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ダンジョンウォー
大浴場での決戦
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風呂場に最初に入ってきたのはリンスであった。もちろん彼女はタオルを巻いている。リンスは入ってすぐに全裸のルアッカの姿を確認して、動きを停止させる。そこへデナトスとアルティが会話をしながら入ってきた。そしてルアッカの姿を見て激昂する。
「ルアッカさん! どうしてそんな姿でここにいるの、紋次郎さんを誘惑しないでください!」
「いえ、ちょっとお背中を流させていただきたいと思いまして」
「それだけなら、そんな格好である必要ないでしょう?」
「まあ・・もしよろしければあちらの方もと思いまして」
それを聞いたうちの連中は顔を真っ赤にさせる。どう言う意味なんだろう。
「危険です! あなたは危険です! 紋次郎様への接近を禁止します!」
珍しくリンス顔を真っ赤にして声を荒げそう抗議する。しかし、そんな抗議の声にもルアッカは全然動じない。腕を組んで堂々とこう言い放った。
「そもそもあなたたちは紋次郎どののなんなんですか、恋人ですか、伴侶ですか、それとも婚約者ですか。ただの部下じゃないんですか、そんな他人に私を止める権利はあるのですか」
リンスたちはその言葉に何も言えなくなる。しかし、ルアッカの言い分には、俺が少し物申した。
「ルアッカさん、それは違うよ、彼女たちは俺の家族だから、他人なんかじゃない」
それを聞いたルアッカはさすがに言葉が止まる。その場が静まり返り、少し変な空気になったところへ、すっぱだかのメイルとリュヴァが風呂場へ勢いよくダイブしてきた。
「メイル、リュヴァ! お風呂場で、そんな暴れたら危ないだろ」
「キャハハハッ・・お兄ちゃん、遊ぼうよ!」
「紋次郎・・遊ぶか?」
そんな純粋な反応に、俺は笑みがこぼれる。そしてその辺で突っ立っている女性たちにこう声をかけた。
「風邪ひいちゃうからとりあえずお風呂入れば?」
それを聞いた彼女たちは、無言のまま、ぞろぞろと湯船に浸かっていく。
メイルとリュヴァが大きな湯船の中央で、バシャバシャと遊んでいるのを静かに見つめながら、他の大人たちは何を話すわけでもなくじっとしていた。
そんな妙な空気の中、ミュラーナ、リリス、アスターシアがご機嫌でやってきた。風呂場に流れる不穏な空気を察した3人は、顔を見合わせる。
「揃いも揃って何そんな辛気臭い顔してんだ? ほら、いい酒持ってきたから飲もうぜ」
そう言うミュラーナは、両手に持つ酒瓶を見せる。
「それより、どうしてあなたたちはタオルも巻いてないのですか、少しは恥じらいと言うモノを持ちなさい」
ミュラーナたちは何を隠すこともなく素っ裸であった。それをリンスに注意されても特に気にしていないようである。
「なんだよ風呂場で裸で何がおかしいんだよ。それよりブロマール産の高級酒だぞ、飲まねえのか?」
「それはいただきますけど」
それとこれとは話が別のようで、みんな普段は飲めない高級なお酒を堪能する。俺はこの時点ですでに目のやり場に困りはて、天井の一点をじっと見つめていた。
風呂場に蔓延する酒の匂いが、直接飲んでなくても酔っぱらってきそうなほど強く漂っていた。メイルとリュヴァはこの匂いを嫌がったのか、早々に風呂から出て行った。俺も出て行きたかったのだけど・・
「こら! 紋次郎どこ行くの、まさかもう上がる気じゃないでしょうね」
「紋次郎様、これからじゃないですか、これでも飲んでください。すごく高いお酒ですから」
・・・いや・・普通にもうのぼせそうなんだけど・・
そんな俺の状況など完全に無視されて、風呂場での宴は続く。最初は変は空気もあったけど、酒が入ると、みんなおかしなテンションになっていき、異常なノリで馬鹿騒ぎが始まった。驚きはルアッカもちゃっかりそのノリについていっていることであろう。
その後、俺が酔いと湯疲れでぶっ倒れるまでそれは続いた。
「ルアッカさん! どうしてそんな姿でここにいるの、紋次郎さんを誘惑しないでください!」
「いえ、ちょっとお背中を流させていただきたいと思いまして」
「それだけなら、そんな格好である必要ないでしょう?」
「まあ・・もしよろしければあちらの方もと思いまして」
それを聞いたうちの連中は顔を真っ赤にさせる。どう言う意味なんだろう。
「危険です! あなたは危険です! 紋次郎様への接近を禁止します!」
珍しくリンス顔を真っ赤にして声を荒げそう抗議する。しかし、そんな抗議の声にもルアッカは全然動じない。腕を組んで堂々とこう言い放った。
「そもそもあなたたちは紋次郎どののなんなんですか、恋人ですか、伴侶ですか、それとも婚約者ですか。ただの部下じゃないんですか、そんな他人に私を止める権利はあるのですか」
リンスたちはその言葉に何も言えなくなる。しかし、ルアッカの言い分には、俺が少し物申した。
「ルアッカさん、それは違うよ、彼女たちは俺の家族だから、他人なんかじゃない」
それを聞いたルアッカはさすがに言葉が止まる。その場が静まり返り、少し変な空気になったところへ、すっぱだかのメイルとリュヴァが風呂場へ勢いよくダイブしてきた。
「メイル、リュヴァ! お風呂場で、そんな暴れたら危ないだろ」
「キャハハハッ・・お兄ちゃん、遊ぼうよ!」
「紋次郎・・遊ぶか?」
そんな純粋な反応に、俺は笑みがこぼれる。そしてその辺で突っ立っている女性たちにこう声をかけた。
「風邪ひいちゃうからとりあえずお風呂入れば?」
それを聞いた彼女たちは、無言のまま、ぞろぞろと湯船に浸かっていく。
メイルとリュヴァが大きな湯船の中央で、バシャバシャと遊んでいるのを静かに見つめながら、他の大人たちは何を話すわけでもなくじっとしていた。
そんな妙な空気の中、ミュラーナ、リリス、アスターシアがご機嫌でやってきた。風呂場に流れる不穏な空気を察した3人は、顔を見合わせる。
「揃いも揃って何そんな辛気臭い顔してんだ? ほら、いい酒持ってきたから飲もうぜ」
そう言うミュラーナは、両手に持つ酒瓶を見せる。
「それより、どうしてあなたたちはタオルも巻いてないのですか、少しは恥じらいと言うモノを持ちなさい」
ミュラーナたちは何を隠すこともなく素っ裸であった。それをリンスに注意されても特に気にしていないようである。
「なんだよ風呂場で裸で何がおかしいんだよ。それよりブロマール産の高級酒だぞ、飲まねえのか?」
「それはいただきますけど」
それとこれとは話が別のようで、みんな普段は飲めない高級なお酒を堪能する。俺はこの時点ですでに目のやり場に困りはて、天井の一点をじっと見つめていた。
風呂場に蔓延する酒の匂いが、直接飲んでなくても酔っぱらってきそうなほど強く漂っていた。メイルとリュヴァはこの匂いを嫌がったのか、早々に風呂から出て行った。俺も出て行きたかったのだけど・・
「こら! 紋次郎どこ行くの、まさかもう上がる気じゃないでしょうね」
「紋次郎様、これからじゃないですか、これでも飲んでください。すごく高いお酒ですから」
・・・いや・・普通にもうのぼせそうなんだけど・・
そんな俺の状況など完全に無視されて、風呂場での宴は続く。最初は変は空気もあったけど、酒が入ると、みんなおかしなテンションになっていき、異常なノリで馬鹿騒ぎが始まった。驚きはルアッカもちゃっかりそのノリについていっていることであろう。
その後、俺が酔いと湯疲れでぶっ倒れるまでそれは続いた。
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