かれているの? この複製の字はライアンさんかな? “解読”ってこの茶色の本の事だったんだ。えーと、なになに……。」
複製が出来た羊皮紙を手に取り燭台で照らしながら書かれた内容を見てみた。
―*―*―*―*―*ー
_______遥か昔、初代ベスティニア国王には《闇魔力》を有していた。
彼は自らのベスティニア国だけに及ばず“力”を使い一切の容赦もなく他国にまで手を出し始めてしまった。
まず目を付けたのは《火魔力》を有した者が多いとされるサルベルド国だ。
ベスティニア国王は人の力では倒せない、剛鉄の兵や氷の兵、炎の兵など幾つもの兵隊を生み出し進軍し土地に住まう民達を残虐した。
サルベルド国王はベスティニア国王の心無い悪行に酷く苛まれた。
ベスティニア国王の悪行を鎮めるため行動に移したのはカイザラル国の王だった。
カイザラル国王は【黒石】を使用する事を決断した。
____【黒石】見た目は真っ黒なただの石だがそれは魔力を奪う力を持つとされる石だ。
サルベルド国王とカイザラル国王は力を合わせベスティニア国王の残虐な悪行をやめさせるため【黒石】を使い彼の《闇魔力》を奪い、そして……ベスティニア国王は処刑された。
【黒石】は《闇魔力》を吸収したせいか“紫色”に変色した。
そしてべスティニア国の者達は二度とこのような過ちがないようしっかりと【黒石】を保管する事を硬く誓った。
……数百年後、あの悪夢のような日々から時は過ぎベスティニア国、カイザラル国、サルベルド国は平和になった。
―*―*―*―*―*ー
「こんな事ってあんまりだよ! どうして人は争いを止められないの。あれ……? じゃあなんで私の身体には《闇魔力》が宿っているの……?」
「……それは僕のお母様リゼ・ラヴァートが《闇魔力》を持っていたからですよ。こんばんは、ロゼッタ様。」
ロゼッタの真後ろから現れ声を出したのはヘルトだった。
図書館を出たと思ったが、ロゼッタが書かれた本を読み終えるのを隠れて見ていたのだろう。
「……ッ!? ヘルト様。何故貴方がここに? そのリゼ・ラヴァート様と私が何か関係があるのですか……?」
「関係を言うとすれば貴女と僕は同じ母の元産まれたからですよ。まぁ実際お母様が《闇魔力》に宿ってしまったのは僕の過ちでしたが。」
「お、母様……? 私のお母様がヘルト様のお母様でもある、ということですか?」
「ええ。そうです、僕のお母様は現国王の王妃だったのですが僕が幼い頃に触れちゃいけない【黒石】に触れようとしてしまいましてね、それを見た母は防ぐために誤ってその“石”に触れてしまい身体には《闇魔力》が宿ってしまったってわけです。」
「そ、それじゃあお母様は今どこに……? あ、確かライアンからは私を産んですぐに亡くなってしまったのでしたね……。それもですが、ライアンとは一緒ではないのですか?」
辺りを見渡したがライアンの姿は一切無く他の者達もいない様子だった。
「ライアンは僕が捕縛して今は隠れた小屋に入って貰っています。どうしても貴女と二人で話し合いたかったのでね。ふふ、やはり君は美しい、この艶のある髪に透き通った紫色の瞳。まさに芸術品だと思いませんか?」
ジリジリと迫り来るヘルトに対しロゼッタは怯えながら一歩一歩と後ろに下りドンっと壁に背があたってしまった。
「さ、触らないでください……!」
ーーーバンッ!
ロゼッタの髪へ容赦なく触れようとしたヘルトの手を弾いてしまった。
恐怖、その感情がロゼッタの心を掻き乱す。
何をされるのかこの場でもしかすれば殺されてしまうのか、ライアンは無事なのか溢れ出てくる感情にポロポロと涙が溢れた。
「おや……泣かせてしまいましたね。僕が怖いですか? 怖がる事はありませんよ。ライアンを開放する代わりにお願いが一つありまして。」
「お願い事、ですか……?」
「ーーーそう、今から僕と一緒にベスティニア国のお城へ来て頂きたいのです。」
まるで今夜ダンスを誘うような手を差し出すヘルトにロゼッタは拒否権が無いのを承知し、はじめて彼の手を受け取った。
この先にある絶望に一歩一歩と近づいていくロゼッタであった。
(一体どこに向かっているの……?)
走ること数十分、行き着いた先はマートン図書館だった。
図書館の出入り口に立つ門番達へどうやら話しかけている様子だ。
(図書館って事は二人で調べ物をしてるだけなのかな? でもおかしい……。わざわざ夜中の人目を盗んで行くのが必要な調べ物ってどんな物なんだろう。“アレ”って言ってた物と関係している?)
図書館へと入って行くのを確認し、ロゼッタはまず乗ってきた馬を少し離れた木に括り付けた。
優しく撫で少し待ってて欲しいと伝え図書館の方へと歩んだ。
(さすがに出入り口に直接行くのはマズイよね。どこかに入り口ないかな。)
門番にバレないようこっそりと裏側に周り窓から中へと侵入した。
図書館の中が暗いお陰でどうやらロゼッタの事は気付かれていないようだ。
二人の手に持つカンテラの仄かな灯りだけが室内を照らしている状態だ、ロゼッタのいる場所までには灯りが届かなかった。
ヘルトは室内の端まで歩み、壁際から生えている火の付いていない燭台を下へ向かって下げた。
すると歯車のような機械音が響き渡り床は左右に開き地下へ繋がる隠し階段が現れた。
「……ッ!」
(あっぶない……! テンション上がって声出しそうになっちゃった! この図書館には地下室があってそれを知ってるのがヘルトさんやライアンさんだけって事……?)
気付かれないように二人がいる壁際より離れた所の床にしゃがみ込み机と椅子隙間から見やる。
二人は地下室へと迷いなく進んで行った。
(このまま私が入っちゃうと鉢合わせになっちゃうからみんなが出て行った後に確認しよう。)
まずロゼッタは螺旋階段で2階まで上がり、下から上を覗かれても見つかりにくい壁際へともたれ掛かりその場にしゃがみ込んだ。
地下室へと入って行った人々が出て行くまで待つ事にしたロゼッタだったが、心の中は慌ただしい気持ちでいっぱいだった。
(ヘルトさんはもしかして私の魔力を欲しがっているのかな。あの地下室に入れば全部分かるかな? とりあえずもうしばらく待っておこう。)
待つ事2時間後、地下室からやっと出てきたのはライアンとヘルトや他の者達だ。
地下室への階段は閉じてしまいその場で急に話し始めその場にとどまっているようだ。
ロゼッタは興味本位で話し声に耳を傾けた、するとどうやらこの場で今日は解散するようであった。
行動の方が早かったのか、皆図書館からそそくさと出て行ってしまい室内にいるのはロゼッタだけになってしまった。
(もうみんな帰ったのかな? もうちょっと待って誰もこなさそうなら地下室に入ってみよう。何かわかるかもしれない。)
30分ほど待ったが誰もここへ戻ってくることが無く安堵したロゼッタは螺旋階段を降り、興味がそそられた地下室へ続く階段に繋がるカラクリを開けた。
「もう、入っても大丈夫だよね……? 何があるんだろう。」
恐る恐る手で壁を押さえながら冷えた石畳の階段を一歩、一歩と少しずつ降り進んで行く。
カンテラをもっていなかった為、図書館内で使う持ち手のある燭台を持ちその灯りだけで下へと向かって進んだ。
目に現れたのは古びた木で出来た扉だった。
鍵は運良く無く扉を開けるのに不安を思いながらもゆっくりと開け中へと入った。
予想通り中には誰一人もいない空の状態だった。
燭台で周りを照らしながら周りを見渡す、室内は狭く乱雑に積み上げられた石で出来ており暗く怖さを感じた。
しかし驚いたのが、この図書館でも滅多にお目にかかれなかった古い書物達が保管されている事だった。
家具という家具は無くあるのは本棚と机、椅子だ。
そしてその机には古びた破れたりもしている茶色の書物と横には羊皮紙が置かれておりどうやら複製しているようだった。
「何が書かれているの? この複製の字はライアンさんかな? “解読”ってこの茶色の本の事だったんだ。えーと、なになに……。」
複製が出来た羊皮紙を手に取り燭台で照らしながら書かれた内容を見てみた。
―*―*―*―*―*ー
_______遥か昔、初代ベスティニア国王には《闇魔力》を有していた。
彼は自らのベスティニア国だけに及ばず“力”を使い一切の容赦もなく他国にまで手を出し始めてしまった。
まず目を付けたのは《火魔力》を有した者が多いとされるサルベルド国だ。
ベスティニア国王は人の力では倒せない、剛鉄の兵や氷の兵、炎の兵など幾つもの兵隊を生み出し進軍し土地に住まう民達を残虐した。
サルベルド国王はベスティニア国王の心無い悪行に酷く苛まれた。
ベスティニア国王の悪行を鎮めるため行動に移したのはカイザラル国の王だった。
カイザラル国王は【黒石】を使用する事を決断した。
____【黒石】見た目は真っ黒なただの石だがそれは魔力を奪う力を持つとされる石だ。
サルベルド国王とカイザラル国王は力を合わせベスティニア国王の残虐な悪行をやめさせるため【黒石】を使い彼の《闇魔力》を奪い、そして……ベスティニア国王は処刑された。
【黒石】は《闇魔力》を吸収したせいか“紫色”に変色した。
そしてべスティニア国の者達は二度とこのような過ちがないようしっかりと【黒石】を保管する事を硬く誓った。
……数百年後、あの悪夢のような日々から時は過ぎベスティニア国、カイザラル国、サルベルド国は平和になった。
―*―*―*―*―*ー
「こんな事ってあんまりだよ! どうして人は争いを止められないの。あれ……? じゃあなんで私の身体には《闇魔力》が宿っているの……?」
「……それは僕のお母様リゼ・ラヴァートが《闇魔力》を持っていたからですよ。こんばんは、ロゼッタ様。」
ロゼッタの真後ろから現れ声を出したのはヘルトだった。
図書館を出たと思ったが、ロゼッタが書かれた本を読み終えるのを隠れて見ていたのだろう。
「……ッ!? ヘルト様。何故貴方がここに? そのリゼ・ラヴァート様と私が何か関係があるのですか……?」
「関係を言うとすれば貴女と僕は同じ母の元産まれたからですよ。まぁ実際お母様が《闇魔力》に宿ってしまったのは僕の過ちでしたが。」
「お、母様……? 私のお母様がヘルト様のお母様でもある、ということですか?」
「ええ。そうです、僕のお母様は現国王の王妃だったのですが僕が幼い頃に触れちゃいけない【黒石】に触れようとしてしまいましてね、それを見た母は防ぐために誤ってその“石”に触れてしまい身体には《闇魔力》が宿ってしまったってわけです。」
「そ、それじゃあお母様は今どこに……? あ、確かライアンからは私を産んですぐに亡くなってしまったのでしたね……。それもですが、ライアンとは一緒ではないのですか?」
辺りを見渡したがライアンの姿は一切無く他の者達もいない様子だった。
「ライアンは僕が捕縛して今は隠れた小屋に入って貰っています。どうしても貴女と二人で話し合いたかったのでね。ふふ、やはり君は美しい、この艶のある髪に透き通った紫色の瞳。まさに芸術品だと思いませんか?」
ジリジリと迫り来るヘルトに対しロゼッタは怯えながら一歩一歩と後ろに下りドンっと壁に背があたってしまった。
「さ、触らないでください……!」
ーーーバンッ!
ロゼッタの髪へ容赦なく触れようとしたヘルトの手を弾いてしまった。
恐怖、その感情がロゼッタの心を掻き乱す。
何をされるのかこの場でもしかすれば殺されてしまうのか、ライアンは無事なのか溢れ出てくる感情にポロポロと涙が溢れた。
「おや……泣かせてしまいましたね。僕が怖いですか? 怖がる事はありませんよ。ライアンを開放する代わりにお願いが一つありまして。」
「お願い事、ですか……?」
「ーーーそう、今から僕と一緒にベスティニア国のお城へ来て頂きたいのです。」
まるで今夜ダンスを誘うような手を差し出すヘルトにロゼッタは拒否権が無いのを承知し、はじめて彼の手を受け取った。
この先にある絶望に一歩一歩と近づいていくロゼッタであった。
0
お気に入りに追加
85
あなたにおすすめの小説
【完結】神から貰ったスキルが強すぎなので、異世界で楽しく生活します!
桜もふ
恋愛
神の『ある行動』のせいで死んだらしい。私の人生を奪った神様に便利なスキルを貰い、転生した異世界で使えるチートの魔法が強すぎて楽しくて便利なの。でもね、ここは異世界。地球のように安全で自由な世界ではない、魔物やモンスターが襲って来る危険な世界……。
「生きたければ魔物やモンスターを倒せ!!」倒さなければ自分が死ぬ世界だからだ。
異世界で過ごす中で仲間ができ、時には可愛がられながら魔物を倒し、食料確保をし、この世界での生活を楽しく生き抜いて行こうと思います。
初めはファンタジー要素が多いが、中盤あたりから恋愛に入ります!!
完璧(変態)王子は悪役(天然)令嬢を今日も愛でたい
咲桜りおな
恋愛
オルプルート王国第一王子アルスト殿下の婚約者である公爵令嬢のティアナ・ローゼンは、自分の事を何故か初対面から溺愛してくる殿下が苦手。
見た目は完璧な美少年王子様なのに匂いをクンカクンカ嗅がれたり、ティアナの使用済み食器を欲しがったりと何だか変態ちっく!
殿下を好きだというピンク髪の男爵令嬢から恋のキューピッド役を頼まれてしまい、自分も殿下をお慕いしていたと気付くが時既に遅し。不本意ながらも婚約破棄を目指す事となってしまう。
※糖度甘め。イチャコラしております。
第一章は完結しております。只今第二章を更新中。
本作のスピンオフ作品「モブ令嬢はシスコン騎士様にロックオンされたようです~妹が悪役令嬢なんて困ります~」も公開しています。宜しければご一緒にどうぞ。
本作とスピンオフ作品の番外編集も別にUPしてます。
「小説家になろう」でも公開しています。
モブ令嬢はシスコン騎士様にロックオンされたようです~妹が悪役令嬢なんて困ります~
咲桜りおな
恋愛
前世で大好きだった乙女ゲームの世界にモブキャラとして転生した伯爵令嬢のアスチルゼフィラ・ピスケリー。
ヒロインでも悪役令嬢でもないモブキャラだからこそ、推しキャラ達の恋物語を遠くから鑑賞出来る! と楽しみにしていたら、関わりたくないのに何故か悪役令嬢の兄である騎士見習いがやたらと絡んでくる……。
いやいや、物語の当事者になんてなりたくないんです! お願いだから近付かないでぇ!
そんな思いも虚しく愛しの推しは全力でわたしを口説いてくる。おまけにキラキラ王子まで絡んで来て……逃げ場を塞がれてしまったようです。
結構、ところどころでイチャラブしております。
◆◇◇◇ ◇◇◇◇ ◇◇◇◆
前作「完璧(変態)王子は悪役(天然)令嬢を今日も愛でたい」のスピンオフ作品。
この作品だけでもちゃんと楽しんで頂けます。
番外編集もUPしましたので、宜しければご覧下さい。
「小説家になろう」でも公開しています。
光の王太子殿下は愛したい
葵川真衣
恋愛
王太子アドレーには、婚約者がいる。公爵令嬢のクリスティンだ。
わがままな婚約者に、アドレーは元々関心をもっていなかった。
だが、彼女はあるときを境に変わる。
アドレーはそんなクリスティンに惹かれていくのだった。しかし彼女は変わりはじめたときから、よそよそしい。
どうやら、他の少女にアドレーが惹かれると思い込んでいるようである。
目移りなどしないのに。
果たしてアドレーは、乙女ゲームの悪役令嬢に転生している婚約者を、振り向かせることができるのか……!?
ラブラブを望む王太子と、未来を恐れる悪役令嬢の攻防のラブ(?)コメディ。
☆完結しました。ありがとうございました。番外編等、不定期更新です。
破滅ルートを全力で回避したら、攻略対象に溺愛されました
平山和人
恋愛
転生したと気付いた時から、乙女ゲームの世界で破滅ルートを回避するために、攻略対象者との接点を全力で避けていた。
王太子の求婚を全力で辞退し、宰相の息子の売り込みを全力で拒否し、騎士団長の威圧を全力で受け流し、攻略対象に顔さえ見せず、隣国に留学した。
ヒロインと王太子が婚約したと聞いた私はすぐさま帰国し、隠居生活を送ろうと心に決めていた。
しかし、そんな私に転生者だったヒロインが接触してくる。逆ハールートを送るためには私が悪役令嬢である必要があるらしい。
ヒロインはあの手この手で私を陥れようとしてくるが、私はそのたびに回避し続ける。私は無事平穏な生活を送れるのだろうか?
【完結済】私、地味モブなので。~転生したらなぜか最推し攻略対象の婚約者になってしまいました~
降魔 鬼灯
恋愛
マーガレット・モルガンは、ただの地味なモブだ。前世の最推しであるシルビア様の婚約者を選ぶパーティーに参加してシルビア様に会った事で前世の記憶を思い出す。 前世、人生の全てを捧げた最推し様は尊いけれど、現実に存在する最推しは…。 ヒロインちゃん登場まで三年。早く私を救ってください。
不機嫌な悪役令嬢〜王子は最強の悪役令嬢を溺愛する?〜
晴行
恋愛
乙女ゲームの貴族令嬢リリアーナに転生したわたしは、大きな屋敷の小さな部屋の中で窓のそばに腰掛けてため息ばかり。
見目麗しく深窓の令嬢なんて噂されるほどには容姿が優れているらしいけど、わたしは知っている。
これは主人公であるアリシアの物語。
わたしはその当て馬にされるだけの、悪役令嬢リリアーナでしかない。
窓の外を眺めて、次の転生は鳥になりたいと真剣に考えているの。
「つまらないわ」
わたしはいつも不機嫌。
どんなに努力しても運命が変えられないのなら、わたしがこの世界に転生した意味がない。
あーあ、もうやめた。
なにか他のことをしよう。お料理とか、お裁縫とか、魔法がある世界だからそれを勉強してもいいわ。
このお屋敷にはなんでも揃っていますし、わたしには才能がありますもの。
仕方がないので、ゲームのストーリーが始まるまで悪役令嬢らしく不機嫌に日々を過ごしましょう。
__それもカイル王子に裏切られて婚約を破棄され、大きな屋敷も貴族の称号もすべてを失い終わりなのだけど。
頑張ったことが全部無駄になるなんて、ほんとうにつまらないわ。
の、はずだったのだけれど。
アリシアが現れても、王子は彼女に興味がない様子。
ストーリーがなかなか始まらない。
これじゃ二人の仲を引き裂く悪役令嬢になれないわ。
カイル王子、間違ってます。わたしはアリシアではないですよ。いつもツンとしている?
それは当たり前です。貴方こそなぜわたしの家にやってくるのですか?
わたしの料理が食べたい? そんなのアリシアに作らせればいいでしょう?
毎日つくれ? ふざけるな。
……カイル王子、そろそろ帰ってくれません?
【完結】元お飾り聖女はなぜか腹黒宰相様に溺愛されています!?
雨宮羽那
恋愛
元社畜聖女×笑顔の腹黒宰相のラブストーリー。
◇◇◇◇
名も無きお飾り聖女だった私は、過労で倒れたその日、思い出した。
自分が前世、疲れきった新卒社会人・花菱桔梗(はなびし ききょう)という日本人女性だったことに。
運良く婚約者の王子から婚約破棄を告げられたので、前世の教訓を活かし私は逃げることに決めました!
なのに、宰相閣下から求婚されて!? 何故か甘やかされているんですけど、何か裏があったりしますか!?
◇◇◇◇
お気に入り登録、エールありがとうございます♡
※ざまぁはゆっくりじわじわと進行します。
※「小説家になろう」「エブリスタ」様にも掲載しております(アルファポリス先行)。
※この作品はフィクションです。特定の政治思想を肯定または否定するものではありません(_ _*))
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる